山奥の土地を買って自分ひとりで小屋を作る話   作:軽石

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第18話 開拓12日目 土台の木材加工②

◇  ◇  ◇

 

 引き続き、土台に使用する角材を加工していく。

 墨付けした線に従って角材に欠き込み(かきこみ)を作る『刻み』の作業を行っていく。

 

◇  ◇  ◇

 

[ 刻み ]

 

 基礎の上に仮組みした角材をバラして、コンクリートブロックで作った作業場に持っていく。

 

 今回、欠き込みを作る作業は『電気丸ノコ』を使って複数の切れ込みを入れて大まかに削り、その後にノミと金槌で仕上げを行う。使用する電気丸ノコは中古で買ったものだがブレードは新品に交換してあるので切れ味は良いはずだ。

 

 電気丸ノコは予習や調整のために自宅アパートのベランダでほんの少しだけ使用した事はあったが、本格的に使うのは今回が初めてである。いきなり本番を行うのは危険な気がしたので、まずは遣り方に使った使用済みの木杭を用いてリハーサルを行う。

 

 電気丸ノコを使うと大量に木屑が出るので保護メガネとマスクを着用し作業に備える。

 

 まず電気丸ノコの『切り込み深さ調節レバー』を緩め、ベースプレートから出る刃の深さを木材の欠き込みを入れる深さに調節して、再び締める。この操作によって何度でも同じ深さに切れ込みを入れることが出来る様になるので非常に便利である。

 

 次に木材に丸ノコガイド定規をあて、電気丸ノコをしっかりと保持し、目印の線に沿ってゆっくりとブレードを進めていく。

 

 この時に怖いのは電気丸ノコのブレードが木材に挟まり、急に抵抗が高くなることで電気丸ノコ自体が跳ね返るように暴れる『キックバック』と呼ばれる現象が起こることである。

 

 キックバックは死亡事故にも繋がるぐらい非常に危険な現象であり、電気丸ノコを使う上での最大のリスクと言えるが、もしこんな山の中で一人作業中にキックバック事故が起これば一大事になる事は間違いないだろう。

 

 そのため今回は特に注意して、木材を複数箇所で固定し切断中に動かなくすることや、丸ノコ専用の30cmガイド定規を使って、精確な直線上にブレードを進められる様にする事などでキックバックが起こるリスクを減らすようにした。

 

 この30cm丸ノコガイド定規は3000円ほどの価格であり、中古の丸ノコ本体と同じぐらいの値段がしたが安全を最優先に考え購入しておいたものである。

 

 何度かリハーサルを行い、作業の感覚を掴んでいく。

 

◇  ◇  ◇

 

 次はいよいよ本番を行う。

 

 土台に使う角材の予備は買っておらず失敗すると後がないため慎重に行っていく。

 

 角材をコンクリートブロックの上に置いて固定し、丸ノコガイド定規をあてて直線に切れ目を入れていく。まず墨付けしている欠き込み部分の左右に切れ目を入れた後、欠き込み部分の中に2mmほどの間隔を空けていくつも切り込みを追加していく。

 

 切り込み入れが終われば、金槌を使って欠き込み部分を叩く。少し叩くと細い板状になった木材が根元から折れていく。この作業はとても楽しい。

 

 ある程度慣れてくると、電気丸ノコの作業をまとめて行った後に金槌での作業をまとめて行う様にしたが、この作業は今までの作業の中でもっとも心地よい作業だった。

 

 金槌で折った状態の欠き込み部分の断面はでこぼこしているので、ノミを使って平らに削り整えていく。ノミと金槌を使った作業をしていると自分がとても大工らしいことをしていると思えてくる。

 

 この段階でのノミでの作業は面を平らにする程度の必要最低限に留め、本格的なサイズの微調整は実際に組み合わせた際に行っていく予定だ。

 

◇  ◇  ◇

 

 この日は暮れてもしばらくヘッドライトを使って作業を続行し、なんとか土台に使う木材の準備作業を終えた。

 

 次は実際に基礎の上に木材を置いて接合させる組付けの作業である。

 

◇  ◇  ◇

 

--経過--

進入路の工事       完了

資材の購入(基礎・床材) 完了

資材置場(仮)の建設   完了

基礎工事         完了

土台           進行中

 木材の加工       完了

 組付け         NEXT

 

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