ソンチョーがいく 作:すとーぶ
「俺は、モンキー・D・ルフィ!海賊王になる男だ!!」
僕が釣った少年は、ルフィという名前らしい。海賊王が何かは知らないが、随分と大層な夢を持っている。こんなに自信満々に告げる人、はじめてみた。
そんなルフィ少年に住民たちは首をかしげていた。ルフィ少年に「海賊王ってなんだ?」「あなた、ジョニーの知りあいなの?」と話かける。ルフィ少年は住民たちの言葉に耳を傾けたが、僕の方を振り替えって、
「何言ってんのかわかんねぇ」
と、匙を投げた。ここにきて、言語の障害が発生した。......ちなみに言うと、自称船乗りのジョニーは知らないらしい。
***
ひとまず、釣り上げた......もとい、拾った......もとい、助けた張本人の僕がルフィ少年を預かることになった。僕だったら、言葉が通じるという点が大きかったんだけど......
「うめぇーーー!!このリンゴ!!」
さっきからムシャクシャと、食料を食い散らかしてる。おいしいリンゴは彼の舌にあったみたいだ。
......すごい。掃除機みたいに、どんどんたべものの山が吸い込まれていく。このままじゃ、食料が消えてしまう。しかも、きょうはハプニングが起こったから何も、捕れていない。僕はルフィ少年に一声かけて、魚を釣りに行くことにした。
海辺にいくと、羊の船首の船を発見した。しかし、ただの船じゃない。その船の帆には、麦藁帽子を被ったドクロのマークがかかれていた。
釣竿を垂らして、しばらく様子を伺う。......おかしいな、村の訪問者ってこんなに多かったけ......
「やっと島についたわ!!」
「あのクソゴム、世話かけやがって」
「ルフィ~ー!おーい!生きてるかァ!!」
オレンジ髪の女と、金髪の男、鼻の長い男が船から島を見渡していた。
「......よし。上陸するか」
「えっ!?いいのか?お、俺たち、海賊だぞ!?」
「うっ......俺、島に上陸したら死んでしまう病が再発したみたいだ......」
碇を下ろした緑髪の男がスタっと身軽に浜辺へ足を着ける。そんな彼にオロオロとピンク帽子のタヌキみたいなペットが不安気に喋る。心臓の辺りを押さえてる鼻の長い男。オレンジ髪の女が「.....たしかに、近くに海軍がいたら厄介ね」と、ハッとしたように言うと、「ナミすわんも、ロビンちゅわんも、俺が守りまぁ~す」とクネクネした動きで金髪男が言う。
「サンジ!俺もたのむっ!」
「野郎は勝手にくたばってろ」
鼻の長い男が金髪男に懇願するが、辛辣に吐き捨てられた。......なんだろ。にぎやかで、個性が強くて、おもしろい人たちだなぁ。思わず、口元がゆるむ。
「......フフフ。どうやら、みつかっているみたいよ」
「「「「「え?」」」」」
フワッとした花の香りがしたかと思うと、一瞬で消えた。と、同時にさっきまで僕を観察するように見ていた視線がなくなる。
乗組員たちは奥から出てきた黒髪の女の言葉に固まり、僕をみた。
「なッ......いつからそこに」
わりとはじめからです。
チャポンと浮きが沈む。
おお、かかったみたいだ。
......って、スズキ、またおまえかー!