【艦これ】色んな鎮守府の日常【SS】   作:大キャバクラ

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たまにはこういうのも




20話・病んだ艦娘達の居る鎮守府 ☆※

ー鎮守府・夕刻ー

 

 

〜執務室〜

 

提督「な、なぁ青葉?」

 

青葉「何ですかー?」ぎゅー…

 

提督「トイレに行きたいなって…」

 

青葉「良いですよー?」ぎゅうぅ…

 

提督「っ…」

 

提督「は、離してくれるとありがたいんだが…」

 

青葉「良いじゃないですかー」むぎゅむぎゅ

 

提督「でもこれじゃ…」

 

青葉「むぅ…」

 

パッ

 

提督「あ、ありがとうな…」

 

青葉「すぐ戻って下さいね?」

 

提督「あぁ…すぐ戻るよ…」

 

バタン…

 

 

 

 

 

〜鎮守府・中庭〜

 

 

ガサガサ…

 

提督「」キョロキョロ

 

 

提督「っ!」ブン!

 

提督(頼む…!)

 

 

〜塀の外〜

 

 

ヒュー…

 

メモ帳「」ポス

 

 

 

「ん?」

 

「これは…」ペラ

 

 

 

「え…!?」

 

 

 

これを読んでいる人が居るのならば、ここではない近くの鎮守府もしくは軍令部まで知らせて欲しい。

ここの艦娘達は様子がおかしい。

自分の大切な部下である為この様な言葉は使いたくはないが、狂っているのだ。ここに居たら私はいずれ艦娘達によって手をかけられ、殺されてしまうだろう。

そうなると艦娘達は解体されてしまう。

そうなる前に、どうかこの手記を軍関係者に渡して欲しい。

どうか、お願いします。

 

ーーーー横須賀第8鎮守府提督・○○小将

 

………………

…………

……

 

 

 

〜鎮守府庭〜

 

提督(大丈夫…きっと誰かが…!)コソコソ

 

 

 

 

鈴谷「あれ?提督じゃん?」

 

提督「!?」ビク

 

鈴谷「1人で外出ちゃダメでしょ?」

 

提督「…!」ジリ…

 

提督「っ」ダッ!

 

 

鈴谷「おっと!」ガシッ!

 

提督「う…!」

 

鈴谷「ねぇ…鈴谷に会ったのがそんなに嫌かなぁ?」

 

提督「そ、そんな事…ない…」

 

鈴谷「はぁ…」

 

鈴谷「まぁいいや」

 

鈴谷「んで、何してたの?」

 

提督「な、何でも無いぞ!ただ夜風に…」

 

 

鈴谷「へー」

 

提督「本当にごめんなさい…も、もう戻るよ…」

 

 

鈴谷「っ」グイッ!

 

 

提督「うぐっ!」ドサ

 

 

鈴谷「提督〜、嘘は良くないなぁ〜」ケラケラ

 

提督「す、鈴谷?」

 

鈴谷「ダメじゃん提督〜」

 

 

鈴谷「ねぇ」にこ

 

 

鈴谷「どうやって執務室から抜け出したの?」グイ

 

提督「ぐっ…」

 

提督「と、トイレのついでだよ…!」

 

鈴谷「ふぅん…」

 

鈴谷(今度からトイレの時にも見張りが必要かな?)

 

提督「す、鈴谷…苦しいぞ…!」ぐぐぐ

 

鈴谷「…」ギュウゥ…

 

提督(まずい…!?首が…!)ギリギリ

 

 

鈴谷「」ゾクゾク

 

 

提督「た、頼むから…」

 

鈴谷「えー?」ギュウゥ…

 

提督「鈴谷ぁ…!」

 

 

鈴谷「…」パッ

 

提督「っ…」ドサ

 

提督「げほっ!けほっ…!」

 

 

鈴谷「提督、鈴谷に他に言うことは?」

 

提督「…」

 

提督「そ、外に出てごめんなさい…」

 

提督「もうしないので…許して下さい…」ふるふる…

 

 

鈴谷「…」ガシ

 

 

提督「…?」ビクビク

 

 

鈴谷「…」じー…

 

鈴谷「ま、今は許してあげましょう!」

 

提督「!」ほっ…

 

鈴谷「その代わり…」

 

 

 

鈴谷「これからまた鈴谷達の部屋に来て?」にこ

 

提督「っ…」ゾク

 

 

鈴谷「ほら、行くよ」ダキ

 

提督「ほ、本当に悪かったから…」

 

鈴谷「じゃあいっぱいしようねー♪」

 

提督「す、鈴谷…!」ズルズル

 

 

 

………

……

 

 

 

 

 

 

鈴谷「熊野ー!提督連れて来たよー!」

 

 

〜部屋の中〜

 

熊野「!?」

 

熊野「ち、ちょっと待ってくださるかしら!?」

 

バタバタ

 

熊野(いきなりだなんて聞いていませんわ!?)

 

 

 

鈴谷「熊野ー!入るよー!」

 

ガチャッ!

 

熊野「あぁっ!酷いですわ!」

 

 

熊野「!!!」

 

熊野「す、鈴谷?提督をそんな風に…」

 

鈴谷「あぁこれ?いいのいいの」

 

鈴谷「また勝手に1人で出歩いてたんだから」グイっ

 

提督「うぐっ…」

 

熊野「て、提督だって自由にする権利はありますわ…!」

 

 

熊野「今すぐその手を離してくださるかしら…?」ワナワナ

 

鈴谷「…」

 

鈴谷「はいはい、分かったから」パッ

 

提督「っ…」ドサ

 

熊野「!」タタっ

 

熊野「提督っ!大丈夫ですの!?」ギュ

 

熊野「痛い事をされたらいつでも熊野に言うんですのよ!?」

 

提督「あ、ありがとな…」

 

鈴谷「そんな鈴谷を鬼みたいに言わないでよー?」

 

熊野「…」

 

熊野「提督…嫌ならもう帰ってもいいですわ…?」

 

熊野「貴方のお顔を見れただけで、この熊野は満足ですわ?」

 

提督「!」

 

提督「そ、そうか!じゃあ…」

 

 

鈴谷「はぁ!?帰すわけないじゃん!?」ダン!

 

提督「っ!?」ビク

 

鈴谷「熊野もそんな気取っちゃってさぁ!?」

 

鈴谷「昼間からずーっと提督と会いたいだの何だの…」

 

熊野「す、鈴谷!」

 

提督「そ、そうか…」

 

熊野「私は…そんな事…」

 

提督「う、嬉しい…かな…?」

 

熊野「提督…」ポッ

 

 

鈴谷「…」

 

鈴谷「じゃ、熊野は今日はいいみたいだから」

 

鈴谷「鈴谷が美味しく頂くかな?」

 

鈴谷「ほら、熊野は出てって」

 

熊野「っ…」

 

熊野「そんな…」

 

 

提督「た、頼む鈴谷っ…」

 

提督「どうせなら最初は…熊野と…」

 

熊野「!」

 

鈴谷「…」イラ

 

鈴谷(やっぱり連れてくるんじゃなかったかな…?)

 

鈴谷「…」

 

提督「す、鈴谷…?」ビクビク

 

鈴谷「…すぐ終わらせてよ?」

 

熊野「!」

 

熊野「て、提督?本当によろしいんですの…?」

 

提督「あ、あぁ…熊野とだったら…」

 

熊野「提督…」きゅん

 

鈴谷「…それどういう意味かなぁ?」ズイっ

 

提督「あ、あの…」

 

熊野「そのままの意味ですわ?」ぎゅう…

 

鈴谷「!」

 

提督「…」

 

熊野「提督…嬉しいですわ…?」

 

熊野「この熊野の身体…提督の好きにしてくださいまし…」しゅる…

 

提督「っ」ドキ

 

 

熊野「愛していますわ…提督…」

 

 

………

……

 

 

 

 

 

ー2時間後ー

 

 

 

熊野「あ…もっと…もっとですわ…」ギュ…

 

提督「く、熊野…もう…!」

 

熊野「あら…ん…っ、提督…ぁ…」ぴくん

 

熊野「…っ」ユサユサ

 

提督「くっ…!」

 

熊野「はぁ…はぁ…」にゅるにゅる…

 

提督「!」

 

提督「あっ…!熊野っ…離れろ…!!」ビクビク

 

熊野「い、イヤですわ…!」ぎゅうぅ

 

提督「…!?」

 

熊野「んっ…!」ビクン

 

提督「っ…」ビクっ…

 

 

熊野「ぁ…提督ぅ…」スリスリ

 

提督「っ…はぁ…熊野…」

 

提督「ダメじゃないか…こんな…」

 

熊野「はぁ…気持ち良かったですわ…」ギュ…

 

熊野「でも…もっと…」

 

提督(ま、まだ!?)

 

提督(こうなると長くなってしまう…!)

 

 

提督「す、鈴谷っ…ん…!」

 

熊野「ん…」ちゅうぅ…

 

熊野「今は熊野だけを…」

 

提督「んぅ…!」

 

熊野「はむ…ちゅる…提督ぅ…」ジュル…

 

 

 

鈴谷「」イラ…

 

鈴谷(相変わらず見ててイライラするな〜)

 

鈴谷(そんなイチャイチャして…何が楽しいんだろ?)

 

 

 

 

熊野「んむ…提督…」サワ…

 

提督「ん…」

 

提督(ま、また…!?)

 

鈴谷「っ…」

 

鈴谷「はいはい、じゃあ今日はこの辺にしようか」グイ

 

提督「ぷはっ…」

 

熊野「あんっ」ドサ

 

熊野「ひ、酷いですわ!」

 

鈴谷「まぁまぁ、明日も時間はあるからさぁ?」

 

 

鈴谷「今度は一日中しようよ?ね?」

 

熊野「むぅ…」

 

熊野「仕方ないですわ…」

 

 

提督「ありがとう…鈴谷…」

 

鈴谷「じゃあ提督の部屋まで送るよ」グイ

 

提督「ひ、一人で行けるから…」ヨロ

 

 

鈴谷「ダメに決まってんじゃん」にこ

 

提督「…」

 

熊野「提督っ、最後にもう一度…」グイ

 

鈴谷「…」

 

提督「…」

 

 

熊野「ん…」ちゅ

 

提督「んむ…」

 

熊野「…」ちゅうぅ

 

熊野「提督ぅ…ん…」

 

提督「熊野…」ぎゅ…

 

熊野「…♪」ぎゅう…

 

イチャイチャ

 

 

鈴谷「…」

 

鈴谷「チッ…」

 

鈴谷「ほら、行くよ!」グイ

 

熊野「あ…」

 

提督「…じゃあな、熊野…」

 

 

バタン

 

 

 

 

 

〜廊下〜

 

鈴谷(熊野もまだまだ甘いな〜)

 

 

鈴谷(もっと痛めつければ楽しくなるのに…)

 

 

提督「…」テクテク

 

鈴谷「…」

 

鈴谷「…ねぇ、提督?」

 

提督「な、なんだ…?」

 

 

 

鈴谷「熊野に優しくされて気持ちよかった?」ニヤニヤ

 

提督「っ!」

 

提督「そ、そんな事…」

 

 

鈴谷「だよねぇ!?」ズイ

 

 

提督「!?」ビク

 

 

鈴谷「提督はさぁ…」スッ…

 

 

バチン!!

 

提督「うっ…!」ヒリヒリ

 

 

鈴谷「こっちの方が良いよね!」ドカ!

 

 

鈴谷「ねぇ!?」ゲシ

 

 

 

提督「痛いっ…や、やめてくれ…!」ブルブル

 

鈴谷「…」スッ…

 

提督「…ぐす…す、鈴谷ぁ…」ビクビク

 

 

鈴谷「!」ピタ…

 

鈴谷「はぁ…♡」ゾクゾク

 

鈴谷(やっぱ提督はこの顔だよぉ…♪)

 

 

鈴谷「ほら…まだまだ行くよ…!」ガシ

 

提督「ひっ…」

 

 

 

 

 

 

青葉「あぁ!!やっと見つけましたぁ!!」

 

提督「あ、青葉っ!」

 

青葉「もうー!どうやって抜け出したんですか!!」

 

鈴谷(なんだ青葉か…)

 

鈴谷「ダメじゃん青葉、ちゃんと見張ってなきゃ」

 

青葉「いやぁ〜、この前皆であれだけ言い聞かせたから大丈夫だと思ったんですよね〜」

 

鈴谷「こら、そういう慢心は良くないなぁ!」

 

青葉「えへへ…」チラ

 

提督「…?」

 

 

青葉「司令官!今度から貴方の行動はトイレもお風呂も全部見張ることに決めました!」ビシ

 

提督「!?」

 

提督「お、おい!いくらなんでも 鈴谷「ま、当然の結果じゃん?」

 

青葉「嬉しいですよね?青葉達とずぅーっと居られて!」ギュウ…

 

 

青葉「嬉しいですよね!?」グイ

 

提督「や、やめろ!」パシ

 

 

青葉「へ?」ピタ

 

 

 

 

 

青葉「や…」

 

 

青葉「やめろ…?」ワナワナ

 

 

鈴谷(うわ、地雷踏んだ♪)

 

鈴谷「あーあ、鈴谷知らない」タッタッタッ

 

 

 

青葉「…」ワナワナ

 

提督「青葉…?」

 

 

青葉「…」スゥ

 

シュ…

 

提督「っ青

 

ドカッ!!

 

提督「っごほっ!!」

 

青葉「っ…」ゲシ!

 

提督「うぐぅ…っ!」

 

青葉「っ…!!」バキッ!!

 

提督「あぅっ…!!」ゴロゴロ

 

 

青葉「何言ってるんですか??」ツカツカ

 

提督「っ」ずりずり

 

青葉「やめるわけ無いじゃないですかっ」バキ!

 

提督「うぐっ…!」ドサ

 

ツー…

 

提督(は、鼻血が…)

 

提督「あ、青葉っ!血が出て…」

 

提督「!?」

 

 

青葉「!!」ダダ!

 

ガシ!

 

提督「は、離せ…!」ぐぐぐ

 

 

青葉「はぁ…!はぁ…!」ギュウゥ

 

 

提督「ひっ!」

 

青葉「司令官の…血…」はぁはぁ

 

ぺろ…

 

 

青葉「ん…」

 

青葉「美味しい…」ギラギラ

 

 

 

提督「…っ!青葉っ…」

 

提督「お願いだから…」

 

青葉「…」ぺろぺろ

 

提督「もう…許して…」

 

青葉「」ゾクゾク

 

 

 

青葉「も、もう我慢の限界ですっ!」グイ

 

テクテク

 

提督「っ」ズルズル

 

青葉「しれ、司令官っ」

 

 

青葉「貴方が、い、いけないんですよ…」ドキドキ

 

 

青葉「そんな子犬みたいな目で…」ギュウゥ…

 

 

提督「ちょっ…もうあんな事言わないから…!」ジタバタ

 

青葉「…衣笠も居るかな…」ブツブツ

 

提督「あ、青葉…!」ブルブル

 

………

……

 

 

 

〜青葉型の部屋の前〜

 

青葉「さ、着きましたよ」

 

 

青葉「司令官、今夜は朝まで青葉達と遊びましょ?」にこぉ

 

提督「いや…もう…」ブルブル

 

キィ…

 

 

衣笠「あ、提督?」

 

青葉「ほら、入れ」どん

 

提督「っうわ!」ドサ

 

 

青葉「さ、早くはじめましょ?」にこ

 

 

バタン!!

 

 

………

……

 

 

 

 

 

 

 

〜次の朝〜

 

 

提督「…」ムク

 

 

青葉「…zzz」ギュ…

 

衣笠「…z」ヒシッ

 

提督(暑い…離れないと…)ぐぐ…

 

提督(俺の制服は…?)キョロキョロ

 

 

制服「」ビチャァ

 

提督「…」

 

提督(あれじゃあ着れないか…)

 

 

コンコンコン

 

「青葉いるー?」

 

提督「!!」

 

提督(まずい!こんな格好じゃ…)

 

 

「…?」

 

「提督の匂い…!?」

 

 

 

ドンドンドン!

 

「あ、開けろっ!」

 

ドンドン!

 

「っ青葉!!開けろ!!」

 

 

青葉「…んぅ…」ムク

 

衣笠「うるさいわね…」

 

提督「あ、青葉、何か着る物をっ!」

 

青葉「今更いいじゃないですかぁ…」にこ

 

 

衣笠「はいはーい、今開けるね」テテテ

 

提督「あっ!衣笠っ!?」

 

 

ガチャ

 

 

千代田「ちょっと青葉!あんた達…って」

 

千代田「な、何してるのよ!?」ダン!

 

青葉「まぁまぁ、そう怒らないでくださいよー」

 

青葉「司令官がびっくりしちゃうじゃないですか」ギュ

 

提督「お、おい…」

 

千代田「ちょっと提督?」

 

 

 

千代田「何で青葉達の部屋に居たの?」スゥ

 

千代田「何で千代田達じゃないの??」ズイ

 

提督「む、無理矢理 衣笠「あー激しかったなー!」ノビー

 

提督「!?」

 

千代田「っ!!」

 

青葉「千代田さんも、青葉達の使った後で良ければ使います?」トン

 

提督「うぐっ」ドサ

 

千代田「ちょっと!?」

 

青葉「ほら司令官、次の子が使いたいって言ってますよ?」ニヤ

 

千代田「…」

 

千代田「提督、千代田の上着でよければ着なさい」パサ

 

提督「!」

 

提督「あ、ありがとう!」ゴソゴソ

 

 

青葉「で、どうするんです?」

 

千代田「…」

 

千代田「貴女達の後っていうのは気に食わないけど、貰っていくわ」グイ

 

提督「え!?」

 

提督(千代田はマズい!!)ビク

 

千代田「ほら、行くわよ」

 

提督「あっ、き、衣笠!助けて!」ズルズル

 

衣笠「提督、どうせまた逃げようとしたんでしょ?」

 

提督「ち、違うっ!!」

 

 

衣笠「ちゃんと躾けてもらってね〜♪」

 

提督「!?」

 

 

千代田「大人しくしなさい!」ズルズル

 

提督「嫌だ!青葉!」

 

バタン

 

 

衣笠「はぁ…」

 

衣笠「提督も中々しぶといわね」

 

青葉「うん、これに懲りていい加減私達のものだって理解してほしいよね」

 

………

……

 

 

 

ズルズル

 

提督「ち、千代田!離してくれ!なあ!?」バタバタ

 

千代田「離すわけないじゃない」

 

千代田「それに昨日鈴谷から聞いたわ」

 

提督「え…?」

 

千代田「提督が外に出てたって」ピタ

 

提督「ち、違う!たまには外の空気だって」

 

 

千代田「必要ない!!」ダン!

 

提督「っ」ビク

 

千代田「貴方には私達だけが居ればいい…、私達には貴方だけが居ればいい…!!」ギロ

 

提督「」ビク

 

提督「で、でも…」

 

千代田「提督…まだ自分の立場が分かってないのね!」

 

提督「た、立場って…」

 

千代田「まぁいいわ、とっとと来なさい!」グイ

 

提督「ぐ…っ!」

 

提督「千代田っ…お前はこんな子じゃ…!」

 

 

千代田「…」イラ

 

 

千代田「はぁ…もういいわ?ここでするから」

 

提督「は…!?」

 

千代田「提督が…悪いんだからね…」ヌギヌギ

 

提督「ば、馬鹿!駆逐艦の子だって…」

 

千代田「貴方も脱ぎなさい」ギロ

 

提督「絶対ダメだ!千代田!」

 

 

千代田「…」ドカッ!

 

提督「ぐはっ…!」ドサ

 

 

ツカツカ

 

提督「く、来るな…!」ガタガタ

 

 

千代田「怖がってる提督…」ズイ

 

 

 

千代田「いい顔…」ウットリ

 

提督「ひぃっ…」ブルブル

 

 

 

 

 

加賀「何をしているの!」

 

 

提督「!」

 

千代田「…」

 

千代田「あぁ…加賀さん」

 

千代田「見ればわかるでしょう?提督を躾けているのよ」

 

加賀「っ!」

 

加賀「提督は貴女達のペットじゃないのよ!?」

 

加賀「今すぐ提督から離れなさい!」

 

千代田「は?」

 

千代田「嫌ですよ」ギュウゥ

 

提督「ぐぁ…ち、千代田っ…!痛い…!」ぐぐぐ

 

加賀「そう…」

 

 

加賀「なら力づくでも貴女を止めるわ」ス…

 

千代田「…」ギュウ…

 

提督「か、加賀…!」

 

キリキリ…

 

加賀「っ…」

 

加賀(マズイわね…提督に当たってしまうわ…)

 

提督「同士討ちは…ダメだぞ…!」ぐぐぐ

 

加賀「そんなこと言ってる場合じゃ…」

 

 

提督「俺はいいから…」

 

 

提督「なぁ…千代田…お前に従うよ…」

 

千代田「…」ニヤ

 

加賀「提督っ!?」

 

提督「良いんだ…お前達がこんな事で傷付くのは…見たくない…」

 

提督「千代田、行こう…」

 

 

千代田「最初からそうしなさい?」

 

千代田「加賀さん?ありがとうございました」にこ

 

加賀「な…っ!」

 

千代田「ほら、私達の部屋に行くわよ」グイ

 

提督「っ…」トボトボ

 

千代田「…」チラ

 

加賀「…」

 

 

 

 

加賀「…」

 

 

 

 

 

 

 

 

〜ちとちよの部屋〜

 

千歳「んふ…提督…」ギュ…

 

提督「く…」

 

 

千歳「何で昨日は私達じゃなかったのかしら?」

 

ギュウゥ…

 

提督「だ、だからそれは…っ!」

 

ミシッ…

 

提督(体がっ…!)

 

千歳「…♪」

 

 

提督「千歳…もうやめてくれ…」ポロポロ

 

千歳「ふふ…提督…泣き顔も可愛い…」ギュ…

 

提督「うぐ…!」

 

千代田「お姉、甘やかしすぎよ!」

 

千歳「そう?」

 

 

千代田「もっとこう…!」ギュウゥっ…

 

提督「!?」ギリギリ…

 

提督「い、痛い痛い!!」

 

提督「千代田っ!やめてくれぇっ!!」

 

 

千歳「まぁ…♡こんなに…」ウットリ

 

千代田「ね?提督のここも悦んでるわ♡」サワ…

 

提督の主砲「!」

 

提督「っ…」

 

提督「た、頼む…もうやめてくれ…お願いだから…」

 

千歳「だーめ」ちゅ

 

千歳「昨日は青葉さん達といっぱいしたんでしょ…?」

 

千代田「提督、本番はこれからじゃない…♪」ぺろ

 

提督「そんな…」

 

 

千歳「次はもっと…」

 

千代田「気持ちいいこと…しよ?」フー

 

提督「」ゾワ…

 

提督(こ、こんな鎮守府なんかに居たら…)

 

………

……

 

 

 

 

 

 

 

 

〜食堂〜

 

鈴谷「それいいじゃ〜ん!」キラキラ

 

加賀「えぇ、提督は仲間同士での争いを嫌うもの」

 

加賀「だから私が千代田に攻撃しようとしたら…」

 

 

加賀「大人しく千代田に従っていたわ」にこ

 

鈴谷「へ〜!そんなことなってんだ〜」

 

加賀「えぇ、だからおそらく今頃お楽しみ中よ」

 

鈴谷「それにしても加賀さんやるじゃーん!そんな事考えるなんて!」

 

加賀「貴女にも見せてあげたかったわ?」

 

 

加賀「提督のあの…全てを諦め犯される覚悟したような顔…」ウットリ…

 

鈴谷「」じゅる

 

鈴谷「い、いいなぁー!次また鈴谷行きたーい!」

 

加賀「貴女の後だと提督が血塗れじゃない。最後にしてほしいのだけれど」

 

鈴谷「えー!最後だと提督ろくに反応してくれないんだもん!」

 

加賀「なら程々にすることね」

 

鈴谷「えー」

 

加賀「ふふ…」

 

 

 

 

 

 

ー夕方ー

 

〜廊下〜

 

提督(やっと解放された…)トボ…トボ…

 

提督(もう…誰にも会いたくない…)

 

 

提督「っ」ズキ

 

提督(くそ…千代田の奴思いっきり…)

 

提督「痛…っ」ヨロ

 

 

熊野「…提督?」

 

提督「!」ビク

 

提督「熊野か…」

 

熊野「そんなに怯えて…」

 

提督「…」

 

提督「ごめんな…」にこ…

 

熊野「…」

 

 

熊野(熊野達のせいで…こんなに弱々しく…)ズキ…

 

熊野「あの…熊野の部屋で休んでもよろしくてよ…?」きゅ…

 

提督「…」

 

熊野「提督…」うるうる

 

提督「…わかった…」

 

熊野「!」パァ

 

熊野「そ、それでは早速来てくださいまし!」ぐいぐい

 

提督「!」

 

提督「ま、待ってくれ!」

 

提督「もしかして鈴谷も…?」

 

熊野「鈴谷は今は加賀さんと居ますわ?」

 

提督「っ、そうか…」ほっ

 

熊野「ですので熊野だけと…//」

 

提督「っ!」ドキ

 

熊野「提督…」くい…

 

提督「あぁ…」

 

スタスタ…

 

 

 

 

 

 

バタン

 

〜鈴熊の部屋〜

 

熊野「提督っ!」ダキッ

 

提督「おっと」ぎゅ…

 

熊野「熊野…もう我慢できませんわ…?」スリスリ

 

提督「熊野…」

 

熊野「貴方が誰かに痛めつけられるのは…もう見たくありませんの…」

 

 

熊野「熊野だけが提督を独り占め出来たらいいのに…」

 

提督「…」

 

熊野「提督…」ぎゅ…

 

熊野「私と居る時だけは…どうか日々の苦痛を忘れてくださいまし…」

 

提督「…!」ジワ

 

提督「ありがとうな…」ナデナデ

 

熊野「あ…提督…」ぴくん

 

 

提督「お前と加賀だけが俺の支えだよ…」

 

熊野「」ピク

 

 

熊野「提督…?」

 

提督「どうした?」

 

熊野「今は熊野の事だけを考えてくださるかしら…?」きゅ…

 

提督「ご、ごめん」

 

熊野「それに加賀さんは…」

 

提督「?」

 

 

熊野「あまり信用しない方が良いですわ…?」

 

提督「…?」

 

提督「どういう事だ…?」

 

熊野「…そのままの意味ですわ?」

 

熊野「そんな事より、早くしないと鈴谷が帰って来ますわ!」

 

提督「そうだな…」

 

提督(加賀…)

 

 

熊野「提督、宜しければ、最後に…」すっ…

 

提督「あ、あぁ…」すっ

 

 

熊野「はむっ…」ちゅう…

 

提督「ん…」

 

熊野「ふぁ…んちゅ…」

 

提督「…」

 

熊野「提督っ…♡ぁむっ…ちゅ…」ぺろぺろ

 

提督「っ…」ドキドキ

 

 

熊野「んっ…!」ガバ

 

提督「…!」ドサ

 

熊野「はぁ…提督…」しゅる…

 

提督「熊野…」さわ…

 

熊野「ぁん…♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鈴谷「何してんのー?」

 

 

提督「っ!?」ビク!

 

熊野「す、鈴谷…」

 

鈴谷「水臭いじゃん熊野〜!」ツカツカ

 

 

鈴谷「そういう事なら鈴谷も呼んでよー」ズイ

 

熊野「…」

 

鈴谷「ねぇってばー」

 

 

熊野「…嫌ですわ」

 

鈴谷「っ」イラ

 

鈴谷「はぁーっ…」

 

 

 

鈴谷「提督?鈴谷も提督と遊びたいなって」にこ

 

提督「」ゾク

 

提督「い、いや…これは…」

 

鈴谷「なに?そんなつもりは無かったとか言うわけ?」

 

 

鈴谷「こんなにガチガチにしてさぁ!」ゲシ

 

提督「〜っ!!」

 

熊野「!!」

 

鈴谷「痛い!?ねぇ!?」ゲシゲシ!

 

提督「ぐっ…!うぐ…!!」

 

熊野「す、鈴谷!もう見過ごせませんわ!?」ガシッ!

 

グイッ!

 

鈴谷「っ…」

 

熊野「…」ギロ

 

鈴谷「…なに?」

 

熊野「今までは黙っていましたが…」ワナワナ

 

 

熊野「もう我慢の限界ですわ!」

 

鈴谷「はー?何のー?」ケラケラ

 

 

熊野「」イラ

 

 

バキッ!!

 

 

鈴谷「っ!」ドサ

 

提督「!?」

 

提督「く、熊野やめろ!」ガシ

 

熊野「止めないでくださいまし!」バタバタ

 

提督「俺の事はいいからっ!熊野っ!」

 

鈴谷「いたた…」

 

熊野「私の提督を…!いつもいつも痛めつけて…」ジワ

 

提督「熊野…」

 

鈴谷「…」

 

熊野「あんまりですわ…」ポロポロ…

 

提督「!」

 

提督(俺の為に…!)

 

提督「ありがとな…」ぎゅ…

 

熊野「…」ぐすぐす

 

提督「こんな俺なんかの為に…」ナデナデ

 

熊野「提督…」きゅ…

 

 

鈴谷「…」イライラ

 

提督「もう執務室へ帰るよ…」

 

熊野「そんな…」

 

提督「また来るからさ…」ナデ…

 

熊野「…」

 

 

提督「じゃあな…」

 

提督「鈴谷とも仲直りするんだぞ…?」

 

 

熊野「…」鈴谷「…」

 

バタン…

 

 

 

 

鈴谷「…」チラ

 

熊野「…」ツーン

 

鈴谷(あちゃー…)

 

鈴谷「く、熊野さぁ…」

 

熊野「…」

 

熊野「ふん!」ぷいっ

 

鈴谷「!」

 

鈴谷(参ったな〜…熊野も居てくれないと提督の反応が弱くなるんだけどな〜…)

 

鈴谷「ねぇ熊野ってば〜」ぐいぐい

 

熊野「もう貴女と居る時は提督と会いたくありませんわ」ツーン

 

鈴谷「!」

 

鈴谷「良いの〜?そんな事言って…」

 

熊野「…?」

 

鈴谷「もう鈴谷から提督を誘ってあげないよ?」

 

熊野「!!」

 

熊野「い、いいですわっ」

 

熊野「今日も自分からお誘いしましたもの!」

 

鈴谷「えー!淑女がそんな事していいの〜?」

 

熊野「…!」

 

 

鈴谷「提督は多分熊野がビッチになっちゃったと思ってるんじゃない?」

 

熊野「!?」

 

熊野「そ、そんな事ありませんわ!?」

 

鈴谷「でも自分から誘ってさ〜、まさにそれじゃん?」ケラケラ

 

熊野「そんな…」

 

鈴谷「だからあんまり自分から誘うのは良くないよ?」

 

熊野「…」

 

鈴谷「また鈴谷から誘ってあげるからさ、ね?」

 

鈴谷「鈴谷だったらそう言う事しても自然でしょ?こういうのは姉に任せときなって!」

 

熊野「…」

 

熊野(く、悔しいですわ…!)

 

熊野「分かりましたわ…」

 

鈴谷「!」

 

 

鈴谷「そうそう!それで良いの!」にこ

 

………

……

 

 

 

 

〜廊下〜

 

提督「…」スタスタ

 

 

五十鈴「あら、提督?今日も冴えない顔してるわね?」ニヤニヤ

 

提督「っ」ビク

 

五十鈴「」ゾクゾク…

 

五十鈴「何で私を見て怯えるわけ?」ガシ

 

提督「そ、そんなつもりは…」ブルブル

 

五十鈴「また嘘ばっかり…」スッ…

 

五十鈴「その癖治してあげるから、私達の部屋に来なさい?」グイッ

 

提督「!?」

 

提督「こ、これからやる事があるんだっ」

 

五十鈴「はぁ?何言ってるの?」

 

五十鈴「…また嘘…」ワナワナ

 

五十鈴「貴方にはやる事なんて無いじゃない!?」ガシ

 

五十鈴「貴方の周りの事は、任務だってご飯だって…ぜーんぶ五十鈴達がやってるじゃない!?」ドン!

 

提督「っ…」ビク

 

提督(お前らが勝手にやってるんだろうが…!)

 

五十鈴「何回も嘘つかれて…頭に来たわ?」

 

五十鈴「気分じゃ無いけど名取も呼ぼうかしら?」ニヤ

 

提督「…ぇ?」

 

五十鈴「あの子昨日からずーっと提督の事考えながら1人でしてたから…ねぇ?そんな名取に本人を合わせてあげたら…」

 

五十鈴「どうなっちゃうのかしら?」にこ

 

提督「っ…」

 

提督(じ、冗談じゃない!?この前だって3日間も離してくれなくて…!それが原因でまた鈴谷達に責められて…!)ガタガタ

 

五十鈴「ほら、早く来なさい?」ガシ

 

提督「いや…」ブルブル

 

 

長良「五十鈴ー!演習ー!」タッタッタッ!

 

五十鈴「!」

 

五十鈴「そうだったわ!」パッ

 

提督「っ…」ほっ…

 

五十鈴「提督、演習が終わったら五十鈴達の部屋に来てね?」ズイ

 

提督「…」

 

五十鈴「“話したい事”がたくさんあるから」にこ

 

提督「な、なんで…」

 

 

長良「五十鈴早くー!」

 

五十鈴「今行くわー!」タッタッタッ…

 

 

提督「…」トボトボ

 

提督(俺が何したって言うんだ…)

 

提督(五十鈴だって前はあんな子じゃ…)

 

 

加賀(…今ね)こそこそ

 

 

加賀「提督、大丈夫ですか!?」ガシ

 

提督「ひっ!?」ビク

 

加賀「提督、私です、加賀ですよ!」

 

提督「…加賀か…」ジワ

 

加賀「提督!?そんなに…」

 

提督「あ…いや、すまんな…」ゴシゴシ

 

加賀「やっぱり千代田を…!!」

 

提督「い、いいんだ!俺は大丈夫だからっ!」

 

加賀「提督…」

 

提督(こんな加賀が信頼出来ないわけ無いじゃないか…)

 

提督「はは…情けないなぁ…」ジワ…

 

加賀「」ゾクゾク

 

提督「加賀と居ると安心して…」ポロポロ

 

 

 

加賀「」ハァハァ…

 

 

 

加賀(提督…そんな、泣き顔なんて見せられたら私…)

 

 

 

加賀(気分が高揚してしまいます)

 

 

提督「…か、加賀…?」

 

加賀「!」ジュル

 

加賀「な、何でしょう!?」

 

提督「だ、大丈夫か?」

 

加賀「えぇ、私も提督の境遇を考えると…」

 

提督「す、すまないな、こんな話を…」

 

 

加賀「あの…宜しければ私の部屋に…」クイ…

 

提督「…え?」

 

加賀「これ以上貴方が辛い思いをするのは見たくありません…」ウルウル

 

提督「加賀…」

 

提督「ありがとう加賀…」

 

提督「でも大丈夫…もう少しなんだ…」

 

加賀「…?」

 

提督(加賀なら大丈夫だろう…)

 

提督「加賀だから話すけどな…」

 

提督「実は…」

 

 

 

提督「助けを求めるメモを昨日鎮守府の外に投げたんだ」

 

 

加賀「!?」

 

提督「電話だったり手紙だとその日の秘書官に絶対止められるだろ?だから〜…」

 

加賀「…」

 

加賀(ま、まさか昨日鈴谷が外で提督を見たのは…!?)サー…

 

 

提督「ここら辺は他の鎮守府とは違い人通りもある」

 

加賀「…」ブツブツ

 

提督「だから絶対誰かしらが見つけてくれるはずなんだ!」

 

 

加賀「…」

 

提督「…?」

 

 

加賀「そうね、良かったわ。」にこ

 

 

加賀「私は少し用事を思い出したので」スタスタ

 

加賀(皆に知らせなくては…!)

 

 

 

提督「あっ…」

 

提督「加賀…?」

 

 

 

 

 

〜鈴熊の部屋〜

 

鈴谷「でねー」

 

熊野「もう!いい加減にして欲しいですわ!」

 

鈴谷「いいじゃーん、でね、提督ってば首締めながらするとね〜」

 

熊野「…」むす…

 

 

ドンドンドン!

 

鈴谷「?」

 

熊野「誰ですの?」

 

 

「鈴谷!加賀よ!大変な事になってるわ!」ドンドン!

 

鈴谷「ど、どうしたの!?」ガチャ

 

 

加賀「鈴谷!提督が鎮守府の外にsosの文書を…」

 

 

加賀「…って、あら?」

 

熊野「鈴谷ならもう飛び出して行きましたわ」

 

加賀「…そう…」

 

熊野「そ、それよりも加賀さん…」

 

熊野「その話、熊野にも話してくださる…?」ブルブル

 

加賀「えぇ、さっき提督から直接…」

 

………

……

 

 

 

 

 

〜執務室〜

 

ガチャッ!!

 

鈴谷「どこ!?提督っ…!」

 

 

青葉「!」ガサガサ

 

鈴谷「あ!青葉!提督は!?」

 

青葉「それが青葉達も今探していまして!」

 

 

鈴谷「…チッ」イラ

 

 

 

鈴谷「あんたさぁ!昨日常に見張るって言ったよねぇ!?」グイ

 

 

青葉「青葉だってずっと暇な訳じゃないんですよ!」パシッ!

 

 

鈴谷「っ、もういいわ、早く探して!」

 

青葉「分かってますよ!」タッタッタッ

 

 

鈴谷「提督…居なくならないで…!」タッタッタッ…

 

………

……

 

 

 

 

 

 

 

〜鎮守府・倉庫の隠し部屋〜

 

提督「助けが来るまでここに居よう…」

 

提督「もう限界だ…」

 

 

 

提督「はぁ…前は楽しかったなぁ…」

 

 

〜〜〜

〜〜

 

鈴谷『提督!鈴谷またMVPだよ!うんと褒めてね!』キラキラ

 

提督『あぁ!偉いぞ!次もこの調子で頼むな!』

 

千代田『提督?私はいいけどお姉も褒めてあげて!』

 

千歳『いいのよ千代田』

 

提督『すまんすまん!千歳も改装してからもよく活躍するな!感謝してるぞ!』

 

衣笠『提督!青葉がまた!』

 

提督『はは、しょうがないなぁ!』

 

〜〜

〜〜〜

 

 

提督「…」ジワ

 

提督「っ」ぐしぐし

 

 

「提督ー!?どこー!?」

 

提督「」ビク

 

「今のうちに出て来なさーい!」

 

提督「っ…」ブルブル

 

「今なら罰も軽いからさー!ほら!早く出てこーい!」タッタッタッ…

 

提督「…」ブルブル

 

提督「行ったかな…」

 

 

 

「んー?」 「どうしたんですの?」

 

 

 

 

「この辺から提督の匂いがする」

 

 

提督「っ」ゾク

 

提督(ヤバイ…!てかなんで匂いまで…!?)

 

ガチャ

 

提督「!!!」

 

ガサガサ

 

鈴谷「あれー、この中かなー?」

 

熊野「流石にこんな所には居ませんわ」

 

鈴谷「絶対居る気がするんだけど…」

 

熊野「でも隠れる所なんて…」

 

 

提督「…」ゴク…

 

 

鈴谷「あー!」

 

 

提督「」ビク

 

鈴谷「見て熊野!これ提督に使おうよ!」つ錆びた包丁

 

熊野「もう!変な病気になったらどうするんですの!?」

 

鈴谷「うっ…それはマズイね…」カラン

 

 

提督(一体何を…!?)ガクガク

 

 

熊野「けほ!埃っぽいですわ!」

 

鈴谷「うーん…出よっかー…」

 

バタン…

 

 

提督「…」

 

提督「よかった…」ほっ

 

提督(いま鎮守府はどうなってるんだ…?)

 

提督「…てかここに居たら助けが来ても分からなくないか…?」

 

提督(加賀に頼むか…?でもどうやって…)

 

提督「!」

 

提督(この倉庫に旧軍の電鍵が無かったか…!?)

 

提督「よし…」コソコソ

 

カチャ…

 

提督「」キョロキョロ

 

ササ!

 

ガサガサ…

 

電鍵「」キラ

 

提督(あった!!)

 

カチャカチャ…

 

〜〜〜

 

提督(こんな感じで繋ぐんだっけ…?)

 

提督(まだ使えるか…?)トン…トントン…

 

提督(どこでもいい…誰かこの音を聞いてくれ…!)

 

………

……

 

 

 

 

 

〜提督私室〜

 

ゴソゴソ…

 

五十鈴「ん?」ピク

 

長良「どうしたの?」

 

五十鈴「…」

 

五十鈴「すごく弱い短波が…」

 

長良「えぇ!?まさかスパイの放送じゃないの!?」

 

五十鈴「!?」

 

五十鈴「やだ!気持ち悪い!」ブチ

 

 

長良「そんな事より早く提督探そうよー!」

 

五十鈴「そうね」

 

長良「提督見つけたら何する?」

 

五十鈴「う〜ん…」

 

長良「多すぎて選べないか!」

 

五十鈴「ふふ…」ニヤ

 

………

……

 

 

〜司令室〜

 

-・ ・・ --- ・-・・ -・ ---・- -・-- ・-・-- 

 

 

加賀「!!」明石「!!」

 

明石「これは…!?」カチカチ

 

加賀「明石!古い信号よ!こんな音が出せるのは…!」

 

明石「えぇ!」

 

加賀「この音を今すぐ逆探知して!」

 

 

明石「もうやってます!」

 

カタカタ

 

 

加賀「早く!」

 

明石「っ出ました!座標出します!」ピッ

 

ブゥン…

 

 

加賀「!」

 

加賀「ここは…」

 

 

 

 

 

 

〜鎮守府正門〜

 

千代田「…」

 

千歳「…」ブルブル

 

千代田(こんなに怯えて…提督の奴…)ギリ

 

千代田「お姉…大丈夫だよ…提督はきっと…」

 

 

 

千歳「…ぷふ…」プルプル

 

 

千代田「お、お姉…?」

 

千歳「ふふふ…あっはははははっ!!」ゲラゲラ

 

千代田「…!」ゾワ…

 

 

千歳「ねぇ千代田!?」ガシ

 

千代田「な、なに…?」

 

 

千歳「提督には…もっともっと躾が必要よねぇ…?」ユラァ…

 

 

千代田「っ!」

 

千代田(こ、こんなお姉見たことが…)

 

 

千歳「千代田?」ギロ

 

千代田「!」ビク

 

千代田「も、もちろん!」

 

千歳「そうよねぇ!?」

 

千歳「ふふ…」

 

千歳「絶対逃がさないんだから…」ブツブツ

 

 

 

 

門「」ガラガラガラ…

 

ちとちよ「!!」

 

 

大淀「今週の任務持ってきましたよー…って」

 

大淀「あれ?どうしたんです?」

 

 

千歳「ちょっと緊急事態が…」

 

千代田「大淀さん!大変よ!提督が〜…」

 

 

 

大淀「あぁ、それなら大丈夫ですよ」にこ

 

ちとちよ「え!?」

 

 

 

 

 

 

〜倉庫〜

 

提督「っ誰か…」ツーツツー…

 

電鍵「」パキッ

 

提督「…ん?」

 

提督「…」パチパチ

 

電鍵「」シーン…

 

提督「くそ…流石に古すぎたか…」

 

提督「あんな短時間じゃ…いたずら扱いで終わりだよな…」

 

 

ガチャ

 

提督「!?」

 

 

加賀「…」

 

提督「なんだ…加賀か…」ほっ…

 

 

加賀「提督、助けに来ました」

 

提督「!」

 

提督「そうか!」

 

提督「ありがとう!加賀!」

 

加賀「えぇ」にこ

 

提督「悪いんだが、外から助けが来た時は俺がここに居ることを伝えて欲しいんだ」

 

 

加賀「…」

 

 

提督「…どうした?」

 

加賀「メモを拾った方が助けを連れてきましたよ」

 

提督「!!」

 

 

提督「そうか!!良かった!」

 

加賀「えぇ」

 

提督「さっそく案内を!」

 

 

加賀「もうそこに来ているわ?」にこ

 

提督「…」ジワ

 

提督「加賀…」

 

提督「ありがとうな…本当に…」ギュ…

 

加賀「さぁ、こんな埃っぽい所は出ましょう」

 

提督「あぁ…」

 

スタスタ…

 

 

 

 

 

 

 

大淀「あ、提督!」テテテ

 

艦娘達「」ゾロゾロ

 

 

 

提督「…え?」ピタ

 

 

 

提督「か、加賀…?一体…」ビクビク

 

 

 

加賀「ですから、メモを拾った方を連れてきました」

 

 

加賀「大淀がメモを拾ってくれたそうです」にこにこ

 

 

提督「は…?…え…?」

 

 

大淀「昨日大本営に先週分の報告書を提出する時にですね、こんなものを拾ったんですよ」つ提督の手帳

 

提督「!」

 

提督「そ、それは…!」ガタガタ

 

 

大淀「まぁ読んだ時はびっくりしましたが…」

 

 

大淀「こんな事を考えてるんですね?」ペラペラ

 

大淀「私達は狂ってる…と」

 

手帳「」グシャ

 

 

大淀「私狂ってますか?」にこ

 

提督「…」

 

大淀「」イラ

 

大淀「何か言ったらどうですか?」グイッ

 

提督「っ…」

 

提督「ご、ごめん…」

 

 

鈴谷「はぁ…」ツカツカ

 

提督「」ビク

 

 

鈴谷「提督〜」

 

鈴谷「もうそれ聞き飽きたよ〜!」ゲシ

 

提督「っ!」ドサ

 

 

千歳「ねぇ、もう何処へも行けないよう首輪でも付けましょうよ」

 

艦娘達「いいねー」「いっそ足取っちゃえば?」「目潰せばいいんじゃない?」

 

千歳「!」

 

千歳「皆いい事考えますね」ニヤ

 

 

提督「!?」

 

 

提督「ほ、本当に悪かったから!もうこんな事しないから!!」

 

提督「だから!」

 

 

青葉「信用出来ませんねー!」

 

青葉「腕はー…」

 

衣笠「無いと遊びにくいわよ?」

 

青葉「は!」

 

青葉「そうでした!」

 

 

鈴谷「じゃあ足かな?要らないよね」

 

提督「!!」

 

 

提督「うそだろ…?なぁ…」

 

提督「か、加賀!?助けくれ!」

 

加賀「…ごめんなさいね、でも我慢すればすぐよ」にこ

 

提督「は…?」

 

 

大淀「明石、居る?」

 

明石「はいはい」ツカツカ

 

明石「急に注文されたんですが、バッチリですよ」

 

 

注射器「」

 

 

提督「な、なんだよそれ…」ガクガク

 

明石「高速修復材を何倍にも薄めたやつですよ?」

 

明石「他にも色々入ってますが」ツカツカ

 

 

提督「っ…」

 

明石「これさえ打っとけば痛みや出血で死ぬなんて事はないですよ?」

 

 

明石「あ、切断時の痛みはもちろん感じますが」にこ

 

提督「!!」

 

提督(冗談じゃない!)

 

提督「や、やめてくれ!」バタバタ

 

 

 

鈴谷「ほら、みんなおさえてー」グイ

 

「はーい」「最後に足触っとこー」「これくれるの?」

ワラワラ

 

提督「ひっ…!」ぐぐぐ…

 

プス…

 

提督「いたっ…!」

 

 

 

明石「はい、これで完了!」

 

熊野「も、もういいんですの?」

 

明石「バッチリ!」

 

熊野「そう…」

 

 

熊野「提督…」

 

提督「熊野…頼む…助けてくれ…」

 

熊野「…」

 

熊野「私…貴方がここから居なくなると考えただけで…悲しみや怒り…その他にもよくわからない感情が急に押し寄せて来ましたのよ…?」

 

提督「そ、それは…」

 

熊野「それをごめんの一言で済まそうと…」ワナワナ

 

提督「ほ、本当にごめん!熊野達の気持ちも考えず…」

 

熊野「もういいですわ?」にこ

 

熊野「なぜこんなに苦しいか、先程ようやく分かりましたの」

 

提督「…?」

 

 

熊野「私も狂っていたのですから…」にこぉ

 

提督「ひっ…!」

 

熊野「…鈴谷、これ使ってみますわ?」つ錆びた包丁

 

提督「!?」

 

 

鈴谷「げ…それダメって自分で…」

 

明石「あ、致命的な菌とかは出なかったので大丈夫ですよ?」

 

鈴谷「えー!じゃあ鈴谷使いたーい!」

 

熊野「後で貸しますわ」にこ

 

熊野「さぁ提督、これが終わったら目一杯優しくしてあげますわ…?」

 

熊野「少しだけ我慢してくださいまし…」ツカツカ

 

 

提督「く、熊野っ!お前は狂ってなんかないよ!!お前だけが俺に優しくしてくれただろ!?なぁ!?」ガタガタ

 

 

熊野「ふふ…」

 

熊野「提督?」シャキ…

 

提督「」ガタガタ

 

 

熊野「!!」

 

熊野「まぁ…そんなに怯えて…//」

 

 

熊野「痛いですが、貴方のした事に対しての罰ですわ?」

 

提督「や…」ポロポロ

 

 

熊野「」ゾクゾク

 

 

熊野「はぁ…本当に…」

 

熊野「可愛らしいお方…」ウットリ

 

 

「早くー!」「次は私とお姉だからねー!」「青葉、撮ってる?」「もちろん!」

 

 

熊野「では…」

 

熊野「いきますわよ?」スッ…

 

 

………

……

 

 

 

 

 

〜〜〜

〜〜

 

 

「提督!鈴谷MVPだよ!」

 

「あぁ、偉いぞ」

 

「お姉も褒めてあげて!」

 

「そうだな…」

 

「提督!また青葉が!」

 

「はは…懲りないなぁ…」

 

 

………

……

 

……俺は幸せだった頃の鎮守府を再び手に入れた…

 

…あの後明石に作ってもらった義足は、誰かの許可無しで鎮守府外へ出ると、凍りついたように固まってしまう。

 

…らしい

 

もはや外へ出ようとも思わなくなってしまった…

 

次は手か?目か?…それとも命を取られるかもしれない…

 

皆俺がここから出る事は決して出来ないと思い、心に余裕が出来たのだろう…

 

だが、これで良かったのか…?

 

いや、考えるのはやめようか…

 

やっと元に戻ったんだ…

 

 

ん?

 

新しい任務…?これは…

 

 

提督「ケッコンカッコカリ…?」

 

 

艦娘達「…」ピク

 

 

 

 

ー完ー




こうなる前に逃げよう

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