ファンタシースターポータブル外伝〜After the tragedy〜 作:烏山
少年
第二章「温泉クライシス」
~マイシップ~
ディーン「そういえば、ミッションの内容はなんなんだ?」
マナ「ハイ!モトゥブの温泉が有名な村で、温泉が出なくなったとのことで、私たちに原因の調査をしていただきたいとのことだそうです」
ディーン「なんだそりゃ?ギルドに頼むことか?村人でなんとかしろよ」
マナ「まぁまぁ…簡単そうな任務ですし、いいじゃないですか?」
ディーン「…それもそうだな…」
そういっている間にモトゥブの大気圏に入ろうとしていた。
~モトゥブ・雪原地方の村~
村は、雪国の温泉街な作りはしていたが、人影が少なかった。たまに人を見かけたが、みなどこかにケガをしているようだった。
しばらく村を歩いていると、筋肉ムキムキでかなりゴツくて、身長は2mを超えているビーストの老人(?)が歩み寄ってきた。この老人もケガをしているようで右手にギブスをしていた。
ゴツイ老人「ギルドの方々ですな?!よく御出でなさった!!ワシが村長のガラーです!」
コイツ村長かよ!イカツイわ!
マナ「こ、こんにちは!私はマナと言いますっ!…こっちが…」
ディーン「…ディーンだ…。…アンタ、なんでオレたちがギルドの者だとわかった?」
マナ「…あ!」
ガラー「あぁ、それについては少しお話をさせていただきましょう。この村…『ガリャーチィ』は以前は温泉の村として、外部からの観光客も多く、活気に溢れていました。しかし、一月ほど前から、なぜか温泉のお湯が出なくなったのです。温泉のない温泉の村に来たいと思うものはいるわけがなく、観光客は激減し、ついには村の出入りは村人だけになってしまったのでゃ…ゆえに今このタイミングで外から入ってくる村人以外のものと言えば依頼をしたギルドの方々しか考えられないのです。旅人がこの村にたどり着いたこともありませんしな」
ディーン「なるほどな…」
だから、人影が少なかったのか。
じゃあ、みんなケガをしているのは?
マナ「あ、あの、ミッション内容の調査とはどのあたりで行えばいいんでしょうか?」
確かに。ここの源泉はどこにあるんだ?
ガラー「ふむ、調査はこの村の源泉は、この村をでて北西に1kmほど進んだところに地下へと続く洞窟の最深部にあるのです」
ん?あれ?
ガラー「おそらくその源泉に何かが起きたのだろうと思い、ワシを筆頭に村の男たちで調査に行ったのですが…」
ちょっ、ちょっと?ちょっとまて?
ガラー「道中には凶暴な原生生物がおりまして、やつらには敵わず、次々とやつらに喰われていき、情けのない話なのですが、生き残った者はみな命からがら逃げてきたのですじゃ…」
こ、これってもしかして…
ガラー「頼みます!村のために…いや喰われて死んでいった者たちのためにも…どうか!…どうか、この源泉に行き、原因を解明して、村を復興させてくださらぬか!?」
ハイ、こういう展開キター!
ディーン「(小声で)オイ、マナ、どういうことだよ?!めちゃくちゃハードなミッションじゃねぇかよ?あの爺さんの方が明らかにオレ達より強そうだぞ?」
マナ「(小声で)わ、私のせいですか!?…でぃ、ディーンさんだってミッション内容に対して何も言わなかったじゃないですかぁ!それに大丈夫です!ディーンさん、村長さんより強いです!…たぶん」
ディーン「(小声で)たぶんかよ!つか、どーする?断れないぞ?コレ」
マナ「(小声で)どーするって…わ、私に振らないで下さいよぉ!!」
小声で言い合っていると…
???「村長!!本当にこんなやつらにまかせちゃうんスか!?」
若い男…いや、少年の声がした。
ガラー「ジャン!!ギルドの方々に失礼だぞ!!」
ジャン「ギルドの方々って…」
このビーストの少年、14~15歳くらいに見える。それがこちらを向いた。
そしてジロジロと見てくる。
マナ「な、なんですか…?」
ジャン「……」
一通り見つめ終わると、村長方に向き直った。
ジャン「こんなのどう見ても、大して実戦も積んでないシロウトと、だらしない生活を送ってるダメな大人じゃないッスか!?」
ガラー「いい加減にしろ!!ギルドの方々…申し訳ない。ホラ!お前も謝れ!」
マナ&ディーン「(…だいたいあってる)」
・・・・・・・・・・・・・・・・
ガラー「では、お気をつけて!!」
マナ&ディーン「あ、はい」
オレ達は結局断ることができず、村をでて北西に進んだ。
ホワイトアウトで周りがよく見えない状態だ。
マナ「どーするんですか?結局断れませんでしたよ?」
ディーン「しょうがない…村長には悪いが、適当なところまで行ったら引き返してオレ達には手が負えないって伝えよう…」
そうして『僕たちにもできませんでした♪ゴメンね☆作戦』の算段を考えていた時。
ビュッ!
ディーン「!?」
後ろから、フォトンのナイフが飛んできた。
ディーン「クッ!!誰だ!?」
白いもやの中から一人のビーストが姿を現した。
ジャン「…流石にこの程度の攻撃には反応できるんスね…」
ディーン「てめっ…!さっきのクソガキ!!何しやがんだコラァ…!」
低いトーンで脅すように言ったが、このクソガキは全く悪びれている様子はない。
ジャン「…フン!」
ディーン「んのガキ…!」
生意気な子供が大嫌いなオレは殴りかかりかけたが、マナ仲介に入った。
マナ「だ、ダメですよ!殴ったりしたら!…ホラ、君もなんでこんなことしたの? 」
ジャン「年上ぶるのやめてくれないッスか?貧乳女!」
マナ「…ひ、貧にゅ…!?あ、ほ、ほら…コートを着てるから着痩してt…」
ジャン「黙るッス貧乳!」
マナ「……う…うぅ…」
マナは涙目になり少し離れたところに歩いていき、何かを呟いている。
マナ「(ボソボソと)…そりゃさ…別に大きくないけどさ…そこまで小さくないよ?…
そもそもさ…胸は関係なくない…?…それにさ…」
見事に撃沈していた。
ディーン「オイ…どーしてくれんだ?うちの相方が使い物にならなくなったじゃねぇか?」
ジャン「俺は見たまんまを言ったまでッス!」
ディーン「…そんでお前…さっきなんでナイフを投げた?」
ジャン「あの程度もかわせないようではとてもこの依頼を完遂できるとは思わなかったので試させてもらったッス!」
ディーン「試しただぁ?何様だコラ?」
ジャン「フン!」
ディーン「(マジでしばくか?)じゃあわかったろ?オレは大丈夫だ!オラ、とっとと帰れ!そして二度とツラ見せんな…」
ジャン「そうはいかないッス!俺はまだアンタらを信用してないッス!だから、途中で逃げないか見張りながらついて行くッス!!」
ディーン「はっ?何言ってんだ?オイコラクソガキ?ついてくんじゃねぇよ!」
ジャン「なんスか?逃げる予定でもあったんスか?」
図星だったが、そんなことはもうどうでもよくなっていた。
オレの中の何かがブチ切れた。
ディーン「上等だクソガキィィィイ!!!ついてこいやぁああ!ただし、モンスターの餌になりかけても一切手ぇかさねぇからなぁ!!!!」
ジャン「もちろん構わないッスよ!」
ディーン「よーし言ったな!?オラ!!」
オレはクソガキの腕を掴んだ。
ジャン「!!ちょっ!何するんスか?!」
ディーン「オイ、マナァ!!とっとと仕事済ませんぞぉ!!!」
オレはマナにダッシュで駆け寄り、防寒コートのフードを掴みよせた。
マナ「…どーせ私に色気なんt…って、ええぇ!?ちょ!どーしたんですか!?ディーンさん!?って、きゃああああああああ」
オレは怒りにまかせ二人を掴んだまま、目的地の洞窟めざし猛ダッシュした。
ディーン「らぁああああ!!!!」
ジャン「わぁあああああ!!!!」
マナ「きゃあああああ!!!」
…久々にガチでキレた気がする。
つい此間までの抜け殻のようなオレでは考えられないことだ。
オレはいつの間にか「心」を失っていた…
それを今、少しずつ取り戻してきている気がする…。
キャラクター設定(Ⅴ)
ジャン・ブレイダー
種族:ビースト(男性)
年齢:14歳
身長:162cm
体重:55kg
髪色:ブラウン
髪型:ツンツンのウニ頭
詳細:口が悪いが村のことを第一に考える正義感の強いガキ。だけど、村での扱いはやんちゃボウズ。そのため子供扱いされるのが大嫌い。ダガー系の武器とシールドを使用。実戦経験は皆無で源泉に村人が向かった時も村でお留守番。村の少子化で同年代の友達が村に全然いないので村の大人たちの仲間に入りたがるが、子供扱いされている。名前の由来はジャンは勢いで、ブレイダーは「無礼だ」からw