魔法少女リリカルなのは~転生者は魔法剣士~ StrikerS編   作:ピーナ

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物語はクライマックスへ向かって行きます。


第十三話 六課燃ゆ

公開意見陳述会。1~2年に一度行われる面倒な行事。

まあ、ぶっちゃけ言ってしまえば管理局最大の会議。この日に限ってはミッドのほとんどの地上部隊は警備に回される。

それは六課も同じ。なのは、ヴィータのスターズ隊長陣とリインと新人たち五人は前日から警備に、フェイトは当日、そしてはやては会議にアインスとシグナムはその護衛に付いていった。僕は六課で留守番。

もしも、何かがあるとしたら何らかの関係のあるヴィヴィオが居るここにも来る可能性は結構ある。

なので、ヴィヴィオの護衛にザフィーラ、外部での迎撃の為に僕、それらの指揮をシャマルがという体制になった。

 

「まあ、ある意味大量の護衛の居る地上本部よりこっちの方が何かあると不味いか」

 

本来居るはずの交代部隊までも地上本部の警備に割かれている。六課の防衛戦力は実質僕一人。

 

「副長!」

 

そんな事を考えていると、シャリオからの通信が入る。

 

「地上本部に襲撃です! AMF濃度が濃すぎて通信が使えません!」

「ちっ、面倒な事になりやがったな…こっちも警戒を上げる。バックヤードスタッフは念のために避難を始めさせてくれ。指示はグリフィスに任せる」

「了解!」

「ザフィーラ、聞こえてたよな。ヴィヴィオの事頼むよ」

「承知した」

「シャマル、敵の反応があったら教えてくれ。すぐに迎撃に出る」

「分かったわ」

 

せめて、リミッターを解除出来ればな。AAクラスの魔力でしのぎ切れるか…。

 

「つーか、どっちが本命なのかね? 地上本部かヴィヴィオか…んなもんは後で考えるか」

「八雲君、アンノウン2を含む大量のガジェットが来たわ」

 

考え事をしている内に事態は進んでいく。

 

「了解。グリフィス、聞こえるか!」

「聞こえています! なんですか、副長!」

「近隣部隊へ救援要請、それに地上本部にいるライトニング1、3、4を呼び戻してくれ!」

「了解!」

「それと、それが終わったらロングアーチも避難しろ。隊舎は放棄だ。殿は僕が引き受ける」

「しかし!」

「これは命令だ! いいな」

「…了解。副長もお気をつけて」

「心配すんな、これでも管理局の切り札とまで呼ばれているんだぜ?」

 

通信を終えて僕は迎撃の為に空に上がる。

 

『ガジェットはおおよそ、30機。それにアンノウンは2です』

「とりあえず、先制の一撃といきますか。メテオスウォーム!」

 

先制の一撃で2割ほど消したがそれからが続かない。何故なら…

 

「レイストーム!」

 

射撃魔法で妨害されたから。

 

「ちっ、ガジェットだけじゃないのかよ。っと」

 

僕の死角から斬りかかられるが間一髪で避ける。

 

「やりますね…。さすがは『本局運用部のジョーカー』『管理局の切り札』と言った所ですか」

「そりゃどーも。君達みたいな若い子にまで知られているとはね。つーか、その名前どこで調べてきたのか気になるね。ほとんど一般には知られてないのだけど」

「それはご自分でお考えになられては? それに私達と話していると隊舎に被害が出ますよ?」

「まあ、ほとんど避難してるし問題無いよ。君らはここで捕まえる。それで、ゆっくり事情を話してもらおうか」

 

こうして、1対2のバトルが始まる。

 

 

 

「さて、君らも頑張ったけど、まだまだだね。もうちょっと経験を積もな」

 

アンノウンを二人無力化し終えた僕が話しかける。

 

「いえ、私達の仕事は達成できています」

「今さら負け惜しみ?」

「あなたの足止め…それが僕達の任務」

「足止め? …ってまさか! シャマル! ザフィーラ!」

 

通信を試みるけど答えは返ってこない。周りを見るとヴィヴィオを抱えた…あれは使い魔か何かか?と一人の少女、たしかあの子はヴィヴィオを見つけた時に交戦した子だからヴィヴィオを抱えているのはあの子の召喚獣か。その二人がガジェットに乗って離陸していた。

その子にストラーダのツヴァイフォルムで突っ込んでいくエリオ。しかし、それは届かなかった。新たに現れたアンノウンによって。さらにキャロとフリードもさらにもう一人のアンノウンに落とされる。

 

「1対4か…流石にしんどいかなあ?」

「今、ここで戦うつもりはない」

「そりゃ、こっちも助かる。あの子達を助けないとだからね」

 

僕はそれだけ言い残して二人と一頭の救助に向かった。みすみす逮捕できる二人を見逃してでも救助を優先した。管理局員としての判断としては甘いかもしれないけど、人としては当たり前の判断だ。

それにバリアジャケットを纏っていたとはいえ、結構な高さから落ちていたから体が心配だ。

どうやら、アンノウン達は引いたらしい。余計な置き土産を残して。

六課の施設殲滅を狙ったガジェット。しかも、施設上空にいる。

僕の広範囲呪文の欠点に地形の影響が受けやすいというのが有る。つまり、上級呪文を使えば六課の隊舎に被害が出てしまう。

 

「グリフィス! 聞こえているか?」

「ええ…なんとか。すみません…ヴィヴィオが連れて行かれて…」

「それは僕の責任だよ。それより今は避難状況を教えてくれ」

 

避難さえ完了していれば、隊舎内にいるシャマルとザフィーラだけ救出して後は全力で吹き飛ばせばいい。

 

「バックヤードの人間はシェルターに避難できています。しかし、ロングアーチはまだです。負傷している人間ばかりで少し難しいです」

 

くそっ、八方塞がりかよ。一機一機落としていく時間があれば良かったけど、あいにくそんな時間は残されていない。

 

「なんで…こんな…」

「キャロ、気が付いたか…」

 

僕がキャロの方を見ると、彼女の下に大きな魔法陣が展開されていた。

 

「竜騎…召喚…ヴォルテール!」

 

キャロの召喚に応じたのは希少古代種『真竜』。体長15メートルにもおよぶ大型種だ。

 

「私達の居場所を…壊さないで!」

 

少女の悲痛な叫びに呼応するかのように、古の竜はその一撃で上空のガジェットを一掃した。

しかし、これだけでは終わらなかった。

ヴォルテールは、海に向かって砲撃を撃つ。

 

「キャロ! キャロ!」

 

僕はキャロに呼びかける。

 

「や…くもさん?」

「そうだよ、キャロ。君がヴォルテールを召喚してくれたおかげで、避難できてなかった六課のメンバーの安全は確保された。近隣部隊もそのうちくるだろうから安心しな。で、ヴォルテールは暴走をし出しているみたいだけど、僕に何か出来る事はある?」

 

今は海に向かって撃っているけど、これが市街地に向けられると不味い。その前に事態を解決しないと。

 

「ちょっと待ってください。…ダメです。私が感情のままに呼んでしまったから暴れています。ある程度魔力を使うか、気絶させないと…」

「気絶ってどうさせるの?」

「高魔力の一撃ならば出来ると思います。でも、どうやって?」

「…キャロ、補助頼むよ。叢雲!」

『Mode Release Over Limit』

「猛きその身に、力を与える祈りの光を! ブーストアップ・ストライクパワー」

「カートリッジ、フルロード! …ちょっと痛いかもだけど、我慢してよね! 天翔光翼剣!」

 

叢雲に纏われた魔力が巨大な翼のような剣になり、ヴォルテールに強力な一撃を与える。これで、なんとか気絶したらしく、ヴォルテールは消えていった。恐らく元の場所に戻ったんだろう。

 

「ふう、お疲れ様、キャロ」

「お疲れ様です。…でも、凄いですね。あの一撃」

「あんなのは一発だけの切り札だから連発は出来んよ。キャロはエリオの横に居てあげな」

「はい!」

 

さて、ここから忙しくなるな。

この僕の予想通り、続々と地上本部での様子が分かって来た。

ギンガが連れ去られた事、それを追ったスバルが重傷を負った事、謎の騎士と融合騎によってヴィータとリイン、それにアイゼンがやられた事、ジェイル・スカリエッティの声明。

色々な事が舞い込んできたけど、僕にとってそれらすべてを吹き飛ばしてしまうような出来事が伝えられた。それは…

 

 

はやてがさらわれたという事

 

 

だった。




やっぱり書いてて思います。戦闘シーン苦手だなと。
ここからは出来るだけ早いテンポで上げていきたいと思います。
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