普遍的な願い   作:九朗十兵衛

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どうもです。偽が詰まり過ぎてなんも書けなくなった九朗十兵衛です。
もう一年以上たつんですねえ。時の流れが速い(白目)
今回は前編後編で出来ればと思っとります。


では、楽しんでいただければ幸いです。


前編

 

 

 

 

《時よ止まれ、お前は美しい》

 

 

 

 これはドイツの詩人であり、劇作家であったゲーテの長編戯曲『ファウスト』の主人公であるファウストの台詞である。彼はある出来事で両目の視力を失った。そんな彼は死の間際、メフィストと悪魔たちが彼の墓穴を掘る音を民衆が奏でる鍬鋤の音だと信じこむ。

 それは彼が望んでやまない瞬間だった。だから彼は先の言葉と共に願ったのだ。その情景が永遠に続くことを──しかし、ただの人でしかない者が願ったところで、そのような大それた事が叶うわけもなく彼はそのまま息を引き取る。だが、叶わないと分かっていようとも願わずにはいられないのが人間だろう。

 

 

 例えば、愛する人との逢瀬の瞬間。

 

 

 例えば、二度と見られぬような美しい景色を目にした瞬間。

 

 

 例えば、気心しれた友人たちと笑い遊び楽しむその瞬間。

 

 

 各々願う状況は個々様々、日常のふとした瞬間や手に入れた幸福を失うことに対して恐怖した瞬間など、想いの強弱もまた色々だ。しかし、そんな誰もが願うだろうものを俺は──比企谷八幡は願ったことがない。

 

 幼い頃は、そもそもそんな願いを持つほど自我が育っておらず、ある程度育った時には両親の愛情は大半が妹に注がれていた。しかし、それに不満があるかと問われれば俺の答えは否だ。

 確かに愛情の大半が妹に注がれていたが、それでネグレイトなどの虐待にあったわけでもない。病気になれば看病して、酷いようなら病院に連れていってくれたし、学校の行事なども妹を優先するとはいえきちんと来てくれた。そんな家の状況に幼少の頃ならば多少の寂しさもあったのは確かだが、思春期を迎える頃には妹のようにベタベタに構い倒されたいなどとは思わなくなっていた。

 

 では、未成年者が大半の時間を過ごす学校はどうなのかと言えば──そんな願いなどあり得ないの一言である。

 小学校では理不尽にハブられたり、いじめと言えなくもない位に弄り倒されたりもした。中学校では、告白したら翌日には黒板にでかでかと告白内容が書かれている始末だ。

 他にも色々あったが、それら全てに自分に不徳が無かったなどとは言えないのは確かである。しかし、だからと言ってこれは無いだろう。こんなものに永遠を望むなどどんなマゾヒストだと言いたい。

 

 そんな苦味たっぷりの小学校中学校が終わり、中学までの知り合いが誰も来ない総武高校に入学した。これをきっかけに新しき日々の幕開けと思いきや、入学式当日に事故に遭いスタートダッシュに失敗。目出度く高校でもボッチ街道の継続が決まったのだった。

 まあ、残念な思いもあったのは確かだが、長年の人間関係のあれこれに煩わしさと面倒くささを募らせていたため、高校三年間を一人で静かに過ごすのもいいかと思い直した。実際、最初の一年間は気が楽だった。もうこのまま一人でいる方がいいんじゃね? と思いボッチ街道極めるつもりだったのだが、二年に進級してある教師に目を付けられたことで、その目論見は崩れ去ったのだ。

 国語担当で生活指導の平塚先生。この人の授業で書いたレポートを切っ掛けに俺の生活はがらりと変わった。俺からしたら至極真面目に書いたつもりであったレポートなのだが、先生からしたらアレだったらしく、奉仕部などという部活に強制入部。そこで出会った毒舌美少女な部長を筆頭に、見た目ギャルビッチの元気娘や作家志望の厨二野郎に癒し系天使様などなど。

 今までの俺からしたら怒涛と言って差し支えない勢いで人間関係が広がっていき様々な出来事が起きていった。最初の内はいかに逃げようかばかりを考えていたのだが──いつの間にかこんな生活も悪くないと、そう思う様になっていった。口が裂けても言う気はないけどな。

 長々と語ったわけであるが、高校で生活が変わり今の人間関係を悪くないと思えるようになった。煩くも賑やかで人生で初めて手にしたもの(時間)。そんなもの(時間)を得た俺は、彼のファウストや世の人々の様にこの時間が永遠に続けばと願ったのか? ……答えは否である。

 それはなぜなのか? と問われてしまうと答えに窮するのが正直な所だ。初めて手にしたのならば尚更願うだろうに、どうして願わないのか自分でも分からなかった。───さて、らしくもないくそ真面目な感じで閉めた所で急ではあるが話を変えさせてもらおう。

 なに、内容は単純明快である。何故に俺がこのような真面目っぽいことを考えているかだ。こんな事を長考していたのださぞや難解なことだと期待出来るだろう? だが残念、理由はそこまで難しくないのだよ明智くん。では答え合わせといこうでは──

 

「……あ、比企谷……くん?」

 

 思考を飛ばして現実逃避をしている俺の耳に聞きなれた少女の声が響き、俺の思考を現実に引き戻す。だが、俺を現実へと引き戻したその声は、聞きなれていながらも普段のものと全く違っている。何時もならばそこに込められているはずの自信や凛々しさがまったく無いのだ。あるのは戸惑いと羞恥でおよそ声の持ち主らしからぬもの。しかし、それも今の状況を考えれば致し方ないだろう。

 

 

──なにせ、彼女(雪ノ下)は現在、俺に押し倒されて組み敷かれているのだから。

 

 

 

 俺に押し倒され床に横たわる彼女は、頬を朱に染めて俺を見上げている。彼女の美しい髪は床に広がり、部室の窓から射し込む夕日の光を受けて、夜空に星を散りばめた様に輝きを放っていた。何時もの彼女ならば押し倒す俺を即座に罵倒して、後頭部に添えられている俺の手を捻り上げているはずである。それを出来ないほどに彼女は、雪ノ下雪乃はその思考が真っ白になっているのだろう。──まぁ、しかしである。そんな彼女以上に押し倒してる俺、比企谷八幡はこの現状に頭真っ白になってるんですけどね! ……助けて明智くん! 僕は無罪なんです!

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

 

 何故こんな事になったのか、それを説明するには一万と二千年も前に遡らなければいけない。はい、嘘です。本当は数十分前です。

 今日は、由比ヶ浜が三浦達とカラオケでウェーイしてくるとかで、部室にいるのは俺と雪ノ下の二人だったのである。2年の時に平塚先生に奉仕部にぶちこまれた当初は、雪ノ下と二人きりなぞ気まずさとやりづらさと心弱さしか感じられなかったものだ。しかし、今では二人で静かに過ごすこの空間にも慣れたもの。部室には俺と雪ノ下の本をめくる音が流れ、彼女が入れてくれた紅茶の香りが鼻をくすぐるのみであった。

 

「……そろそろ帰りましょうか」

 

 どれぐらいの時が経ったのか、日が傾き濃い橙色の光が窓から差し込み初めた頃に、本を閉じる音と共に雪ノ下の声がした。俺の方も、切りの良いところまで読んでいたため、その声に同意する様に本を閉じて湯飲みに残った紅茶を飲み干す。

 今日は本当にゆっくりできたと、凝り固まった身体を伸ばすことでほぐしながら思う。二年に俺の環境が変わり初めて、今では当初感じていた煩わしい思いも大分減った。三人でいる部室が一番しっくり来るのはもちろんである。しかしそれはそれとして、身体に染み付いたぼっちの習性が静寂を欲するのだ。だから、たまにある雪ノ下との二人きりの部活時間は結構ありがたいと同時に好ましい時間だとも思っているのだ。そう柄にも無いことを考えている時だ。俺の脳裏にある疑問が浮かんだ。

 

 

──雪ノ下はどうなのだろう? 

 

 

 

 彼女も俺と同じように、この時間を好ましいと思ってくれているのだろうか。今の彼女からは、知り合った当初に感じていた拒絶は感じられない。だからといって彼女も好ましいと思っているかは分からない。でももし、そうであるのならば俺は──

 

「何をぼーっとしているの?」

 

 俺が考え事をしている内に帰りの支度が終わったのか、俺の目の前で雪ノ下が首をかしげている。内心で考えていたことが彼女のことであった俺は慌ててしまった。──これがいけなかった。

 

「あ、いや、なんでもな……って、うぉッ!?」

 

「え? きゃッ!?」

 

 慌てた俺が足に力を入れた時、脳からの指令がうまく行き渡らなかったのだろう。バランスを崩して前に倒れてしまった。そうなると必然的に俺の目の前にいる雪ノ下も巻き込まれることになる。俺は咄嗟に、突然のことで俺を避けることができなかった雪ノ下を抱き寄せ衝撃に備えた。

 

「っつぅ……すまん雪ノ下、大丈──」

 

「え、えぇ怪我はな──」

 

 床に倒れた俺であったが、衝撃で雪ノ下を庇った手が多少痛んだが他は特に問題はなかった。だからこそ雪ノ下の安否を確認をしようとしたが、途中で言葉が止まった。それは雪ノ下も同様だ。いつぞや保健室で至近距離で見つめあったことがあったが、これはその非ではないと思う。そして、互いに行動を起こすことができず時間だけが過ぎていったのであった。

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

 はい、回想終了。不幸な事故でやはり俺は無実でしたね。え? 切っ掛けは俺だから有罪? ま、待ってくれ! 確かに事故とはいえ、雪ノ下と抱き合う形になったのは嬉しい。あとすんげぇいい匂いするしあとは……え? 語るに落ちた? べ、弁護士を要求する! 

 

「……比企谷くん、あの……」

 

「え? あ、す、すまん!」

 

 未だに落ち着きを取り戻せていない俺とは別に、頬を染めているのは変わらないが思考が回りだした雪ノ下が、歯切れ悪く言葉を発する。彼女の言葉に初めは分からなかったが、現状を思いだしそれに何を求めているかを察した。俺は未だに彼女を押し倒した状態なのだ。嬉しいと思うが流石にこれはヤバイ。正直後ろ髪引かれるが、早く離れなくては──

 

 

 

「……あっ」

 

 

 

 腕に力を入れて上体を起こした時、微かな声が聞こえた。その声は寂しそうで、何かを求めているようで俺は思わず動きを止めて声の主を見つめた。──声の主である雪ノ下は、自分の口を抑え目を見開いていた。その様子から無意識の声だったというのが分かる。彼女の様子に俺の胸の内に淡い期待が浮かんでしまった。『もしかして雪ノ下も――』と、心のうちに広がる思いに己を律している理性が緩み、俺の身体は好もしくない行動に移ろうとしてしまう。過去に幾多失敗したかも分からない、心の衝動のままに行動するという愚行。こんなことをしたら、もうこの時間(幸福)は無くなってしまうと、理性が警告を発しているというのに心が求めてしまう。

 

「雪ノ下」

 

「……え?」

 

 口を押えるその手をどけて彼女の頬に手を添えて彼女の名を呼んだ。思いもよらぬ行動に出た俺に驚く雪ノ下。だが、驚く彼女の表情に嫌悪の色はない。俺を見つめる瞳に拒絶の色はない。俺の思い込みがそう見せているんだと残り少ない理性が訴える。しかし、それを無視して胸の内の淡い期待という炎に薪がくべられ、俺の心を焦がし理性の鎖が炙られる。そして、炙られ脆くなった鎖が膨れ上がる衝動に一つ、また一つと壊されていきさらに大胆な行動に出てしまった。

 

「あっ……んっ……」

 

 頬に添えていた手を這わせて親指で唇にそっと触れた。頬を撫でられる感触に吐息を漏らす雪ノ下は、唇に触れた瞬間に微かに震える。青みを帯びた黒い瞳は潤み、ゆらゆらと揺れる海面を思わせた。こんなことをしているというのに、未だに彼女は抵抗することもなく成すがままだ。そればかりか揺らめく瞳の奥に"あるもの"が見えた気がした。──"期待"という圧倒的な熱量をもった衝動が。

 俺の中で衝動を抑えていた最後の鎖が音を立てて弾け飛ぶ。解き放たれた衝動は、今までの反動だと言わんばかりに荒れ狂い心をかき乱した。もう抑えられない。いや、抑えたくない。例え彼女の瞳の中に見たものが俺の勘違いだったとしても、例え今の幸福(時間)を壊してしまうことになっても止まることはできなかった。

 

 

 

 

 

 

 

「好きだ」

 

 

 

 

 

 

 

 伝えた言葉に彼女は目を見開き固まった。俺の言葉はとても簡素でありふれたものだ。雪ノ下に伝えたい言葉はいくらでもある。でも、何よりもまずはこの言葉を伝えたかった。それにこれは俺に対する確認でもある。──俺の雪ノ下に対する想いが"本物"なのかということに対しての。

 答えは出た。俺は好きなのだ。彼女を、雪ノ下雪乃という女の子を心からもとめているんだ。

 

「雪ノ下、好きだ」

 

 また言葉を紡ぐと今度は心に熱が宿る。その熱は火傷するような熱さはない。寒々しい俺の心を暖めてくれるそんな熱さで、今まで感じたことのない感覚だ。どこかむず痒いが嫌いではないと、自分の内に感じる初めての感覚に新鮮な気持ちを抱いた。

 

 

 

「本当に……私でいいの?」

 

 

 

 俺が想いを伝えてから微動だにしなかった彼女が発した言葉は疑問だった。彼女の疑問に脳裏にこの場にいないひだまりのような笑顔の少女が浮かぶ。確かに俺は彼女にも好意を抱いている。だけど違う。違うんだ。彼女に感じる好意と目の前の少女に対する好意は違うものなのだ。

 

「雪ノ下がいいんだ。……雪ノ下じゃないとだめなんだ」

 

 疑問に対する答えを与えると彼女の瞳から雫が落ちた。雫は一つ、また一つとこぼれ落ち彼女を濡らしていく。こぼれ続ける雫を指で拭い彼女にもう一度、想いを伝える。

 

「雪ノ下雪乃さん。俺と付き合って下さい……って、え? んっ!?」

 

 彼女からの返答は言葉ではなかった。雪ノ下は俺の顔に手を伸ばし、自らに引き寄せて唇を重ねたのだ。いきなりの事に目を白黒させて困惑してしまった。ただ、仄かに感じる紅茶の香りと彼女の唇の柔らかさだけははっきりと分かった。そんな困惑と至福の時間は数秒で終わりを告げ、彼女が一度啄むようにキスをすると離れていった。呆然とする俺を見つめる彼女は、華やいだ笑顔を浮かべて口を開いた。

 

「私も貴方が好き。大好きよ」

 

 胸の内の暖かさがその熱量を増して溢れ、雪ノ下の頬に彼女のものではない雫が落ちた。自制が効かない。理性が効かない。自分を抑えていた全てが歓喜によって取り払われた。もはや我慢はできなかった。

 

「んっ……」

 

 綺麗な笑顔を見せる雪ノ下に顔を寄せ、今度は俺からキスをする。彼女も当然の様に受け入れてくれた。初めは重ねるだけのキスが啄むようなものに変わっていく。一つ唇を重ねる度に愛おしい想いが溢れる。想いよ届けと唇にそれを乗せて重ね合わせる。そして、それが届いたかのように彼女はより大胆な行動に出た。放さないとばかりに俺の頭を抱え込んだ彼女は、唇だけのキスでは足りないと舌を俺の口に差し入れてきたのだ。

 

「はっ……んむっ……あっ」

 

 差し込まれた舌を受け入れ自らのものを絡める。水音と共に舌先で感じる紅茶の味と彼女自信の味と感触が、脳に電流を流すような快楽を与えた。その未知の快楽をもっと得ようと、自分の上体を支えていた腕で雪ノ下を抱きしめて貪るようにキスを深めていった。

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

 どれ程の時間がたったのだろう。互いの気持ちを交わし合ったことで、程よい気だるさを感じながら微睡んでいた俺に疑問が浮かんだ。抱き合っていた彼女を離して窓の外を見る。そこからは未だに沈まぬ夕陽に差ほどの時間がたっていないのが分かった。しかし、これ以上は不味いと、俺の横で横たわる雪ノ下を見やる。流石に学校で最後までというのは不味いので彼女の着衣に乱れはない。だが、それでも彼女はうっすらと笑みを浮かべて微睡んでいる。幸せそうな彼女を起こすのは忍びないが、俺の上着を枕にしているとはいえ何時までも床に寝かせているのはいけないだろう。

 

「雪ノ下、そろそろ帰ろう」

 

「んぅ……あ、比企谷くんおはよう」

 

「おう、夕方だけどおはようさん……って、んっ」

 

 軽く揺さぶったことで起きた雪ノ下は、はっきりしない意識のまま見つけた俺にぽやんとした笑顔を見せて挨拶をするとそのまま唇を重ねてきた。彼女の行動に多少驚いたものの、俺も拒絶することなく受け入れた。己の早すぎる順応性に呆れて、またそれもよしと思ってしまう自分に呆れる。──とはいえ、このまま二回戦を初めてしまう訳にもいかない。

 

「……雪ノ下、流石にそろそろ不味い」

 

「んっ……そうね」

 

 離れた俺に、名残惜しそうにもう一度唇を重ねて離れた雪ノ下に笑みがこぼれる。今の彼女が構ってもらえず気落ちした子猫を思わせたからだ。彼女の気がすむまで好きにさせてあげたいが、もしそれで、平塚先生にでも見つかってしまえば俺は殺されると思う。いや殺される(断言) つーか鍵かけてないから誰かが来てたら一発アウトだった。

 何気に自分が危ないことをやってたことに気付き背筋が寒くなるが、それを表には出さず雪ノ下の頭をひとつなでてから帰る準備を初めた。と、いっても雪ノ下の方は荷物もまとめてあるようだし、俺も出しっぱなしの本をカバンに詰めるだけなんだけどな。

 

「……ねぇ」

 

 準備を終えて俺と雪ノ下の荷物を持ったところで声をかけられたので振り返える。寝ていたことで寄れていた制服と髪を直した彼女は、夕日の差し込む窓を背に佇んでいた。西日が大分強くなっているせいで、その表情を見ることが出来ない。しかし、彼女の雰囲気はどこか緊張しているように見えた。何かあったのだろうか?

 

「どうした?」

 

 彼女の様子に疑問を感じて問いかける。そんな俺の問いかけに、雪ノ下は胸の前で手を合わせて一つ息を吸いこみ、そして―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これから、私の家に来ない?」

 

 

 

 

 

 

 








ここまでお読みいただきありがとうございます。


ではまた後編でです。


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