キン肉マン~ティーパックマン達が7人の悪魔超人達に立ち向かうようです~ 作:やきたまご
モニター越しに試合を観戦するベンキマンもショックを隠しきれない。
「すまない! 私はただ仲間の仇がうちたかった! まさか敵に塩を送るような事になるとは思わなかったんだ!」
「ベンキマンよ、気にするな。この試合をきっとキン肉マンが見てくれている。私が仮に負けても、彼がこの試合を参考にし、バッファローマンから勝利するだろう」
ジェシー・メイビアは死の覚悟を決めた。
ドゴォォォン
『決まった――――――ッ!! バッファローマンのキン肉バスターがジェシー・メイビアをマットに沈めた――――――っ!!』
バッファローマンが技を外し、ジェシーメイビアをマットに放った。
「久々に楽しいと思える試合だったぜ。お前も悪魔超人としての道を選べばこんな死に方はせんかったろうにな」
ボワァ
ジェシー・メイビアの身体に金色の光が見られた。
「こいつ!! まだ生きているだと!?」
ジェシー・メイビアは立ち上がろうとする。
「また闘いたい……キン肉マンともう一度闘いたい……だから私はこんなところで……倒れるわけにいかない……」
『ジェシー・メイビア立ち上がった――――――っ!!』
「よくあの技をまともにくらって生き残ったもんだと褒めてやりたいが、もはや立っているのがやっとの状態のようだな――――――っ!!」
『バッファローマン! ジェシー・メイビアにとどめをさしにいった――――――っ!!』
「待った―――――っ!!」
ドガァ
何者かがバッファローマンを吹っ飛ばした。
「ぐわ!」
正体不明の人物がジェシー・メイビアを抱きかかえた。
「良くやったな、メイビア」
同刻、スプリングマンがリング内でモニター越しにバッファローマンの試合を見ていたところである。
「乱入者だと、一体何者だ?」
ドガァ
「ケガッ!?」
何者かがスプリングマンに強烈な蹴りを食らわせ、ふっとばした。
「くそっ! 悪魔相手に不意打ちとは! 死にたいようだな!」
「死にたい? それは違う、なぜなら死ぬのはお前だからな」
スプリングマンを蹴り飛ばした男は、褐色の肌の上にインド文化を感じさせる黄色い衣服をまとい、頭にカレーを載せた超人であった。
「てめえはカレ・クック!!」
ミスター・カーメンもモニター越しに、正義超人側の乱入者達に注目していた。
「一体何事だ!?」
ザシュ
「マキャ!」
ミスター・カーメンの背中にナイフが刺さった。
「おのれ、妾の身体を傷つけた不届き者は何やつだ!!」
「職業柄、凶器を持ち歩く事は普通なんでね。それに俺もお前同様悪魔だ」
白と黒でデザインされた見た目の超人がミスター・カーメンの元に現れた。その超人はかつて、スカル・ボーズとタッグを組んでいた事もある男だった。
「デビル・マジシャン!!」
ブラックホールも、自身のいるリングに入ってくる乱入者の気配を感じていた。その気配はブラックホールにとって記憶に覚えのあるものだった。
「ほう、懐かしい奴が俺の元に来たようだな」
バサァ
翼を持った男がリングに降り立った。
「互いに超人界のNo.1を目指す者同士。ならばいつかは君と闘わなければならない。君が誰かに倒される前に僕が君を倒したい」
顔に星型の印、白いボディに白い両翼。ブラックホールにとって盟友と呼ぶ男が現れた。
「ペンタゴン!!」
バッファローマンが、ジェシー・メイビアを救出した乱入者の姿を見て驚いた。
「ほ~う、これはこれは、とんでもない実力者が現れたみたいだな~」
「こんな老いぼれを高く評価してくれるか。嬉しいぞ」
その男は、かつてハワイチャンプの座を長く守ってきた超ベテランの超人であった。
「プリンス・カメハメ!!」
『あ――――――っと! 各地で悪魔超人退治のために新たな戦士達が立ち上がった――――――っ!! その中の一人、プリンス・カメハメはキン肉マンに唯一黒星をつけた超人として有名であります!!』
「世界に知られる強豪ながら、ハワイを出ない固い意志を持っていた男が何故この闘いに参戦しようと思った?」
バッファローマンがカメハメに質問する。
「見ての通り、同じハワイで育った若き才能を守るため、そしてお前さんと一度闘ってみたいと思ったからじゃ」
「年老いても、闘志はまだまだ若いってことか。いいぜ!」
両者合意の元、バッファローマンVSプリンス・カメハメが急遽決定した。他のリングでも試合の合意がすんなりと進んだ。
スプリングマンVSカレ・クックのリングである。
カーン
『こちらでは急遽参戦を決意したカレ・クックがスプリングマンと闘っております! ティーパックマンを容易に倒したスプリングマンです! カレ・クックの苦戦が考えられるでしょう!』
カレ・クックはティーパックマンとの交流の思い出を頭に浮かべていた。カレーに合うチャイを作るためにティーパックマンに紅茶をお裾分けして貰い、互いに自慢の一品をごちそうしあったのだ。
「ティーパックマン、お前の仇を討つため、私は悪魔となろう!!」
むんず
カレ・クックが右手で頭部のカレーライスをわしづかみした。
「ガラムマサラサミング!」
カレ・クックは激辛カレーをスプリングマンの顔面に浴びせた。
「ケガァ!」
『これは酷い! カレ・クック! 悪魔超人相手といえど、それに勝る残虐ファイトを見せつける!』
「くっ! 目が!」
スプリングマンは視界を塞がれて動けずにいる。
「ムッサァ!!」
バシィィン バシィィン
カレ・クックがスプリングマンの脚に蹴りを連打で放った。
『カレ・クック! スプリングマンにスピードの乗ったローキックを連打だ!』
「お前はバネだから衝撃を和らげるとか言っていたな。しかしそれは頭部へのダメージ限定だろう? 体重ののっかっている両脚では、お前の身体がバネといえど衝撃を逃せない」
『カレ・クック! 冷静で的確な判断力でスプリングマンに着実にダメージを与えていく!!』
「まずいなこのままでは!」
スプリングマンが宙へとジャンプする。しかし、カレ・クックの蹴りのダメージが残っており、半端な高さのジャンプにとどまった。
「くそっ! いつもより高く飛べねえ!」
「どうやら私のもう一つの狙いに今気付いたようだな!」
タァン
カレ・クックはスプリングマンめがけて飛び立ち、柔軟性を生かして自身の身体を丸めていく。そのまま回転しながらスプリングマンへと当たっていく。
「マンダラファイヤーボール!!」
ドガァ
「ケガァ!」
カレ・クックの攻撃がスプリングマンをとらえた。
『カレ・クック! 凄まじい猛攻です! スプリングマンが手も足も出ない!』
「調子に乗るなよ! カレー野郎!」
がきぃ
スプリングマンが自身の身体をカレ・クックの右腕に絡ませ、身体をひねった。
グィン
「スプリングサイクロン!」
ズズン
「ぐお!」
『スプリングマン反撃! カレ・クックをマットに叩き付ける!!』
「まだまだおわらないぜ!」
スプリングマンが倒れているカレ・クックにマウントポジションをとり、パンチを連打させる。
ドガ ドガ ドガ ドガ
『スプリングマンがカレ・クックにパンチの雨を浴びせる! カレ・クックの顔が段々と腫れ上がっていく』
むんず
カレ・クックは右手で頭部のカレーをつかむ。
「オールスパイスシールド!!」
カレ・クックはスプリングマンの顔面にカレーを浴びせた。
ばしゃあ
「ぐわっ! またしても!」
スプリングマンがまた激辛カレーによって視界が塞がれた。
「ふん!」
ぼよん
カレ・クックがブリッジでスプリングマンの身体をふっとばす。
「いまだ!」
カレ・クックがスプリングマンに対し、複雑奇怪な固め技をきめる。
「ガンジスバックブリーカー!!」