ファンタシースターポータブル外伝〜After the tragedy〜   作:烏山

59 / 65
新章です!
前の章を強引に終わらせてしまったため、この章は内容の深いものにしていきたいです。
そして、ついにあの男が動き出します!わくわくw

新キャラが何人かいますが、問題ないと思います!それではどうぞ!


第八章【聖者の進軍】
パフォーマンス


第八章「聖者の進軍」

 

 

 

 

 

 

~パルム総合病院~

 

 

ディーン「………ハッ・・・」

 

 

目を覚ますと辺りには衛生的な白い空間が広がっていた。

気付いたらそこは病院のベッドの上……すこしデジャヴ。

さらにそう感じさせるのは横に座っているのがラグナだからだろうか?

 

 

ラグナ「おぅ!目ぇ覚めたか!今回は4日だったぞ?レリクスでぶっ倒れた時は3日だったから……おぉ!記録更新じゃねぇか!いや、手術前の日にちも合わせれば一週間だ!」

 

 

ディーン「………ラグナ………みんなは?」

 

 

自分がどういう経緯でここにいるかは大方予想がついた。だが、かなりのダメージを受けた仲間たちが気になる。

ギラードなど瀕死の状態にあったし、マナに至っては説明不能だ。

 

 

ラグナ「誰も死んでねぇよ……シルルはギルドでクーヤやヤマトさんが診てる……まだ目を覚ましたって連絡は来てないが、出血も少ないし4人の中じゃ一番軽傷さ……………………問題はギラードさんだ……」

 

 

そういうとシャーッとディーンとラグナを囲んでいる白いカーテンを一部除けた。

 

 

ディーン「…………………!!!!」

 

 

そこには呼吸器を付け死んだように眠っているギラードの姿があった。

 

 

ラグナ「かなり酷い状態だったらしい……手術は成功したがいつ目を覚ますかはわからないそうだ……仮に目を覚ましてもこれまでのように動けるかどうか……」

 

 

ディーン「………マナは……?」

 

 

ギラードの惨状に何も言葉が出ず、呆然とそう呟いた。

 

 

ラグナ「……マナちゃんは………よくわからない………今はフォレスが診てい―――」

 

 

 

 

ガッ!!

 

 

 

突如ディーンがもの凄い剣幕でラグナに掴みかかった。

 

 

 

ラグナ「………」

 

 

ディーン「よくわからない!?……ふざけんな!!何か知ってるんだろ!?お前もフォレスもみんなオレに隠してるだけなんだろ!?教えろよ!!アイツは何なんだ!?」

 

 

ラグナ「………まだ傷口はふさがってないんだ………ムリするな………」

 

 

ディーン「…――ッ!!!!」

 

 

刹那腹部に激痛が走った。

恐らくヴィヴィアンのコピーに貫かれた部分の傷口が開きかかったのだろう。

掴みかかった手が自然と離れ、そのまま前かがみの体勢になった。

 

 

ラグナ「…………大丈夫か…?」

 

 

ディーン「……オレの………せいだ………ギラードさんやシルルが傷ついたのも……マナがおかしくなったのも………失踪したマナを放っておいたオレのせいだ………」

 

 

顔を上げることなく後悔の念を吐き出した。吐き出しても楽になるどころか自己嫌悪で余計に苦しくなるだけだったが、それでもディーンは懺悔を続けた。それをラグナは黙って聞いていた。

 

 

すると病室の自動ドアが開き白衣をまとった男が入ってきた。

 

 

ディーン「………アンタは!」

 

 

ビオス「…目が覚めたようだな……」

 

 

ファングとの戦いで出会った元奴隷の男・ビオスであった。

以前もここで会ったが、その時はお互いにけが人の立場であった。しかし、今彼は医者として患者であるディーンの前に立っている。

 

 

ビオス「元気なのは結構だが、病院では静かに頼むぞ……?さっきの揉め事……廊下まで聞こえていたぞ……?」

 

 

ディーン「…………」

 

 

ビオス「……しかし、君の言っていることは最もだ……フォレスさんも君にマナちゃんのことを詳しく話しておくべきだったのかもしれない………」

 

 

ディーン「…え?」

 

 

ビオス「……俺の知っている限りだが、マナちゃんのことを……君に話そう………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~ニューデイズ・アガタ諸島のとある岩場~

 

 

断層地帯の一角に洞窟の入り口がある。

その中へ足を踏み入れると………

 

 

 

 

 

信者達「おおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!」

 

 

千を超える人々が集い熱狂していた。

洞窟の中にはニューデイズ風の建造物があり、その前に人々は集っていた。

何やら、建造物の入口に注目しているようだ。

 

 

信者A「今日は教祖様から大事なお告げがあるそうだ!」

 

信者B「………ついに我々にも救いが来るのか!?」

 

信者C「オイ!教祖様が出てくるぞ!!」

 

 

大歓声の中、建造物の門が開き、その中から現れたのは五芒星(ペンタクル)の一人、シエン・ロンだった。

 

 

シエン「よくぞ集まってくれた!!!親愛なる『闇の中の聖者(ネグロ・サント)』の諸君!!」

 

 

教祖シエンの登場に信者たちの歓声はいっそう高まった。

その歓声がおさまるとシエンは続けた。

 

 

シエン「以前、諸君に話した『楽園計画』が完成するための重要なキーを見つけた!!これによって計画はあと一歩のところまで来ている!!しかし、この計画が完成すれば諸君は勿論、このグラールは裏切ることの無い闇の加護を授かり、死ぬことも老いることもなく、そして争いや戦い、差別の無い世界…そう……楽園になるだろう………」

 

 

おおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!

 

 

大歓声がおさまる前にシエンは両手を洞窟の天井にかざした。すると、信者たちの誰もがシエンに続いて手をかざした。

 

 

シエン「天は我々を裏切る…見捨てる………故に我らが信じるは同じき漆黒の闇!!…その闇より得た力にて今宵も忌むべき神、星霊見はなされた同胞を癒そう………」

 

 

大げさな動きと共にそう告げると、門の奥から包帯を身体中にまいた老婆が青年に連れられて姿を現した。

 

 

青年「うちの祖母です………昨日、家が放火に遭って、逃げ遅れてしまい全身火傷で……一命は取り留めたのですが、火に臓器もやられたらしく、テクニックでも医術でもどうにもならなくて……痛い……痛いって……」

 

 

老婆「………熱い……痛い……ユウや………わしゃ、もう死ぬんかいな?」

 

 

ユウ「大丈夫だよ、ばあちゃん!!教祖様が治してくれるよ!!……教祖様……お願いします…」

 

 

青年ユウはシエンに深く一礼をしたまま顔を上げることをしなかった。

そんなユウに近づきシエンは頭をそっと撫でた。

 

 

シエン「………辛かったな………だが、もう大丈夫だ………君の祖母は救われるべき聖者だ……」

 

 

そう言って、ユウの頭から手を離すと今度は手から白い炎を出現させた。

 

 

ユウ「!?えっ!?教祖様!?まさか救うって…!!」

 

 

シエン「………御仁……今楽にする………」

 

 

一気に火力が高まり白い爆炎は老婆を瞬く間に包み込んだ。

 

 

ユウ「ばあちゃぁああああんんんん!!!!!!!!!!」

 

 

ボウボウを音を立てて燃え盛る白い炎。しかし、いくら燃えようとも老婆やその衣服や包帯が焼けることもなく、焦げ臭い臭いもしない。

 

 

ユウ「…えっ?………この炎、熱くない……?!それどころか………心地いい……」

 

 

 

不審に思ったユウは炎に手を入れたが熱を感じない。さらに老婆に目をやると、火傷で爛れたハズの皮膚が元に戻っている。

 

 

ユウ「……ウソ……」

 

 

老婆「……ユウ……痛くないよ……熱くないよ………なんだが気持ちがいいんだよ……」

 

 

ユウ「うん!!うん!!!助かったんだ!!教祖様が助けてくれたんだよ?ばあちゃん!!」

 

 

老婆「そうかい………教祖様………ありがとうございます………」

 

 

老婆の笑顔を確認するとシエンも前髪と襟の間から覗かせている両目を柔らかく細めた。

 

 

シエン「………ユウよ………御婆様を大切にな…………」

 

 

そう言い残すと大歓声を背に門の中へと消えて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

~建造物の内部~

 

 

シエンの帰りを待つように3人の人物が控えていた。

 

一人はいつかシエンと会話をしていた赤い髪の民族衣装の女性。

一人は白髪を逆立て、顔に獣のひっかき傷がある初老の男。

そしてあと一人はガスマスクのような頭部パーツに奇妙な衣装をまとったキャスト。

 

 

女性「お疲れ様です……シエン様」

 

 

シエン「………あぁ…!……さっそくだが、これからギルドに攻め入る………ビャク……戦士団を借りるぞ?」

 

 

ビャク「おぅよ!!ワシの鍛えた精鋭共じゃぁ!このポンコツより役に立つと思うぞい?」

 

 

ビャクと呼ばれた男の言葉にキャストは反応した。

 

 

キャスト「あまり調子に乗らないで頂きたいものですね……貴方のような脳筋の老害の教えが何になると言うのでしょうか?早く隠居した方がよろしいのでは?」

 

 

ビャク「なんじゃとぉ!?」

 

 

キャスト「おっと失礼……司祭ともあろうものが……今のは失言でしたね…… しかし、今回の作戦、自分に出番が回ってこないことを拗ねているのでしたら、どうぞ部屋に戻って不貞寝でもなさったらどうでしょうか?教団戦士団長殿?」

 

 

ビャク「小僧がぁ!!言わせておけばぁあ!!」

 

 

ビャクが今にも手を出そうとした時、シエンが口を開いた。

 

 

シエン「……その辺にしろ……ビャク……クロム……」

 

 

ビャク「…おぉ!スマンの!」

 

 

クロム「私の『新作』を貴方で試しても良かったのですが……まぁいいでしょう………」

 

 

ビャク「オヌシぃ!!!」

 

 

これでは話が進まないと悟ったシエンは強引に話を始めた。

 

 

シエン「……手筈通り、クロムと作戦参加の戦士団Aチームでギルドを制圧……可能ならばそのままマナ・アーラニヤカを保護しろ………私とBチームは外で待機し、中の様子次第で突入する………ビャクは待機してギルドの報復に備えろ……シュリも待機だがこちらとの連絡と座標の情報提供を頼む……いいな?」

 

 

キャストの名はクロム、女性の方はシュリと言うらしい。

 

 

シュリ「……はい、シエン様」

 

 

ビャク「フン!わかったわい!」

 

 

クロム「教祖の手は煩わせませんよ?私とAチームだけで十分ですよ……ククク……」

 

 

シエン「……ギルドの主戦力が欠けていると言っても油断するなよ………」

 

 

クロム「えぇ……わかっておりますとも………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シエン「……では行くぞ……」




キャラクター設定

クロム
種族:キャスト(♂)
製造からの年月:33年
身長:196cm
体重;150kg
ICV:鶴岡聡
詳細
SEEDを崇拝する教団「闇の中の聖者(ネグロ・サント)」の司祭。
ややヒューマンに近い姿で、ガスマスクのようなパーツを口につけていて、目は黒目と白目が逆転している。
法衣のようなものを着込んでいる。
狡猾で残忍な性格で常に人を見下している。(信者やビャクを含む)
しかし、目上の人間にはあざとく下手に出るので出世しやすいタイプ。
彼の能力、そして『新作』とは何か?
すこし紹介が早かった気がするがまぁいいですw
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。