S666の情報回収作戦   作:ソルジャーODST

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遅くなりました。
アイデアが少しずつしか浮かばず時間がかかってしまいました。

それと、1話は三人称でしたが今回は一人称になっています。
メインは一人称で、幕間などは三人称でいきたいと思います(いくとは言ってない


降下~作戦開始

かぶったヘルメットにHUD(ヘッドアップディスプレイ)が表示されていることを確認してから、輸送機を飛び降りる。常人の精神ではできないことだろう。

なにせパラシュートといった安全に着地するための装備を、ぱっと見は一切装着せずに飛び降りたのだから。

こんなことをするのは地面に真っ赤な花を咲かせて死にたい自殺志願者くらいなものだ。

わざわざそんなことをするスキモノがいるとは思えないが。

 

高度3,000mから真っ逆さまに落ちていく。高度は低いがHALO降下(高高度降下低高度開傘)に近いといえば近い。

まあ、低高度開傘はしないけどな。このMJOLNIR(ミョルニル)アーマーを頼るだけさ。

前例はいくつかあるし、ある意味()()の伝統になるのかもしれないな。

ちょいと心配なのは知ってる前例の高度よりも俺の方が少し高いことだ。

最悪、アーマーロックを使えばいけると思うけどなー。

そんなことを考えながら目的地へ落ちていく。もうあと少しで地面だ。

タイミングを見て……、3、2、1、今!

アーマーに付いているスラスターを使って減速と姿勢制御を行う。これでも普通なら地面に叩き付けられて死ぬだろう。

だが()()()()()()()()。正しくは、()()()()()()()()()()()()()のさ。

着地地点はなるべく障害物の多い位置を狙う。ついでに鉄血の上にでも降りてやろうかと思いつつもさすがにそう上手くはいかないか。

 

「よいしょっとォ!」

 

掛け声とともに体のバネとアーマー内の衝撃吸収ゲルでほとんどの衝撃を緩和しつつ、即座に戦闘を開始する。

ここは戦場、立ち止まったら死あるのみだ。経験上、さすがに空から何かが降ってきたら多少は混乱するだろうが向こうさんは思考がかなりシンプルなAIだ。混乱しても復活が早い。

味方以外は全て敵が向こうさんの根底にあるイコール、降ってきたのが何であろうと動くのならばそれは敵。ほれ見ろさっそく歓迎のクラッカーが鳴っていやがる。

 

俺は近くの廃墟や車の残骸を利用して射線を切りつつ、しかし反撃はせずに目的の戦術人形部隊を探す。弾薬はあまり持ってきていないし、こいつはとっておきとも言える銃だからな。無駄撃ちは避けないとダメだ。おっと、予想よりも落ちた位置が良かったらしくすぐにそれらしき人影を見つけることができた。

 

「おーい!そこの!グリフィンの部隊か!?」

 

戦場でこんな大声を上げるのは馬鹿のすることなんだが、今回はなりふり構っている暇なんぞない。俺は敵のことを無視して声を掛ける。通信コードを教えてもらえていたら、声を掛ける必要は無いんだけどな。所属が違うからしょうがない。

 

「あなたは!?」

 

戦術人形部隊の生き残りから返事が返ってくる。これまた戦場のセオリーでは新兵でもやらないことだ。位置がばれて集中砲火を浴びるからな。と言っても、もうすでに砲火を浴びてるから関係ないとばかりに彼女たちは叫んでいるのだが。

 

「グリフィン本部の指示で文字通りに飛んできた!残念ながら君たちの救援が目的ってワケじゃないけどな!」

 

「あのデータが目的ね!それならこの子と一緒に行って!」

 

隊長格と思われる人形の後ろから小柄な女の子が出てくる。

赤いベレー帽、フリルのついた黒いワンピース、背中で目立つのは赤い大きなリボン。銀髪か白髪か悩むほど綺麗な髪をしたその女の子はこう名乗る。

 

「MP5です。せ、背が小さいからって甘く見ないでくださいね!」

 

MP5と名乗る少女は右手に同じ名の銃を持ち、タイミングを見計らってこちらへ向かって走り出した。慌てた俺はDMRを構えて彼女を視界に入れようとしていた敵に向かって撃つ。風穴を開けた敵は()()()()()()廃墟の壁にぶつかってから地面に落ち機能を停止した。

 

「今、そのライフルで撃ったんですよね?対物ライフルみたいな威力してませんか?」

 

「おう。この見てくれだが一応()()()()だよ。戦車は無理だが装甲車の足くらいなら潰せる。鉄血兵なんざただの鉄板同然さ。鉄血の装甲兵でも同じ場所に数発当てれば()()()

 

俺の横に滑り込んできたMP5が鉄血の方を警戒しながら俺に聞いてくる。

ホント、この銃の設計開発した奴には感謝しかない。何回この銃に助けられたことか。さすがにハンターの楯は抜けなかったが胴体の装甲は撃ちぬいてやったこともある。

 

「で?君がこっちへ来たということはだ。どこかへ移動する必要があるワケだよな。いくつかその理由は考えられるのだけれど。まず1つ目は君がそのデータを持っている。だから俺と一緒に脱出する。2つ目はデータはここではなく違う場所にある、またはもう一つの部隊が持っているためそこまでの道案内。それとも……」

 

「2つ目が正解です。私たちはオトリ兼殿(しんがり)です。私やトンプソンさんで可能な限り耐え、第一小隊が脱出する時間を稼ぐためにここに居ます。私があなたと一緒に行けと言われたのは、私のダミーはもう無いので道案内を任せた方がいいという意味なのです」

 

「ああ、もう後が無いからか。それに君は小柄で素早く移動するのに問題無さげだしな」

 

「はい。ってそのことちょっとは気にしているんですよ?確かに戦場で素早く動けるのはいいことなんですけどね……」

 

名乗る時にも言っていたなぁ。悪いこととは一概に言えないのだが、本人的には気になっているのだろう。

その時カツンッと音が聞こえ、直後に煙幕が俺たちを包んだ。向かいの人形達が投げてくれたのだろう。とっとと行けという意味もありそうだ。

俺はヘルメットに搭載されているサーマルビジョンを起動し後ろを覗いた。どうやら敵さんはこちらを見失ったようだ。連中のAIが雑魚で助かる

 

 

「っと、こんなことを喋っている場合ではありません。急いで第一小隊と合流しないと……」

 

「ちょっといいかい?君たちは包囲されていたんだ。脱出できないから俺が放り込まれたワケだが、その第一小隊には脱出する当てがあるのか?」

 

質問しつつ走り出したMP5の背中を追った。もしも脱出する当てがあるのだとしたら俺が命張ってまで来た意味が無いような。

 

「あるらしいのですが、どうも苦戦しているらしいです」

 

「敵にか?」

 

「いえ、起動がどうとか言っていました」

 

「起動か……。乗り物か、それともこの都市になにか隠された道でもあるのか……」

 

「わかりません。とにかく最後の通信があった場所へ急ぎましょう」

 

MP5が走る速度を上げた。ちょっと待って少しはこっちの方も見てくれるかな!?その速度ちょっと普通じゃないよ!?俺は追いつけるけどさ!もうちょっと手加減してくれないかな!普通の人よりは速いけど、疲れないわけじゃないし息もしてるんだぞ俺は!もしかして人形の類とでも思われてる?

 

「最後の通信からもう2時間が経ちかけています。もしものことがあったらデータを回収しないと……」

 

MP5はこちらのことは見えていないようで(背後だから見えてないのは当然だが)そのままの速度で走っていく。

 

「こんな派手に走って敵に見つからないか?」

 

「大丈夫!もう少しです!あの路地裏から下水道に下ります!」

 

「包囲が甘いワケじゃあるまいし、もしかして泳がされてないか俺たち」

 

あれだけ派手にドンパチやっているのだから全方位で囲まれているハズだ。なのに走り出してからまったく敵を見かけない。道に居なくても廃ビルなどの高所に狙撃手くらい配置するものだが。

 

「あ、スナイパーなら第二小隊のスプリングフィールドさんが片付けてますよ。あと、敵がいない道を選んで走ってます」

 

()()モーショントラッカーを搭載してるのか?」

 

動体感知式のレーダーといえば早い。IFF機能(敵味方識別機能)もあるので近距離ならば十分索敵できる。欠点は相手が動いてなければ反応しないことだが。

 

「一応。距離はおよそ80m程度ですけど。少なくとも動いている鉄血兵はいません」

 

「隠れて待ち伏せは?」

 

「上を見てください」

 

言われて上を見ると空が見える。ドンパチやってても空は青いもんだ。ってそんなこと考えている場合では無い。よく見ると空の一部にズレがあるように見える。これはまさか……。

 

「光学迷彩を起動したドローンか?」

 

「正解です。2機だけですけどまだ飛んでいます。ちなみに1機は私たちのルートを先行しています」

 

「もしかして君が操作を?」

 

まさかな……とは思う。いや、確かにできなくはないだろう。電脳を持つ彼女たちならば機能に余裕があるのなら拡張ができるだろうからな。だが今は移動中、しかもかなりの速さだ。敵の警戒をしつつ、ドローンも操りながら行動するにはいささか無理があるのではなかろうか。そんな疑問を持っていると彼女は、

 

「あはは、私じゃなくて私たちの指揮官が操作しています。包囲されてから今までずっと支援してくれていますよ」

 

「それはなんとまぁ。君たちもかなりやられただろうに」

 

現時点でも支援を続けているということはだ。かなりの消耗戦になっていることがわかっている。

つまり、自分の部下たちがすり減らされているのを見ているのだ。部下思いな指揮官ならば辛いことだろう。

 

「辛いと思います。でも、この情報は何としても届けなければならないと……」

 

「そいつはデータディスクか何かなのか?吸い出して送信することは出来なかったのか?」

 

「今回は偵察がメインで電子戦に強い子がいなかったんです。なのでネットワークを使って送信できなくて。あ、このマンホールから下りましょう」

 

「むしろ電子戦に強いヤツを偵察に使うべきだと思うけどな。過ぎたことを言ってもしょうがないが。……先に下りてくれ、後ろを見ておく」

 

頷いたMP5がマンホールを開けるとドローンが光学迷彩を消しその姿を現してスルッと入っていく。それに続いてMP5も下りていく。ほんの少しの間を置いて中から声が響く

 

「クリアです!」

 

一応警戒はしていたが問題無しのようだ。俺も急いで下りる。マンホールを閉めるのは忘れない。

ついでに途中で拾ったグレネードでブービートラップを設置しておく。シンプルで強力なうえに、爆発が聞こえれば侵入されたことがわかる。

たとえ気づかれて解除されたとしてもそれなりに時間はかかる。追われている時にちょっとでも時間を稼げるのは大きなメリットだ。ま、アイツらなら1体を犠牲にして突っ込んでくると思うけどな。

 

「ここから繋がる施設の中に第一小隊は居ます。警戒しながら急ぎましょう。」

 

(下水道から繋がるって処理施設しか浮かばないんだが……。ま、どうでもいいか。データ回収が最優先だし)

 

ドローンがまた光学迷彩を起動して先行していく。下水道は暗い。ヘルメットの簡易ナイトビジョンを起動すると、俺とMP5は地上の時よりも速度を上げて下水道を駆け抜けていった。




登場する戦術人形たちは今のところMP5以外まだ決めていません。というか決めれていません。
アンケートでも設置しようかなと思っています。(設置の仕方がわかりませんが)

一応、出来るだけAR小隊や404小隊(量産モデル?は出るかも)は出すのは避けようと思っています。
メインどころの子達は他の方々が素晴らしい小説をあげられているので、他の子で書きたいなと思っているので。問題はキャラ付けが難しいことですけども(笑)

ご意見・ご感想あればよろしくお願いします。

いつかS666自体の話も書きたいなあ。完全にHALOになるからわかる人少なくなると思いますが。

誤字脱字あれば報告お願いします。
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