ファンタシースターポータブル外伝〜After the tragedy〜 作:烏山
スカウト
第一章【空っぽの男】
~パルム某所の質屋~
オレは生活費を得るために質屋でマイシップを売りに来ていた
一通りマイシップの外見 内部を確認してから質屋がオレに告げた
質屋「10万メセタ」
「……そんなワケねぇ…マイシップが10万てどゆことよ…?買った時その40倍ぐらいの値はしたぜ…」
質屋「つっても兄ちゃんよぉ この表面の傷!兄ちゃん マイシップで戦場にでも突っ込んだんかい?」
「…歴戦の傷さ…マニアが泣いて喜ぶぜ?」
質屋「ただの事故のあとだろーが!それから船内!見せてもらったけど 高く売りたいんならせめて掃除はしてこよーぜ? ゴミは散らかってるし なんか埃の層が出来てた?!」
「…誇り高きマイシップ…」
質屋「うまくねーから …わーった わーった ったく…兄ちゃんには負けたよ」
「お!いくらで買い取ってくれるんだ!?」
質屋は2本の指を立てた
「2000万!!…何?プレミアついてた?」
質屋「んなワケあるかぃ!20万だよ20万!こんなオンボロにプレミアつくかぁ!それにうちは本来マイシップは扱ってねぇのよ 買い取ってやるだけでも感謝してほしいよ」
「…ふざけんなよジジィ…せめて200万は期待してたぞ…?」
質屋「うるせぇ!と言うか突っかかってくるんならもっとテイション上げろや!!!」
???「すみません? ちょっといいですか?」
後ろから声がした どうやらオレの後ろで待っていた客がいたようだ
30代後半~40代前半のニューマンの長身長髪の男だ メガネをかけていて 微笑んでいるような顔をしていた
質屋「こいつぁすまねぇなぁ ホラ 兄ちゃん どいたどいた!それでダンナはどんな用件だい?」
???「いえ、私が用のあるのは こちらの青年のほうでしてね?」
「…へ?…オレ…」
???「君のマイシップ 私が100万で買い取ろう」
「は?」
~質屋近くのカフェ~
全く話がつかめないまま その男から詳しい話があるとかでカフェに入った
???「私はアイスコーヒーにするが 君はどうするかね?」
「…コーラ… なぁ…アンタなんでオレのマイシップ買ったの?しかも100万て…」
???「レトロマニアだからですよ」
「ウソだろ」
???「わかりやすかったですね… …私はね 君の力を借りたいんですよ 元ガーディアンズ 『ディーン・オーシャン』さん?」
この男の目つきが変わった
この男から危険な香りにオレは警戒した
「……人違いだ…」
???「HIVEにガーディアンズに無断で突入し…」
「………」
???「イルミナスのヘルガと戦い 勝利…」
「………めろ…」
???「君のパートナー…ヴィヴィアンと言いましたか?」
「……やめろ…」
???「彼女がSEEDの封印を守るためにヘルガを道づ……」
「それ以上しゃべるなぁ!!!!」
???「すみません…君に話を聞いてもらいたくて…悪く思わないでください…」
「……」
???「…では君は『ディーン・オーシャン』で間違いありませんね?」
狐が…
ディーン「………… アンタ何者だ?」
あのことはガーディアンズ内部の者しか詳しく聞かされていないはずだ
???「そうですね まだ自己紹介をしていませんでしたね すみません 私はこういうものです」
男は懐から名刺を取り出し オレにそれを渡した
ディーン「…傭兵ギルド 管理人『フォレス・アーラニヤカ』…」
フォレス「はい 私 傭兵ギルドの管理人をしていまして あなたのような有能な無所属の傭兵を探しているのですよ… 要はスカウトです マイシップの100万メセタは 契約金と思っていただいて結構です」
ディーン「オレ1人をギルドにいれるためここまでする必要があるのか?」
普通に考えたらありえない話だ 功績があるとはいえ 前線から4年も姿を消していた人間をそこまでして手に入れたいものなのか?
フォレス「わがギルドは少数精鋭で運営していましてね 人数は20数人ほどですが みな優秀なフリーの傭兵です 人数が少ないゆえにメンバー1人に大金をかけることも可能なのです」
ディーン「そういうことじゃない… なんでオレなんだ?優秀なフリーの傭兵なら探せばいくらでもいるだろ…?」
フォレスは下を向いた
フォレス「・・・・・・君は自分の価値をわかっていない…」
ディーン「…なんて言った?」
フォレス「いえ、君の功績は君の思っている以上にすごいことだということだよ」
なんか誤魔化された感じがする
フォレス「それでどうします?我がギルドに入りますか?契約金100万 さらに安定した仕事を紹介します いい話だとは思いますよ?」
コイツは何かほかのことを企んでいる気がする かといって断っても オレの情報をあそこまで収集できるやつだ 何をしてくるかわからない それに金がほしいのは本心だ 今のままでは金がなくのたれ死ぬのを待つようなものだ
ディーン「……わかった…… ギルドに入ろう…」
フォレス「ありがとうございます… では飲み終えたらギルドにお連れしましょう」
ディーン「…………」
こうしてオレはギルドに所属することになった
~傭兵ギルド ロビー~
???「マスター お帰りなさい」
ロビーに入るとウェイトレスのような恰好をしたキャストの女性が挨拶をしてきた マスターとはフォレスのことだろう
フォレス「ただいまエレーナ …紹介しよう ギルドでの事務をこなしてくれている『エレーナ』だ」
エレーナ「初めまして 先ほどマスターから通信で話は聞いています ディーン・オーシャン様でございますね?ようこそ 私たちのギルドへ」
深々と頭をさげられた
ディーン「…はぁ…」
フォレス「エレーナ 彼と仕事の話をしたいのですが ミーティングルームは今使えますか?」
エレーナ「はい 現在利用者はいません」
フォレス「そうですか では ディーンさん 私についてきてください」
オレはだまってフォレスの後をあるいていた
すると…
???「よぅ フォレス!なんだ?後ろのやつぁ新入りかぁ?」
一人の男が話しかけてきた 髪は銀色の長髪で眼帯をしていることからデューマンだと思える
フォレス「やぁ ラグナ そうですよ 今から彼と話をするところです」
ラグナ「へぇ~ また有能そうなやつを連れてきたもんで…」
その男の視線がオレに向けられた
ラグナ「オイッ!オレはラグナってんだ!お前はなんて名前だ?」
なんだかフレンドリーなデューマンだな
ディーン「ディーン・オーシャン…」
ラグナ「ディーンか!仲良くやってこうぜ?」
名前に反応しないことから彼にはオレのことは話されていないのだろう
フォレス「ラグナ そろそろいいですか?」
ラグナ「おっとすまねぇな! そんじゃまた後でな!」
男はロビーの方に歩いて行った
ディーン「…今のヒトもアンタがスカウトした傭兵か?」
フォレス「いえ、彼は自分からこのギルドに入った数少ない人物です しかし腕はかなりのものですよ? おっとこの部屋です どうぞ入ってください」
オレは部屋に入り フォレスに指定された椅子に腰を掛けた
フォレス「では ギルドについてもう少し話しておきましょう」
フォレスは一方的に説明し始めた
フォレス「うちはギルドと名乗っていますが 実際は軍事会社に近いシステムです ですが軍事会社となると 他の軍事会社との会社間のやり取りもしなくてはならず少々めんどうでしてね このようにギルドと名乗っています 少数メンバーなのは私が管理しやすいからですね」
この男のいっていることにはやはり裏があるように思える
その後そのほかギルドについての話を聞いた
フォレス「では、そろそろ最初の仕事をお願いできますか?」
ディーン「ひとつ言っておくけど オレは4年間 ほとんど傭兵としての仕事はしてないぞ?ときどき小型の原生生物の討伐をやってたくらいだ」
フォレス「大丈夫ですよ 最初の仕事は本当に簡単なものです」
微笑みながらフォレスは続けた
フォレス「実は私 娘がいましてね その娘が今日初のミッションにでるのですよ アナタにはその娘のパートナーを務めてもらいたいのですよ」
ディーン「…娘?」
フォレス「はい」
ディーン「……」
フォレス「なんで黙るんです?」
そうか…わかったぞ オレが今までコイツに抱いていた疑問はこの単語ですべて片づけられる
親バカ
娘が安全にミッションを終えるために大金をかけて優秀な傭兵を探し出したのか まぁオレのことは過大評価しているようだけど
なんだか急にこの男がしょーもなく思えてきたが 仕事の割がいいので引き受けることにしよう
ディーン「わかった…引き受ける」
フォレス「そうですか!助かりますよ では今呼び出しますね」
フォレスは通信機で取り出した
フォレス「私だ 今すぐミーティング室に来なさい パートナーがお待ちです」
思ったより厳しい口調だ オレが目の前にいるからだろか?
ピッ
フォレス「少々 お待ちください すぐに来ると思います」
~10分後~
ディーン「遅くないか?」
フォレス「おかしいですね」
その時
ウィーン
ミーティング室の扉が開いた
???「……す、すみません…はぁ…はぁ…」
息を切らしたニューマンの少女が入ってきた
フォレス「遅かったじゃないですか?まぁいいです こちら ディーン・オーシャンさんです ご挨拶なさい」
マナ「は、はい!…えーと… マ、マナ・アーラニヤカです! よ、よろしくお願いします…!」
少女がかなりテンパりながら自己紹介をした
ディーン「…あぁ…よろしく」
この時 なぜかオレの脳裏にヴィヴィアンの顔がよぎった
キャラクター設定(Ⅰ)
ディーン・オーシャン
種族:ヒューマン
年齢:21
身長:175cm
体重:65
髪色:暗い青
髪型:ポータブル2のオープニングでドラゴンと戦っているヒューマンと同じもの
詳細:基本的に無表情。笑うときやボケるときもポーカーフェイスを通す。また、ポータブルの設定の通り寡黙。戦闘スタイルは近距離の剣術と中距離射撃が得意なため右手にセイバー系、左手にハンドガン系の武器を使うものがメイン。
他の武器はほとんど生活費に変換された。名前の由来はディーンは『D』という作者のポータブルの主人公キャラから、オーシャンは髪が青だから。