ペルが王室から飛び出して言った後、私達は今後の事について話し合っていた。
「さて、
「...センゴクにそう言ってしまったからな。もはや取り消しにできるわけが無い。...ただ...」
「ただ?」
「......ただ、今回の
「知ってる。ドラゴンから聞いたよ。」
「!!!......やはり、我らのボスに接触していたか。...しかしどうやって...?」
私はコブラにアラバスタに来る途中で起きた出来事を全て話した。
「......成程、しかし、そんな偶然が起こるものかね。」
「いや、私に言われても...たまたま休息の為に下り立った島が『革命軍』の本拠地だなんて思っても見なかったからな。」
「ハッハッハ、相違ない。......まあ、その話はこのぐらいにして...」
コブラは一泊置いて
「
「わかった。任せてくれ!!」
「ああ、ではまた明日。イガラム。彼女を客室へ。後ペルも一緒に。」
「了解しました。さあ、こちらへ。
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「それでは御二方、
見張りのアラバスタ兵がそう言って客室の戸を閉める。
「「.........」」
ペルはさっきの告白が余程キているのか、私から顔を逸らしている。
...気まずいな。早くこの空気をなんとかせねば。
「...そういえば明日の
「本当ですか!!!」
「ああ、国王から言われたよ。「彼に海軍の在り方を教えてやって欲しい」って。」
「...!そうですか...。」
ペルはそう言ったっきり思いつめた表情をして黙ってしまった。
「...なにか思うところがあるのか?」
「いえ、ただ寂しくなるな、と。どんな悲惨な過去があったとしてもここは僕の故郷なので。」
「...そうか。」
そのことに関して私は言えることはない。私はこの世界に故郷なんてないし、前世もそんな風に悩んだことはないからだ。
「......もう寝る事にします。早いんですよね?明日は。」
「そうだな。私も寝る事にするよ。」
明日か。どんな一日になるんだろうな。
そう思いながら私は瞼を閉じた。
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早朝、既に私とペルは身支度を終わらせ、王室前でコブラの身支度が整うまで待機。
率直に言おう。暇である。コブラの身支度だけに何十分かかってるんだ!?女の私でさえ十分ちょいで終わったぞ。
化粧?私はいつもすっぴんだ!!
「...遅いですね。」
「全くだ!!どれだけ時間が掛かってるんだ!?」
「...どうします?何かして遊びます?」
「そうだなぁ...じゃあ指スマでもしてようか。」
「いいですね!」
王室の前で指スマをする17歳(実年齢23歳)の姿がこれである。
「じゃぁ、先行は私からで。」
そう言って指を構える。
「いくぞ.........」
「「............」」
な。
長い沈黙が流れる。
「...あ、あの、まだ「指スマ2ッ!!!!」うわっ!!!」
ペルはビックリして親指をそのまま立てていた。対する私は親指を立てていない。
―そう、これが私の作戦。一度いくぞと言った後に長い沈黙をつくり、相手がその空気に堪えられなくなったところを狙う。すると高確率で相手の指を立たせることができる!!つまるところの必勝法だ。
「...フッフッフ。」
「ひ、卑怯ですよ!!」
「卑怯?どこが?私はルールに則っているぞ?」
「ッッッッ!!!!」
「アッハッハッハ!!」
本当、男子はわかりやすい表情をするからからかい甲斐がある。
「......君達は私の部屋の前で何をしている...。」
「ああ、コブラ王か!いや、あまりに暇だったのでな。簡単な遊びをしてたわけだ。」
「あまりペルをからかわないでやって欲しい。意外と繊細なんだからな。」
「あ、はい。すいませんでした。」
普通に怒られた。...確かに、今のは11のペルにはかなりキたかもしれない。
「...まあ、いいですよ。次やる時に全力で叩き潰しますから。」
前言撤回、彼は別の意味でキていた。まぁ次も私が勝つが。
「......さて、もう政府の船は来ている。行くぞ君達。」
「「あぁ(はい!)」」
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アラバスタ、ナノハナに定着していた政府の軍艦に私達は乗り、無事出航した。その政府の船の中には私以外の護衛の海兵も乗り合わせていた。ただ一つ、言わせて貰うのなら
「なんで師匠がいる。」
そう、何故か師匠が乗り合わせていた。
「いやな、
「部下!!?師匠に!?」
思わず声を張り上げて驚いた。【孤独の狩人】と呼ばれている男に部下なんて...!!!!まあ私が言えた義理ではないが。
「ああ、紹介しよう!ニコラだ!!」
そう言って師匠は隣にいる黒いコートを着た男の背中をバシバシたたいた
「...ニコラ・アデル......お前が、ロキが散々言っていたルインか......。」
ボケーッとした感じ、見たことがない服。なにより、
只者ではないのはそれだけで感じ取れた。
「ふわぁ...別に、ロキの部下ってワケでもない...けど、海兵だ...。よろしくな。」
「あ、ああ。」
どこか師匠に似てるな...。いい人であることには間違いないな。
「それと、私も新たな部下が出来たんだ!!」
「何ィ!!ルインに部下ァ!!?」
いやいや、師匠じゃないんだし、私に部下が出来ても不思議じゃないだろ。師匠じゃないんだし。
「ペル!」
「はい!」
私が名前を呼ぶと、私の後ろからひょっこりと顔を出す。
「ペルです。よろしくお願いします!」
「へぇ、子供か。...何かワケありか?」
「まあ、彼の中では私が救ったってことになるな。」
「...!そうか...けど、それがどう関係するんだ?」
「いや、一度海軍に勧誘して...救ったお礼みたいな形で仲間になった。」
「へぇ。」
「.........ルイン君?」
後ろから物凄い殺気を感じた。振り向くとそこには
「コブラ国王!?なんでしょうか。」
「ちょっとこっちに来たまえ」
そう言われたのでコブラの方に足を運ぶ
「なんで【孤独の狩人】がいる!!少なくとも私は【中将】クラスの護衛は君一人だと思っていたが!?」
「無理言って乗せてもらったらしい。こればかりは私にはどうにも...」
「マズイのだよ、もし君以外の将校に『革命軍』の存在がバレたらどうする!!」
「..何の話をしてるんだ...?」
「「ウワァ!!!」」
ニコラが私とコブラの後ろから声を掛けてきた。私でも気づかないほどの影の薄さだった。
「い、いやいや!!何でもないんだよ海兵君!!」
「...そうか...ちなみにオレは、ニコラ・アデルだ。」
王様に敬語を使わないとは余程肝が据わってるんだなぁニコラは。
...私?私はこの王のボスと仲良いから大丈夫だ。
「そ、そうか。...フゥ...。」
おいコブラ。露骨なため息が出てるぞ。
「............ルイン。」
「はい!なんでしょう師匠」
師匠の声に若干怒気が含まれていたので私は敬語を使う。
「...何か隠してるな。」
「ヒィィ!!!」
マズイ!!革命軍のことが師匠にばれたらマリンフォードの外周100回どころでは済まないぞ!!
「......そうか、まあいい。何かワケありなんだろ?
「...すいませんでした。」
この様子から師匠は完全に理解したのだろう。見聞色で。
―なんか私、今日謝ってばかりなんだが。
「...あ、あのルインさんが、敬語を使った......!!ロキさんは何者なんだ......」
おっと、ペルの中でロキ中将はランクアップしたらしい。...悪い方向に。
「...あいつ、なんか
突然、ニコラはそう言ってペルを指差した。
「...違うって、どういうことだ?」
「ルインやロキはなんか、
...?
この男は何を言っているんだ?
「...ちょっとあいつ借りるぞ。」
そう言ってニコラはペルを引っ張って甲版の方へ向かった。
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ニコラside
「な、何するんですか!ニコラさん。」
そう言ってもがくペルを、オレは甲版に放り出す。
――ロキやルイン、その他の海兵を見て、わかった事がある。この世界にいる人の何人かは超能力のような何かを使う奴がいる事だ。
その超能力のような何かをロキは悪魔の力と呼んだ。
オレが海軍の奴等を見た限り、その力を自由に使いこなせるものもいれば、そうじゃない奴もいるように見えた。こいつは後者だ。
「...お前も、使えるんだろ。」
「使えるって、何がですか!」
「ロキやルインみたいな、
「!!!」
...この反応は、
「...なんでわかったんですか。僕はあなたの前では使わなかったと思いますが。」
「わかるんだよ...
「.........わかりました。」
すると、目の前の少年は鳥と人の間のような姿に変身した。
「............違う。」
「違うって、なんですか。」
「ロキは、もっと
「...何が言いたいんです?」
「...お前はまだ、その力の使い方をよくわかっていない。己の身に宿す悪魔の使い方を...だから、
オレは構える。
「...今から模擬戦をするぞ...」
「ええ...僕、あんまり戦い慣れてないんですが。」
「安心しろ。オレは手加減するから。」
「いや、そういう問題じゃなくて...。」
...いちいちうるさい奴だな。一発入れてやろう。
―オレが放った拳が、ペルの鳩尾に直撃する。
「ぐぅ!!!」
「...そうやって、戦いを避けるようじゃ、強くなれない。...だから、やるぞ。」
「...無茶苦茶な人ですね。わかりましたよ!!」
彼も構えた。
――彼を壊さないように、気をつけないとな。
ロキとニコラは無理矢理過ぎました。反省してます。