キン肉マン~ティーパックマン達が7人の悪魔超人達に立ち向かうようです~   作:やきたまご

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納得いくまで闘いあえ!!


闘牛士と化したハワイの師匠!!の巻

『ペンタゴン! 負けじと意地で立ち上がった――――――っ!!』

 

「君の強さに敬意を表し、悪魔以上の禁断の技を使わせて貰う! ストップ・ザ・タイム!」

 

「なに、その技は!?」

 

 ペンタゴンが顔面の☆のマークを回転させると、周りの動きが停止した。

 

「スペースシャトル!!」

 

 ブラックホールに向かってペンタゴンはドロップキックを連打した。

 

どがぁ どがぁ どがぁ どがぁ

 

「もうそろそろ時間切れか」

 

 ペンタゴンがマットに着地すると、周りの空間の時間が動き出した。

 

「ガハァ!?」

 

ばたぁん

 

 ブラックホールは突如全身に襲いかかった衝撃にたまらずダウンした。

 

『一体何が起きたというんだ――――――っ!! 一瞬のうちにブラックホールが深いダメージを負っているぞ!! ペンタゴン!! クロノスチェンジを超える秘術を使ったのか――――――っ!!』

 

「まさかまだここまでの技を隠していたとはな……」

 

 ブラックホールがロープに手をかけながら何とか立ち上がってきた。

 

『ブラックホール立ち上がった――――――っ!! もうここまできたら正義も悪魔も関係ない!! 互いに持てうる力を出し切る名勝負となっております!!』

 

「死ぬ気かブラックホール?」

 

「俺は死んでもお前に勝つつもりだ! 最後まであがかせてもらう! 吸引! ブラックホール!」

 

シュゴゴゴゴゴ

 

『あ――――――っ!! ブラックホール!! その名前の通り、顔に開いた穴からブラックホールの如く強力な吸引力を発生させた――――――っ!!』

 

「うわぁ――――――っ!!」

 

 ペンタゴンはブラックホールの中へ吸い込まれた。

 

「カカカカ」

 

しゅん

 

『あ――――――っ! ペンタゴンだけでなく、ブラックホールまで消えてしまった――――――っ!! この試合はどうなってしまうんだ――――――っ!!』

 

 ブラックホールが作り出した人工空間内でペンタゴンが苦しんでいる。

 

「早く脱出しないと身が持たない……」

 

「赤き死のマント!」

 

ざくぅ

 

 ペンタゴンの羽が片方、ブラックホールの赤き死のマントによって斬られた。

 

「ぐわぁ――――――っ!!」

 

「もはや羽をもがれたお前に勝機は無い!!」

 

 ブラックホールがペンタゴンを持ち上げて、技をきめていき、人工空間に叩き付けた。

 

ぱりぃーん

 

『あ――――――っ!! 消えてしまったかと思われた両者が空間を破って現れた――――――ッ!! しかしこれはペンタゴン! 羽をもがれ、技を決められ絶体絶命のピンチです!!』

 

「カーカカカ、盟友よ、命乞いの言葉はあるか?」

 

「よかった……」

 

 思わぬ言葉にブラックホールが驚く。

 

「これで終わる……こんな辛い闘いもうゴメンさ……」

 

 ブラックホールは何かを思った様子を見せながら技を決めた。

 

「フォー・ディメンション・キル!!」

 

ずがぁぁぁんん

 

 ペンタゴンは力なくマットに倒れた。誰の目から見ても闘える状況ではなかった。

 

カン カン カン カン カン

 

『決まった――――――っ!! ペンタゴン! ブラックホール相手に互角の展開を見せましたが、あと一歩のところで逆転されてしまった――――――っ!! スカイマンの無念を晴らすことは出来ませんでした――――――っ!!』

 

ぴく

 

 ペンタゴンの指先がわずかに動いた。レフリーが確かめると、まだペンタゴンに息があることを確認できた。

 

「すぐに病院へ!」

 

 救急隊員がすぐさまペンタゴンを運搬し、病院へと運んだ。

 

「盟友よ、出来れば次は仲間として会いたいもんだ……」

 

 そう言ってブラックホールは試合会場を後にした。

 

 

 

『始まりました! バッファローマン退治に名乗りを上げたのはプリンス・カメハメ! 超人オリンピック二連覇のキン肉マンに公式戦で唯一黒星をつけた超人であります! この闘い次第で正義超人界の運命は決まると言っても過言ではないでしょう!!』

 

「カメハメ師匠……」

 

 入院中のキン肉マンもこの試合を見守っていた。

 

「一つ聞きたいことがあるカメハメ」

 

 バッファローマンが指を指してカメハメに質問した。

 

「ジェシー・メイビアがキン肉バスターを使っていたが、教えられる人物はお前しか考えられない。そうだな?」

 

「いかにもそうだ。ジェシー・メイビアがキン肉マンに破れて以来、精神を入れ替えてわしの元に修行に来たのだ。だからこそ、わしは48の殺人技を奴に授けたのじゃ」

 

「そうか。なら話は早い。技の使い手は技の破り方も熟知しているはず。キン肉バスターの弱点を教えな! なぁに、お前が俺に協力してくれるなら悪いようにはしねえぜ」

 

「ほほほほ、わしを納得させる強さを見せたら考えんこともない」

 

 互いに闘志をみなぎらせた目で相手を見つめた。

 

「うおおおおお!!」

 

 初めにバッファローマンがカメハメに向かって突進してきた。

 

『まずはバッファローマンが先制をしかけた! これはハリケーンミキサーの体勢か!! 対し、カメハメ! バッファローマンに背中を向けたままだ! 早くも勝負を諦めてしまったのか――――――っ!!』

 

 カメハメが後方に宙返りし、バッファローマンの攻撃をかわしつつ、バッファローマンの後頭部に蹴りをいれた。

 

ガァン

 

『カメハメ! バッファローマンのハリケーンミキサーを回避し、マーシャルアーツキックをくらわした――――――っ!!』

 

 バッファローマンが片膝をついた。

 

「なるほど、キン肉マンに勝ったっていうのもうなづけるな」

 

 バッファローマンがにやりと笑い、すぐに立ち上がった。

 

「ではこういうのはどうかな!」

 

ぶおんっ

 

『バッファローマン! ものすごいラリアートを連発で振り回していく! しかしカメハメもすごい! 最小限のスウェーで攻撃を見事にかわしている!』

 

「はぁはぁ」

 

 バッファローマンが息切れを起こしている。

 

「空振りはいたずらに体力を消耗するだけだ。特にお前のようなパワーファイターであればな」

 

「うるせぇ!」

 

がしぃ

 

『バッファローマン! カメハメを右手だけでネックハンキングにとらえた!』

 

「やっと捕まえたぜ! そうらよ!」

 

バキィ バキィ

 

『バッファローマン! 余っている左手でカメハメの顔面にパンチを連打!』

 

 カメハメの顔が徐々に腫れ上がるが、余裕の表情を浮かべている。

 

 

「パンチに体重を上手くのせていないな。お前さんのフィジカルだけでも十分な威力だが、テクニックがなければわしを倒すことはできんぞ! 特訓木人ガード!」

 

がきぃ

 

『カメハメ! 両腕でバッファローマンの腕を挟み込み、パンチを防御した!』

 

「けっ、老いぼれのパワーで俺の攻撃を止められると思うなよ!」

 

 カメハメはバッファローマンが腕を引っこ抜くタイミングに合わせて、腕の力を緩めた。

 

「うっ!」

 

 バッファローマンが自分の力でバランスを崩した。それに合わせてカメハメはバッファローマンの右手を両手で掴みつつ、両足でバッファローマンの顔面を蹴り上げた。

 

がこぉ

 

『カメハメ! バッファローマンのネックハンキング地獄から脱出! 上手い! ジェシーメイビア以上のテクニカルなレスリングを見せてくれます!』

 

「そろそろこちらもいかせてもらうぞ!」

 

 カメハメがバッファローマンの右腕をとり、両腕を絡ませて関節技に決めた。

 

「52の関節技の一つ、脇固め!!」

 

がきぃ

 

『カメハメ! 高度な関節技でバッファローマンの巨体を難なくマットに寝かせた――――――っ!!』

 

「こんなもの――――――っ!!」

 

 バッファローマンは関節を決められた腕だけでカメハメを持ち上げて、強引に投げ飛ばした。

 

ぶぉん

 

『バッファローマン! 得意の1000マンパワーでカメハメを強引に投げ飛ばした――――――っ!!』

 

「まだまだ終わりじゃないぜ――――――っ!!」

 

 体勢を整えようとしたカメハメに向かってバッファローマンが突進した。

 

「ハリケーンミキサ――――――ッ!!」

 

ぎゅるるるる

 

『ついに決まってしまった――――――っ!! バッファローマンの得意技ハリケーンミキサーだ――――――っ!! ここまで試合を優勢に進めてきたカメハメもこれまでか――――――っ!!』

 

 バッファローマンは勝利を確信し、リングロープのそばに歩いた。

一方カメハメは絶体絶命の状態にもかかわらず、表情を変えていない。

 

「48の殺人技の一つ!」

 

 カメハメが回転し落下しながらもバッファローマンに、ロープを辛めながらの技を決めていった。

 

「しまった!?」

 

「油断大敵、次の闘いに活かすと良い、超人絞殺刑!!」

 

がきぃ

 

「ごはぁっ!!」

 

『あ――――――っ!! カメハメ! ハリケーンミキサーで身体に勢いをつけながら、バッファローマンにリングロープを使った締め技を決めた――――――っ!!』




主人公の出番なしか!?

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