魔法少女リリカルなのは~転生者は魔法剣士~ StrikerS編 作:ピーナ
なのはとユーノが長い片想い期間を経てようやく結ばれてから数日、六課は通常の業務を行っていた。
変わった事と言えば、なのはの部屋にユーノとヴィヴィオが住むようになった事。それによって、フェイトが一人部屋…では無く、キャロと同じ部屋になった事。
二人が結ばれて数日は僕とはやて、フェイトがなのはの攻撃で使い物にならなくて、シグナム達に負担を掛けた事くらいである。
そんな六課のメカニックと新人フォワード陣の中で盛り上がっている話題が有る。きっかけは数日前のお昼に戻る。
午前中の業務を終えて、食堂に来た僕。その時、食堂では何かの映像を熱心に見ているヴィヴィオとそれを見守っているユーノが居た。
「ユーノ、ヴィヴィオ、何見ているの?」
「やくもおにいさん、こんにちはー。えっとね、なのはママとフェイトおねえさんのビデオ見てるの」
「なのはとフェイトのビデオ?」
「教材用の奴だよ。僕がその事を言ったら見たいって」
ユーノもなんかちゃんとお父さんやってるなー。
「教材用って…ああ、なんかそんなん有ったな」
「八雲のは無いのかい?」
「僕は二人に比べると知名度が無いからそんなん無いよ」
教材に使われる映像は分かりやすい事や実力者である事も大事だが、その出ている人物がある程度有名なのも条件になる。
理由は、あこがれや有名人のものまねから始める方が上達しやすいかららしい。
そう言う意味では、なのはやフェイトはうってつけである。
僕のがないのは6年前の事があって、身内やごく一部の上層部にしか名前を知られていないから。
「ユーノも出れるんじゃない? バインドので」
「ははは、実戦から離れて結構経つのに?」
「この前、そのバインドを実戦部隊の隊長クラス、しかもオーバーSが三人も抜けられなかったんだけど?」
まじで、実戦に参加してくれないかな? 容疑者の確保とか凄いありがたいんだけど。
「まあ、バインドは得意な方だからね。でも、実戦には出れないよ体力がもたないよ」
「そうか…惜しいな。それはそれとして、ヴィヴィオ、ビデオの中のなのはとフェイトはどうだった?」
「ふたりとも、カッコよかった!」
「あっ、ヴィヴィオ、それにユーノ君」
後ろから来ていたなのはがそう声を掛ける。…僕はスルーですか、そうですか。まあ、ようやく結ばれた人や、可愛い子供に目が行くのはしょうがないよね。
「ママ!」
「お疲れ、なのは。午前の訓練は終わり?」
「うん、三人でお昼食べようね」
本当の親子みたいに仲が良いな。まだ、出会って少ししか経っていないのに。…いや、こういうのに時間は関係ないって事だね。
「ヴィヴィオ、なのはさんとフェイトさんのビデオ見てたの?」
「あっ、教材用のビデオだ」
「そうだよー。ねえ、ママ」
「何? ヴィヴィオ」
「なのはママとフェイトおねえさんってどっちが強いの?」
このヴィヴィオの一言が今の始まりだった。
「盛り上がってるねー」
「…っていうか、八雲さんどこでも現れますよね」
現在僕は六課の駐機場にいる。ここで、メカニック陣とフォワードの4人がプチおお祭り状態なのだ。話題は『機動六課最強は誰か』だ。ちなみに、僕の横にはヴァイスが居る。
「知らないの? 副長って暇なんだよ」
「絶対、嘘だろ、それ!」
「本当の事言うと、仕事はさっさと終わらせて、六課の中を色々見て回ってる。それも仕事の一つだからさ」
「でも、今日は違うんじゃないですか?」
「うん、面白そうだから来た。中心になってるのは…スバルとアルトだね」
その中心となってる二人、アルトとスバルはどんどん話を進めていく。
「「第一回! 機動六課最強の魔導師は誰か想像してみよう大会~!!」」
「鉄板の候補は6人! エントリーナンバー1! 可愛い見た目に誤魔化されちゃいけない! その攻撃は防御ごと潰す! スターズ2、ヴィータ副隊長!」
「エントリーナンバー2! 古代ベルカは伊達じゃない! どんなものでもレヴァンテインで斬りまくり! ライトニング2、シグナム副隊長!」
「エントリーナンバー3! 超長距離砲の破壊力は抜群! 我らの部隊長は指揮だけじゃない! ロングアーチ1、八神はやて部隊長!」
「エントリーナンバー4! その速さ、正に雷光! 六課最速のオールレンジアタッカー! ライトニング1 フェイト・テスタロッサ隊長!」
「エントリーナンバー5! 説明不要の大本命! 言わずと知れたエース・オブ・エース! スターズ1 高町なのは隊長!」
「エントリーナンバー6! 六課最高の空戦SS+を持ちながら、未だ全容は不明! 接近戦から、砲撃、広域攻撃、果ては支援まで何でもござれ! エレメント1 霧島八雲副長!」
なんか二人の紹介が無駄に上手いな。格闘技の煽り文句聞いてるみたい。
「で、ぶっちゃけ誰ですかね?」
「はやてはタイプが違うから抜くとしても、一概に誰が強いかは分からんね」
「ですよね」
「ヴァイスも、射程を生かして不意を突ければ勝てるだろ?」
「一撃で仕留められればですけど。皆さん、そう簡単にやらせてくれませんし、失敗したら負けますよ」
「それでも、上手く言ったら勝てるでしょ?」
「まあ、恐らくは」
こう恐縮してはいるけど、ヴァイスの狙撃の腕は超一流だ。間違いなく、管理局で3本の指に入る。砲撃魔法の使い手であるなのは相手には分が悪いけど、近接戦メインのシグナムやヴィータには相性いいと思う。ぶっちゃけ、僕としては射程外からのは避けるか防ぐしか対処のしようがないからめんどい。
「言ってしまえば、魔導師ランクはあくまでその人の総合力の指標でしかない。その人の得意な物、強みで自信を持って戦う。その為に今、なのはは個人スキルを磨かせている。後は…」
「アイツら4人が気付くか、っすね」
「だね」
僕を例に挙げるなら、僕の一番の強みは『器用さ』だ。何でも出来るから、相手の土俵で戦わない。どの距離でも戦えるのを生かして、相手の嫌がる戦い方をする。
だから、特化した能力―なのはの砲撃、フェイトのスピード、シグナムの接近戦などを生かされ出すと勝つ事は難しくなる。
単純に最強を決めようとトーナメントを開いたところで、お互いがお互いの戦い方を知り尽くしているので、毎回優勝者が変わってくる。
だから、Q 六課で一番強いのは誰ですか? には、A 不明。強いて言うなら隊長陣は皆強い。としか答えられない。
結局、この話題はしばらく、メカニックの間で話されていた。
フォワードの4人はちゃんと、自分なりに答えにたどり着いたらしく、より一層集中をして訓練を受けているとなのはから報告が来た。
こうなったのは、ヴィヴィオの一言のお蔭だから、何かお菓子でも作ってあげようかな?
さて、漫画版エピソードより六課で誰が強いのか? のお話でした。
前の時少し開くと言いながらすぐ更新したのは…まあ、ノリですよ。
ヴァイスのセリフが多いのは…今日、マイティ・ソー見てきたからですよ。関係無いって? 劇場予告のキャプテン・アメリカでテンションが上がったからですよ!