『ルイン』   作:shoon K

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ドレスローザ編
『ドレスローザ』


世界会議(レヴェリー)後、宮殿の端っこの方で座っていた三人に世界会議(レヴェリー)で話し合った事全てを説明。師匠は顔を引きつらせていたが、他の二名は快く了承してくれたので私達四人でドレスローザに滞在する事が確定した。そして赤い港(レッドボード)で買った赤い土の大陸(レッドライン)饅頭を三人に渡した。ニコラだけは「俺食えないから、返すよ」と言って私に饅頭を返却してきた。せっかく買ったというのに。

私も今食べる気はなかったのでリク王の口の中に無理矢理詰め込んだ。そうすれば「よく王相手にそんな事が出来ますね!?」と突っ込みもいただいた。

リク王は饅頭がおいしかったのか、赤い港(レッドボード)の例の店で大人買いをしていた。

 

そうして今、私達は海の上、元々リク王が新世界側の赤い港(レッドボード)から来ていたので、思ったより長旅になる事はならなそうだ。

...と言っても、ドレスローザまでは少し時間がかかる。その間は自由に過ごしてくれとリク王に言われた。

そこで私は重大な事に気づいた。

 

―やることが、無い

 

以前あれほど休みを欲していた私だがいざ休憩しようとしても、思いつくのはセンゴクさんの胃の調子はどうなんだろうとか、サカズキとクザンは無事昇格したのかとか、同僚とかのことしか思いつかない。

......もしかして私ってかまってちゃんか?

他の三人は三人で別々の事やってるし、それを私が邪魔するわけには行かない。

 

―ああ、どうしたもんかなぁ...。

 

プルプルプル、プルプルプル

 

突然、鞄の中に忍ばせておいたでんでん虫が鳴り響く。タイミング良すぎか!こんなにうれしいでんでん虫はないぞ!!

私は大喜びででんでん虫に出る。その時の私はそのでんでん虫がセンゴク専用の物ということを完全に忘れていた。

 

「はいもしもし!!ルインですが!!!」

<...ずいぶん楽しそうだな...!!!ルイン!!!!>

「...はい?」

<何故海軍本部中将が各国に配置される事になったのだ!!聞けばルイン!!貴様もその議会に参加していたらしいな!!!>

 

...あ、マズい...

 

<我々海軍に中将クラスの実力を持つ者は数十名しかいない!!その数十名を190ヶ国以上ある加盟国へばら撒けば海軍本部の戦力はどうなる!!>

「...いや...そのことに関しましてはリク王が...<貴様がその場にいた時点で言い訳は通用しない!!貴様がその場で我々海軍には加盟国全てに派遣できるだけの中将クラスはいませんと言えば良かったものを!!>...そのことに関しましては申し訳ございませんでした!しかしアズリエルを捕らえればこの指令も解除するという事になっておりますので<もう彼女の手配書は全世界に公表している!...全く、ここまで海軍を動かせるその少女とは一体......>」

 

そうか、センゴクさんはまだ知らないのか、彼女の事。

 

「彼女はデルタ王国を一夜で滅ぼした化け物です。」

<何ィ!!?...だからこのような政策を...ちなみに、その事件が起こったのはいつだ。>

「確か二日前だと。」

<成程、まだ南の海(サウスブルー)を抜けていない可能性があるな...王達には悪いが、私達の方で配置する海兵はこちらで決めさせてもらおう。君はリク王といると言う事はドレスローザに行くのか。>

「はい、そうですが。ロキ中将たちも一緒に。」

<わかった。では君達はこのままドレスローザへ向かってくれ。>

「何故?」

<新世界の海賊は桁違いの強さを持つものが多い。対処できるのは君達のような兵のみだ。>

「わかりました。では。」

<ああ、頼んだぞ。...ああ、中将を増やさねば......>

 

そこででんでん虫は目を閉じ、眠りだす。

 

「あぁぁ~...鬱になるわ...」

 

本当、上司に怒られるのは心にクる。しかも今回は私が起こした騒動じゃないってのに。

本当、上下関係ってのは理不尽だよなぁ...

 

「さて、そろそろ着くぞ!ルインくブゴバァァ!!!!」

 

全ての元凶が勢いよくドアを開けてきたので思いっきりブン殴ってやった。

 

 

 

 

 

 

___________________________

 

 

 

 

 

 

ドレスローザに着いた。入国の際にリク王が国民達にその顔はどうされたんですかと聞かれていたが、私を庇ってか甲板で転んだと言いその場を和ませていた。ペル達も最初はリク王のたんこぶだらけの顔を見て一度動揺していたが、私が殴った事を知ると爆笑していた。

 

「しっかしルイン。まさかお前がそんな事するなんてな。」

「いや笑い事じゃないですからね!本来だったら首が飛んでますよ!!」

「フッ...」

「いや笑い事じゃないですからねニコラさん!?」

 

本当、こいつ等は私が国王を殴ったというのにぶれない。あまりにいつも通りな彼等を見ると思わず笑みが零れてしまう。

だが、そんな感情に浸っている暇もない。重要な問題がある

 

「...まずは住居だ。私達が住むスペースを確保しよう。」

「ルイン君、それなら王宮に来ればいいではないか。」

「いや、私は国民達と仲良くしたい。王宮なんかに住んでしまえば、それこそ国民達に身分の高いものだと思われてしまい、いささか遠慮がちになるんじゃないか?」

「む...それはそうだが...。」

「」

 

こっちに来る原因を作ってしまったのに申し訳なさがあるのかリク王はなかなか引き下がろうとしない。申し訳なさがあるんだったら私がやりたいって言ってる事に反対しなければいいのに。

...だったら、こうしようか。

 

「...じゃあ、あなたが私の家を建てるときに全額負担ってことで。」

「何!?...まぁ、こちらに連れてくる原因を作ったのは私だからな。そうさせてもらうよ。...となったら少し大きめの家を作らねばならんな...」

「いや、小さめでいいぞ?」

「...え?」

「...え?」

 

...............

 

 

あれ、なんか気まずいな。もしかして何か今考えている事にすれ違いがあるのか?

 

「...君達は四人で住まないのかね?」

「え...」

「彼等も一緒に住める家にしようかと思っていたんだが...」

 

「...ああ!成程!そういうことか!!だったらぜひそうして欲しい。わざわざ四つの家を建てるのもリク王に負担がかかるだろうし。」

「ちょっと!!?何で僕たちの意見を聞かないんですか!!!」

「何だ、もしかして嫌なのか?」

「い、いや...それはさすがに......」

「俺は別にいいぞ。お前とは前から同居してたしな。」

「...オレも。」

 

ぺル以外の二人が了承した為に、ペルに周りからの視線が集まっていく

 

「...わかりましたよ!住めばいいんですよね住めば!!」

「...フッ...ガキだな、お前。」

「僕を子ども扱いするなァ!!」

 

ぺルが獣人化してニコラに掴み掛かるが、ニコラは大して痛そうな表情を見せない。それどころか獣人化しているペルを暖かい目で見ていた。

 

「...本当、覇気も使ってないのに何であんな平気でいれるんだ...?」

「あいつは変わってるからな。もしかしたらこれから生活する上で一番面倒なのはアイツかもしれんぞ。」

「へぇ...食べる物が違うとか?」

「...お前は超能力者か?」

「......え、うそ?」

 

...今度彼にいろいろ問いただす必要があるな。

 

「...まぁ、即行で家を建てておくから、君達は観光でもしてきなさい」

「おっ!!それはいい!!!おい!ペル!ニコラ!!喧嘩してないで早く行こう!!」

 

「...だってさ、ペル。」

「~!!覚えていてくださいね...!!!」

 

_____________________

 

 

今現在、私達はとあるレストランで食卓を囲っていた

このレストランの名物は「ローズイカのイカ墨パスタ」。正直言おう、めっちゃうまい!!箸が進む進む!!

...あ、フォークだったわ。

 

「食事中のとこ悪いが、これからどうするつもりだ?」

「んぐんぐ...どうするって...いっぱいあるよ?すること。」

「例えば?」

 

「ペルの鍛錬、アズリエルの捜索、海賊潰し、私の部下探し。」

 

「...お前に部下は必要か?」

 

「まあ、必要ないっちゃないけども、信頼できる部下ってのはやっぱり欲しいよね...」

 

そうしなきゃ私の2億(悪魔の実)が無駄になる。

 

「おお!!僕、強くなれるんですか!!?ルインさん達みたいに!!!」

 

ペルが期待の眼差しをこちらに向ける。

 

「師匠までとは行かずとも、私くらいになら余裕でなれる。」

「おおーッ!!!!」

 

私なんて能力が無ければ少将レベルの腕だからな。ペルなら余裕で私を超えるだろう。それより気になる点が一つ

ニコラが一切食べていない。

 

「...それにしても、食べないのか?ニコラ?」

「食えない。」

「え?」

 

食えない事はないだろう。だってこんなにうまいのに。もったいないなぁ。

そう思ったのでこう言ってみる

 

「いらないのなら、私が貰っていい?」

「ああ、オレはロキから飯貰うから。っていうことで、くれよ。」

「......ここで食うのか?」

「ああ、どうせいつかはバレるんだし、いいだろ。」

 

師匠は「これ、触るの嫌なんだけどな...」と言って懐から何かを取り出した。

 

「...何...それ...」

 

師匠が手に持っていたのは白色の石だった。

 

「ほれ。」

「おお!!これこれ!!!」

 

いつもなら死んだ目をしているニコラが無邪気な子供のようにはしゃぎだした。

石もって騒ぐ奴なんてクレ○ンし○ちゃんのボ○ちゃんくらいだと思ってた

 

「うめぇ...この濃厚な味が何とも......」

 

......まあ、本人が嬉しそうだし、この件に関してはもういいか。

私はイカ墨パスタを一口啜り、ペルの方を向く

 

「明日からみっちり鍛えるからな!」

「本当ですか!!」

 

現時点で見聞色の素質を見せているペルを育成するのは実は簡単である。

素質を持つものは訓練の中ですぐ感覚を掴む、私はただ、その掴むまでの工程を見てやればいいだけ。後からは自分で育っていくだろう。

()()考えもあるしな...

 

「...お前等が訓練に励むって言うんだったら、俺達はどうしようか。」

「師匠達は観光でもしてなよ。ただし、海軍の制服は着ない事。周りから変な目で見られたくないでしょう?」

 

最も、本心は国民達に親近感を抱いてもらいたいっていうわけだが。

 

「...そうだな、そうするわ。ニコラ!お前行きたい所あるか?」

「.........無い。」

「そうか、だったら適当にブラブラするか。......んじゃ、俺とニコラはお先。お前等の分まで代金は払っとくからゆっくり食べろよ。」

 

さっきまで師匠の周りにあった山盛りの料理は私の気づかぬうちに全て消えていた。ニコラが食べなかった分まで消えていた。

彼はどれだけ早食いで大食間なのだろう。私は少し引いてしまった

 

そして取り残された私達は黙々と料理を頬張り続けた。

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