ファンタシースターポータブル外伝〜After the tragedy〜   作:烏山

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スパイ

ガーディアンズ・ニューデイズ支部の過去の報告書

 

 

○月△日…アガタ地方で観測された高濃度のAフォトンについての調査。メンバーはリーダー:カイネ・ドロフ、部隊員:キサラ・アソート、マルコ・テリエー、トーイ・ルギュラ。

反応は一時的なもので彼らが現地に着いた時には反応は消えていた。しかし、周辺調査の最中、部隊が原生生物の大群に襲われ、カイネ、キサラ、トーイが戦死。報告は生還したマルコ・テリエーによるもの。

 

 

□月×日…ハビラオ禁止区にて高濃度のAフォトン反応が観測されたため反応の原因の回収。メンバーはリーダー:マルコ・テリエー、部隊員:アニス・コーラン、ウォーレン・ジャッサム、ジョー・オータム。

調査の途中に有毒なガスが発生。手分けしての調査で洞窟内を調べていたジョーとウォーレンが死亡。その後、2名で調査を続けたがAフォトンの反応は間もなく消失した。報告はリーダー:マルコ・テリエーによるもの。

 

 

△月○日…グラール教団の管轄している山岳地帯にて高濃度のAフォトン反応が観測された。このミッションはグラール教団の教団員10名と当支部のマルコ・テリエー、アニス・コーランが協力して原因について調査を行った。

高度100m付近の山道にて大型の原生生物の強襲を受け教団員6名が山道から転落、行方不明。生存は絶望的。その後、原生生物の撃退に成功。調査を続行。

反応の強かったエリア周辺を捜索するもこれと言ったものは何も見つからない。そして突如、反応が消失。その刹那、強力な冷気を放つ謎のヒト型原生生物と遭遇。部隊はバラバラになりなんとか逃げてきたところマルコとの合流に成功。教団員4名は行方不明。生存は絶望的。報告はアニス・コーランによるもの。

 

 

 

△月×日…

 

 

 

 

…原生生物に襲われアニスが死亡。…………報告はリーダー:マルコ・テリエーによるもの。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~ミズラキ・レリクス~

 

スヴァルタスの大群から逃れ、奥へ奥へと進んでいく途中何度か小型から中型のスタティリアに襲われたが、さっきのような絶望的な状況だったわけではないから容易に倒すことができ、オレ達は中心部へつながっていると推測される扉の前に来た。

 

 

 

 

ルミア   「Aフォトンの濃度から見て、この先がこのレリクスの中心部だと思われます」

 

 

マルコ  「……今度こそ…何か分かればいいのですが…」

 

 

ボソッと下を向いてそう唱えた

少し気になったので、どういうことか聞いてみることにした。

 

 

ディーン 「…今度こそ…って、前にもこんな反応があったんですか?」

 

 

 

マルコ  「えぇ、ニューデイズ支部にはよくこんな仕事が回ってくるんですよ。ですが、毎回私たちが到着した時には反応が消えていて、その上、仲間が原生生物に襲われて任務中に何人も死にました…。…私は、死んでいった仲間たちのためにも、この高濃度反応の正体を確かめねばならないのです…」

 

 

そう言いながら虚空を見つめるマルコの目には哀愁を感じた。

 

ただ、反応が消えるというのはどういうことなのだろう?こんなにも高濃度なAフォトンがいきなり消えることなんてありえるのだろうか?そんなことを考えながら反応の元があるとされているレリクスの中心の部屋に入って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ルミア   「…こ、これは…」

 

 

マナ    「綺麗……」

 

 

中央部の部屋の中心にはヒトくらいの大きさの赤い結晶があった。

 

すぐさまルミアは端末を操作し始めた。

 

 

ルミア   「…間違いありません!あの物体から高濃度のAフォトンが観測されています」

 

 

 

ディーン  「…Aフォトンの結晶とでもいったところか?…やったな!マルコさん!」

 

 

オレはマルコさんの方を振り向いたがそこには誰もいなかった。

 

すでにAフォトンの結晶に向かって歩き出している。よほど嬉しかったんだろうか?

 

 

 

ルミア   「ちょっ…マルコさん!まだ調査していません!危険なものの可能性も……えっ?!」

 

 

 

ルミアが驚いたのも無理はない。マルコが突如ナノトランスした何らかの装置を結晶に触れさせた瞬間、その装置に吸い込まれるかのように結晶は消えのだ。

 

 

ルミア   「…!?どういうこと!?……は、反応も消滅した!」

 

 

マルコ   「…いやはや嬉しいですね…。今回もアタリだとは…」

 

 

 

Aフォトンの結晶は存在した。しかし、マルコが過去に行った調査では該当するものは見つからなかった。マルコはAフォトンの結晶を反応ごと消失させる装置を持っている。今回「も」アタリ。同行した仲間が死亡している。オレ達は回収の瞬間を目撃して、反応が消えた原因も知った。これは以前同行した仲間も同じはず……

 

 

 

なるほど…そういうことか……

 

 

 

 

ディーン  「……そんで次はどうするんだ?オレ達を殺して、デタラメな報告書を書くのか?」

 

 

 

オレは確信を持ってマルコに銃を向けた。

 

 

マルコ   「…フフフ…いやですね…勘のいい人は…」

 

 

やれやれと言った感じで両手を上げた。しかし、観念した様子はない。奥の手があると言わんばかりの余裕の笑みを浮かべている。

 

 

マナ    「な、なにやってるんですか!?ディーンさん!?」

 

 

ルミア   「いったいどういうコトなんですか!?」

 

 

二人ともまだ状況が把握できていないようだ。だが、なんとなく危険を感じ取ったのかオレが銃を構えているからなのかはわからないが、二人ともロッドを構えている。

 

 

 

ディーン  「まぁ…要約すると、そこ居るのは連続殺人犯ってことかな?」

 

 

 

ルミア   「ますます意味がわかりません!!」

 

 

 

オレは銃を構えた状態で目線をマルコから逸らさずにルミアとマナにオレの推理を手短に話した。

 

 

 

 

ルミア   「…そうですか…。多分…いや、マルコさんのあの対応からするに間違いなさそうですね…。…マルコさん…いや、マルコ・テリエー!!ひとまずアナタを拘束します!!」

 

 

 

 

ルミアがそう言い放った直後、オレ達がこの部屋に入るために使用した扉が開いた。

 

 

ウィーン

 

 

 

 

1人のビーストの男が入ってきた。上半身裸の上にかなり高級そうなコートをを羽織っているうえに全てに指に高価そうな宝石のついた指輪をしていて、首にはブラックパールのネックレスをしている。全身にまとっているものの合計金額で豪邸が買えてしまいそうだ。

 

 

その男は特に警戒している様子もなく無防備でこちらに近づいて来た。

 

 

 

ファング  「お~う!なんだよ、いきなりピンチみてぇじゃねぇか?助けてやろうか?」

 

 

マルコに手を振ってダルそうな声でそう放った。

 

まずいな…。コイツ、マルコの仲間か?

 

 

 

マルコ   「結構だ!…貴様のような奴の助けはいらない!」

 

 

 

ファング  「オイオイ~?オレ一応お前より立場上だからね?あんま調子乗ってっと喰い殺すぞ?マジで…」

 

 

 

マルコ   「私の上官はラヴカ様一人だ…」

 

 

ファング  「ったく…あんな鉄仮面女のどこが良いんだかなぁ…?」

 

 

なんだかコイツの内輪ネタの会話が始まってしまった。とても銃を突きつけられているヒトのしていることとは思えない。

 

 

 

ディーン  「オイ!お前ら!!…状況わかってんのか?一人は銃突きつけられて行動不可能で、お前は2対1の状況になる。ケガする前に……」

 

 

 

サングラスの男に目を向けた時だった。一瞬体が凍りついたかのように動かなくなった。まるで肉食獣に睨まれた草食動物の気分だった。やばい…コイツはマジでやばい!!

 

 

そしてマルコはその一瞬の隙をみのがさなかった。ヒトとは思えないような動きで間合いを詰め、ダガーで切りかかって来た。

 

 

ディーン  「!!!」

 

 

 

 

オレはギリギリのところで銃を盾にして攻撃を防いだ。そして攻撃が失敗すると反撃のチャンスを与えることなく、オレから一定の距離を取った。

 

 

 

 

 

サングラスの男はマナとルミアをジロジロと見ている。

 

 

マナ    「…な…なんですか…?」

 

 

 

ファング  「うんうん…二人ともなかなかの顔立ちだ…!ただ、発育がな…。…まぁマニアが喜ぶか!」

 

 

グラサン男は何かを納得したのか手をポンとたたいた。

 

 

 

ルミア   「どういう意味ですかっ!?」

 

 

若干キレながらルミアがロッドを振り回して巨大なフォイエを放った。男はなんの迎撃の準備もしていなかったため、もろにその火の玉を喰らった。炎が一気に燃え上がりグラサン男の影が見なくなった。

 

 

 

ルミア   「(やばい…少し強すぎたかも…)」

 

 

 

 

 

ところが炎の中にまた影が現れ、何事もなかったかのように男は炎の中から出てきた。

 

 

 

 

ファング  「なるほどなるほど?気が強いってオプションもついてるのか…こりゃ変態金持ちマニアに売るしかねぇな…」

 

 

 

ルミア   「ウソ……やけど一つないなんて……」

 

 

 

ファング  「うぉ~い!マルコ~!コイツら全員処分すればいいんだろ?だったらこの女二人はオレが貰ってくぜ?そこそこ金になりそうだ…。オマエはその青髪を殺れ!」

 

 

 

マルコ   「貴様の指図を受ける気はないですが、それなら私の仕事も減りますし…いいでしょう」

 

 

軽くグラサンの方を向くとすぐにオレの方に向き返した。

 

 

 

マルコ   「…さて、それでは『蒼い風』さん…。始めましょうか…?」

 

 

 

 

最初会った時と同じメガネのズレを直しながら不気味に微笑んだ。

 




よくある展開ですね。はい。


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