こっそり星稜応援してます。
快斗からの野球部の勧誘を1週間保留してもらった。だけど俺が再び野球をするにはこの身体をどうにかしないとならない。
1週間でどうこうできるのか?俺はまた野球が出来るのか?考え出すとキリがない。自分の部屋で1人悩んでいた。
「沙綾に相談……いやこれは俺の問題だ。沙綾にまで悩まさてどうすんだ」
「私が何に悩むの?」
「うわっ!!!」
1人のはずの部屋から声が聞こえて俺はびっくりして思わず声を荒らげてしまった。そして声の招待は沙綾だった。
「さ、沙綾かよ。脅かすなよな〜。ていうかノックしろよ」
「何回もしたんですけど?電気はついてるのに反応無いからなにかあったと思ったじゃん」
「それはごめん」
声が聞こえないくらい考えてたのか。悩みすぎだろ。
「それよりさっきの話なに?私が何に悩むの?」
「……いや、なんでもないよ。大した事じゃないから」
「…………うそつき」
「は?」
「なんでそんな嘘つくの?今の雅紀、どんな顔してるか分かる?辛そうな顔してるんだよ?それなのに大した事ないわけないじゃん。」
「そ、それは………」
「ねえ、もう少し誰かの力を借りようとしてよ…私にもっと頼ってよ!辛いのは…」
「…沙綾?」
「辛いのは雅紀だけじゃないんだよ……?」
沙綾は泣いていた。俺のために泣いてくれていた。沙綾のためにと思ったことが沙綾にとっては苦痛になっていたとは思いもしなかった。
「………ごめん…沙綾、相談に乗ってくれないか?」
「うん、いいよ!」
そして俺は沙綾に悩みを打ち明けた。快斗に野球部に入らないかと言われたこと。俺の招待、秘密を教えたこと。それでもあいつは俺が必要だと言ってくれたこと。1週間待ってもらったけどたとえ野球部に入るとして、俺の身体は大丈夫なのかどうか。
「……雅紀……」
「な、なにしてんの?」
沙綾はそっと俺を抱きしめた。病院のときにしてくれたように優しく。
「雅紀は悩みすぎだよ…悩んで考えすぎてまた倒れちゃったら元も子もないよ…」
「ごめん」
「ふふふ、さっきから謝りすぎだよ」
沙綾は抱きしめ続けながら話を続ける。
「雅紀はどうしたいの?野球をやりたいの?」
「……たぶん…やりたいんだと思う。昨日小坂と勝負したとき嫌いだったはずのがいつの間にか楽しんでた気がする。でも、俺が入ることによってまた前みたいにチーム内で浮いてしまうんじゃないかって思うと正直怖い」
「そっか…私はね?あの時雅紀が辞めるとこ止めなかったけど本当は続けて欲しいと思ってたんだよ。中学の頃から辛そうな時は結構あったけどそれでも野球をやってる雅紀は心のそこから楽しそうでかっこよくて……私のヒーローだったんだ」
「……楽しかったのは中学の始めの頃までだよ。それ以降はただみんなの期待に応えようとしてがむしゃらにやってた。楽しいとは思えなかった」
「それも知ってる。雅紀から野球してるとき笑顔が消えだしたのもその頃だから。私はあの時神様を初めて恨んだよ。雅紀から野球を奪わないでって」
「沙綾……」
「うん?」
「やっぱりお前優しすぎだよ。普通他人にそこまで思わないよ」
「他人じゃないよ。生まれたときらずっと一緒だったんだから…他人なんかじゃないよ」
「そっか……ヒーローか……」
「あ、あんまりそれ言われると恥ずかしいんだけど…」
「沙綾、ありがとうな。とりあえず明日快斗と会うよ」
「明日土曜日だよ?部活あるんじゃない?」
「いや、明日はオフらしいから時間はあると思う。沙綾もその時一緒に来てくれないか?」
「うん、分かった」
俺はこの時ある事を考えていた。野球部に入る条件。いや、試練と言うべきか。
「なあ、久しぶりにキャッチボールやらないか?今から」
「へ?い、いいけど」
「よし!んじゃあいつものところ行くか!つっても家の庭だけど」
「あはは!行こう!」
俺と沙綾はクローゼットに閉まってあったグローブを持って庭に行った。30球ほどだけど気持ち良くボールを投げることが出来た。
沙綾キャッチボール上手くなったなあ。俺の6割くらいのボールもしっかり捕れるんだから。
ボールが入るグローブの音に気づいたのかリビングから母さんが出てきて驚いていた。そしてなぜか涙をながしていた。大袈裟なんだよ。
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「悪いな。時間取らせてしまって」
「いや、今日はなんの予定もなかったから丁度良かったよ。そんで?話ってなんだ?」
「快斗、俺と勝負しないか?」
「は?勝負?」
「俺はピッチャー、お前はバッター。3打席勝負な?俺のボールを1球でも前に飛ばせたらお前の勝ち」
「な、なんで俺とお前が勝負するんだ?」
「俺、野球部に入るよ。だけどそれはお前が俺のボールを打つことが出来たらだ。これは俺からの挑戦状だ」
「………はは」
「どうした?無理か?だったら入るのは無しだ」
「そんなわけあるか。あ〜魔法の漫画の主人公がこういう時言ってたな〜」
「は?」
「……燃えてきたぞ!」
「そ、それはだめじゃねえか?なんかダメな気がする……」
「さあやるぞ!キャッチャーは?」
「沙綾……はダメだ。本気の勝負だから俺の全力は捕れねえな」
「私は審判するよ、バックネット裏からだけど」
「じゃあ…やるか!」
3人しかいないグラウンド外の道路である1人の男が興味深そうに見ていた。
「……彼は…そうか…面白そうなことをしてるな」
この勝負を見届けるのは沙綾以外にももう1人いた。この時は知らなかったが。
そして俺たちの運命が決まる三本勝負が始まろうとしていた
快斗が言ったセリフが誰のセリフかわかる人いるかなあ。好きな漫画だったんだけど流石に分かんないかな?