ソンチョーがいく 作:すとーぶ
ぐいっと竿をひっぱると、ピチピチと魚が跳ねる。......よし、これだけ釣れば、ルフィ少年のお腹も満足だろう。ちょうど、手荷物もいっぱいになったことだし......
「......おい。あいつ、どれだけ食うんだ......」
「さっきから数えて、もう10匹以上だぞ!?」
「......あんな小さな鞄に詰め込んでるわ......どういう仕組みなのかしら」
帰る仕度をしながら、彼らをみると、ブツブツと何事か言っている。すると、「おーい!」と呼び止められた。
「俺たち、船長を探しているんだが、おまえ、何か知らねぇか?」
船長......?ってことは、この海賊船のキャプテンってことかな。海賊の船長か。そんな悪そうな人は知らないな......フルフルと首を降ると、彼らは少し消沈した。
「......そう。どこにいったのかしら」
「海王類に呑み込まれて消化されてなきゃいいけど......」
「その発想がこえーよ、ロビン!」
ひとまず、困り顔の彼らを家へ案内する。お客さんが増えたところで問題ない。木々の間を通って、家へ向かう。
「ありがとうね。とりあえず、ルフィの手がかりをみつけなくちゃ」
オレンジ髪の女が前向きにそう言うと、彼らは口々に「すぐ見つかるだろ」「あいつがじっとしていられるわけがねぇ」と言う。余程、船長が頼もしいのか、彼らは案外、あっさりしている。
そう言えば、きょうは変わったことがあったんだ。
「変わったこと?」
コテンとタヌキみたいなどうぶつがおうむ返しする。かわいいな......その仕草。ほわんと癒されながら、話を続ける。
......そう、釣りをしていたら、人が釣れたんだ。みんな、大騒ぎしてね......
「Mr.2みてーなやつだな」
いま、僕の家で面倒をみているんだけど、よく食べる子でさ......
「もしかして、その魚はその人の分?」
うん。家にあった食料を食い尽くす勢いで......なんでも寝ていた(意識を失っていた)ときのご飯も食べる気らしくて......
「......へぇ」
目が覚めるなり、メシだ!腹減った!って言うから、食料をかき集めていたんだ。彼は海で遭難していたらしいし、栄養とらなきゃいけないし......
「......まさかな」
どういう体質なのかわからないけど、腕を伸ばして、吸い込むように食べるんだ。名前はたしか......
「「「「「「ルフィだな」」」」」」
そう、ルフィ少年っていうんだけど......あれ?知りあい?
「ついたよ」と足を止める。
「ここって、お屋敷じゃ」
「ひょっとしてアンタ、お金持ちなの!?」
ガチャとドアを開けると、ルフィ少年が「おー!メシだーーー!!」と、はしゃいでいた。
すぐさま、オレンジ髪の女の鉄拳がくだったのは言うまでもない。