スター・ウォーズ 敗北者たち   作:公家麻呂

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07話 ダース・プレイガス

 

「さぁ、ナネット。改めておじ様にご挨拶なさい、いえ私の師に・・・。ダース・プレイガス様に・・・。」

 

「ナネット・・・我が義娘。」

 

母上・・・、おじ様・・・。

これが、シスの暗黒卿・・・。

二人からは普段感じる親しみや暖かさは無い。感じたものは冷たさと恐怖。

 

常人には耐えられそうにない圧を感じた。全身が恐怖からくる寒さに震え、膝を付き崩れ落ちる。地御這うようにして二人を見つめる。きっと私の目は恐怖に震え、もう一押しで理由なく命乞いを始めるだろう。

 

少し離れたところに立っている近衛兵達は立っているのがやっと、病院長他運の悪い研究員たちはその場にへたり込んでいた。

 

「ナネット・・・、プレイガス卿に忠誠を・・・。」

「は、はい。」

 

ハルプスブルク皇家はシスの手に落ちていたのだ。

私の生まれる以前から・・・。

 

 

「ナネット・・・、プレイガス卿の大いなる計画の一翼を担うのです。」

 

こうして、シスの計画に加わることとなったのです。

 

 

 

おじ様、シス卿ダース・プレイガスの傘下となった私は新参ではあったものの、ダース・プレイガスの実質的な妻、ハルプスブルク帝国女帝マリアーヌの娘であり、プレイガスの義理の娘と言う立場を持って組織内のナンバー3として扱われることとなった。

 

二人はシスの立場を示した後も、家族として接してくれた。

最初は怯えていた私も、時間と共に元の関係に戻ったのだ。

 

私は娘として、姫として、大いなる計画の協力者として過ごすこととなるのです。

 

しかし、この大いなる計画とシスオーダーは私の想像以上に複雑化していました。

 

プレイガス卿の正式なアプレンティスはダース・シディアスであることは間違いなかった。なので、私はすぐにでもシディアス卿とこの立場で引き合わされることとなると思っていた。

 

しかし、この時すでにダース・プレイガスとダース・シディアス。二人の間には亀裂が入っていたのである。

 

プレイガスとシディアスの関係は大いなる計画を実行するためにお互いを利用しあう関係となるまで時間をかけて冷えていたのです。

 

現在に至る年月の間に双方の考え方も変わり、2人の関係は見えないところで乖離していく。

当時、プレイガスは不老不死の研究に取り付かれていた。彼は母上の協力を得てシスの中でも禁じられた教えを探求し、死に瀕した者を救える、あるいは死んだ者を蘇らせることさえできる知識を手に入れようとハルプスブルク帝国内に秘密の研究施設を創設し結果を出し始めたていたのだ。

 

そして、プレイガスは無から新しい生命を作り出すという究極の秘術の研究に着手する。そしてついに、プレイガスはミディ=クロリアンに影響を与え、フォースそのものから直接生命を生み出す実験を行い、結果として人為的に選ばれし子を産みだしたのだ。

 

この生み出された子供が、アナキン・スカイウォーカーであった。

 

プレイガスの研究を知ったシディアスは即座にプレイガスの真意を疑った。彼の目的は新しい弟子を作ることであり、自分とその子供を置き換えるつもりであるとシディアスは考えたのだ。

ただし、この時のプレイガスに選ばれし子を弟子にする気は無かった。

プレイガスは晩年に差し掛かり、妻と継娘を得たことで彼の中シスアリのダース・ベインから始まったサイクル、さらには彼ら自身の目的をも破棄し一人の私人としての最期を願い始めていた。

そして、考え方が完全に乖離したシディアスに対しても、彼は弟子ダース・シディアスとの純粋な絆を持つことも考えており、プレイガスは紛れもないシス卿であった。その証拠に彼は今も神秘主義者にしてダークサイドの信奉者であったし、永遠の命と自然発生の概念に取りつかれた彼は、物質世界にまつわる問題に絶えず手段を問わず没頭していました。しかし、只人としてのぬるま湯に浸かってしまった彼は、シディアスを御する力を完全に失っていたのです。

 

 

大いなる計画はすでにシディアスが主導する形になっていたが、プレイガスの影響も無視できるものではなかった。しかし、プレイガスの存在をシスの暗黒卿傘下ヒーゴ・ダマスク以外の形で認知する幹部は母上と私以外には存在していなかったのだ。

逆にシディアスの方も私たちの事を、ヒーゴ・ダマスクの影響下にある配下としてしか認知していなかったのであった。

 

 

 

 

おじ様の身を案じていた母上は私に密命を下した。

 

「ナネット、シディアスは強力な軍勢を手にしようとしています。義父様のための軍勢を用意なさい。」

「はい、お任せください。」

 

プレイガスとしてのおじ様、確かに恐ろしいところが多々あった。でも、おじ様として接してくれる私人としてのおじ様はとても優しいおじ様のままでした。そういえば、おじ様はお母さまと結婚して義父様となったのでした。

これからは義父様と呼ばなくてはなりませんね。

この時点で原作とはだいぶ違う状況でした。もしかしたら、違う結果に繋げられるかも・・・。

 

そして、私とガンレイ総督の婚約は非公式ながらも事情通な者たちの知るところとなる。

私はハルプスブルク帝国皇女として、通商連合のドロイド生産を下請けする形で工場を誘致、その一方でドロイドのブラックボックスを解明し通商連合も共和国も把握していない地下秘匿工廠の建設を開始させたのです。

 

急ピッチで整えられた生産施設は数カ月で稼働段階を迎え、ハルプスブルク帝国にある通商連合の下請け工場と帝国地下秘匿工廠はドロイドの生産を開始し始める。

 

「母上、通商連合の下請け生産と国内純軍事力として生産させたバトル・ドロイドは合計2000体。帝国陸軍工廠においても戦闘車両や輸送車両の生産体制を強化しています。」

「流石ね。ナネット・・・通商連合出荷分を差し引いても十分な戦力となるわ。」

 

地下施設の窓から生産される兵器群を眺めつつ、母上に生産状況を報告する。

あれほどの数のドロイドの姿は壮観です。私もドロイドの私設部隊を作ろうかな?

 

側近の臣下が、母上に耳打ちする。

母上は、少しだけ唇を釣り上げて話しかける。

 

「ナネット、始まったわよ。」

 

そして、遂にヌート・ガンレイ率いる通商連合が動き出した。

惑星ナブー封鎖である。

 

といっても、まだ私は黒幕ち言うよりは後方のモブ・・・。

今なら、引き返せるしナブーと通商連合を取り持って保険を掛けることもできる。

少々の危険は覚悟して、動くべきなのでしょうか。

 

 

 

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