silence of this area collapses 作:風見 桃李
それはある日、突然やってきた。
俺の家に慌ただしく来た剣持警部は寝てた俺に早く着替えろと言った。
「ふぁ~、何を慌ただしくしてんだよ剣持のおっさん」
「高遠遙一が死体となって発見されたんだ!」
「高遠が!?」
「あぁ、それで明智警視が金田一を呼べと」
「なんで早く言ってくれなかったんだ!今着替える!」
高遠が、死んだ?あの高遠遙一が?
あいつは簡単に死ぬようなやつではない、何をどうすれば死ぬんだ!?
俺は急いで着替えて剣持警部のパトカーに乗った。
向かった先はビル街だった、その路地の奥の奥、高遠は何者からか撒こうとしていたんだ。
けど撒けなかった、突然の行き止まり、そして、明智さんから聞いた。
「近くで通報が合ったんですよ、近道で使った路地の向こうが騒がしくそれが異様だと。警察官が向かったところ少なくとも20人に対し一人が暴行を加えられていた、まだ半数しか捕まえられてませんがどうやら2グループがたまたま狙ってたのが同じ、だったらしいですよ。片方は高遠に恨みが、もう片方は知らずに狙ってた華奢な男女を狙っていた強姦グループ。ここまで言えばわかりますね、金田一くん。それでも、高遠遙一の死体を見ると?」
「…例え、あいつがどんな死に方で、どんなに悲惨な死体だろうとも、俺は見なきゃいけない。高遠遙一の最後を!」
「金田一くん…ならば目を、背けないでくださいね。彼の死体は君の見てきた死体の中で恐らく一番酷い。我々警察でも酷く直視するのが出来ない人も居ます、覚悟を決めてください。」
「あぁ、わかったよ、明智さん」
明智さんにつられて俺は高遠の死体がある現場に来た。
向かうにつれて酷い臭いが俺の鼻をつんつんしてくる、血と何かの臭いが混ざって外だと言うのに異臭が漂っていた。
ついに俺は死体のあるところに着いた、臭いの原因はわかった、高遠は、本当に強姦をされたのだ。
「うぐっ…!ふっ、うう…!」
「我慢してください、金田一くん、まだ現場検証が終わってません」
「はぁはぁ、あぁ、わかってるよ」
まず最初に目に入るのが高遠の右腕が肩から下に掛けて無い、それと右目も抉られて片眼は無い。
何のためにしたのかは知らないが右目は強姦グループがしたのだろうとわかる惨状だ。
次に来るのが死因であろう高遠の頭、左側は完璧に凹んでいる。
どのタイミングで、高遠遙一は死んだんだろうか。
高遠は普段からスーツだった、けどそれは今じゃ上半身はだらしがなく脱がされ体は噛み跡や沢山の内出血の跡。
下半身は完全に脱がされ行為の後だと思われる白い液体と赤い液体。
確かにその死体は俺が見てきた死体の中で一番酷かった。
死んでる筈の、事切れた高遠の片眼が俺を見てる気がする、その眼とあった瞬間、俺は高遠のことについて思い出していた。
それと同時に泣いた。
「高遠、お前なら逃げれた筈なのになんで逃げられなかったんだよ。いくらなんでも、いくらお前でもこの死に方は酷いだろう…!」
「…金田一くん、たった今高遠の片眼、片腕が発見されたようです。それと高遠に恨みがあったグループの供述の一つと所持品から考えるに、君を出しに使った見たいです」
「お、れ?」
「金田一くんは私の獲物です、手を出すなと、そう言ったその一瞬に、高遠を数人で捕まえ何度も頭を殴り殺した。それが供述です。流石の高遠も、多勢に無勢、と言うことだったのでしょう。…彼だって、人間ですから」
「…明智さん」
「はい」
「今回、俺が必要となる謎はない。俺は必要ないのになんで現場に呼んだんだ?」
「そうですね、集団暴行ですから。でも最後に、君の力が必要です、金田一くん。高遠は、高遠遙一はここで死にました、ここにて地獄の傀儡師による事件は終わりとなります、今後彼が現れることはない。彼の目を、君が閉じさせてください」
「…俺が?」
「彼を捕まえるのは確かに私達、警察の役目です。ですが捕まることなく、高遠遙一は死んだ。死体も今後君は見ないし、この先どうなるかも知ることはない。これが最後です、君と高遠は浅はからぬ因縁がある、…どうか最後は君の手で、彼の目を。」
闇と光の双子、俺の、平行線。
「高遠遙一、本日5月4日死亡を確認。地獄の傀儡師による連続殺人教唆及びそれらに関する事件は本日をもって収束する方向のものとする。死体を運び出せ、死体だろうとも油断をするな。その死体は、何度も我々の手の内から逃げ出した犯罪者 地獄の傀儡師 高遠遙一だ!」
俺の手によって瞳を閉じたまだ熱のあるその死体となった高遠遙一は奇しくも探偵シャーロック・ホームズとジェームズ・モリアーティ教授の死んだ日だった。
だが探偵は生きてきた、死にかけた彼は生きていた。
俺も高遠も狙われていた、けど死んだのは高遠遙一だけ。
この日は俺の中でずっと引き摺ることとなる。
過労で死んでも、生まれ変わっても。
「金田一?どうした?今日はずっとテンション低いな」
「いや、お前が産まれた日にな、俺の探してるやつが死んだんだ。そいつはお前の好きなシャーロック・ホームズのライバルのジェームズ・モリアーティみてぇなやつだったんだ。ほら、言ったろ?俺、前世の記憶あるんだって!平成のホームズ言われる工藤がこの日に産まれて、俺の近くにいる…なぁんかそいつ、すぐ近くに居そうでさ」
「へぇ、会ったら言ってくれよ、金田一。俺がそいつの解いてやる」
「残念だったな、工藤。あいつのは俺が解かないといけないんだ」
「なんでだよ」
「俺は、あいつの平行線だからだ。」
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「そういや誕生日おめでとう工藤、誕生日プレゼント何がほしいんだ?」
「お前の解いてきた事件、教えろよ金田一」
「えぇ、事細かく覚えてねぇぞ?」
「そりゃ、金田一だからな」
「なんだそりゃ!じゃあ話は今度美雪と蘭ちゃんとお前が居るときにでもな、美雪もよく近くにいたんだ」
「じゃあ俺のも美雪と蘭が居るときな、たまーに蘭もいるからな」
「工藤も似たようなもんじゃねぇか」
「おめぇと一緒にすんな!そんなにスケベイベントねぇから!」
「そんなにスケベイベント…あったなぁ」
「ほら見ろ!だから金田一は進展しねぇんだよ!」
「工藤だって蘭ちゃんと進展してねぇだろ!」
「ら、蘭は良いんだよ!」
「あ~、蘭ちゃん可哀想だな~」
「卒業する前に言うから平気だ!」
「頑張れ工藤~、じゃあ俺帰るな、四人集まるときメールで教えろよ」
「あー、わかってるよ!また来週な金田一!」
「剣持のおっさんも、明智さんも…高遠も居ないが謎を解いてく世界、か。改めるとなんか、それはそれで寂しいな…あー、早く帰って美雪のメシ食べよー!待ってろよ美雪ー!」
現場に呼ぶ明智とか既にがばがばのがばですがそこは、目を細目で…