ファンタシースターポータブル外伝〜After the tragedy〜 作:烏山
楽しんでもらえると嬉しいです
マナ「マ、マナ・アーラニヤカです! よ、よろしくお願いします…!」
なぜだろか?オレの中でこの娘とヴィヴィアンが重なる
種族も違うし 顔も似ていない 髪型も髪色も違う 背もヴィヴィアンに比べて小さい 声もあまり似ていない 雰囲気も落ち着いていたヴィヴィアンに対してなんだか頼りない感じだ…
……そうか わかったぞ 『初のミッションに同行する』 このシュチエーションが初めてヴィヴィアンに会った時と同じだ だからそう感じたのだろう
オレはそう解釈した
ディーン「…あぁ…よろしく…」
マナ「(なんだか悲しそうな眼をしている人だなぁ)」
フォレス「まぁ挨拶も軽く済んだことですし 君たちに出てもらうミッションの説明をしますね?」
フォレスは書類を取り出した
フォレス「このミッションのクライアントはニューデイズ・アガタ諸島の農村の村長です 最近 この地域には生息しない『テンゴウグ』10体が現れるようになり 村人や家畜が襲われるなどの被害が出ているそうです 村には農民しかおらず 村人だけではどうにもならないと判断し ギルドにこの『テンゴウグ』10体の討伐を依頼したとのことです」
『テンゴウグ』…巨大なコウモリのような姿をした飛行型の原生生物だ 大きさはヒトよりもひと回り大きいがこれといった特殊攻撃もなく 並の傭兵なら倒すのに苦労はしない 実際オレもガーディアンズ時代はもちろん たまにしていたフリーの仕事の時にさえ 何度か討伐をしたことがある
ディーン「…わかった… …ところで彼女は訓練などはしていたのか?」
確かにテンゴウグは強い原生生物ではないが 戦闘経験皆無の者が勝てるほどではない
フォレス「半年前から定期的にVR空間での戦闘訓練をうけさせていました そうですよね?マナ?」
マナ「は、はい…テクニックなら少し自信があります…」
そう自信なさげに答えた
大丈夫だろうか?まぁテンゴウグくらいなら今のオレでも倒せるわけだし
フォレス「今のところ『オンマゴウグ』の目撃情報は無いとのことですが、何があるか分かりません 気をつけてミッションを遂行してください」
『オンマゴウグ』…テンゴウグの群れを統治するリーダー 大きさもテンゴウグよりもはるかに大きく 攻撃のバラエティも多様
ガーディアンズ時代に2、3度倒したことがあるが 今のオレでは倒せる気がしない
フォレス「先ほど私たちが乗ってきたマイシップをご利用ください 村の詳しい位置についてはマイシップにナビーゲーションさせるようにしてありますので そちらの指示にしたがってください」
コイツの不気味なくらいの用意の良さはなんなのだろうか?
ディーン「じゃあ行ってくる」
オレは席を立った
マナ「ま、待ってください あっ……お父さん…行ってきます……」
フォレス「ええ いってらっしゃい」
フォレスは笑顔で俺たちを見送った
オレたちはミーティングルームを出てマイシップに乗った
~マイシップ~
ギルドを出て10分ほど沈黙が続いていた
マナ「(このヒト全然喋らないよぉ 気まずいよぉ な、何か話さないと)…あ あの~?」
ディーン「…あ?」
マナ「ひっ!ごめんなさい!!」
マナは急にオレに謝った 意味がわからない
ディーン「なんで謝んの?オレに何か話があるんじゃないの?」
マナ「ご、ごめんなさい!なんかびっくりして…」
本当にこの娘は戦えるのか?というかオレはびっくりするような声をだしたか?
ディーン「そう…… …で?オレに話があるんじゃないの?」
マナ「(そ、そうだ このヒトのことを聞いたりして話を盛り上げないと…)ディーンさんの好きな食べ物ってなんですか?」
なんて素朴な質問なんだろうか
ディーン「……麺類全般…」
マナ「そ、そうなんですか…ぉおいしいですよね…」
ディーン「…あぁ」
マナ「………」
ディーン「………」
マナ「(会話終わったぁ ていうかなんなのこのヒト? 暗いよ!暗すぎるよ!)」
その後ニューデイズに入るまで沈黙は続いた
~ニューデイズ・アガタ諸島~
ナビゲーション機能は想像以上に詳しいもので ニューデイズについて数十分でその村についた
村長と仕事内容の話を軽く挨拶をした後 テンゴウグが出現するエリアに向かった
マナ「………」
マナは緊張しているようだった 初の実戦だ 無理もないが 彼女の場合余計に緊張しているように見える
流石にこれを見かねて 今度はオレから声をかけた
ディーン「…大丈夫か?ガチガチだぞ?」
オレは肩を叩いた
マナ「ワァ!」
まぁ予想通りの反応だ
マナ「お、驚かさないでくださいよ…」
ディーン「別に驚かしてねぇよ ただそんなに緊張してたら まともに戦えないぞ?」
マナ「……はい…」
下を向いてしまっている
なんとかしないとほんとにテンゴウグに負けかねない
ディーン「…別に戦闘自体は初めてじゃないんだろ?実戦もVR空間の訓練も大差ないさ それに……」
オレは少し間をあけた
ディーン「それに…オレがついてる 昔はガーディアンズにいて 実力もあった 今だってそれなりに戦える だからヤバくなったらオレを頼ってくれればいい… だから…その…なんだ?……自信もとうぜ…?」
久々に長文を話したからだろうか?らしくないことを言っていたし 後半がぐだぐだだ
マナ「…はい がんばります!」
表情が明るくなった これでなんとか戦えるといいんだが
その時
バッサバッサ…
羽を動かす音がした 来たか…
ディーン「来たぞ…構えろ…!」
マナ「は、はい!」
オレは武器のナノトランスを解除した 片手剣『クレアサベラ』と短銃『ブドゥキ・レイ』を構えた
マナはロッド系の武器『ヘリクセン』を取り出した
グガァァ!!!
1体のテンゴウグがこっちに向かって飛んできた
オレは銃をチャージした
ディーン「オレが撃ち落とす 落ちたやつにテクニックを叩きこんでやれ」
マナ「わ、わかりました!」
テンゴウグはこちらの様子を覗って空中に止まっていたが 次の瞬間急降下してきた
ビューンッ!!!
急降下と同時に引き金を引いた
グオギャア!!
フォトンの弾丸は命中しテンゴウグは地面に落ちた
ディーン「よし…今だ!」
マナ「えぇい!!!」
ドゥーン!!!
低いところから雷がテンゴウグに落ちた 『ラ・ゾンデ』だ
グギャアアアアアア!!!!
断末魔を上げた後 テンゴウグは動かなくなった
ディーン「いいテクニックを使うな…」
技を決めて呆然としているマナに声をかけた
マナ「あ、ありがとうございます!!…すごい 本当に倒せた…」
ディーン「…喜ぶのは早いぞ?…次が来る」
バッサバッサバッサ
さっきのテンゴウグの断末魔を聞きつけたのだろう
9体ものテンゴウグが集まってきた
ディーン「随分とここのテンゴウグは結束力があるんだな…」
マナ「感心している場合じゃないですよ!!どーするんですか?あんなにたくさん!!」
すごいあわてようだ
ディーン「どうするって…さっきと同じさ オレが落として 君がとどめを刺す」
マナ「落とすってこんな数を…ってちょっと!」
オレは走りだしテンゴウグの注意を集めた
すると2体が急降下して襲いかかって来た
1体目の攻撃をかわし…
ブァン…!
クレアサベラで両断した 断末魔も上げずにそのまま地面に墜落し 動かなくなった
2体目は攻撃をかわした後 尻尾を掴んでそのまま空中へ…
マナ「えぇ~!?」
まぁ驚くのも無理はないか
グギャギャ!!
オレを振り落とそうと暴れた オレは大樹の枝に乗り移った
ディーン「この高さからなら狙えるな…」
ビュン!ビュン!ビュン!ビュン!
さっき尻尾を掴んでいたやつを含め4体の翼を撃ち抜いた
グギャアアア
4体とも地面に落ちて行った
マナ「す…すごい…」
ディーン「そいつら頼むわぁ!!」
マナ「は、はい!」
ドゥーン! ドゥーン! ドゥーン! ドゥーン!
4発の雷が落ちて行ったテンゴウグたちに止めを刺した
マナ「ふぅ~」
ディーン「ボケッとするな!1体行ったぞ!」
雷の光に反応したのだろうか 空中にいた1体のテンゴウグがマナに向かって飛んで行った
マナ「わぁ!!」
ディーン「今いく!逃げてろ!」
オレがマナのところに向かおうとした瞬間 残り3体のテンゴウグがオレに向かってきた
ディーン「…くそが…」
~マナのところ~
マナ「きゃあ!こないでぇ!」
1体のテンゴウグから逃げ回っていた
マナ「…(1体くらい私だけで倒さなくちゃ!)」
マナは急に足を止めて後ろを向いた テンゴウグは10mくらい離れたところを低空飛行している
マナ「えいっ!」
ドゥーン!
雷が落ちた!
マナ「た、倒した!?」
グガァアア!!
テンゴウグは襲いかかってきた 『ラ・ゾンデ』は外れたようだ テンゴウグはもう目の前に迫っている
マナ「(だめだ…やられる!!)」
マナは目を瞑った
グガァアア!!!!
鳴き声が聞こえたが何も起こらない
マナ「…え?」
目を開くとそこには頭を後ろからフォトンの刃で貫かれて絶命しているテンゴウグの姿があった
ディーン「ふぅ~なんとか間に合ったか…」
マナ「え?ディーンさん?なんで?残りのテンゴウグはどうしたんですか?」
マナが少々テンパり気味で聞いてきた
ディーン「一瞬で倒した」
マナ「…あっさり言うんですね…」
そういうとマナはまた下を向いた
マナ「…ぬかと…った…」
ディーン「…?なんか言ったか?」
顔をのぞきこむと涙が流れていた
マナ「死ぬかと思った…怖かった…」
まぁそうだろうな 初めての実戦だ… オレはマナの頭をポンと叩いた
ディーン「…大丈夫…君は死なせない…」
今の言葉で失ったヒトのことを思い出したのだろうか?それともマナに近づいたからだろうか?
またヴィヴィアンの顔が浮かんだ
オレはそうしてマナが泣き止むのを待った
~数分後~
泣き止んだマナとオレは依頼を達成したことを伝えるべく村に向かっていた
その時…
グゴァアアアア!!!!!!
すさまじい鳴き声…いや咆哮といった方が正しいかもしれない それと羽を動かす音も聞こえてきた
マナ「え?何?テンゴウグは全部倒したはずじゃ?」
ディーン「いや この声はテンゴウグなんかじゃない…」
バッサ バッサ! ドシンッ!!!!
咆哮の主がオレ達の前に姿を現した
巨大な翼 強靭な腕 不気味な複眼 そして見るものを圧倒する巨体
ディーン「…オンマ…ゴウグ…」
~ギルド~
エレーナ「ディーン様とマナが向かったアガタ諸島ですが オンマゴウグも目撃されていることを伝えましたか?」
フォレス「いえ? 知らせていませんが?」
フォレスはとぼけた様に答えた
エレーナ「そんな! なぜ黙っていたのですか!?」
フォレス「そのことを話してしまいましたら 彼はミッションを引き受けてくれませんよ?」
エレーナ「では なぜ?なぜ 今アガタ諸島に行かせたのですか!?」
フォレス「フフフ…オンマゴウグ…彼のリハビリには持って来いの相手だとは思いませんか?
…彼には一刻も早く実力を取り戻してもらわないといけませんからね…」
フォレスはその閉じた様に細い眼の奥を光らせた
キャラクター設定(Ⅱ)
マナ・アーラニヤカ
種族:ニューマン
年齢:17
身長:155
体重:45
髪色:暗い緑
髪型:ややロングで髪にアクセサリーは着けていない
詳細:雰囲気としては森ガールな感じ。
気が弱く、よく怯えたり泣いたりする。でも、そんな自分を直そうと努力はしている。戦闘はテクニックオンリー。腕前は威力は高いが精度がイマイチ。今後強くなっていくかもしれません。
名前の由来は「なんか自然っぽい名前がいいなぁ」って思いマナ(why?。アーラニヤカはバラモン教の経典で「森林書」を意味する「アーラニヤカ」から