『ルイン』   作:shoon K

2 / 31
紅色の乱 1

それからの私はまあ!頑張った!!

センゴク中将によるスパルタ戦闘教育(超凝縮3ヶ月バージョン!)に毎日出席して、まあボコボコにされたよね!

 

そのおかげか私は今「1等兵」だ!

先に言っておくが、3ヶ月で1等兵まで上り詰めた奴はなかなかいないらしいぞ。

 

 

 

そして、私が得た能力も判明した。

 

動物系幻獣種(ゾオンけいげんじゅうしゅ) モデル ファイアドレイク

 

神話では「火の精霊」とも呼ばれる存在である。

 

「火の精霊」なもんだから、自然(ロギア)のように攻撃を受け流せるし、「ドレイク」だから竜の姿になって暴れ回り、火を噴くことも出来る。

 

正直な話。チート能力だった。私が持つにはお釣りが山程出る能力だ。

 

センゴク中将が「あの時の私の判断は間違っていなかった。」と言っていた。

 

___________________________________________

 

 

そして今、私はセンゴク中将からお呼びの声がかかっていた。

 

センゴク中将は、あれからもよく面倒を見てくれていて、海軍食堂でご飯も一緒に食べたことがある。

 

その時、私の同僚の一人がセンゴク中将のことをロリコンと呼び、殴り飛ばされていたのは非常に滑稽だった。

 

まあそんな話は置いといて、早速行ってみよう!

 

___________________________________________

 

 

 

 

 

 

「...あの、すまんがセンゴク中将、もう一度言ってほしい」

 

「ああ、ルイン一等兵、君には明日私とガープと供にロジャー討伐作戦に参加してもらいたいと思っている。」

 

開いた口が塞がらないとは正にこのことなのだろう。

何とこの人は私に死ねと言っているのだ。

 

「もちろん強制ではない。」

 

よし、なら却下「だが!」...ん?

 

「君は私に何度もお世話になっているね?」

 

この人、まさか…

 

「君の階級が上がりやすくなるよう稽古をつけてやったし、覇気の基礎も叩き込んでやった。覇王色の素質があったのは驚いたがな。オマケに海軍食堂に連れ込んだ時に部下にロリコンのレッテルを貼られてまでも君を見捨てずある程度戦えるよう育ててやった私に、恩を返したいとは思わないか?」

 

 

「…。」

 

ドン引きである。私の知る仏のセンゴクはどこへやら

 

「…分かった。」

 

今日、私の中でこの人に対する評価が下がったのは言うまでもない。

 

 

 

 

___________________________________________

 

 

 

 

翌日、私はセンゴク中将の有する軍艦前までやって来ていた。

 

「全員、敬礼!!」

 

先輩少将の合図と共に私も敬礼する。

 

「ぶわっはっは!!お前ら敬礼などいらん!!」

 

「ガープ!遅いぞ、早く乗れ!」

 

ガープ中将、エッドウォーの時と全く同じ姿だ。

 

私としてはお爺ちゃんガープの方が好きだなぁ。

 

そんなことを考えていると、ガープ中将がこちらを一瞥した。

 

「...おい!センゴク!なかなか面白い奴を連れてきたなぁ!!」

 

そう言ってもう一方の軍艦の方へ歩いていった。

 

 

 

___________________________________________

 

 

 

 

私は当然、センゴク中将の船へ乗り込んだ。あっちはヤバそうだからな。

 

「ルイン一等兵、戦闘の準備は出来ているな!」

 

「あ、ああ、もちろんだ!」

 

先輩の確認に応えた私だったが、相手はロジャーだ。しかも初陣で。

 

「なに、ルイン、私が一通り稽古してやったんだ。そう心配することは無い。」

 

「センゴク中将...。」

 

さすがは中将、新人の扱いに慣れている。ちょっと元気出た。

 

「やっぱ中将、ロリコン...。」

 

後日、その海兵を見た者はいないという。

 

 

 

___________________________________________

 

シャンクスside

 

 

「ぶわっはっは!!ロジャー!いい加減捕まらんかァ!!」

 

「俺にはまだやらなきゃいけねェことがある!!こんなとこで捕まる気はねェ!!!」

 

ウォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!

 

始まった、海戦だ。

 

全く、船長達はこんな戦いを毎度のようにしてるんだから恐れ入る。

 

「おいバギー!!俺達もいくぞ!!」

 

「うるせェシャンクス!!こんな無謀な戦い一人でやってろ!!」

 

相変わらずバギーはこんな感じだが。

 

すると突然、海軍側に()()()が現れた。

 

「「なんじゃありゃああああ!!!!」」

 

見たことがない。それぐらい鮮やかな色の竜だ。

 

「おいガープ、センゴク!!何だあの竜はァ!!」

 

ロジャー船長もさすがに驚きを隠せないでいる。

 

「さァ、俺は知らん!センゴク!!誰じゃァそいつは!!!」

 

「私の部下だ!まだ一等兵だが覇気を叩き込んだ!!」

 

今回の戦闘でまた厄介な敵が現れることにバギーは頭を抱えていた。

 

 

 

 

 

 

ルインside

 

(竜になったはいいものの、どうやって攻めようか。)

 

実は竜になるのはこれで二度目である。

 

一回は能力を確かめるために何か出来ないかと念じたらこの姿になった。

 

しかも室内でだ。大惨事になったぞあの時は。

 

だから何が出来るかはあまり分かっていないのである。

 

(とりあえず火を噴こう。)

 

そう決意した瞬間、私の体から炎の塊が六つ飛び出した。

 

その塊は私の背後で光臨の様に佇み、船へ向けて無差別に熱線を放った。

 

(…やらかした)

 

正直、海賊船より海軍の方が被害が大きい。

一隻ウン億ベリーの船がいともたやすく燃えカスになる。

 

ウワァァァァ!!!

 

軍艦が3隻ほど駄目になった。

 

 

「おいルイン!!もう少し能力の扱いに慣れておけと言ったはずだが!!」

 

『すいませんセンゴク中将!!』

 

声出せるんだ、この体。

 

「だがお手柄だ!よくやった!」

 

『え?』

 

「こちらも被害が出ているが、ロジャー海賊団の方が被害は出ている。現にクルーの何名かは負傷しているぞ!!」

 

私はロジャー海賊団の方へ目を見やる。

 

『...本当だ、何人か火傷してる』

 

おそらくクルーの半数以上が火傷している。ロジャーやレイリーといった大物はしてないが。

 

よく見てみると見習い時代のバギーとシャンクスの姿もあった。

 

原作通り、海賊してるんだな。

 

「俺は仲間を傷つける奴は許さねェ!」

 

「やめろロジャー、分が悪い、ここは逃げるぞ。」

 

おっとお怒りだ。。変身解除するか。

 

ここで変身解除する私を卑怯だと思わないでくれ。

殺されちゃ堪らないんだよ。

 

 

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。