【艦これ】色んな鎮守府の日常【SS】   作:大キャバクラ

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後半空気違います
遅くなって申し訳なかったです


21話・誘拐犯の居た鎮守府(神通) ☆※

〜鎮守府・廊下〜

 

いつもと変わらぬ夜、逃げる者と追う者が、そこに居た…

 

 

提督「はぁ…!っ…はぁっ…!」タッタッタッ

 

島風「あっ!提督ぅー!かけっこですね!?」タタタ!

 

提督「!!」

 

提督「すまん島風っ!今だけは勘弁してくれっ!」ピュー

 

島風「は、はやーい!」

 

 

 

 

提督「ここまで来ればっ…!」

 

提督「…っ!」

 

ガシ

 

提督「!?」ビク

 

 

 

 

 

 

 

 

神通「捕まえました…提督…」

 

 

 

提督「うわぁ!?」ドサ

 

神通「あっ…」

 

提督(離れたっ…!)

 

 

提督「っ…!」タタタ!

 

神通「…」ツカツカ

 

 

神通「提督…こちらへ…」

 

提督「なぁ頼むよ!本当にっ!」ジリジリ

 

神通「大丈夫です…今夜は優しくしますから…」ススス…

 

提督「ひぃっ!」ピタ

 

提督「!?」

 

提督(壁…!?)

 

神通「油断しましたね…」

 

 

神通「そこは行き止まりです」ピト

 

提督「あ…ぁ…!」ガタガタ

 

神通「さぁ…」ガシ

 

提督「はぅ…!」

 

 

神通「夜はまだまだこれからですよ」にこぉ

 

提督「」

 

 

…………

………

……

 

 

 

ー夜戦演習中…ー

 

提督「はぁ…はぁ…じ、神通…」

 

神通「…?」

 

提督「もう…明日もあるし…今日は…」

 

神通「そんな…」ぎゅ…

 

神通「まだ…足りません…」

 

提督「そんな事言ったって…俺も最近寝不足で…」

 

神通「…では、せめてこのまま一緒に寝ても…」

 

提督「そ、それくらいなら…」

 

 

提督(大丈夫だよな…?)

 

 

 

 

ー就寝中ー

 

提督「ん…」ピク

 

提督「…?」パチ

 

じゅる…ちゅぷ…

 

提督「ぅ…!?」ビクビク

 

ばさっ

 

神通「んむっ…提督っ…」ちゅぽ…

 

提督「!?」

 

提督(やっぱりこんな事に…!)

 

提督「い、いい加減にしてくれよっ…!」ぐぐぐ…

 

神通「や…!」

 

神通「離しません…っ!」ぎゅうぅ…

 

提督「くっ…!」

 

提督(どこにこんな力が…)

 

提督「はぁ…」

 

神通「提督…あの…」

 

提督「…?」

 

神通「口だけでは…我慢できません…」しゅる…

 

提督「も、もうやめようって…!」

 

神通「嫌です…」ウルウル

 

提督「っ…」

 

神通「もう一度だけ…愛して下さい…」きゅ…

 

提督「…はぁ…」

 

提督「本当に…一回だけだからな…?」

 

神通「!」

 

神通「はいっ…♪」にこ

 

提督(…俺も甘いな…)

 

………

……

 

 

 

 

〜次の日・執務室〜

 

提督「…」ぼーっ…

 

那珂「…」カリカリ

 

那珂「…」チラ

 

提督「…」ぼーっ…

 

那珂「…はぁ…」

 

那珂「提督っ!」

 

提督「…」ぼーっ…

 

那珂「もう!提督ってばー!」ユサユサ

 

提督「…」ぼーっ

 

提督「…はっ!」ビク

 

那珂「ねぇー!ぼーっとしてないで少しは任務進めてよー!」

 

提督「!」

 

提督「あ、あぁ、すまんすまん…」カリカリ…

 

那珂「もう…」

 

提督「…」カリ…カリ…

 

那珂「…!」

 

那珂「ちょっと!それ補給艦撃滅の報告書だよっ!?」

 

那珂「第五戦隊の任務はこっちの紙ー!」ペシペシ

 

提督「…?」チラ

 

提督「!、な、なんて事だ…」

 

那珂「ちょっと大丈夫…?」

 

提督「すまんな…那珂ちゃん…」

 

提督「今は酷く疲れているんだ…」うつらうつら

 

那珂「また神通ちゃんと…?」

 

提督「う…」グラ

 

提督「」バタン

 

那珂「!」

 

那珂「もー!しっかりしてよー!」ユサユサ

 

 

 

 

 

ーその日の夕方ー

 

〜川内型の部屋〜

 

 

那珂「〜でねー、提督ってば任務中なのに寝ちゃったんだよー!」

 

川内「それはちょっと問題ね〜」

 

那珂「でしょー!?川内ちゃんからも神通ちゃんに言ってよー!」

 

川内「いやぁ、いつも言ってるんだけどさぁ…」

 

那珂「何も変わってないじゃん!」ぷんぷん

 

カチャ

 

那珂「?」

 

キイ…

 

 

神通「只今戻りました…」ツヤツヤ

 

那珂「!」

 

那珂「ど、どこに行ってたの…?」

 

那珂(まさかこんなに早くから!?)

 

神通「ちょっと演習に…」

 

那珂「そ、そうなんだ…」

 

那珂(絶対嘘じゃん…)

 

川内「…」

 

川内「神通さ〜、提督と夜戦するのは良いけど任務に支障が無いようにね?」

 

神通「!」

 

神通「姉さん…そんなこと言って私と提督の仲を…」ワナワナ

 

川内「ちょ、そんな訳ないじゃない!」

 

那珂「で、でも神通ちゃん、このままじゃいつか提督がミスして、クビになっちゃうよ?」

 

神通「!」

 

神通「そ、そんな事になったら…」ブルブル

 

神通「…」ガタガタ

 

那珂「神通ちゃん…?」

 

 

神通「ぃゃ…」じわ

 

那珂&川内「!!」

 

 

神通「提督…いなくならないで…」ポロポロ

 

那珂「だ、大丈夫だって!」

 

那珂「ただ提督と…その…//」

 

川内「夜戦する頻度下げればいいんだって!」

 

那珂「そ、そうそう!」

 

神通「…」ブツブツ

 

川内「ちょっと神通…?」

 

神通「…分かりました…」

 

神通「今後…提督との逢引は控えます…」

 

那珂「!」

 

川内「…」

 

川内「まぁ程々にね〜」

 

 

那珂(これで解決したのかな…?)

 

 

 

 

ー次の日ー

 

提督「…」パチ

 

提督(こんなに眠る事が出来たのはいつぶりだろうか…)

 

提督(身体に疲れも残っていない…神通もやっと分かってくれたのか!)

 

コンコンコン…

 

提督「」ビク

 

提督「だ、誰だ…?」

 

「提督…神通です…」

 

提督「!」

 

提督(まさか昨日の分を今から!?)

 

提督「な、なんの用だ…?」

 

「あの…提督のお顔を一目だけでも…」

 

提督「…?」

 

提督(どういう事だ…?何時もなら問答無用で押し入って…)

 

提督「入るだけなら良いぞ…?」

 

「失礼します…」

 

カチャ…

 

提督「じんつ…」

 

提督「!?」

 

 

目が真っ赤な神通「提督…お元気そうで…何よりです…」にこ

 

提督「あ、あぁ…」

 

提督(な、泣いていたのか…?)

 

提督「お、おい…」

 

神通「では…提督…失礼しました…」フラフラ…

 

ガチャ…

 

 

提督「何という事だ…あんな神通見た事が…」

 

 

 

〜廊下〜

 

神通(提督…いつもより調子が良さそうでした…)

 

神通(やっぱり…私が提督の負担に…)

 

神通「…」フラフラ

 

愛宕「!」

 

 

愛宕「ちょっと神通ちゃん?どうしたの?」

 

神通「愛宕さん…」チラ

 

神通「何でもありません…」フラフラ

 

愛宕「嘘はダメよ?そんな顔して…」

 

愛宕「あ!まさか提督に何かされたの?」

 

神通「っ…」ピク

 

神通「な、何もされていません…」

 

神通「ただ…私が…」

 

愛宕「いいのよ…話して楽になりましょう?」ぽん

 

神通「…」コク

 

………

……

 

 

神通「…という訳なんです…」グス

 

愛宕「」ポカーン

 

愛宕(や、夜戦は最低1日10回…?)

 

愛宕(男の人ってそんなに続くものなの…?//)

 

神通「それで…昨日は提督にも合わず…それが辛くて…」ウルウル

 

愛宕「そ、そうね…でも、何も夜戦だけが男女の付き合いじゃないと思うわ…?」

 

神通「…」

 

愛宕「会えなくて辛いのなら、一緒に居るだけでもいいんじゃないの?」

 

神通「でもそれじゃ…その…」

 

愛宕「…?」

 

神通「提督と居ると…体が火照ってしまって…」

 

神通「自分を抑える事が…出来ないんです…//」もじもじ

 

愛宕「そ、そうなのね…」

 

愛宕(そんなにすごいのかしら…?)

 

神通「それに…提督と繋がっている時は…自分が本当に愛されていると感じるんです…」

 

 

神通「だって…」

 

神通「だって私は皆さんから…提督を奪う様な事を…」ポロポロ

 

愛宕「!」

 

神通「姉さんだって…那珂ちゃんだって…提督の事を…」

 

神通「それに愛宕さんだって…!」

 

愛宕「…奪われたなんて…思った事無いわ?」ぎゅ

 

神通「っ…」ぐすぐす

 

愛宕「確かに…提督を好きな子も居るわね、でもね?」

 

愛宕「貴女が提督をどれだけ愛しているか…提督が貴女をどれだけ大切にしているか…」

 

愛宕「ここに居る子なら皆知っているわよ?」にこ

 

神通「うぅ…」

 

愛宕「最初から一緒に提督を支えてきたじゃない!」

 

愛宕「だから自分に自信を持ちなさい?」

 

愛宕「綺麗なお顔が台無しよ?」ふきふき

 

神通「愛宕さん…」

 

愛宕「ほら、笑顔を見せて!」

 

愛宕「ぱんぱかぱーん!」にこ

 

神通「!」

 

神通「…ふふ」にこ

 

愛宕「!」

 

愛宕「いい顔になったわね♪」

 

神通「ありがとうございました…」

 

愛宕「良いのよ!また困ったことがあったら相談くらい乗ってあげるわ?」

 

神通「はい…よろしくお願いします…」にこ

 

 

…………

………

……

 

 

 

〜執務室〜

 

提督「…」カリカリ

 

那珂「…」カリカリ

 

提督「はぁ…」

 

那珂「もう、ため息ばっかり!」

 

那珂「幸せが逃げてくよー!」

 

提督「はぁ…幸せか…」

 

提督(神通…どうしたんだ一体…)

 

那珂「…神通ちゃんの事?」

 

提督「」ギク

 

提督「やっぱり分かるか…?」

 

那珂「うん…あのね…」

 

 

〜那珂ちゃん説明中〜

 

 

提督「そうか…」

 

那珂「うん…神通ちゃんもそれで控えるって…」

 

提督「…」

 

提督「…そういう事なら、俺も体を休めようかな」ふぅ

 

提督(良かった…神通に嫌われた訳じゃ無いんだな…)

 

那珂「そうだね…任務も溜まってるし!」

 

提督「う…!」

 

………

……

 

 

ー3日後ー

 

〜執務室〜

 

提督(神通…最近会っていないな…)

 

提督(まさか本当に愛想を尽かされた…?)

 

提督(いや…神通が俺の事を考えてくれている結果じゃないか!)

 

提督(任務を進めないと!)

 

提督「」カキカキ

 

那珂「…」チラ

 

那珂(提督…神通ちゃんの事考えてる顔してる…)

 

那珂(相変わらず妬けちゃうなー…)

 

 

 

 

 

ー1週間後ー

 

 

〜執務室〜

 

提督「任務が捗るわ〜!」カキカキ

 

川内「良いねー!」

 

提督「体内時計のリズムも調子良くなってきたのかな?」

 

川内「ふむふむ」

 

川内「あ!じゃあ私今日夜戦したい!」

 

提督「おう!良いぞ良いぞ!」カキカキ

 

川内「やったー!提督大好きー!」ダキ

 

提督「こらこら、くっつくなー?」

 

川内「良いじゃん良いじゃんー!」ムギュムギュ

 

提督「お、おい、いい加減に…」

 

 

川内「神通ともご無沙汰でしょー?」ニヤ

 

提督「…え?」

 

川内「どう?あっちの方の夜戦も…」

 

川内「誰にも言わないからさ〜」スッ…

 

提督「だ、ダメに決まってるだろっ!」

 

提督「俺には神通が居るんだっ!」

 

川内「…」

 

 

川内「ま、冗談だけどねー!」にこ

 

提督「か、からかうな!」

 

川内「ふふーん」

 

川内(やっぱり私じゃダメよね…)

 

 

 

 

 

〜執務室前〜

 

神通(今日まで我慢しました…)

 

神通(だから…今日くらいは…///)

 

神通「…」ドキドキ

 

 

 

 

「夜戦したい!」

 

「良いぞ良いぞ!」

 

「提督大好きー!」

 

 

神通「!!!」

 

神通「うそ…ね、姉さん…?」ガタ

 

神通(で、でも姉さんの事だから夜戦といっても…)

 

 

「神通ともご無沙汰でしょー?」

 

 

神通「ぁ…」ぺたん

 

神通「…」

 

神通(まさか…姉さん達が私に提督との逢引を控えるように言ってきたのは…)

 

 

 

 

神通(そう…だったのですね…)

 

 

神通「…」フラ…フラ…

 

 

那珂「あ!神通ちゃーん!」テテテ

 

神通「」ブツブツ

 

那珂「…?」

 

神通「…」チラ

 

那珂「じ、神通ちゃん…?」

 

神通「…那珂ちゃん」

 

那珂「な、何?」

 

 

神通「許さない…から…」ギロ

 

那珂「ひっ!?」

 

神通「そういう事だったのね…」ジリジリ

 

那珂「な、何のこと!?那珂ちゃん分からないよっ!」

 

神通「白々しい…」

 

神通「私から…大切な宝物を…奪っておいて…」ワナワナ

 

那珂「ほ、本当に分からないってば!」アセアセ

 

神通「なら…分かるまで…その身に刻んであげます…」スーっ…

 

那珂「!?」

 

那珂(に、逃げなきゃ…!!)

 

那珂「っ!」ダッ!

 

 

ざくっ…

 

 

那珂「え…?」

 

那珂「い、痛いっ!?」

 

 

神通「…」ツカツカ

 

神通「大丈夫…狙ったのは足だから…」

 

神通「那珂ちゃん…」

 

那珂「」ガタガタ

 

神通「ちゃんと私に…説明して?」にこ

 

………

……

 

 

 

 

 

 

ー3時間後ー

 

 

那珂「」シーン…

 

神通「また…気絶しちゃいました…」ゲシ

 

那珂「」ピク

 

神通「結局何も教えてくれませんね…」

 

神通「…」

 

神通(提督にも…直接聞かなきゃ…)

 

スタスタ…

 

 

 

 

 

川内「やっせんーやっせんー♪」てくてく

 

川内「!」

 

川内「ちょっと那珂ー!廊下で寝ちゃ…」

 

 

那珂「」

 

川内「ど、どうしたのよ!!」ゆさゆさ

 

那珂「ぁぅ…」

 

 

川内「っ!?」

 

川内(酷い…足にこんな太い釘を…何本も…)

 

川内「あ、明石さんの所に連れてってあげるからねっ!」

 

………

……

 

 

〜渡り廊下〜

 

提督(今日くらいは神通と…)

 

提督(本当に嫌われてなきゃ良いけど…)

 

 

バチッ

 

 

提督「!?」ビクン!!

 

提督「なっ…なんっ…!」ドサ

 

 

バチバチッ

 

提督「」ビクビクン!!

 

提督「ぅ…」ガク

 

 

 

 

神通「…」

 

神通「本当に…こんなもの使って大丈夫だったのでしょうか…?」

 

つスタンガン

 

 

神通「夕張さんで試せば良かった…」

 

神通「とりあえず提督を運ばないと…」

 

提督「」

 

ズルズル…

 

 

 

…………

………

……

 

 

 

 

 

提督「ん…」パチ

 

提督「…?」

 

提督「あれ…?俺何で…」

 

鎖「」ジャラ…

 

提督「え…!?」

 

ガチャガチャッ!

 

提督「まさか…深海棲艦に捕まった…!?」

 

 

「やっと目が覚めましたね…」コツン…コツン…

 

提督「!」

 

提督「この声…」

 

提督「神通か…?」

 

 

神通「はい…」にこ

 

提督「よ、良かった…」ほっ

 

提督「神通、どうやら手足が動かないようにされているんだ…」

 

神通「…」

 

提督「これ…解除出来ないか…?」ジャラ

 

神通「あの…」

 

神通「その前に私からも…お願いが…」

 

提督「…?」

 

神通「私と会っていない間…」

 

神通「姉さんと…那珂ちゃんと…何をしていたのか…」

 

神通「何を話していたのか…詳しく教えて頂けませんか…?」

 

提督「…?」

 

提督「ど、どういう事だ…?」

 

神通「那珂ちゃんにも聞いたのですが…泣き叫ぶばかりで話してくれなくて…」

 

提督「!?」

 

提督(泣き叫ぶ…?)

 

提督「じ、神通?何で那珂ちゃんが泣き叫ぶんだ…?」

 

神通「だって…普通に聞いても絶対に教えてくれないじゃないですか…」

 

神通「ですので…嘘をつく度に、足に釘を打ち付けてあげたんです…」

 

提督「は…?」

 

提督(釘…?)

 

提督「く、釘って何だよ…?」

 

 

神通「あっ…」

 

神通「心配しなくても大丈夫です…」

 

神通「提督が本当の事を仰って頂けるのなら…」

 

 

神通「この釘を使う事は無いでしょうから」

 

五寸釘「」ドサッ

 

提督「ひ…!?」ビク

 

神通「では提督…まずは1週間前の…私と会ったあの後の事から…」

 

 

神通「1時間毎にあった事を話して下さい…」にこ…

 

提督「!?」

 

提督「そ、そんなの覚えているわけ…」ガクガク

 

神通「っ…」ズキ…

 

神通「…い、一個目の…嘘…」

 

提督「え…?」

 

神通「私に隠そうとしている事があるから…」

 

 

神通「分からないなんて嘘をつくんですよね…?」ワナワナ

 

提督「ま、待ってくれっ!本当にそんな詳しく…!」

 

提督(1週間前の俺は何をしていた…!?)

 

 

神通「…っ」

 

神通「今…私から目を逸らしましたね…」

 

提督「っ!?」

 

神通「提督が私以外を見るなんて…嘘です…」プルプル

 

神通「二個です…まずは…親指と小指に…」カチャ…

 

提督「!!」

 

提督(不味いっ!?)

 

提督「じ、神通っ!気に障ったのなら謝るからっ!!」

 

提督「だからそんな…」

 

神通「大丈夫です…なら嘘はこれきりにしましょう…」

 

神通「この二本を打てば…もう嘘なんてつく気にはなりませんから…」にこ

 

提督「」ガタガタ

 

 

…………

………

……

 

 

 

 

〜工廠〜

 

明石「随分深いわね…」ピッ…

 

那珂「いっ…!?」ビクン

 

那珂「い、痛いよぉっ!」ガバっ

 

明石「あっ、起きましたね」

 

川内「っ!」

 

 

川内「那珂っ!」ダキ!

 

那珂「!」

 

那珂「川内ちゃん…?」

 

川内「那珂…貴女…足にびっしり釘が刺さったまま倒れてたんだよ…?」

 

 

那珂「!!!」

 

那珂「ぁ…」

 

川内「?」

 

 

那珂「あああぁぁぁぁぁっ!!!」バタバタ

 

川内「!?」

 

那珂「ご、ごめんなさいっ!ごめんなさいっ!」

 

那珂「もう嘘はつきませんっ!」ポロポロ

 

那珂「許して下さいっ!誰かっ!助けて下さい!!」バタバタ

 

 

川内「ち、ちょっと落ち着いてっ!!」

 

明石「夕張っ!鎮静剤持ってきてっ!」

 

夕張「はい!」

 

……

 

 

明石「ふぅ…」カチャ…

 

明石「後何本ですかー…?」

 

川内「…」

 

川内「20本以上はあるね〜…」

 

明石「20本…」

 

明石「それにしてもさっきの那珂ちゃん…一体何が…?」

 

川内「…」

 

川内(とりあえず神通にも知らせないとマズイわね…)

 

 

 

 

〜謎の部屋〜

 

カンっ…カンっ…カンっ…

 

提督「いぎっ…!?」ズキズキ

 

神通「っ!っ!」ガン!ガン!

 

提督「じ、神通っ…!」

 

提督「もう…やめてくれ…頼むから…」ポロポロ

 

神通「っ…」ガン!

 

提督「うぐっ…!」

 

神通「提督…本当の事を…言ってくださるだけで良いんです…」

 

神通「何で私に…嘘なんかつくのですか…」

 

提督「だから…全部本当の事なんだよ…」

 

神通「っ…」

 

グサっ!

 

提督「うっ…!?」

 

提督「じ、神通っ…!!」ブルブル

 

神通「…貴方が嘘ばかり吐くから…」

 

神通「もう釘が無くなってしまいました…」

 

提督「…っ」

 

提督(神通…どうしてしまったんだ…)

 

神通「新しいものを持ってきます…」スッ…

 

提督「!?」

 

提督(何とかして止めないと!)

 

提督「じ、神通っ!もうやめにしようっ!」

 

提督「こんな事する神通は見たくないっ!!」

 

神通「…」

 

 

提督「こんな神通は…嫌だっ!!」

 

神通「っ…」ビク

 

神通「…そう…ですか…」

 

 

神通「今までで1番の嘘…ですね…」

 

神通「分かりました…」

 

神通「こんな事だけはしたくなかったのですが…」すっ…

 

提督「…?」ビクビク

 

提督(ま、まさかあれは…)

 

神通「貴方が…素直な良い子になるまで…」

 

神通「これで折檻して差し上げます…」

 

 

海軍精神注入棒「」ずん…

 

 

提督「っ!?」

 

神通「大丈夫です…私達二水戦はこれの扱いには昔から慣れています…」

 

神通「骨に当たる事はありませんから…」

 

提督「や、やめてくれ…!」ブルブル

 

神通「それはこちらのセリフです…」

 

神通「愛する人から嘘をつき続けられる身にもなって下さい…!」

 

 

神通「嘘をつく悪い子には…躾が必要です…っ!」ブンッ!

 

バシッ!!

 

提督「っ〜〜!!!」

 

提督(い、いてぇっ!!?)

 

神通「まだまだ…これからですっ!」ブンッ!

 

バシッ!

 

提督「はぐっ…っ!!」

 

提督(こ、こんなの何発も耐えられないっ…!)

 

バシッ!

 

提督「うぐぁっ!!?」

 

神通「っ…」

 

神通「そんなに大きな声が出てたら…ここに居ることがバレてしまいます…」

 

神通「だから提督…これで口を塞ぎますね…」

 

ガムテープ「」ビッ

 

提督「っ…」

 

神通「貴方が悪いのですからね…」ビーッ

 

提督「んぐ…」ペタペタ

 

神通「これでまた出来ますね…」

 

提督「…っ」ジワ…

 

神通「…」ズキ…

 

神通「大丈夫です…これが終わったら…」

 

神通「また夫婦の営みをしましょう…」

 

神通「誰にも邪魔されない所で…」

 

 

神通「この世の終わりが来るまで…」にこ

 

提督「」ブルブル

 

………

……

 

 

 

 

 

 

 

ー1年後ー

 

〜喫茶店〜

 

川内「どう?神通、人間の暮らしには慣れた?」

 

神通「はい…」

 

川内「そう…」

 

川内「あ、那珂がね、やっと落ち着くようになってきたんだー」

 

神通「それは…よかったですね…」

 

川内「うん…」

 

川内「ねぇ…提督…まだ見つかって無いんだってね…」

 

神通「…」

 

川内「あっ、ご、ごめんねっ!」

 

川内「でも…もう…探してるのは私達だけになっちゃった…」

 

神通「いいんです…私ももう…提督は…」

 

川内「!!」

 

川内「な、何言ってるのよ!?探せばきっと見つかるって!!」

 

神通「もう…辛いんです…」

 

神通「それに…私にも今は夫が居ます…」

 

神通「あの人の事を考えるのは…」

 

川内「っ…!」

 

川内「…」

 

川内「そう…っ」

 

川内「でも…私はまだ…探し続けるから…」

 

神通「姉さん…」

 

川内「きっと見つかるから…だから…」

 

 

ピピピッ

 

川内「!」

 

神通「?」

 

川内「っ、ごめん!」

 

川内「私出撃しなきゃだからっ!」

 

神通「そうでしたか…」

 

川内「また会おうね…」

 

川内「今度は…提督も…那珂も…みんなでさ…」

 

神通「…」

 

神通「…はい」にこ

 

川内「じゃあ…行くね…」

 

神通「姉さん…武運長久を…」ビシ

 

川内「うん!」ビシ

 

タッタッタッ…

 

 

神通「ふぅ…」

 

神通「私もそろそろ家に…」

 

神通「あ…今日はカレーにしましょうか…」

 

スタスタ…

 

…………

……

 

 

 

 

 

 

〜神通の家〜

 

ガチャっ

 

バタン…

 

神通「…」てくてく

 

 

「神通…なのか…?」

 

神通「はい…」

 

「ど、どこだ…?頼む…教えてくれ…」

 

神通「私はここにいます…提督…」ぎゅ…

 

提督「あぁ…良かった…神通…」ぎゅうぅ

 

神通「…♪」

 

神通「提督…今日私が出掛けている間、何をしていましたか…?」

 

提督「何も…していなかった…」

 

神通「…」

 

提督「お前が居ないと…何もする気にならなくて…」

 

提督「神通と離れてしまうと俺には何も残らないから…」

 

神通「…辛かったですね…」ナデナデ

 

神通「でももう大丈夫です…」ぎゅうぅ

 

神通「私はここに居ますので…」

 

提督「神通…」

 

提督「っ…うぐっ…」

 

神通「…?」

 

神通「どうしました…?」

 

提督「す、すまない…また泣きそうに…」

 

神通「大丈夫ですよ…貴方の神通はここに居ます…」ぎゅ…

 

提督「…目が無くても涙は出るんだな…」グスッ

 

神通「…」

 

 

神通「…それは私に対する当てつけでしょうか…?」

 

提督「!?」

 

提督「ち、違うっ!そんなつもりじゃっ!」

 

神通「…」

 

神通「提督、今日も躾が必要みたいですね」

 

提督「ひっ…!ほ、本当に違うんだ…っ!だから頼むから…」ブルブル

 

神通「…」パッ

 

提督「あっ…」ドサ

 

提督「じ、神通…?」

 

提督「見捨てないで…どこに居るんだ…っ?」キョロキョロ

 

神通「…」

 

提督「返事をしてくれっ…」

 

提督「神通…」ゴンっ

 

提督「いたっ…!」

 

提督「神通っ!ほ、本当にお前が居ないと…」ガン

 

提督「っ…、あちこちに身体をぶつけて…っ」

 

神通「…」スタスタ

 

神通「しばらく反省していて下さい…」

 

ガチャ…

 

バタン

 

 

提督「ぁ…」

 

提督「また…1人…?」ガタガタ

 

提督「ごめんなさい…っ…」ブルブル

 

 

…………

……

 

 

 

 

 

 

ー2時間後ー

 

 

提督「…」ブツブツ

 

ガチャ…

 

提督「!!」

 

提督「神通!?神通だよな!?」

 

神通「…」

 

提督「もうあんな事言わないからっ!だから俺の側に来てくれっ!」

 

提督「お前に触れてないと気が狂いそうになるんだよ…!」

 

神通「…」

 

神通「…分かりました」

 

神通「もうあんな事…言わないで下さいね…」ギュ…

 

提督「!!」

 

提督「神通っ!」ぎゅうぅ

 

提督「あぁ…本当に神通だ…」さわさわ

 

神通「ん…♪」

 

神通「提督…ご飯をお持ちしましたよ…?」

 

提督「この匂いは…!」

 

神通「えぇ…カレーです…」

 

神通「また食べさせてあげますので…座りましょう…」

 

提督「あぁ…」

 

………

……

 

 

神通「…」ぱくっ

 

神通「」もぐもぐ

 

神通「んっ…」ちゅう…

 

提督「あむっ…」ちゅ

 

提督「」もぐ…

 

提督「っ、美味しいよ…神通…」

 

神通「良かったです…」

 

神通「次、行きますね…」

 

提督「」あーん

 

神通「…」ぱくっ

 

 

………

……

 

 

ー数ヶ月後ー

 

 

〜鎮守府〜

 

川内「ふぅ…」

 

川内「那珂ー、そっちは片付いたー?」

 

那珂「はーい」

 

川内「どれどれ…って全然じゃん!」

 

那珂「えへへ…こんなもの見つけちゃって…」

 

つアルバム

 

川内「あー!懐かしー!」

 

那珂「この頃は楽しかったね…」

 

那珂「提督が居て…神通ちゃんも居て…」

 

川内「そうね…」ペラ

 

川内「あ、これ今度神通にも見せてあげようよ!」

 

那珂「うん!」

 

那珂「きっと喜ぶよ!」

 

 

………

……

 

 

 

 

ー数日後ー

 

那珂「ねぇ、何も言わないで神通ちゃんの家に来て大丈夫なの…?」

 

川内「大丈夫だって!」

 

ぴんぽーん…

 

「はーい」

 

川内「神通ー!那珂も連れて来たよー!」

 

「!?」

 

「ね、姉さん…!?何でここに…!?」

 

川内「良いもの見つけたからさー!届けに来たんだよー!」

 

「っ…」

 

「少し待っていて下さい」

 

川内「はいはい」

 

 

ー10分後ー

 

 

ガチャ

 

神通「…お待たせしました…」

 

川内「おー!久々ーっ」

 

那珂「神通ちゃん!久し…ぶ…り…!?」

 

 

那珂「っ…」ドクン…ドクン…

 

那珂(な、何で神通ちゃんに会った途端に…!?)

 

川内「?」

 

川内「那珂?どうしたの?」

 

神通「…」

 

 

那珂「なっ…なんでも…はぁ…っ、…ないよ…っ!」ダラダラ

 

川内「ち、ちょっとっ!凄い汗だよ!?」

 

川内「神通っ!那珂が横になれるように何か…」

 

川内「神通…?」

 

 

神通「…」シラー…

 

 

川内(何…あの目…)ぞく…

 

川内(まるでゴミでも見てるみたいな…)

 

那珂「!」

 

那珂(あ、あの目っ…また…痛い事…)ガタガタガタ

 

 

那珂「…うぁ…」ばたん

 

川内「那珂!?ちょっと!」ゆさゆさ

 

那珂「」

 

川内「神通っ!那珂を家に入れてあげてっ!」

 

神通「…」

 

神通「申し訳ありませんが…現在家には…」

 

川内「っ!」

 

川内「何言ってるのよ!妹が大変な事になってんのよ!?」ガシ

 

神通「っ…」

 

神通「離して…ください…」

 

川内「那珂を助けるまで離さないっ…!」ぐぐぐ

 

神通「…っ!」バタバタ

 

川内「艦娘の力には敵わないでしょ…!」ぐいっ

 

川内「お願いよ…那珂を助けて…」

 

神通「ダメです…!」

 

 

「神通っ!どこに行ったんだ!?今日は何も悪い事はしてないだろうっ!?」

 

「早く俺の側に来てくれぇっ!」

 

 

川内「!?」

 

神通「!!!」

 

川内「今の…神通の旦那さんでしょ…?」

 

神通「ち、違います…!」

 

川内「じゃあ誰よ!?嘘つかないでよっ!!」

 

 

川内「旦那さんっ!神通の妹が大変なのっ!」

 

川内「中に入れさせて下さいっ!」ドンドン

 

神通「や、やめてっ!!」

 

川内「旦那さんっ!お願いしますっ!」

 

 

「…せ、川内か…?」

 

 

川内「な!?」

 

神通「ぁ…」

 

「妹って事は…那珂ちゃん…?」

 

川内「な、何で知って…」

 

 

神通「姉さん…帰って…下さい…!」どんっ

 

川内「っ…」ドサ

 

神通「今…絶対に家へ入れる訳にはいかないんです…」

 

川内(何で私達の事…?)

 

川内(軍の関係者以外は解体後の艦娘なんて…)

 

 

川内「!!」

 

 

神通「姉さん…那珂ちゃんは眠っているだけです…どうか…」

 

川内「…ねぇ」

 

神通「…」

 

川内「貴女の旦那さんってもしかして…」

 

神通「…っ」

 

 

川内「提督…なの…?」ギロ

 

神通「ち、違いますっ!」

 

神通「第一提督は失踪したじゃないですかっ…!」

 

川内「貴女が隠していればそうなるわよね…!?」

 

神通「違いますっ!もう帰って下さいっ!」ぐいっ

 

川内「っ…!!」ぶんっ!

 

バキッ

 

神通「ぁっ…」ドサ

 

 

「神通っ!頼むっ!早く来てくれっ!」

 

 

神通「提…督…」

 

川内「神通、ちょっと確認するだけだから」ツカツカ

 

神通「やめ…て…」ずり…

 

川内「…」ゲシ

 

神通「っ…」ガク

 

ガチャ

 

 

提督「じ、神通かっ!?」オロオロ

 

川内「っ!!」

 

 

ダキッ

 

提督「!?、ど、どうしたっ!?」

 

川内「提督っ…!」ぎゅうぅ

 

提督「神通…やっと来てくれた…」ギュ

 

川内「じ、神通じゃ…」

 

提督「あぁ…神通…っ…」ぎゅうぅ

 

川内(提督…目が…っ…)

 

川内「!」

 

川内(今なら…私が…)

 

川内(…)

 

川内「提督…」

 

提督「な、何だ…?」

 

川内「…」

 

 

川内「神通は…ここに居ますよ…」

 

提督「あぁ…ありがとうな…」

 

川内「さっき…姉さんと那珂ちゃんが来ていたんですよ…」

 

提督「!」

 

提督「そうか!懐かしいなぁ…」

 

川内「でも…出撃をしなければいけないので帰ってしまいました…」

 

提督「残念だな…」

 

川内「はい…」

 

提督「まぁ…会ってもこんな姿じゃな…」

 

川内「いえ…そんな事っ…きっとっ…」

 

川内「ふ、2人もっ…ひぐっ…提督にっ…っ!」ポロポロ

 

提督「っ!す、すまない神通っ!もうこんな事言わないからっ!」

 

川内「っ…!」

 

川内「うわぁぁっ!提督ーっ!」ぎゅうぅ

 

提督「神通!?」

 

川内「ごめんねぇぇっ!気付けなくてごめんねぇっ!」ぐすぐす

 

川内「こんな姿になるまで見つけられなくてごめんなさぁぁぁいっ!!」

 

提督「神通…?」

 

川内「憲兵を呼んであげるからっ!だからまた提督にっ…!」

 

 

ゴン…

 

川内「!?」

 

ガンッ

 

川内「あぐ…っ」ドサ

 

 

川内「…?」チラ

 

 

 

 

神通「はぁっ…はぁっ…」

 

川内「じん…つ…」

 

神通「っよくもっ…私の声でっ!」ガンッ!

 

神通「提督にっ!!」ドゴッ

 

神通「っ!!」バキッ

 

川内「や…め…」ボロボロ

 

神通「悪魔っ!悪魔めっ!!」ドカッバキッ!!

 

川内「ぁぅ…」ガク

 

 

川内「」

 

神通「はぁ…はぁ…!」ワナワナ

 

提督「…?」

 

神通「提督っ…はぁ…っ、もう大丈夫です…」

 

神通「貴方を誑かす悪い悪魔は退治しましたっ…!」

 

提督「あ、悪魔…?」

 

提督「それより神通…?一体何が…?」

 

神通「だ、大丈夫ですっ…!貴方は私の事だけ考えていれば…!」ぎゅ…

 

提督「ぁ…」

 

神通「提督…今は…眠っていて下さい…」ぎゅうぅ…!

 

提督「っ…」

 

かくん…

 

 

神通「…」

 

神通「さて…」

 

 

 

 

神通「那珂ちゃん…?」くるっ

 

那珂「」ピク

 

神通「とっくに起きていますよね…?」

 

那珂「」シーン…

 

神通「…」

 

神通「…釘…まだありましたっけ…?」ツカツカ

 

那珂「ひっ!?」ガバッ

 

神通「…」

 

那珂「ぁ…あぅ…」ガタガタ

 

神通「那珂ちゃん…今日見た事は…分かりますよね…!?」ギロ

 

那珂「っ…」

 

神通「もしこの事を誰かに言ったり…また姉さんを連れて来たりしたら…」

 

神通「貴女の…その顔も…もっと大事な所も…」

 

 

神通「全部…全部…壊すから…」ぐいっ

 

那珂「っ!」こくこく

 

神通「…」パッ

 

那珂「いっ…」ドサ

 

神通「じゃあ那珂ちゃん…」

 

神通「この女を連れて帰って…」ゲシ

 

川内「」ごろ…

 

那珂「は、はいぃ…!」ブルブル

 

神通「もう二度と…来ないでね…」

 

那珂「じ、神通ちゃ」

 

バタン!!

 

 

那珂「あっ…」

 

那珂「神通ちゃん…っ…」

 

 

…………

……

 

 

 

 

 

ー1年後ー

 

〜鎮守府〜

 

 

川内「はぁ〜、近頃夜戦も少ないわね〜」

 

那珂「そうだねー」

 

川内「神通元気かな〜?」

 

那珂「っ…」

 

那珂「げ、元気だって!たまに手紙が来てるじゃん!」

 

川内「でも会いたいよね〜」

 

那珂「い、忙しいから会えないよっ」

 

川内「はぁ〜…」

 

那珂「でも…いつかまた会えるよ…3人で…」

 

川内「そうだね〜…」

 

 

 

 

 

あの後…

川内ちゃんは目を覚ましたらあの時の記憶がありませんでした…

そこで…敵の砲撃が直撃して気を失っていたという事にしました…

神通ちゃんからの手紙は私の自作自演です…

神通ちゃんは今、旦那さんの仕事に付いて行き、世界中を飛び回っているという事にしています…

そうすれば…会えない理由にもなるよね…

でも川内ちゃん…あの提督の記憶がすっぽり抜けてるんです…

幸か不幸か…でも私は…きっと川内ちゃんも、その方が幸せなんだと思います…

でも…提督も含めた4人で…また集まりたかったな…

 

 

 

………

……

 

 

 

 

 

提督「…」

 

神通「提督…ご飯ですよ…?」

 

提督「…」

 

神通「提督…?」

 

提督「お、おぉ、神通か…」

 

神通「提督…何を考えていたのですか…?」

 

提督「いや…また昔みたいにさ…みんなで集まりたかったなって…」

 

神通「そうですか…」

 

提督「でも今は…神通が居てくれるだけで充分だよ…」ぎゅ…

 

神通「…」

 

神通「…♪」ギュ…

 

 

ー完ー




新しい戦艦ほすぅ
また暫く空いてしまいます

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