キン肉マン~ティーパックマン達が7人の悪魔超人達に立ち向かうようです~ 作:やきたまご
「そうら! 次はこっちの番だ!」
アトランティスはベンキマンを軽々と持ち上げて、リング外の水中へ放り出した。
「うわぁ!」
ばしゃーん
『アトランティス! ベンキマンをとうとう水中にひきずりこんだ――――――っ!!』
ベンキマンは水中で思ったように身動きがとれない。
「ケーケケケ!!」
ゴゴゴゴゴ
アトランティスがもの凄い勢いでベンキマンに迫った。
バキィ ドガァ ガキン
「ぐはぁ!」
アトランティスはベンキマンにパンチ・キックの連打を浴びせる。ベンキマンはサンドバッグ状態と化している。
「ケーケケケ、そろそろとどめといこうか!」
アトランティスが水中でベンキマンに技を決め、水深の岩盤に叩き付けにいく。
「アトランティスドライバー!!」
ベンキマンはここまでの闘いで亡くなった仲間の事を思った。
(ティーパックマン、スカイマン、カナディアンマン、キング・コブラ……お前達の仇は、必ず私がとる!!)
ボワァ
ベンキマンの身体が金色に光り始めた。
「ケケッ!? こいつ光りやがった!?」
「見せてやろう、これがベンキマン流のクソ力だ――――――っ!!」
ベンキマンの頭上のエラードが勢いよく回転を始めた。
ゴゴゴゴゴゴゴ
ベンキマンのエラードが巨大な渦巻きを発生させる。
「ま、まさかそんな!?」
アトランティスドライバーの下降する勢いがどんどんなくなり、逆に渦巻きによって両者上昇していった。
バシャーン
『あ――――――っと! ベンキマンとアトランティスが水中から飛び出した――――――っ!!』
ベンキマンがアトランティスドライバーの体勢を上下逆さに変えていく。
「お前の技はなかなかのものだ。しかし、この技の弱点は上下逆さになった場合、私が技のかけ手になるところだ!」
ベンキマンはアトランティスに逆にアトランティスドライバーを決めていく。
「ケッ! てめえの非力さで俺をしとめられると思うなよ!」
「それはどうかな?」
ギュイイイン
ベンキマンのエラードが渦巻きを発生させた時と逆方向に回転し、今度は落下する勢いを増すように力が働く。
「なに!! すさまじいGが俺の身体に!?」
ベンキマンの背後には先に散っていったティーパックマン、スカイマン、カナディアンマン、キング・コブラの亡霊の姿があった。
「受けてみよ! 全身全霊を込めた一撃を! ベンキドライバ――――――ッ!!」
ズガァァァァン
マットにアトランティスが激しくたたきつけられた。技をまともにくらったアトランティスに意識はなかった。
カン カン カン カン
『遂に正義超人が悪魔超人より初めての勝利をあげました! ベンキマンの勝利に、亡くなった仲間も喜んでいる事でしょう!!』
悪魔超人達もベンキマンの勝利に驚いていた。士気の下がっていたジェシー・メイビアにも活気が戻ってきた。
「よくやったぞベンキマン! 私も君に続こうじゃないか!!」
『ジェシー・メイビア! ベンキマンの勝利に勢いを取り戻した――――――っ!!』
がしっ
ジェシー・メイビアは両腕でバッファローマンの胴をおさえる。
『ジェシー・メイビア! ベアハッグでバッファローマンの背骨をせめていく!!』
ぎし ぎし ぎし
「なんだ、それで全力のつもりか?」
がばっ
バッファローマンはいとも簡単にジェシー・メイビアの技を外した。
『あ――――――っと! バッファローマン! ジェシー・メイビアのベアハッグを軽々と外した――――――っ!!』
「な、なんてパワーだ! これが1000万パワーか!」
ぐわし
バッファローマンが右手でジェシーメイビアの首を持ち上げた。
『バッファローマン! 片腕だけでネックハンキングだ!』
「死に方を選ばせてやるぜ。選択肢は二つだ。窒息させてやろうか? それとも首の骨をへし折ってやろうか?」
ジェシーメイビアが苦しみながらも笑って対応する。
「では、第三の選択肢、お前の右腕をへし折るを選ぼうか!」
がきぃ
ジェシー・メイビアはバッファローマンの右腕に両脚をからめて関節技を決める。
『ジェシー・メイビア! 負けじとバッファローマンに腕ひしぎ十字を決めた――――――っ!! 流石はジェシー・メイビア! いかなる体勢からも返し技を決めていきます!!』
しかし、バッファローマンは技を決められながらも余裕の笑みを見せている。
「ハワイチャンプってのはこの程度の実力か」
ぶぉん
バッファローマンが右腕を勢いよく振るい、ジェシー・メイビアをふっとばした。
『バッファローマン! またもジェシー・メイビアの技を簡単に外した――――――っ!! 両者一進一退の攻防を繰り広げています!!』
実況は互角と評するが、実際の所ジェシー・メイビアは息があがっており、バッファローマンは呼吸を一切乱していない。
「ジェシー・メイビアよ、ここまでの闘い、俺に致命的なダメージを与えていないとはいえ、即座に逆襲するお前の返し技のセンスはずば抜けたものだ。しかし、俺に比べて非力なお前が正面からぶつかった結果、お前のスタミナのロスは激しくなっている」
ジェシー・メイビアは苦笑いをした。
「まいったな、図星だよ」
「となると、お前は返し技メインの戦法でなく、自身のオリジナルホールドを駆使した戦法でいくしかない。しかし、ここまでお前は自身のオリジナルホールドを出していない、いや出せないんじゃないのか?」
ジェシー・メイビアの表情がかたくなる。
「もはや手詰まりだ。潔く俺様の軍門にくだる事だな!」
バッファローマンがハリケーンミキサーの体勢に入った。
「確かに、私にはオリジナルホールドがなかった。ゆえにキン肉マンとの闘いで私は初の敗北を喫した」
ドドドドド
バッファローマンがジェシー・メイビアの目前へと迫る。
「しかし、その敗北が私に成長するきっかけを与えてくれた!」
ジェシー・メイビアはバッファローマンと衝突寸前のタイミングでバッファローマンを肩の上に持ち上げ、更にバッファローマンの両脚を両腕でつかんだ。
ぐわしっ
「こ、この技は!?」
「48の殺人技の一つ、五所蹂躙絡み! またの名を!」
バァァァン
ジェシー・メイビアはバッファローマンごと勢いをつけて高くジャンプした。
『ジェシー・メイビア! これはもしや! もしやあの技か!』
「キン肉バスター!!」
『ジェシー・メイビア! なんとキン肉バスターを繰り出した――――――っ!!』
バッファローマンもこれには冷や汗を流す。
「まさか、お前からこの技が出るとは思わなかった。しかし、この技の弱点は既にお前の仲間が示してくれているんだぜ」
「なにっ!」
「6を逆さにすると」
バッファローマンが持ち前の力を使い、空中で体勢を入れ替えようとする。バッファローマンの両脚を掴むジェシー・メイビアの両腕のフックが外れてしまった。
「9になる!!」
バァァァン
『あ――――――っと!! なんとバッファローマンがキン肉バスターのかけ手になってしまった――――――っ!!』
「そんな! こんな展開になるとは!」
ジェシー・メイビアがキン肉バスターを破られたショックを隠しきれない。
「はははは! お前の仲間のベンキマンがアトランティスを破ってくれたアイディアが役に立ったぜ!!」
勝利の代償は大きかった……