過ぎ去りし桃球を求めて ~ピンクの悪魔が跳ねるとき、魔物どもも塵に同じ~ 作:てぃんくる☆
プロローグ
『彼』は誰よりも平和を愛した。
『彼』は常に正義であり続けた。
『彼』は沢山の友がいた。
そのなかにはかつて悪人だった者や敵対していたものもいた。
『彼』は無限の可能性と力を持っていた。
『彼』は少し食い意地が張っているが、それでも沢山の者たちに頼られた。
『彼』は平和とお昼寝と食べ物のためならどこにだって飛ぶ。
それが黒い雲におおわれた空でも。
それが遥か遠くの見知らぬ星でも。
それが鏡の向こうの大迷宮でも。
それが銀河の最果てでも。
『彼』はどんな敵でも立ち向かった。
黒い雲を使い星を支配してきた一族。
人々を欺き、全宇宙を支配しようとした虚言の魔術師。
美と支配に囚われ、果てにはすべてを飲み込もうとした女王。
宇宙最高のスーパーコンピューター。
さらには長い時を経て目覚めた破壊の神であっても彼は星や宇宙の危機を救ってきた。
悪意といってもほんのイタズラ心しか持たず、
どんな悪人でも最後には許す寛大な心を持っていた。
そして、『彼』は人々にこう呼ばれた。
『星のカービィ』……………と。
これは、決して起こり得ないハズの物語。
決して交わる事のない者たちが出会い、世界を救う物語。
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ここは呆れ返るほど平和な星……………の片隅にある呆れ返るほど平和な小さな国『プププランド』そこにある小高い丘の上に『彼』はいた。
カービィ「ああ~よく寝た。……………そろそろ約束の時間かな?」
丸いピンクの球体に小さな生き物。彼こそが『星のカービィ』そして『ピンクの悪魔』とも呼ばれる者、カービィである。
プププランドは余りにも平和過ぎるため大抵はゴハンを食べるか、昼寝をするか、友達と遊ぶのが彼の日課である。今日は彼は友達と遊ぶ予定のようだ。
「久しぶりだね、カービィ。」
手を振りながら現れたのは、カービィと瓜二つだが、灰色の体をしたシャドーカービィだ。彼は以前、鏡の国の暴走によってカービィのわずかなイタズラ心から生まれ今は『鏡の国の星のカービィ』として鏡の国を守っている。
カービィ「シャドー!」
久しぶりの再会を果たした二人は近くの小川で釣りを始めた。そして最近起こった事件についての話になった。
シャドー「あれから色々あったらしいね。」
カービィ「うん。みんなと異世界を冒険たんだ。そうそう、ダークメタナイトも一緒に冒険したんだ。」
シャドー「へえ~アイツがカービィとね……………。」
カービィ「でも前に倒したはずなのになんでだろ?シャドーは知ってる?」
シャドー「僕もよくわからないけど、復活した後にプププランドに君を倒しに行ったらしいんだ。でもそこで誰かに懲らしめられたからそれ以降は懲りたらしいみたいだけど。」
カービィ「ふうん。」
シャドー「そういえば、僕って
カービィ「そうだったの?以外だな~」
シャドー「鏡の国は基本的に住人は鏡から、それ以外の人はディメンションミラーからしか入れないからね。それだけ外の世界と遮断された世界に異世界と繋がる穴が開く確率は相当低いと思うよ。それで、ディメンションホールってどんな見た目してるか気になってね。」
カービィ「ディメンションホールは星の形をしてて、穴の奥はすっごい星がキラキラ輝いていて……………そうそう、今そこにある穴そっくりな見た目をしてて……………ん?」
カービィがたまたま目に入り指さした所には星形の大きなぽっかり穴が開いていた。
シャドー「カービィ……………これってもしかして、」
カービィ・シャドー「「本物のディメンションホール⁉」」
そう思ったのも束の間、二人の体が浮いて段々穴に吸い込まれていっている。
カービィ「ど、どうなってるの~⁉」
シャドー「僕に聞かれても……!う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁっ‼」
二人はなす術もなく吸い込まれ穴は何事もなかったかのように消えてしまった。
新たな物語が始まる。