ファンタシースターポータブル外伝〜After the tragedy〜   作:烏山

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はい、烏山です。
今回はジャンVSクロム。そして、ヤマトVSあの人!をおおくりいたします☆
ちなみにPSO2のものも登場しますがあしからず……

あと、ジャンはPSO2のジャンとは別人です。彼の若いころがという設定とかありません。
それではどうぞ!


素顔

~パルムのとある教育施設~

 

 

中年の教師が史実や写真が表示されているモニターの前で一通り講義を終えたところであった。

教師は身に着けている腕時計に目を通すと「あ~」と気怠そうな声をもらした。

 

教師「んあ~……ちょっと時間余っちまったな……」

 

生徒たちはその殆どが「もう終わりでいいじゃん!」「腹減ったー!」「終了終了ー!!」と早く授業が終わることを望んでいた。

 

教師「……るせ~な……俺だって終わらしてぇけど、最近授業を早く終わらせ過ぎって言われてるんだよ………とりあえず、今日話した『種族間戦争』のトリビア話すから聞きたいヤツは聞いとけ……あとはまぁ…寝てろ?」

 

反面教師という言葉がしっくりくるこの男はグラール史最大で最悪の戦争と言える種族間500年戦争に置けるある一人の英雄の写真をモニターに拡大して表示させた。

 

教師「まぁ、この人については俺の授業受ける前から知ってるやつも多いんじゃないか?そう、英雄、ギル・ドラグノフだ……通称『焼土のドラグノフ』……」

 

その英雄は赤い髪に金のメッシュを入れ、顔には道化師のようなメイクを施していた。

その名が挙がっただけでテンションの下がっていた生徒たちの一部は「おお」と顔を上げた。それほどに子供たちのヒーローたる武勇伝を持っている英雄なのだろう。

 

教師「まぁ、異名の通り強力な炎のテクニックを操り一騎当千の戦闘能力を持ってして数々の戦場でヒューマン軍を勝利に導いてきた彼だが……そんな彼が英雄と呼ばれる本当の理由を知ってるか?」

 

この雑学的な講義に集中している生徒達はみな首を傾げている。当然、数々の戦場でその圧倒的な戦闘能力を発揮しているうちに英雄やら焼土やらの通り名がついた、そう思っていたからだ。

 

教師「ギル・ドラグノフが英雄と呼ばれるようになったのは、とある悪人を打ち取ったからだと言われている……まぁ、そいつの罪が罪だけに授業じゃ扱い辛いからな……名前は知らないと思うが……」

 

教師は一旦溜めをつくる。生徒たちの視線は教師にくぎ付けだ。

 

教師「種族の違う自分を育ててくれた教会の神父から子供たちまで……皆殺しにしたとんでもない恩知らずな虐殺者………『ホムラ』」

 

生徒達は聞きなれない名にさっそく嫌悪感を覚えた。

 

教師「コイツを打ち取ったのがギル・ドラグノフの伝説の始まりなワケよ……んで、もう一つお前たちが知らないギル・ドラグノフの意外な事実がある…!」

 

教師は目をしかめた。生徒達もつられて険しい表情をした。

 

教師「………実は……………オネエキャラだったらしい………」

 

教室は笑いに包まれたと同時にチャイムが鳴り響いた。

 

~ギルド・エントランス~

 

 

ギルドメンバーA「うおおおおおおおおお!!!!!」

 

ギルドメンバーB「でりゃあああああああ!!!!!」

 

ギルドメンバーC「たぁーーーーーーーー!!!!!」

 

ヤマトの登場で士気の上がったギルドメンバーは徐々に形勢を取り戻し、闇の中の聖者の戦士団を圧倒するまでに至った。

そして……

 

 

ヤマト「せいッ!!!」

 

 

ヤマトが最後の一人を斬った。もちろん峰打ちで斬られた男は血を流すことなくその場に崩れ落ちた。

 

ギルドメンバーたち「うおおおおおおおお!!!!!!やったぞ!!!!俺達の勝利だ!!!!!!!!」

 

各自が武器を投げ捨て喜び合った。ケガをしている者や気絶しているものに手を貸し、その風景は戦いの終わりを物語っていた。

 

しかし、ヤマトはゆっくりとエントランスに足を踏み入れた男に気付き戦闘態勢を解かなかった。

その男は十字の刃の槍を片手に持った長髪のニューマン、シエン・ロンだった。

 

 

シエン「………本当に私が出ることになるとはな………誤算だったな………皆にいらぬ傷を負わせるのことになるのだったら初めから私が出るべきだった………」

 

ヤマト「(なんでござるか!?あの男の圧倒的な威圧感………この感じは五芒星………だが、ファングのそれとは規模が違う………それにあの男の顔……殆ど隠れているが、何処かで……)お主!!何者だ!?」

 

ヤマトの呼びかけに気付き顔を向けるシエン。そして彼もまた戦闘態勢を取った。

 

シエン「………………行くぞ……」

 

質問に答えることなく鋭く光る槍先をヤマトに向けている。

 

ヤマト「………皆の者………こやつは拙者が引き受ける………けが人の保護と、奥に進んだ敵兵を早急に片付けよ……」

 

ギルドメンバー「でも、ヤマトさん……」

 

ヤマト「こやつは恐らく他の兵とは全く格が異なる!先の戦闘で疲労しているお主たちでは死ぬだけでござる!!」

 

強めてそう放つと、戸惑っていたギルドメンバーはヤマトに一礼をしてその場を去って行った。他のメンバーもそれに続くようにエントランスから姿を消して行った。

その場にいるのはヤマトとシエンの二人だけになった。

 

 

ヤマト「………参る!!」

 

 

 

~ギルド・医務室前の通路~

 

 

 

クーヤ「………ジャン……君………ダメだ………殺さ…れる……」

 

ジャン「もう大丈夫ッスよ!……あとは俺にまかせて医務室ん中で安静にしててくださいッス!」

 

突然現れ、ほとんどダメージは無いとは言え自分に一撃与えた少年に焦点を合わせる。

 

クロム「………子供がこんなところに何の用ですか?」

 

その少年はクーヤを医務室に入れると余裕の笑みを放った。それがクロムの怒りを加速させた。

 

ジャン「子供って舐めてると足元すくわれるッスよ!?オッサン!!」

 

精悍な顔つきでそう言い放ち両手にさっきとは少しデザインの異なったメリケンサックのようなグリップのナイフを装備すると地面を強く蹴り、クロムに向かって走り出した。

 

クロム「(単純な突進からのナイフでの攻撃ですか……この狭い通路では直線的な遠距離攻撃が圧倒的有利……しかもさっきの銃のようにかわす余裕を作るようなものではなく……私のこの技のように……)死になさい!!」

 

クロムは悪趣味なロッドを取り出すと、それを振り払った。すると床に強力な衝撃波が発生し向かってくるジャンに襲い掛かる。地属性のテクニック『ノス・ディーガ』である。

 

クロム「バラバラに吹き飛ぶがいい!!」

 

衝撃波をかわすスペースは通路に存在せず直撃するか防御するかしかなかった。しかし、それはあくまで移動範囲を平面として考えた場合である。

 

ジャン「ていっ!!」

 

装備しているナイフを天井に投げつけた。いや、ナイフの刃の部分だけが発射され天井に突き刺さったようでグリップと離別していた。

すると次の瞬間ジャンは刃に吸い込まれるように天井に向かって立体的な移動をし、ノス・ディーガを回避した。

天井につくと刃とグリップはまた一つになった。

 

クロム「何!?」

 

ジャン「こいつはお返しッス!!」

 

そう言うと天井に刺さっていない方の武器の刃をクロムに向かって飛ばした。

 

クロム「(さっきのはなんだ?……しかし、所詮は投げナイフ……直線的な攻撃をかわすのは難しくない!)」

 

身体を捻らせ刃を回避する。ナイフはクロムの身体に傷をつけることなくスルーしてしまった。

 

ジャン「甘いッス!!」

 

ジャンはグリップを持っている方の手を振るとその直線状にある刃も大きく振り回され、クロムの周りを何回も回りクロムの身体にぶつかると動きを止めた。

この瞬間、何が起こったかクロムは理解した。

 

クロム「(…動けない!!……さっきは遠くで分かりづらかったが、この巻きついているものは……糸……いや、『ワイヤー』か!?)」

 

しかし、気付いた時には捕獲され……もう遅かった。

 

ジャン「喰らうッス!!」

 

ジャンがグリップにフォトンを注ぐと……

 

 

 

バリリリリリリリリリリ!!!!!!!!

 

 

クロム「ぎゃあああああああああああああああ!!!!!!!!」

 

電流がクロムの身体に走った。数秒間立つと電流は止まり、巻き付いていたワイヤーと刃も解けジャンの元に戻って行った。

そして、天井に刺さっている方の武器もはずし床に着陸する。

 

クロムは大ダメージを受けながらもどうにか立ち上がりジャンを睨みつけている。

 

クロム「な、なんなのですか!?その武器は!?」

 

ジャン「コイツは『ワイヤードランス』ッス!伸縮自在のワイヤーと先端の刃で戦う新型武器ッス!どうも俺とあってるみたいなんスよね~!」

 

これ見よがしに自分の武器をクロムに見せつけ上機嫌のジャン。

 

ジャン「そして、今の電撃はフォトンアーツ!!その名も『ホールディングカレント』!!言うまでも無いッスけど捕縛した相手に強力な電撃を流す技ッス!!」

 

そう言うとまた武器を構え険しい顔をクロムに向ける。

 

ジャン「………クーヤ先輩を足蹴にしたアンタを……俺は許さないッス!!」

 

 

 

 

~ギルド・エントランス~

 

 

金属音が響く。刀と十字槍が打ち合っているのだ。

一進一退の攻防。それが続くうちにヤマトに先に焦りが現れた。

 

ヤマト「(こやつの槍術………相当なものでござる……一瞬でも気を抜いたらやられる………しかも、隙が無い……どう考えてもかなり実戦慣れをしている……)テイッ!!」

 

ヤマトが思い切り踏み込んで袈裟斬りを仕掛けた。捨て身の一撃に対して即座にシエンは身を引いた。

 

シエン「………クッ…!!」

 

その身体に斬撃は取らなかったが、口元を隠していた襟の留め金が剣圧で外れ、素顔が露わになった。

 

咄嗟に距離を取り留め金を留め直すが、ヤマトの目(カメラ)はそれを見逃さなかった。

 

首から鼻の下に掛けて醜く焼け爛れた跡があった。恐らくそれを隠していたのだろうか?

 

しかし、ヤマトはそこに注目しなかった。彼の記憶にあった人物とその顔は一致したのだった。

 

ヤマト「………まさか、五芒星にお主のような亡霊がいようとは……確かに拙者より戦場慣れしていたことは説明がつく……SEEDによる再生とは恐ろしいものでござる………火傷以外、歴史資料で見たものとまるで顔が変わっていない……」

 

シエン「…………」

 

 

 

 

 

 

ヤマト「まだ殺し足りぬか!?虐殺者『ホムラ』!!!」




ジャンはこのまま圧倒することができるのか!?
シエンの正体は本当に虐殺者なのか!?
ヤマトは勝てるのか!?


そして、マナの過去とはいったい!?
・・・主人公&ヒロインが登場してないですね…w
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