なのは「とりあえず香帆ちゃん正座ね」
香帆「
なのは「当たり前でしょ?ジュエルシードをフルボトルに変えたんだから」
香帆「無茶したことじゃなくてそっち!?」
なのは「2時間追加で」
香帆「なのはの鬼!!」
なのは「3時間いっとく?」
香帆「なんでもないです!なのはお姉様!」
なのは「あ。それじゃあ、第10話始まるよ~」
ユーノとなのはが、ジュエルシードがフルボトルに変わったのを見て驚いた翌日。なのはのレイジングハートの修復も終わって、再びジュエルシードの捜索を再開していた。
え?あのあと、どうなったかって?とりあえずコブラフルボトルは隠し通したよ。ダイヤモンドフルボトルの方はユーノとレイジングハートに見てもらった結果、ジュエルシードとは全くの別物だって結論付けられた上、(私は知ってたけど)ブラッドのスロットに装填して使用出来ると判明したから私が持っている。
今朝、周りの安全を確認した上でユーノやなのは立ち会いの元使ってみたら、ブラッドの銃口を向けた方にダイヤモンド性の盾が現れた。その性能はスゴかった。なのはの砲撃を受け止めることに成功したんだから。次は抜いてみせる!ってなのはが燃えてるんだけど、それはまた別の話。
そして、今。
私たちはジュエルシードの暴走体を前にしていた。駆けつけた時にはフェイトが既にいて、戦っていたんだけど樹を取り込んだらしいその暴走体はバリアを張っていて攻撃が通らないみたい。まずは封印、と私となのはも戦いに参戦する。
まずはブラッドから魔力弾を数発撃つ。当然、それはバリアに阻まれるけど目的は牽制。根っこをこちらに伸ばして攻撃してくるけど、それは小剣で切り裂いたりアイススチームで凍らせたりして処理する。
そうしている間になのはとフェイトが上空から同時に砲撃を暴走体へと放った。後から聞いた話だけど、偶然攻撃が重なったみたい。それでバリアを貫いて無事封印。
だけど、これで終わりじゃない。これからがなのはやフェイトにとっては本番。今封印したジュエルシードをどっちが手にするかの勝負が始まる。昨日と同じく、私、ユーノ、アルフさんが二人から離れる。
でも、なんだろ。さっきから何かが起きそうな予感がガンガンしてる。昨日のようにジュエルシードが再暴走ってならないように万が一に備えて用意はしておく。……あれ?『システム・ハザード』?ブラッドにこんな機能あったっけ?ハザードって聞くと思い浮かぶのは『夢』に出てきた『ハザードトリガー』だけど、関係あるのかな?
禁断のアイテム『ハザードトリガー』。使うとハザードレベルを上昇させ続け、脳に刺激を与えることで強力な力を手に入れるけど、時間経過で理性を失い破壊衝動に飲まれる危険性がある道具。
今までのブラッドやフルボトルの事から、たぶん元になってるのはこれだと考えられるんだけど……。『夢』だとトランスチームシステムとハザードトリガーって関係無いんだけど、なんでなのかな?
「フェイトちゃん、私はただあなたとお話したいだけ。だから、私が勝ったらお話聞かせてもらうよ!」
なのははそう言って、フェイトは無言のまま、お互い動き出して戦闘が……!誰か、来る?
二人のちょうど中間地点に現れる魔法陣。転移魔法!?たぶん、二人はそれに気づいていない。誰だか知らないけど、邪魔はさせない!
急いで走り出す。でももう魔法陣の輝きが強くなり始めた、今にも出てきそう。ブラッドアクションを使ってもたぶん間に合わない。だったらどうする?諦める?ううん、それはダメ。なのはたちの邪魔はさせないって決めたから。だから……。
「ブラッド、『ハザード』オン」
『ハザードオン!』
その瞬間、頭に何かが流れ込んでくる感覚がしはじめる。それによって頭痛が起きるけど、我慢する。私の体を赤黒いオーラみたいなのが覆ってるのは気のせいじゃなさそう。でも、これなら間に合うはず!
【ブラッドアクション】
そして、ギリギリ間に合った私は転移してきた奴に全力の飛び蹴りをかましてやった。
――――――――――――――――――――――
私とフェイトちゃんがお互いのデバイスを突きだした時、急に香帆ちゃんが間に割り込んで来た。
「そこまグホォ!?」
その直後、誰か来たのか香帆ちゃんの蹴りがお腹に突き刺さってその勢いのまま二人して通り去った。
「え?」
「なのは!こっちはいいからやりたいことやって!」
「う、うん……」
そうは言われても、私もフェイトちゃんも現状がちょっと理解出来なくて困惑してるんだけど。
「まずい、時空管理局だ!逃げるよ!」
すると、香帆ちゃんに蹴られた人を見たアルフさんが何かに気づいて叫んだ。それを聞いてフェイトちゃんはアルフさんの方へ行って、一緒に逃げ出した。
「ッ!待てッ!」
「二人の喧嘩の邪魔はさせないよ!」
逃げるフェイトちゃんたちを魔法で攻撃する男の子。だけど、それは香帆ちゃんが全て撃ち落とした。
「仕方ない、抵抗すると言うなら実力行使させてもらう」
男の子と香帆ちゃんが戦い始めた時、ユーノ君が来て声をかけてきた。
「なのは、たぶん彼は時空管理局の人だ、敵じゃない。香帆を止めないと!このままだと香帆が捕まっちゃうよ!」
「え!?それはダメ!香帆ちゃん止まって!」
「香帆ー!止まってー!」
でも香帆ちゃんには聞こえてないのか、より戦いが激しくなっていく。
「『ブレイズキャノン』!」
『フルボトル!』
『スチームアタック!フルボトル!』
男の子が勝負を決めようとしたのか砲撃を放った。でもそれは香帆ちゃんが作り出したダイヤモンドの盾に受け止められる。盾を消した香帆ちゃんが近づこうとした時、香帆ちゃんの手足を光るリングが捕らえた。
「まさか砲撃を受け止められるとは思わなかった。念のためバインドの用意をしていて助かったよ」
「このッ!とれな……グッ!?」
「悪いが大人しくしていてくれ。話は後で聞こう」
「……げて」
「だから話は後で聞くと……」
「全員、逃げて!」
「え?」
香帆ちゃん?どうしたの、急に……。
次の瞬間、香帆ちゃんの首がカクンと垂れたと思いきや、リングをぶち破った。
「な、まだ余力を残していたというのか!?」
『オーバーフロー!』
「ガッ!?」
目に見えないスピードで移動した香帆ちゃんが男の子の首を掴んで持ち上げる。男の子は息が出来なくなって苦しんでる。
「香帆ちゃーーーん!やめてーーー!」
それが通じたのか、一瞬香帆ちゃんの動きが止まる。そこに複数の魔力弾が当たり男の子が香帆ちゃんから離れる。
周りを見ると、いつの間にか男の子と同じような服を着た人たちが香帆ちゃんを囲んでいた。
「クロノ執務官!大丈夫ですか!?」
「ああ、助かった」
「彼女は……」
「話は無力化してからだ。彼女は明らかに危険だ」
香帆ちゃん……。もしかして初めてフェイトちゃんと会った時みたい?なんか、似てる感じがする。
「なのは……」
「ユーノ君、香帆ちゃんを止めるよ」
「わかった。無茶はしないでね」
「わかってる」
私は香帆ちゃんのお姉ちゃんなんだから、私がなんとかしてあげないと。怪しいのは香帆ちゃんのデバイス。そこから時々煙みたいなのが出てる。
管理局の人?たちはみんなで香帆ちゃんに向けて射撃魔法を放つ。でもそれは全て香帆ちゃんが出したダイヤモンドの盾で阻まれる。
「レイジングハート、いくよ」
『OK』
「香帆ちゃん……少し、頭冷やそうか?」
【ディバインバスター】
盾が守ってるのは香帆ちゃんの前だけ。ちょうど私がいるのは香帆ちゃんの後ろ。出来るだけ強く、香帆ちゃんを助ける為に、魔力を込めて撃つ。
前からの攻撃だけを防ぐことに集中していたのか、香帆ちゃんはそこから動かなくて私のディバインバスターに飲み込まれた。
後にはデバイスを手放して倒れた香帆ちゃんと私、何故か震えているユーノ君に管理局?の人たちが。
……あれ?
香帆「………」返事がない、屍のようだ。
なのは「ついでに香帆ちゃん、今日ヴィヴィオの抱き枕ね」
翌朝、高町家では笑顔のヴィヴィオとぐったりした香帆が見られたという。
システム・ハザード
●●●●●が同族のハザードレベルを上昇させ、力をより早く取り戻す為に組み込んだもの。ただし、同族の判定基準を一定値以上のハザードレベルにしたため、●●●●●と同族でなくともそのレベルに達していれば同族と判定されてしまう。
その他はハザードトリガーと同じ。