蜉蝣物語   作:推奨納言

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投稿が遅くなると言ったろ?あれは嘘だ。―――

いや、すみません。散々「資料集めやらで遅くなる、遅くなる」と申し上げておいて、このありさま(白目)

何となく、体育祭の方針が決まったので、ぼんやりある内に書き付けながら、固めていこうと思います。




10. 祝祭を待ちわびて/金盞花の証言

――臣って言ったら、そりゃあ決まってる。「田舎っぺのコミュ障陰キャ」だろ。「田舎っぺのコミュ障」は俺考案で、「陰キャ」は爆豪が言い始めたんだよ。

 

何かにいつも意識が飛んでいて、見ればいっつもボーッとしてんだよな。何となーく授業中に、斜め前の臣を目にすると、黒板とは違う、どこか遠くを見ていて、時々何を見ているのか怖いことがあるんだよな。

 

俺、あんま頭も良くないし、いやこれでも雄英のヒーロー科だから、地元の中学じゃあ指折りの神童なんだからな?

 

 

いや、それはとりあえず一旦置いとこう。臣が何考えてるかよく分からんって話だったよな?

 

えーっと…なんて言えば良いんだろうな。何か抱えているのは分かるけど、臣本人に深く話す気もないみたいだし、でもヤオモモには何かと色々話してんだろ?じゃなきゃ、俺よりも付き合い短いヤオモモが、コミュ障の臣と仲良くなれるはずないし!

 

それよか付き合い長い、いやそこまで長くは無いかもだけど、それこそ俺に何で話してくれないんだか!

 

何かとヤオモモと仲良いみたいだし?二人の仲での、何だろ、共通理解?みたいなのがあるみたいだし?

 

別にヤオモモにとられて悔しい訳じゃないんだからね!!

 

 

***

 

 

 

――臣に何かと世話を焼きたくなるけど、むしろ向こうの方がもっと世話焼きっぽくてさ。最初にあった時は、そうそう春休みの繁華街で、右往左往した挙動不審の大学生っぽいのが、上京したてなのかな、何か困ってそうだったし、俺ってばヒーローの卵じゃん?やっぱ、手助けするのが道理ってもんでしょ!

 

 

「あの、どうかしました?何か迷ってるっぽいっすけど…。」

 

「あー…、あのぉ…、寝具が買える場所って知ってたりしますか?」

 

「あ、寝具ですか?そしたら、ここじゃなくて隣りの駅の近くに、結構大きめのショッピングモールがあるんスけど、そこ行ったら多分見つかると思いますよ。」

 

「あ、ホントですか?凄く助かります。」

 

 

まあ、隣の駅まで行きゃあすぐ分かるだろうし、駅の場所は伝えたから、大丈夫じゃね?これで着かなきゃ相当だろ。

 

 

「あの…すみません、道が分からなくって…、そこまで道を教えて貰えたり…しませんよね?」

 

 

驚くことに臣は、その相当の方に入ったんだな、これが。

 

 

 

 

何だ、話せば実は同い年だったって、絶対に驚くって、みんなも。だって、あれだぜ?あの見た目で同い年は詐欺だって。

 

何も老け顔って言いたいんじゃなくてだな、こう、なんというか、「大人っぽい」って感じだったんだよ。服装も飾り立てている訳でもないけど、店頭のマネキンが着てそうな服装だったし、背も結構高かったから、俺が着るよりも大人っぽく見えたんだよ。

 

髪も一つに結んでて、男の長髪って、いやそこまで長髪でもないけど、やっぱ男で髪が長いとちょっと見た目が鬱陶しかったりするけど、何か品ってゆーやつ?

 

そういう感じがあって、実際に見れば年上感すごいんだよ!泣きボクロと口元のホクロがあると、余計に大人の色気?みたいなのあって、益々同い年には見えないんだよな。

 

しかも、雪国から来たって言ってたんだけど、雪国ってあの『雪国』みたいなとこから来たのかな?だとしたら、雪合戦とか雪だるまとか、かまくらなんて作り放題じゃん!しかも毎日出来るじゃん!毎日が楽しそうだな、雪国って!通りで色白なはずだよな!

 

あ、もしかして、毎日雪で遊べるって言ったから、俺のこと幼いって思っただろ!?臣なんて最初は自動改札なんかに手間取ってたし、駅員さんに何か教えて貰ってて恥ずかしそうにしてたんだぞ!

 

いや、待て、俺は子供っぽくはないぞ!これでも割とモテて、学校でも人気者で。―――

 

 

 

***

 

 

 

「なあー!朝霞!これ、すっげーフカフカだぜ!こっち来て確かめてみろよ!」

 

 

臣は周りを気にしながら、飛び込んだセミダブルのベッドに静々と寄ってきた。それで、ゆっくりと寝そべって、嘆息?ってやつをしたんたけど、臣ってベッドで寝てないのかな?

 

 

「ベッドで寝たことないの?」

 

「うーん、ウチは綿花とか育ててたし、それで布団作ってたなぁ。布団も毛皮とかで代用してたし。」

 

「え?朝霞ってボンボンなの?」

 

 

というよりも、自分達で調達って贅沢なのか?あ、いや、でも最近のこの、オーガニック的な感じで言ったら、贅沢なのか?

 

 

「朝霞って金持ちなの?」

 

「金持ち…ではないと思うぞ?うちはマタギを家業にしてたから、狩った動物の毛皮を毛布に仕立てて、布団は綿花を育てて自分たちで作ってたし。」

 

「えっ…?戦前…?未だにここまで現代社会と隔絶された人っているもんなんだな…。」

 

 

金持ちというよりも、何か仏僧みたいな感じがしたけど、修行僧なら肉は食えないから違うか。

 

 

 

***

 

 

 

臣の怖いところって言うと、「世間知らず」ってとこじゃないのかな。だってさ、アイツ、俺らみたいな高校生が買うには桁が一つ多いような買い物を、一括でサインしてたんだぞ?

 

駅の乗り方とかには慣れてないクセに、カードの使い方は分かるんだな。変なの。

 

でもでも、俺が適当に勧めたヤツ買っちゃってたから、今度からはちゃんと考えて物は発言しなきゃな。あの感じだと、勧められたもの何でも鵜呑みにしそうだし。そういう所が「世間知らず」って感じなんだろうな。

 

もしかしたら、「純粋」ってやつなのかもな。あっ、これちょっと前に習った「naive」ってやつだ!「世間知らず」と「無邪気・無垢」が同居してるって、参考書か何かで見た!やっぱああいうのって、表裏一体ってやつなんだな。―――

 

それから、今日のお礼ってことで、臣から晩御飯ご馳走になったんだけど、俺初めて「猪鍋」ってーの食べたら、めっちゃ美味かった!

 

普段から台所にも立ってるみたいだったし、人並み以上に料理ができたら、俺もモテるようになるかな?臣先生のお料理教室とか開いてくれたりしないのかな?

 

 

 

***

 

 

 

個性把握テストの時に、臣の個性が何か初めて知った。よく考えれば、臣と個性のことについて話したことなかったよな。

 

ボール投げの時に、人外みたいなみたいな距離叩き出したからビビったわ。その前に、「そんなんありか…」みたいな方法で、準備早かったヤオモモが大記録出したのに、それさえも上回るっておかしい。

 

しかも、素手でヤオモモの記録に並んだんだぞ!?その後、投石器?ってやつ、あとから名前聞いたけどあんま覚えてないや、まあその投石器ってやつ使って投げたら、35kmも投げてやんの!麗日とは違う、ある意味で場外だよ!

 

そのあとは、一人暮らしだって聞きつけた切島と一緒に臣のウチで晩メシ食った。二回目の猪鍋だったけど、美味かった。また食いたい。

 

 

 

***

 

 

 

ヒーロー基礎学の時なんか、アイツ気味わりーぐらい轟避けて行動してたんだよ。何かまるで、ゲームやってる時に画面端で表示される地図かなんか見ながら動いてるみたいだった。

 

轟がどこにいるか分かってんじゃねえのかってぐらい、避けてたけど、アイツの個性って「強い力で物を投げる個性」だったろ?だから、何であんなに避けられるんだろ。

 

やっぱ、他のみんなも変に思ってたみたいで、付き合いがとりあえず人より長い俺に意見をあおいできたけど、俺もわかんねーし、適当に「野生の勘じゃね?」って答えたら、そのまま採用されちまったし。

 

あとはそのまま、タイミングを見計らって障子を捕まえたら、核にタッチして、対戦終了。

 

次の日、相澤先生に褒められてたけど、あんまり嬉しくはなさそうだったな、アイツ。むしろ、あんまり興味無さげって感じ。

 

 

 

***

 

 

 

臣って2週間くらい休んだことがあってさ、流石にみんなも心配してたんだけど、音信不通とまでは言わないけど、ほとんど連絡も取れないってことがあったんだよ。

 

ヤオモモには連絡があったらしくって、休んだ分のノートのコピーが欲しいって言ってたって。何で俺に言ってくれないのか!俺との仲じゃん!と思ってたら、ヤオモモから「それに、頭悪そうなノート見せてもらっても、ミミズばかりでこっちがかえって迷惑とも仰ってましたわ。ミミズってどのようなことを指していらっしゃるのでしょうか?」って言われちまった…。

 

くっ、ぐうの音も出ない。―――

 

アイツ、いつの間に俺の字なんて見たんだよ。頭も悪くて、字も汚くて悪かったな!誤解しないでほしいのは、俺って平均的にみたらそんなに頭悪くないはずなんだからな!

 

いや、言い訳じゃなくて。―――

 

 

 

 

相澤先生に聞いたら、やっぱ濁された。そりゃあ、そうだろな。ここまで休んでおいて、「家庭の事情」なんて言われたら、流石にどんなに頭が悪くても、もう高校生だからなんの事か察して当然だって。

 

もう答えを聞いたようなもんだから、俺も切島も特に何もそれ以上は訊かなかった。

 

その三日後には、臣がまた登校したんだけど、案の定、目の下に隈もあったし、心做しか前よりも痩せたっぽい。

 

でも、前よりも何か生き生きしてた。前のあの、目の奥が少し泳いでる感じじゃ無くなってた。

 

いや、そういや、臣と話してると目が合わないってことが結構あるような気がするけど、そんなに気にすることでもないのか?偶にいるもんな、目を合わせて話すの苦手だって人。臣もそんなタイプなんだろうな。

 

あ、いや、でもさ、一回だけ後ろから驚かそうと近付いたとき、気付かれたことあったけど、鏡かなんかに反射してるのが見えたのかな。でも、あの時は反射するようなものなんかどこにもなかったぞ?ヒーロー基礎学で、爆豪たちの試合で爆発とかビルが崩れるときに、すっげー驚いてたから、耳が良いんかな。だから、後ろから驚かそうと近付いたらバレたのかな?

 

いや、でもヒーロー基礎学のとき、映像と一緒に音声って流れてたっけ?

 

 

 

***

 

 

 

「なあ、臣。お互い頑張ろうな?」

 

試合直前にお互いの健闘を祈るつもりで、靴紐結び直してる臣に声を掛けたら、「え?ああ、うん。お互い頑張ろうな」って靴紐結びながら返されたんだけど!

 

顔上げて答えてくれたっていいじゃんか!臣のいけず!

 

出席番号順で整列するっぽくって、臣とはちょっと離れたけど、何か梅雨ちゃんと芦戸と楽しげに話してた。入場したら、めっちゃ人いて、何話してるか聞き取れるわけないけど、梅雨ちゃんが何か手渡そうとしてたのを断って、ポケットから髪紐取り出して結び始めたから、髪のことについて話してたっぽい。

 

爆豪の選手宣誓聞いてたけど、流石にあれは良くないよなってちょっと苦笑いしちまった。ただでさえ、他クラス煽りまくってたから、ヘイト溜まってて、その上あれだろ?最悪じゃんか!

 

臣の顔がチラッと目に入ったから、どんなんか見たら感心してたっぽいんだけど…。あれに感心できるようなところあったのか…?

 

それから、ミッドナイト先生の第一種目開始の合図で、早速種目に移った。色々無さすぎて、あれ先生がめんどくさいから、勝手に端折っちゃった感凄いんだけど…。

 

スタート位置につくと、始まる前に最後に、臣に話しかけた。

 

 

「手助けなしだから!」

 

「何言ってんの。個人種目なのに助け合いって意味わかんないんだけど…。」

 

「そうだけど、そうじゃない!」

 

 

ちょっとした悪戯に成功した子供みたいに、臣は笑った。

 

 

「分かってるって。」

 

 

 

***

 

 

 

予想通り、最初は先頭の轟が何かやらかすはずって思ってたら、全くその通りになったよな。A組のみんなはやっぱ予想してたっぽい。誰も轟の足止めに引っ掛かってなかった。

 

B組とその他のクラスのヤツら、可哀想だな~~~。

 

臣は俺よりちょっと前を走ってた。山駆けずり回ってたみたいだし、体力的には都会っ子の俺とは桁違いなんだよな。個性把握テストの時の長距離走でも、ヤオモモと飯田は別にして、普通に走ってるやつの中じゃあ、ぶっちぎりで早かったし。この感じだと、このままトップ争いするのかな。

 

轟と爆豪のすぐ後を走るって何かめんどくさそうだな。まあ、俺はボチボチ行こ!

 

 

 




いかがでしたか?(まとめサイト風)

誰が喋っているか、ちゃんと分かるように書きましたが、伝わるでしょうか。これまでの話を随所に散りばめつつ、このキャラが喋っているっぽく書き上げましたが、伝わらなかった死にそう(白目)

そして、話そのものはほぼ進んでいない(白目)

体育祭はこんな感じで進めて行くので、無理ぽって方は、もう本当にすみません(土下座×5000兆)

もしかすると、この話の統廃合をするかもしれません。一個に纏まる低度です。


差し支えなければ、感想・評価等を宜しくお願い致します。


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