藍華幻想録   作:紗夜絶狼

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どうも作者です。最近やることが多くて投稿頻度が遅れてますが今回もゆっくり読んでいってね


第3話 藍華の隠された秘密

「鈴仙、コイツは見ても分かるように完全に弱っている。早く治してやってくれ」

 

「確かに弱っているけど,この弱り方は普通じゃないわね。師匠を呼んでくるわ」

 

鈴仙は弱っている藍華を見て何かを察したのか、急いで師匠を呼びにいった。廊下に響く慌ただしい足音、聞いても分かる程だ。数分後、処置室に鈴仙がある人物を連れて戻ってきた。その人物は身長が高く、長い銀髪、そして容姿端麗であり、赤と紫のワンピースのような服装に、腰には白い帯のようなものを巻いている。それに頭には紫色をしたナース帽のようなものを被っていた。

 

「師匠。こちらの患者さんです」

 

「うどんげが慌ててくるから何と思ったら、なるほどね」

 

「永琳、急で申し訳ないがコイツを見てやってくれないか?」

 

「分かったはルーミア。とりあえずまずは傷の手当てね」

 

永琳はまず、ルーミアの弾幕により傷ついた、藍華の右腕の治療に取り掛かった。幸い傷は深く無かったため、出血を止め消毒とガーゼに包帯を巻いた。

 

「傷はなんとかなったけど、この子からは普通の妖力とは桁違いの妖力を感じるわ。うどんげ、再生の薬を」

 

「はい師匠、少々お待ちください」

 

鈴仙は薬を取りに処置室を後にした。永琳は治療の傍ら、何故藍華から普通の妖怪以上の妖力を感じるのかが不思議だった。そしてルーミアに問いかける。

 

「ルーミア貴方、この子と弾幕ごっこをしたらしいけど、この子はどう対処したの?」

 

「並みの妖怪なら被弾する弾幕を出したが、素早い動きでかわして私を翻弄したり、近づき攻撃もしてきた。あとそいつは藍華って名乗っていた」

 

ルーミアは藍華との弾幕ごっこを事細かに説明した。何故傷を負ったのか、何故弾幕ごっこなのに弾幕を放たなかったのか。そこで永琳は一つの仮説に辿り着いた、それは妖怪の賢者による神隠しである。すると。

 

「師匠、取ってきました」

 

鈴仙が薬を手に処置室に帰ってきていた。そしてその薬を藍華に飲ませると、弱り果てていた藍華がまるで、生き返った屍のごとく起き上がった。

 

「はっ、ここはどこなんだ?」

 

「目を覚ましたようね、藍華さん」

 

「あなたは一体何者なんですか?」

 

「私は八意永琳。この迷いの竹林にある永遠亭の医者よ」

 

「あっ、お医者さんでしたか、助けてくださりありがとうございます」

 

目を覚ました私は、瀕死の私を助けてくれた永琳先生にお礼を述べた。

 

「礼なら貴方を運んできたルーミアに言いなさい」

 

「まさか君が私を、ありがとうルーミア」

 

「おま、私はお前を助ける気が無かったんだが、色々とこっちにも都合があったから運んだだけであって」

 

「あらあら?ルーミアは照れ屋さんなのね。ツンデレってやつかしらね」

 

「う、うるさい」

 

ルーミアは頬を赤らめながら返答した。そして永琳は藍華に質問する。

 

「藍華さん、貴方はどうやってこの世界に来たのかしら?」

 

「私は、気がついたら道端で倒れていたんだ。確か夢かもしれないんだが、耳元で女性の声で、行きましょう楽園の地幻想郷へと」

 

私は事細かに永琳に話した。すると永琳は鈴仙に耳打ちをする。

 

(うどんげ、今すぐあの人を呼びなさい)

 

(分かりました師匠)

 

鈴仙は急いで永遠亭を飛びだし、迷いの竹林に消えていった。

 

「では藍華さん、あと少ししたら、ここに貴方をこの世界に連れてきた張本人が来るからお待ちくださいね」

 

「は、はぁ」

 

正直困惑していた。何故家長に殺されかけていた私を助けたのか、何故この世界に私を連れてきたのか、色々と聞きたいことが山ほどあった。

 

「待たせたわね永琳」

 

「遅いわよ。貴方はいつも面倒事を起こすんだから」

 

突如私の目の前に現れたのは、紫色のドレスをを着た金髪ロングの美しい女性だ。煌びやかで言葉を失う程だ。

 

「藍華さん、こちらが貴方をこの世界に連れてきた張本人よ」

 

「あら永琳、人聞きの悪いこと言わないでよ?私はただ彼を助けただけなのよ」

 

「あ、貴女が私を?」

 

事態をまだ読み込めないのか、それとも疑っているのか、あまり言葉が出てこなかった。たがやはりこの世界がなんなのかを知るために問いかけてみる。

 

「あの、この世界はなんなんですか?何故あなたは私を助けたんですか?」

 

聞きたいことが山ほどあるがまずはこの二つだ。

 

「ここは楽園の地幻想郷。人と妖怪が住んでいて、勝負は弾幕ごっこなどでつけるの。あと貴方を助けたのは理由があってのことなの」

 

私は頭の中で整理した。

 

(ここは幻想郷という世界。しかもあのルーミアというやつが放った光る球が弾幕か。)

 

「つまり、そこにいるルーミアが放った、光る球のようなやつが弾幕なのか」

 

「そーなのだー」

 

「えぇそうよ、弾幕は武器じゃないの。弾幕ごっことは、弾幕を使い美しさを決める勝負なの、ただ当たれば重傷を負いかねない危険性はあるわ」

 

「その弾幕を初見で避けれた貴方は大したものよ、藍華さん」

 

当たれば重症の弾幕。何故私は直ぐに避けれたのか?

 

「あ、あと何故私を助けたんですか?」

 

「あっ、それだけど場所を変えましょう。永琳、藍華をマヨヒガ連れていくけど大丈夫ね?」

 

「紫、一体何を考えているんだ」

 

紫の怪しげな行動を睨んだルーミアはこう言った。

 

「私は何も企んでないわよ?ルーミア」

 

「分かったわ、じゃあ紫あとは任せたわ」

 

場所を変える?マヨヒガ?一体私をどうするつもりなんだ?

 

「藍華さん。警戒しなくても大丈夫よ、合わせたい人がいるのよ。とりあえずついてきてくれるかしら」

 

そういうと次の瞬間、いきなり壁に怪しげな隙間が現れた。いかにも異空間に繋がっているような空間の感じが伝わる。

 

「なんか不気味だ...」

 

「さぁいくわよ、マヨヒガに繋がるスキマに」

 

「うわ、なんだ体が勝手に」

 

「今貴方の自制の境界を操って、貴方を動かしてるから、下手に動かない方が身のためよ」

 

確かに体が自分では動かせない、まるであやつり人形じゃないか。私は紫の開いたスキマに向かって歩くことしか出来なかった。

 

「う、うわぁぁぁ!」

 

異空間のようなスキマに入った私は、思わず目をつぶってしまったが、数秒して目を開けると視界に広がっていたのは、まるで日本家屋のような家が一軒あった。

 

「ほら着いたわ。ここが私と私の式神が住んでいるマヨヒガよ」

 

「ここがマヨヒガ、なんてのどかなんだ」

 

私は関心していると。

 

「藍〜、話してたお客様よ」

 

「はい、紫様しばしお待ちを」

 

藍?多分人間の式神なんだろうな、流石に妖怪ではないとは思うが。と、次の瞬間。

 

「お待たせしました紫様」

 

なんとそこに現れたのは、金髪ショートの女性なのだが、不思議な形をした帽子を被っており尻尾は九本、白いドレスに藍色の前掛けをしている妖怪だった。

 

「あなたが藍さんですか?なんか私と似ている気が」

 

「いかにも私は紫様にお仕えする八雲藍だ。あと似ているとは一体?」

 

藍は藍華を見ても、似ているところが無いため聞き返す。そして遮るように紫がこう言い放った。

 

「実はその子、半人半獣なのよ、しかも九尾の狐の血を引くね」

 

「えっ!?紫様それは本当ですか?」

「えぇそうよ?藍華さん貴方の生い立ちを話してあげなさい」

 

私はまだ藍さんの容姿に驚きを隠せていなかったが、驚いていても始まらないと思い、自分の生い立ちを話した。

 

「なるほど君に五本だが尻尾がある、つまり九尾の血を引いてるのは本当みたいだな」

 

「はい。この藍華というのも祖先から受け継いだ名前を使って出来たのです」

 

「そこでなんだけど、藍華さんの名前には藍、があるのよ。つまり藍華さんの祖先は藍、貴方よ」

 

「えぇ〜!?私が祖先なんですか!」

 

藍は驚きを隠せずに声に漏らしてしまったが、同時に私も驚いていた。

 

「確かに藍華さんには私と同じ藍がついてますが偶然なのではないですか?」

 

「いいえ。藍、貴方は藍華さんの祖先で間違いないの。何故なら名前に藍があるだけでなく、尻尾も生えている。半人半獣とはいえ妖力は貴方に近いぐらいあるわ。あとスペルカードも使えるわ」

 

「スペルカードまでもですか!?そんなバカな」

 

「あっ、スペルカードと言っても彼の場合は肉体強化らしいの」

 

スペルカードはそんなに簡単に習得出来るものではないのは分かっている。しかも藍華の場合は肉体強化、つまり身体能力を上げるのだがデメリットとして、大量に妖力を消費するため諸刃の剣のようなスペカである。

 

「いやでも、いくら私の血を引いていたとしても、スペルカードはおろか、肉体強化なんて」

 

藍華は、自分から自身のスペルカードについて語りだした。

 

「私は生まれてすぐに両親を亡くしました。その後、他の方に育ててはもらったのですが、この容姿からなのか、集落の皆さんから護り神として称えられたのですが、まだ力はありませんでした。そのため、幼いころからこの妖力を鍛え続け、いつの間にかスペル覚符 封印されし九尾伝説を身につけていました」

 

「君にも辛い過去があったのか...」

 

「しかも藍華さんは、集落を攻めてきた輩の巫女に弱くなる術式をかけられ、ルーミアとの弾幕ごっこにて負傷。今は本来の半分以下しか力が出せない状態よ」

 

紫の言葉を聞いて、やはり私の力は、あの巫女と弾幕ごっこにより低下しているのを改めて実感した。

 

「紫さん、あなたが言っていた助けた理由ってまさか」

 

「えぇ、貴方がそこにいる私の式神である、八雲藍の子孫だからよ」

 

「とりあえず紫様、細かい話は中で話しましょう」

 

「それもそうね、藍華さんお入りなさいな」

 

「あっ、はい。お邪魔します」

 

藍華はこの2人の住むマヨヒガの中へと足を踏み入れたのであった。




どうもやくもぜろ式です。
まったり投稿の中、第3話を執筆させていただきました。
この話で20歳の藍華の祖先が八雲藍と判明しましたね。勘の良い方なら第1話 半人半獣の守り神でピンときましたね?
え〜と次回なんですがまた少し投稿が遅れます。理由は創作活動以外にもやることがあるためです。
長くなるかもですがお待ちいただけましたら幸いです。

あっ、私コスプレイヤー(主に八雲藍)としても活動してます。一応TwitterのIDを貼っておきますのでよろしければフォローよろしくお願いします。
→@tohoyakumo27
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