FGO×ウルトラマン 短編まとめ   作:メンツコアラ

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今回はいくつかのリクエストを一気に消費するため、少しばかり長編になります。
この話は『K・S』さんのリクエストが中心となります。
それでもいいという方はどうぞ。







一部第七章 絶対魔獣戦線バビロニア
第2節IF 通りすがりの風来坊


 貴方の心に悪はあるか? 邪悪な心を持っているか? もし、持っているのであれば、すぐに耳を塞ぐ必要があるかもしれない。あの男の奏でるメロディーは、邪悪が忌み嫌うものなのだから……

 

 

 

 

 

 

 

◇━◇━◇━◇━◇

 

 

 

 

 

 

 2015年、人類史は消滅した。

 原因は歴史上に現れた七つの『特異点』。

 唯一消滅せずに残った人理継続保証機関『フェニス・カルデア』の生き残りであり、人類史最後のマスターである藤丸 立香はデミサーヴァントであるマシュ・キリエライトと『ロマニ・アーキマン』を初めとするカルデアの生き残った職員達と共に未来を取り戻す為の闘いを挑むことになった。

 

 そして、時は流れ、遂に最後の特異点へ挑むことになる。そこは神代がまだ生きていた時代、古代メソポタミアの土地だ。

 準備を終え、立香とマシュはロマニ達のサポートの元、古代メソポタミアの地、ウルクへとレイシフトを開始するが、到着した場所に人は居らず、代わりに出迎えたのは魔獣の群れ。絶体絶命のピンチに一人の青年が彼らを助ける。青年は自らを『エルキドゥ』と名乗り、立香達をウルクまで案内すると申し出た。

 彼の案内の途中、彼らはその時代の現状を目の当たりにする。

 千は軽く越える魔獣の群れ。そして、その行く手を阻むように聳え立つ、終わりの見えない城壁。エルキドゥ曰く、その壁こそ人類最後の砦『絶対魔獣戦線 バビロニア』と呼ばれているらしい。

 立香達はその光景に驚きながらも、エルキドゥの案内でウルクに向かう。だが……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……先輩、変だと思いませんか?」

 

 場所は杉の森。その中を歩く途中、先導するエルキドゥに聞こえないようマシュが立香に話しかける。

 

「……ウルクとは逆方向だ……」

 

「……はい。ウルクから遠ざかる一方です」

 

「どうしました? 何か気になることでも?」

 

 こそこそと話す立香達にエルキドゥは足を止めるが、立香は問題ないと答え、暫く様子を見ることにした。

 

「この先に波止場があります。そこに舟がありますので、後は川を下るだけ。もう少しの辛抱ですので頑張って下さい」

 

 優しく微笑むエルキドゥだが、立香とマシュは今までの経験から、その笑顔に隠されたどす黒い何かを感じとり、すぐさま臨戦態勢を整えようとする。しかし、突如彼らの耳に音楽が聞こえた。

 

 ─────♪

 

 ハーモニカだろうか? 初めて聴く音色に困惑する立香達だが、その旋律を聴くと何故か心が安らいでいく。不思議に思っていたその時、見ればエルキドゥが頭を抱え、苦しんでいるではないか。

 

「がッ……ぐぅ…………ッ」

 

 音はどんどん近づき、やがて森の奥から一人の男が姿を現した。革ジャンを羽織り、レザーハットを被る男の姿は間違いなくウルクの民でない事を示している。

 男は先程まで演奏していたハーモニカのような物から口を離し、立香達に声をかける。

 

「お前ら、何処に行くつもりだ?」

 

「あ、貴方は……?」

 

「俺か? 俺はクレナイ ガイ。通りすがりの風来坊さ」

 

 男……ガイは立香たちとエルキドゥの間に立ち、エルキドゥを睨み付ける。

 

「お前……何者だ?」

 

「何者、というと?」

 

「あの、エルキドゥさんがどうかされたのですか?」

 

「こいつがエルキドゥ? ……なるほどな。お前ら、いいことを教えてやる。今、ウルクで指揮をしているギルガメッシュは()()()()()()()()()()()()()

 

「「───ッ!」」

 

 ガイの言葉に、立香とマシュはすぐさま臨戦態勢を整える。何せ、ギルガメッシュが霊草を探しに行ったのはエルキドゥが死んでからの話なのだから。

 

「ふ──ふふ、ふふふふふふッ! まあ、すぐにバレなきゃ嘘だよねッ! こんにちは、カルデアの諸君。実に惜しかった。キミたちは人類の希望という奴だろう? 失敗作の人類の中でもトップクラスのキミたちをこの先の女神に献上したら、どんな生地獄を見れたものかッ!」

 

 先程までの優しい笑みから豹変し、人を嘲笑うようなエルキドゥ……いや。エルキドゥを名乗る偽者に立香たちはより警戒心を増す。

 

「おっと。逃げるつもりかい? 先の戦いで分かっているだろう? 圧倒的力の差を知っているキミたちが逃げ切れる可能性なんて微塵も「ある」───なに?」

 

「あるって、言ったんだよ。コイツらは俺が守る」

 

「……何処の誰かは知らないけど、随分と傲慢だね」

 

「傲慢かどうか……戦って確認しなッ!」

 

 ガイは自分の腰に手を回し、そこに下げていたリング状のアイテム『オーブリング』を自分の目の前で翳す。するとオーブリングから光が溢れ、彼の体は紫色の銀河のような空間『インナースペース』へ移動する。

 

 彼は腰にさげたケースから赤と銀の選手が描かれたカードを取り出し、リングに通す。

 

「ウルトラマンさんッ!」

  【ウルトラマン!】『ヘァッ!』

 

 カードが粒子となり、粒子は彼の隣で形を作り、『伝説の光の巨人 ウルトラマン』となる。

 次にガイが取り出したのは赤、銀、紫の体を持つ戦士のカード。

 

「ティガさんッ!」

  【ウルトラマンティガ!】『ディアッ!』

 

 先程と同様。粒子となったカードは描かれていた戦士『古代の巨人 ウルトラマンティガ』となった。

 

 

「光の力、お借りしますッ!」

 

 オーブリングを天に掲げ、トリガーを引けば、オーブリングから光が溢れ、ウルトラマンとティガの姿がガイと重なり、彼はその姿を変えた

 

【ウルトラマンオーブ!

  スペシウムゼペリオン!】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それは突然の出来事だった。ガイが奇妙なリングを前に翳したかと思えば、彼の体が光に包まれ、波紋が広がる音と共にその姿を変えた。

 銀、赤、黒、紫に染められた体。胸から背中にかけて広がるプロテクター。胸には青空のように蒼いリング状のクリスタル。

 

『な、なんだッ!? この魔力量はッ!?』

 

 始めてみるデータに驚くロマニの声が腕の通信機から聞こえる。しかし、立香の耳には届いていない。それほどまでに、今のガイの姿に見いっていたのだ。

 

「貴様……何者だッ!」

 

 エルキドゥの偽者は姿を変えたガイに問いかける。それに対し、ガイはこう答えるのだった。

 

 

「俺の名はオーブッ! ウルトラマンオーブッ!

 闇を照らして、悪を討つッ!!」

 

 

 

 




 今回はここまで。
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 それではまた。
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