ファンタシースターポータブル外伝〜After the tragedy〜   作:烏山

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新章だ~新章だ~S☆I☆N☆S☆Y☆Oだぁ~♪


おっと、これは失礼!新章突入&レビューをいただいて少々テンションが舞い上がっていました。(こんな作品にレビューを下さった砂布巾さん!本当にありがとうございました!)


さてさて、僕のテンションとは相反して少々暗いストーリーになるんじゃね?って感じなので、そういうわけで(どういう!?)よろしくお願いします!


それでは新章にと~つにゅ~!!


第七章【凍てつく涙】


 

 

ーーーーータッタッターーーーーーー

 

 

 

ディーン  「……ったく!どこ行ったんだよ、アイツは!?」

 

 

夕刻。パルムの街中を険しい表情で走り回っているディーンの姿が見受けられた。

日は半分沈み、街灯に明かりがつき始めた。

 

 

ディーン  「(くそ……もう一時間も探してるってのに……どこに居るんだよ、マナの奴は!?)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この日を境に彼らの日常は完全に崩壊することとなった。

 

 

 

 

「第7章 凍てつく涙」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ディーン  「……ったく…ホント頼むぜ?」

 

 

マナ    「……うぅ……すいません…」

 

 

パルムで『ディ・ラガン』と言う大型の竜の姿をした原生生物の討伐を終えた後、街中のカフェで反省会を行っていた。

 

 

ディーン  「…確かにお前のテクニックは優秀だ……だがな、テクニックに頼り過ぎだ!世の中にはテクニックが通用しない相手だっているし、仲間との連携にもテクニックしかできないとなるとパターンに制限が課せられるんだ。 オレはテクニックは得意な方ではないが、一応回復の『レスタ』を使えるし、攻撃系だって使えないわけじゃない! なのにお前、使えないって……昔、ギラードさんと訓練したんだろ?」

 

 

苛立ち剥き出しの状態から発せられる声は、やはりキツイものでマナはおびえる様に縮こまっていた。

 

 

マナ    「……えっと…一応使えるようにはなったんですけど、テクニックの方がいいからってテクニックばっか使ってたら………」

 

 

ディーン  「使えなくなったって?…なんだそりゃ?」

 

 

マナ    「ひぃ…!…ご、ごめんなさい……」

 

 

いつもと明らかにディーンの態度が違う原因はミッション中にあった。

 

 

ディ・ラガンとの戦闘の直前、ディーンは以前ヴィヴィアンとコンビを組んでいた際に使っていた作戦をマナに提案し、マナはこの提案を勢いで呑んでしまった。

マナのテクニックは威力、攻撃範囲が強大なため誰かが続けて連続攻撃をし辛い。そのためディーンはマナにハンドガンを貸し、それで遠距離から注意を引きつつ怯ませ、その隙をつくと言う作戦だった。

 

 

しかし、銃弾は一発も命中せず注意を引くことはできたが、隙が作れずディ・ラガンはマナへ突進…そして、ディーンはマナを庇う為にダメージを負った。そのことはディーンの頭に巻いてある包帯が物語っていた。

 

 

その後、ごり押しで何とか勝つことが出来たが、連携を極めると言う目的は全く達成できず、ただ悪戦苦闘の討伐依頼になってしまった。

 

 

ディーン  「…まぁ、別に射撃ができなかったことやオレのケガのことを攻めてるわけじゃねぇよ…誰にだって得手不得手はある……」

 

 

マナ    「……はい…」

 

 

ディーン  「オレが言ってんのは、なんでできないのにできるって見栄を張ったかってコトだ…!」

 

 

マナ    「……………すいません……」

 

 

ディーンの目を見ることが出来ず俯いたままマナの様子はディーンの苛立ちに拍車をかけた。

 

 

ディーン  「さっきからそればっかりだな……オイ……。 それで何でいい加減なこと言ったんだ? あらかじめできないと分かっていたら別な作戦も立てられたんだぞ?」

 

 

マナ    「………………」

 

 

ディーン  「……だんまりか…… そりゃあ失敗を考慮していなかったオレの考えの甘さがこの結果を招いたとも言える… でもな?戦場で情報の錯綜が起きるってことは命に関わってくる問題だ! それを分ってるのか!?」

 

 

マナ    「……………」

 

 

彼女の瞳には涙が滲んでいた。しかし俯いているためそれをディーンは知らず、きつい口調で続けた。

 

 

ディーン  「……ったく…何とか言ったらどうなんだよ? ………チッ……ヴィヴィアンと組んでた時の連携は無理そうだな……」

 

 

マナ    「(……えっ!?)」

 

 

ディーン  「…………お前、初めて会った時から全然変んねぇじゃねぇか? それにアイツは色々と精進してたけど…………お前ときたら――――――――」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――バンッ―――――――――

 

 

 

 

 

ディーン  「あ!?」

 

 

突如マナがテーブルを強く叩き立ち上がった。その体はプルプルと震えていた。

衝撃で倒れたコーヒーカップの中身がディーンの膝にこぼれた。

 

 

ディーン  「っ!!あちっ!! オイ!!何すんだ!?」

 

 

睨みつけた先にあったマナの顔を見て驚愕した。今まで自分に向けられたことの無い敵意をむき出しの表情だ。

 

 

マナ    「…………代わり……なんですか……?」

 

 

ディーン  「……はっ?」

 

 

マナ    「私は!…ディーンさんにとって、ヴィヴィアンさんの……代わり………なんですか!?」

 

 

涙をボロボロと流し悲痛な声を発っするとそのまま背を向けて走り出してしまった。周りに居た客が一斉にディーン達のテーブルに注目した。

 

 

 

ディーン  「…オイ、いきなり何言い出すん――――――――って、オイ!どこ行くんだ!………チッ…なんだってンだよ?」

 

 

 

 

 

 

 

客A    「何?喧嘩?別れ話でもしてたの?」

 

 

客B    「アレは男の方が悪いな…あの娘、泣いてたぞ?」

 

 

客C    「女の子可哀そう……」

 

 

周りからひそひそと聞こえる声で、この場に居づらくなったディーンはすぐに立ち上がり追いかけようとした。

 

 

 

 

 

 

――――――――――――ガシッ!――――――――――――

 

 

 

 

突然後ろから腕を掴まれた。なんだよと振り向くとそこにはカフェの店員の姿があった。

 

 

 

店員    「お客様~ お帰りになられるのでしたらお支払いの方……お願いできます?」

 

 

ディーン  「………………あ、はい……すいません……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カフェを飛び出してから一時間後………街の一角でマナは小さく座り込んでいた。

 

 

マナ    「……ばか……ディーンさんのばか………あんな言い方しなくてもいいのに………。 ………どうしよう……帰るのは気まず過ぎるよ……… でも、私のこと心配して……… ううん……そんなワケない……」

 

 

 

マナのことなど誰も目を向けず多くの人々は夜の街を行きかっていた。

 

 

 

 

 

――――――――ポタッ――――――――――――

 

 

 

マナ    「……!!冷たい……」

 

 

突然空から水が降ってきた。雨だ。それはすぐに本降りになった。

 

 

――――――ザ――――――――――――――――

 

 

街を行く人々はみな傘をナノトランサーから取り出して差した。

 

 

 

マナ    「(………冷たい……。…ナノトランサーに傘……入れとくんだったなぁ…………… ……みんな私に……いや、他人に無関心………あはは……当たり前だよね?……当たり前……なのに……)」

 

 

マナの瞳からもまた、大粒の涙が止めどなく流れた。

 

 

マナ    「………何で……こんなに悲しい………の…?」

 

 

 

 

 

―――――――――サッ――――――――――――

 

 

 

突然傘が差し伸べられた。

 

 

マナ    「(―――――――――えっ?ディーンさ―――)」

 

 

 

見上げるそこには優しく微笑みかけ傘を差しだしている女性の姿があった。

ピンクのセミロングヘアに口元にはホクロ、そして高価そうな服装をした大人の女性だ。

 

 

女性    「……どうしたの?こんなずぶ濡れになって……風邪ひいちゃうから私の傘に入って?」

 

 

マナ    「(……綺麗なヒト……)…あ…ありがとうございます……。…でも、なんで私なんか…?」

 

 

女性    「…一人でこんなところで雨に濡れながら泣いている女の子がいたら誰でもこうするものよ? それよりどうしたの?こんなところで泣いてるなんて?…彼氏と喧嘩しちゃった?」

 

 

マナ    「え!?彼し……!?いやいやいやいやいやいや!!!ち、違います!!!」

 

 

真っ赤になって全力で手を横に振る。その様子を見て女性はまた微笑んだ。

 

 

女性    「フフッ……いいわ。私も貴女と同じくらいの年の時に同じようなことしたもの。 それよりこんなところに居たら本当に風を引いてしまうわ? どこかで着替えられないかしら?」

 

 

マナ    「あ、あの!本当に大丈夫なんで……」

 

 

女性    「だめよ? あ、あそこのお店ドレッシングルームがあったわ!行きましょ?」

 

 

マナ    「えっ!?ちょっ!?引っ張らな―――」

 

 

半ば強引に店に連れて行かれ、マナは着替えを澄ました。ついでにドライヤーも借りることが出来、髪も乾かした。

 

 

その後、その店の休憩所で二人で話をしていた。

 

 

 

 

マナ    「それでですね!!ディーンさん!私のことを昔のパートナーと比べるんですよ!酷くないですか!?」

 

 

話しているうちにすっかり女性と打ち解けたマナはディーンの愚痴をこぼした。しかし、その表情は晴れ晴れとしていた。

 

 

女性    「うんうん!それは酷い!マナちゃんは何にも悪くないわ!」

 

 

マナ    「そうですよね!ミタリーさんもそう思いますよね!!そもそもディーンさんは―――――――――」

 

 

すでに二人は自己紹介を終えておりお互いの名前を知っていた。女性の名は『ミタリー』と言うらしい。

 

 

ミタリー  「…フフッ……」

 

 

マナ    「? どうしたんですか?」

 

 

ミタリー  「貴女、そのディーンってヒトの話をしている時、すっごく嬉しそうな顔してるよ?」

 

 

マナ    「むぅ~!!……そんなことないです!!なんであんな酷いヒトのことなんか…!」

 

 

ミタリー  「フフフ……それじゃあ、その酷いヒトを心配させちゃおうか!」

 

 

マナ    「え?」

 

 

ミタリー  「私、この後パーティに呼ばれてるんだけど、マナちゃんもどう?」

 

 

突然の提案に戸惑うマナにミタリーはさらに続けた。

 

 

ミタリー  「大丈夫だよ?これ見て!」

 

 

そういうとナノトランサーから仮面を取り出した。

 

 

マナ    「……仮面?」

 

 

ミタリー  「そう!仮面舞踏会!…みたいなの!だからパーティ初めてのヒトでも気にせずに楽しめると思うよ?」

 

 

少し考え込むマナだったが、パーティと言うものへの興味とギルドに帰ってディーンに会う気まずさから、決断を下した。

 

 

マナ    「…行って…いいんですか?」

 

 

 

ミタリーはニコリと笑うとふざけて装着した。

 

 

ミタリー  「もちろん♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その仮面には大きなスペードのマークが描かれていた




今週の予定がちょいと立て込んでいるので次の投稿が遅れてしまうかもしれませんがご了承いただけると光栄でございます。
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