21XX年レポート   作:メア少女

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レポート01

ぼくは国際法児童格差公認制度により、劣人間性を持つと認定されている個人である。この制度とは、21XX年より生まれた第二次産業革命により児童の先天性を細かく精査し、個人にあった人生を国が勧めてくる制度だ。この制度に資本主義の名残があるとすれば、勧めてくる人生に幅があり自由な精神による決断により「選択」の余地があることだ。

ぼくにも「選択」の余地があるにはあるが、小さく純粋であった子供のぼくに環境が悪であるという強い自我が無かったため、今日まで一種のレールに載せられて人生を歩まされてしまっていた。

国際法児童格差公認制度は曰く、先天性は人間の根幹であり後に詰む人生は先天性という芽から生える植物であって、植物は後天的に変化しないのは自明である、と結論付けられている。

この例を見れば国際法は正しい根拠に基づいているように見える。大学の偉い教授も長年の討論の末反発する者はいなくなった。(その実、反対派はこの討論の後ほとんどが退職してるのは何かの陰謀が渦巻いているに違いない。

しかし、ぼくは違う。

ぼくが誤りに気づけたのは、一重に自分に自身があったからである。他人を見下し、誰よりも優れている自負があった。他人が馬鹿をしている時は自分は努力していた。

しかし、国際法児童格差認定制度の勧める大学はどれも底辺の人間の集まる動物園であった。

人を人たらしめる物とはいったいなんであろうか。

人を作るのが人の内面的精神によるものとすれば、国際法は否定される。仮に、内面的精神が環境によって順応され変化するものと過程する場合、国際法は先天性という外面的特徴で内面的特徴を捉えるという異常を通り越して、この受身的人生設計が人を人たらしめているように感じるのだ。

この大学は初めは馴染めなかったが、今はとても楽しいので、やはり国際法は正しかったというのは、このことを考えると極めて安易であると断言できる。

そもそも外面的特徴を更に外側である電子の世界に飛ばして内面を精査することに自由は無いように思える。これはつまり、適材適所であることと好みに互換性は無いという主張である。この観点から見れば、自由が存在しないことは明らかである。

加えて、電子の世界とは人工物である。電子であるということは、知識の蓄積のみ人より特化していても、人の発想の外側を踏むことはない。電子とは人の中にあって然るべきである。国際法は人から電子を疎外した上、上下関係を誤っているように見える。

意志のない人間とは、人間ではない。人的資本である。この「人間」を必要とするのは軍であったりして価値がないわけではないが、銃の引き金を引く兵士が機械で代用した方が頑強であることは第X次世界大戦における常識であるだろう。将校などの思考する兵士なども機械の中に入り統率を取っていたことから人間を考えるに当たって内面的精神を重視するのは自明であるように思える。第X次世界大戦においてこのドクトリンを知らずに戦争する国は、第2次世界大戦における航空戦力の脅威も知らない不勉強ものに違いない。

意志のない人間はもはや物質であると言える。国際法による人生設計の上で受動的に感じる感情は意味をなさない。

20XX年にホットな話題であった植物化した人間の臓器を所有するのは誰か?というのは、道に転がる石の所有者を尋ねるのと等しい生産性のない話題である。仮に、道に転がる石に医学的価値を見出したのなら利用して然るべきである。

自由とは本来厳しいものであり、人間はカリスマ性のある人間のもとで動いたり、宗教的象徴に内面的精神を依存していたのは歴史的に明らかではある。つまり、人間が個を持つためには意識的に存立する努力をしなければならない。その努力を法で縛るというのは、人が個をもつ意味を理解せず、また個をもつカリスマ性のある人間にとって害でしかない。

よって、ぼくは対政府組織□□□□□□に所属する流れとなった。このレポートは、ぼくの自由意志によって個を電子に保存する行為である。

 

P.S.

現体制を打破するためにマンパワーを元にする暴力を活用することに疑問を感じていたが、奇襲攻撃や隠密作戦、数的不利における戦闘において人的資本とは稀に機械を上回ることを知りました。このレポートが未来の同志の目に触れることを強く願います。

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