S666の情報回収作戦   作:ソルジャーODST

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ちょっと個人的に嬉しいことがいくつかあったので、更新ペースが少しだけ上がってます。(対して変わりませんが)


地下道~施設へ

俺とMP5は下水道をひたすら走る。走りながら簡単な自己紹介を済ませる。

ほら、降下してからすぐに移動していたからさ。

にしてもよくいきなり現れた謎の人間(ぱっと見は人形よりもアンドロイドっぽいが)のことをすぐに信用したな。衝撃的な登場をしたとは思うが余計に怪しいと思う。

 

「噂には聞いていました。人間でありながら私たち人形すら凌駕する身体能力を持つ人が最近グリフィンに入ったって」

「お、いつの間にか俺は有名人か?……昔、海兵隊に珍しがられたのを思い出すな

 

ちなみに俺が驚いたのはこの下水道だ。下水道というよりも地下通路が正しそうだが。

下水道は途中まではそれらしい汚さをしていたが、ある地点から急に整備された道に変化した。

ただの下水道だと思っていたが、まるで人が普段から通る道のような見た目だ。ついでにほぼ一本道。違和感なんてレベルじゃない、不審すぎるだろ。

なお、ドローンは途中で遠隔操作が困難になったらしく、同行を断念し地下通路の途中で鉄血が来ないか見張りになってもらった。

走りながら俺はMP5に話しかける。

 

「この下水道、いくらなんでも綺麗すぎる。途中から普通の地下通路だぜこれは」

「確かにそうですね……。でも、第一小隊からは下水道を行けとしか連絡は無かったのですけど」

 

とするとこの道は前から使われていたワケか。ご丁寧に本物の下水道につなげてカモフラージュした上でだ。そんなことをするとしたら、どっかの組織もしくは会社が使っていた道って線が濃そうだな。

そういえば……、

 

「俺への指令書にI.O.Pの施設が残っているとか書いてあったな……。もしかしてこの道はそこへ繋がっているのか?」

「可能性はありますね。でも何で第一小隊はそこに気付いたんだろう……」

「街の地図でも見て施設へ侵入。中で地図とか見て地下道を見つけて連絡してきたんじゃないか?」

「その可能性もありますけど、追撃があるなかでそんな余裕あるのでしょうか」

 

たしかにそうだ。

追われている時に、街の地図を見るだろうか。いや、そもそも戦術人形が戦場の地図を今さら見るか?

偵察ならば余計に街の作りは覚えるハズだ。

MP5はI.O.Pの施設を知らなかった。つまり、第二小隊は知らなかったワケだ。なんだこの違和感は。

 

それに確かに第二小隊と合流できれば脱出の可能性は上がるかもしれない。だが同時に敵を連れてきてしまう可能性もある。

今回の場合は第二小隊を囮にして情報を持っている第一小隊のみでの脱出を考えた方が合理的だ。わざわざこの道を通ってこいなんて言う必要はない。

となれば…、

 

「俺のような情報回収のための増援が来ることを予測して君たちへ連絡していた、か?」

「だとしたら、何でそのことを言わなかったんでしょうか?」

「増援が来る確証がないにしても普通は言うわな。……じゃあ、なんでだ?」

 

この第一小隊の動きはおかしな点が多すぎる。味方にすら存在が秘匿されている部隊じゃあるまいし。

 

「なあ、第一小隊は普通の戦術人形の部隊なんだよな?」

「え、そうですよ?いきなりどうしたんですか?」

「いや、もう一つの可能性さ。()()()()()()()()()()()()()がいたんじゃないか?」

「え!?」

 

この可能性の方が「地図で見つけた」より多少可能性が高いとはいえ、そうだと仮定すると余計に疑問に思う。

なぜ最初から使わなかったんだ?第二小隊ごと入ることもできるだろうし、少なくとも鉄血に部隊を探させることができる(時間を稼げる)

第一小隊は戦闘中に第二小隊から徐々に離れていった。これはMP5から聞いていた。

今回の大まかな流れは、ヘリの墜落から少し経ってから会敵し戦闘へともつれ込んだ。

戦闘の埒が明かないため、情報を持っていた第一小隊は第二小隊に「脱出手段を探す。時間稼ぎを頼む」と離れたそうだ。

その後しばらくしてから第二小隊へ、「下水道の先に居る」という簡潔な連絡があったらしい。

離れてから通信があるまで、この間の足取りは不明。もしその間に(くだん)の施設へ向かって迷わずに移動していたとしたら……。

「なぜ第一小隊のみが知っていたのか」という大きすぎる疑問が生まれる。

 

疑問点は消えずにむしろ増え続けているが、そんなことはお構い無しに走り続けていた俺たちの前にドアが姿を現した。

……正直に言おう大きすぎるだろコレ。乗用車なら余裕で通れるぞ。下水道以外に繋がっている道でもあったのか?車なんて出れるような道は無かったハズだが。

 

ここまで走ってきた距離は体感で数キロに近い。それほど道を曲がったこともなければ、緩やかなカーブが続いたたわけでもない。記憶の限りでは分かれ道もほぼ無かったハズだ。

なんだここは、なんなんだこの街は。この施設ありきの地下通路しかり、()()()()()()()()()()()()()()()()()()自体も今考えればおかしな話だ。

今回の作戦はウチの指揮官殿も知らない情報が間違いなくある。いや、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()のかもしれない。俺の勘が告げている。これは間違いなく厄介なミッションだ、と。

 

ともかく、中へ入らないと話は進まないだろうとドアへMP5と一緒に近づく。反応無し。まぁ、ロックされてますよねー。

 

「MP5、そっちにインターホンあるか?」

「インターホンは無いですけど、ドア用の端末ならありますね」

「ナイス。その端末は外部アクセスできるやつ?」

「……えーと、あ、ありますね。ケーブルが挿せます」

「運がいいな。さーて、どんなタイプのロックかなー?」

「え?」

 

MP5がキョトンとしながらコッチをみている。うん、その仕草可愛い。普通の人間がやったらあざとすぎるだろうがな。グリフィンの人形達は可愛い子が多くていっそ心配になるぞ。指揮官の中で何がとは言わんが暴走しているヤツ絶対いるだろ。

 

普通のスパルタンならこんなことは興味ないだろうが、俺はODSTや他の海兵隊達と長いこと一緒に居すぎてこういった感性も持ってしまった。

だってアイツら美人のねーちゃんの写真とか見せまくってくるしさ。羨ましくなんかないが興味は湧いてしまうわな。

俺達スパルタンは普通の部隊とはどうしても壁ができやすかったから、コッチからその壁を壊していってたんだ。その方が任務がやりやすいと思ったからな、でもなんだかんだで楽しかったな。

……もしかするとスパルタンⅡの中で一番世俗に染まってないか俺。

 

「ロックの解除、できるんですか?」

 

MP5の声で我に返った。いかんいかん、今は任務中だ。

 

「ああ、できるよ。ケーブルタイプならどんなのでもアクセスできる」

「え?そんな道具や機械持ってないように見えますけど……」

「持ってはいないよ。()()()()()()()

 

そう言うと俺は左手内側の手首辺りから装甲服の一部をつまみ、引っ張り出す要領でケーブルを伸ばす。どんなプラグだろうと接続できる万能ハッキングツールだ。敵の施設潜入時に大変お世話になりました。

 

「その装甲服、そんな機能もあるんですか」

「俺のは特別出来ることが多いように作られているんだ。元々は単独行動することが多い予定だったからな」

 

MP5が「他にも何か機能があるんじゃないか?」という目で見てきた。

実際はチーフ達の方が少数での行動で、俺は前線でODSTと一緒に大物潰し(タンクキラー)やらゴリラ狩り(ブルート狩り)をしていたんだがね……。

 

「私達も多少はハッキングできますけど、専用のツールが必要な子も多いです。私もその中の1人ですね」

「電子ロックなら、君たちの電脳のスペックがあれば大抵開けられるだろうな」

「はい。でも時々ウイルストラップとかがあるので恐いですけど」

「たしかにな。電脳がやられれば君たちは実質終わっちまう」

 

戦術人形であるが故の弱点だな。EMPとかは対策しているんだろうが、まともにくらえばタダでは済むまい。

俺はそんな会話をしながらも端末にケーブルを差し込む。そして、ハッキング開始。

 

「すまないMP5。周囲の警戒を頼む」

「お任せ下さい!」

 

ふむふむ、このロックシステム自体はシンプルだ。ロックの解析結果がHUDに表示される。これなら問題無く開けられる。

だが心配なのは……、

 

「開けたら装甲兵が居ました、なんてのはシャレにならんよなー」

「ちょっ!怖い事言わないでくださいよ!」

「いやー可能性はあるじゃん?」

「そうですけど!」

「出てきたらどうする?」

「あなたを楯にしますね」

「ちょ、MP5さん!?……まあ、ホントに出てきたらそうしてくれ。その時は()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

MP5が慌てた表情でこちらを向く。

なにか装甲兵が出てくることよりも驚くこと言ったかな?

 

「こんな至近距離で装甲兵(イージス)を相手にどう戦うんですか?」

「ん?いたってシンプルだよ。()()()()()()()

「いやいやいや。接近は遅いですけど、格闘戦の反応は結構速いです!前に私殴られた時避けれませんでしたよ!」

「そうか?前に一度やったが一撃で潰せたぞ?正直、もっと昔に戦ったヤツらの方が硬くて強かったな……」

 

お、MP5が開いた口が塞がらないって感じだ。

しょうがないじゃないか。あの2体1組で現れて戦車砲にも何発かは耐えるヤツ(ハンター)と戦ったらイージスはまだ簡単だと思う。

なにせ装甲の上からでも()()()()()()()()()()。アイツらは装甲が硬すぎて殴ってもビクともしねぇ。自慢じゃないが装甲車なら壊す自信があるパンチでだぜ?

 

「……一体どんな敵と戦ってきたんですか?」

「悪いけどそれは秘密さ。つーか言ってもわからんよ」

 

さて、お話も程々にして中へ入ってみましょうや。

HUDに写されているモーショントラッカーに反応がある。

味方を示す黄色だったらよかったが生憎の赤だ。しかも扉の向こう側すぐ。数は1つか2つ。

 

「さて、MP5よ。準備はいいかい?開けたら戦闘開始だぜ」

「……え?ほんとにいるんですか?」

「おう居る。1体か2体か…、動いてないだけでもっといるかもな」

「わかりました。少しお待ちください」

 

そういうとMP5はマガジンの残弾を確認する。

そして、俺の方を向いてこう言った。

 

「……準備完了。行きましょう!」

「よし、開くぞ」

 

ドアがゆっくりと左右に開いていく。

開けた先に居たのは2体の鉄血装甲兵(イージス)だった。




戦闘多めと謳っておきながら、今までまともな戦闘が起きてない……。
次こそは戦闘を!と思いつつもなんとなく探索メインのような……。
戦闘多めタグを外すことを検討中。

というか、書いてる本人が第一小隊のことがわからなくなってきた。
この物語では出さないでおこうと思っている人形達を使えば割とすんなり行くのだけど。(わかる人ならこの時点で誰かわかるかと)

それと、この物語と並行してドルフロ二次らしい作品も書いていきたいと思います。
こっちの更新が遅かったらそちらを進めていますので、生暖かい目で見守っていただければと思います。
今のところメインはこちらですけどね!S666の名前とかいつになったら出すことできるのかしら……
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