【艦これ】色んな鎮守府の日常【SS】   作:大キャバクラ

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あっ!小林製薬!


39話・逃げ切ったら賞金の鎮守府 ☆

〜某日・執務室〜

 

提督「…」カキカキ

 

 

大淀「何してるんですか?」ひょこっ

 

提督「っ!?」ガサガサ

 

提督「何でもないよ!」

 

提督「入るならノックくらいだなぁ…」

 

大淀「ふふ…やましい事でもあるんですか?」くすっ

 

提督「そんな事は無いけど…」

 

大淀「ちょっとお話しがあってですね」

 

提督「何だい?」

 

大淀「提督、100万円欲しくないですか?」

 

提督「どうした急に?欲しいに決まってるだろ」

 

大淀「こんなものが大本営から来てますが」ぴら

 

提督「ん?」

 

提督「こ、これは…!!」ガタガタ

 

 

「艦娘から逃げ切れたら100万円!!」

 

提督「こんな任務やるに決まってるだろ!!」ガタッ

 

大淀「でもほら、注意書きには捕まった場合何されても文句は言えないって…」

 

提督「こ、殺されるのか…?」

 

大淀「流石にそれは…」

 

提督「なら大丈夫!」

 

大淀「じゃあエントリーします?」

 

提督「あぁ!望むところよ!」

 

大淀「やけに自信がありますね」

 

提督「ふっふっふっ…」

 

提督(正直俺は最低10万も貰えれば資金として十分…)

 

提督(あとは山分けする事にして艦娘を買収しよう!!)

 

提督(ちょれぇ…!全くちょれぇぜ大本営さんよぉ…!!)

 

大淀「…」

 

 

〜当日〜

 

大淀「良いですか?この執務室からスタートして、正門を抜ければクリア…らしいです」

 

大淀「それ以外のところから出てもクリアにはならないので注意して下さいね」

 

提督(頼むぞ…結局殆どの艦娘を買収してしまった…だがこれで臨時のボーナスがもらえると考えりゃぁ…)じゅる

 

大淀「では、スタートっ」

 

提督「よしっ!」ダッ…

 

グイッ!

 

提督「っ!?」スッテーン!

 

提督「いっでぇ…!?」

 

大淀「…」

 

提督「な、何すんだよ大淀!」

 

提督「いってぇ〜…」サスサス

 

大淀「…」ガシ

 

提督「な、何だよ」

 

大淀「良いですか?捕まった提督は何されても…」

 

 

大淀「文句が言えないんですよ♡」

 

提督「!?」

 

提督「大淀も対象なのかっ!?」

 

大淀「当たり前じゃないですか」

 

大淀「私のこと何だと思ってたんです??」スンスン

 

提督「っ」ぞくぞく

 

提督「は、離せっ!」ぐぐっ…

 

大淀「力で私に敵うとでも…?」ぎゅうぅ

 

提督「!」

 

提督「そ、そうだ!大淀!五万!五万やる!だから見逃してっ…」

 

大淀「提督」

 

提督「」びくっ

 

大淀「捕まった貴方が悪いんですよ」ずりずり

 

提督「うぉわぁぁあぁぁ!」

 

………

……

 

 

提督「」ゲッソリ

 

提督「ひ、酷い…」

 

大淀「〜♪」ツヤツヤ

 

提督「はぁ…こんな所に伏兵が居たとは…」

 

提督「あーあ…任務失敗…小遣い稼ぎにもならんかったなぁ…」

 

大淀「所で逃げなくて良いんですか?」

 

提督「へ?もう逃げる必要ないだろ?ったくお前の所為で…」ブツブツ

 

大淀「何言ってるんですか?賞金は無くなりましたけど、逃げ切るまでは終わりませんよ?」

 

提督「へぇ??」

 

大淀「ほら、ここに書いてありますよ」

 

提督「…」うわぁ

 

提督(ま、まぁ艦娘達は一応買収したし逃げれるだろ)

 

提督「じゃ…」たたっ

 

大淀「お気をつけて」ふりふり

 

バタン

 

 

ーー…

 

大淀「…通信?」

 

大淀「はい、こちら大淀です」

 

大淀「提督ですか?えぇ、もう捕まえましたけど…」

 

大淀「はい、はい、どうしてそんな事を?」

 

大淀「…へぇ…買収…あの人そんな事してたんですねぇ…」

 

……

 

〜廊下〜

 

提督「まだ捕まった事はバレてないよなぁ…?このまま逃げるぞ俺は…」ソロソロ

 

 

秋津洲「あっ!提督〜!」

 

提督「っ!」びくぅ

 

提督「あ、秋津洲じゃないか…」

 

秋津洲「山分け期待してるかもっ!早く逃げると良いかも!」

 

提督「あ、あぁ!」

 

提督「ありがとうな!頑張るよ!」

 

秋津洲「っ…」

 

秋津洲「…」

 

提督「じゃ!」

 

秋津洲「…待ってほしいかも」

 

提督「ど、どうした?大艇ちゃん用のアクセサリー買うんだろ?ほら、早く逃げないと…」

 

秋津洲「私嘘は嫌いかも」

 

提督「!?」

 

秋津洲「あのね」

 

 

秋津洲「提督が捕まった事はとっくに知ってるかも」

 

提督「な、何で…」

 

秋津洲「提督が正直に話してくれれば見逃すつもりだったかも」

 

秋津洲「私が提督に危害を加える存在だと思われて傷ついたかも」

 

秋津洲「だから…」

 

 

秋津洲「もう許さねぇかもっ!」ガバッ

 

提督「うぉっ!?ま、待ってくれ!悪かった!」どさ

 

提督「さっき開幕で大淀に捕まったんだ!」

 

秋津洲「」ピク

 

提督「それで色々されてもう限界なんだ!頼む!見逃し

 

秋津洲「ますます逃がさないかも!」

 

提督「そんな!」

 

秋津洲「秋津洲で上書きしてやるかも!覚悟してねっ!」

 

提督「うぅゎあぁぁ!!」

 

………

……

 

 

提督「うっ…うっ…!」しくしく

 

秋津洲「やり過ぎたとは思ってないかも!♪」

 

秋津洲「気が向いたらまたお願いするかも!じゃあねっ!」

 

 

提督「ぅ…っくそっ…」ずり…ずり…

 

提督「こんな任務受けるんじゃなかったぁ…っ…」

 

 

イムヤ「ちょっと司令官!どうしたのよ!?」ててて

 

提督「!?」

 

提督「いやぁぁ!!やめて下さいお願いしますぅ!!」ぼろぼろ

 

イムヤ「えぇ…!」

 

イムヤ「ちょっと落ち着いてっ!?私は何もしないわっ!?」

 

提督「ほ、本当か…?」

 

イムヤ「うん、本当よ?おいで…?」

 

提督「…」

 

イムヤ「何されたか分からないけど…私はいつだって司令官の味方なんだから…」

 

提督「いむや…」

 

ぎゅっ…

 

イムヤ「辛かったわね…」

 

イムヤ「でももう大丈夫…」なでなで

 

提督「うっ…うっ…」ぐすっ

 

イムヤ「♪」

 

〜〜〜

 

 

提督「…ありがとう…もう行くよ…」

 

ぐっ…

 

提督「…あれ?離して欲しいなって…」

 

提督「早く逃げないと他の子達が…」

 

イムヤ「うん…分かってる…私はあなたの味方…」ぎゅっ

 

提督「だ、だから…」

 

イムヤ「なーんて」

 

 

イムヤ「う・そ♡」ぎゅむっ

 

提督「っ!?」

 

イムヤ「もうとっっくに捕まってるんでしょ?」にやぁ

 

イムヤ「誰に汚されたの?言いなさい?」

 

提督「つ、捕まってなんか」

 

イムヤ「…」スンスン

 

 

イムヤ「大淀と秋津洲ね」

 

提督「何で知って…」

 

イムヤ「こんなに臭い司令官初めてね」

 

イムヤ「臭くて臭くてたまらないわ」

 

提督「…」

 

イムヤ「こっち来るのよ」ぐいっ

 

提督「ちょっと待って…」

 

イムヤ「…」ぐいっ!

 

提督「うわっ」どてっ

 

ずりずり…

 

バタン…

 

………

……

 

 

ガチャ

 

提督「」ドサ

 

イムヤ「じゃあね司令官」

 

イムヤ「もう捕まるんじゃないわよ?」

 

提督「」

 

イムヤ「もし捕まったらまた…ね?」にや

 

バタン

 

 

提督「…」

 

提督「うぅ…」むくっ

 

提督「うぅ…うわぁぁ…」ぽろぽろ

 

提督「もう嫌だぁ…」ぐずぐず

 

ぴぴぴっ

 

提督「…?」ぽち

 

提督「ぐすっ…だ、誰ですかっ…」

 

大淀『あ、提督、その声の様子だと色々あったみたいですねぇ?』

 

提督「ひっ」

 

大淀『あ、切らないで下さいよ?提督』

 

提督「な、何で…」

 

大淀『貴方にとって悪い話では無いと思うんです』

 

提督「これ以上悪い話は無いだろ…?もう散々だぞ…」

 

大淀『まぁまぁ』

 

大淀『それでですね、今持っていらっしゃる通信機が有りますよね?』

 

提督「あ、あぁ」

 

大淀『電源ボタンの下にあるゼブラ模様のスイッチ押してみて下さい』

 

提督「はぁ」ポチ

 

 

ビーッ!!ビーッ!!ビーッ!!ビーッ!!

 

提督「!!?!?」

 

大淀『あ、東棟に居るんですね』

 

提督「だ、騙したなっ!」

 

大淀『艦娘をお金でどうこうしようとする人にはそのくら ブヂッ

 

提督「こ、こんな物っ!」ガシャアッ!

 

ビーッ!!ビーッ!!

 

提督「ひいぃ!?」

 

提督「全然鳴り止まないじゃん…!?」

 

ぎゅむっ

 

提督「うぐっ!?」

 

提督「だ、誰だ!?羽交い締めにしてるのはっ!?」バタバタ

 

ぎゅうぅッ!

 

提督「いたっ!?ごめんなさい!やめて下さいっ!」へたぁ…

 

提督「はぁっ…はぁっ…!」

 

つーっ…さわさわ…

 

提督「ひうっ!?」びくん

 

提督「や、やめてくれぇっ!!」

 

 

 

明石「はぁ…はぁ…///♡」さわさわ

 

提督「誰かぁ…助けてくれ…」

 

明石「心配しなくてもこれから大勢来ますよぅ…♡」ボソボソ

 

提督「〜っ」ぞぞ〜…

 

明石「それまで私と楽しみましょうねぇ…//♡」

 

明石「はむっ♡」ちゅぱっ

 

提督「ひっ」ぞわ

 

提督「も、もう分かったから…お金なら俺のポケットマネーから…」

 

明石「じゃあ1億円」ぱっ

 

提督「へ…?」

 

明石「1億円用意できたら考えてあげますが??」

 

提督「そ、そんな大金あるわけ…」

 

明石「じゃあしょうがないですね」ガバッ

 

提督「ふぉっ!?」どさ

 

明石「んふふっ…」ぺろぺろ

 

提督「」

 

明石「私姉妹艦いないんですよ」

 

明石「でも、母娘艦っていうのもありかなって」かちゃかちゃ

 

提督「!?」

 

提督「お前までっ…!」

 

明石「じゃあ、いただきまぁす」

 

………

……

 

 

提督「」

 

明石「ふふ♡提督、建造任務が終わったから次は懐胎任務ですねぇ♡」サスサス

 

提督「あぅ…」ずりずり…

 

明石「頑張って逃げてくださいね?あなた♡」

 

 

提督「足腰立たねぇ…っ」フラッ

 

提督「もうすぐなんだ…こんな所…っ…」

 

コツコツ…

 

提督「…?」

 

提督「ぁ…」

 

 

鈴谷「…」ニヤニヤ

 

提督「」ガタガタ

 

鈴谷「提督、捕まったんだってね」

 

提督「…」ふるふる

 

鈴谷「嘘ついてもだーめ」

 

鈴谷「契約…白紙になっちゃったね♡」にたぁ

 

提督「っ!」

 

鈴谷「つまり今の提督って何されても文句言えない訳だ」

 

鈴谷「大淀に秋津洲にイムヤに明石…ふむふむ…」じろじろ

 

提督「お願いだから…」

 

鈴谷「ん?」

 

提督「見逃して…後で言う事なら聞くから…キリが無いんだ…このままじゃ…」

 

鈴谷「ん〜…」

 

提督「…」

 

鈴谷「ま、そこまで言うんじゃしょうがない!」

 

提督「!」ぱぁ

 

鈴谷「ほら、もう真っ直ぐ行けば正門だよん」

 

鈴谷「頑張ってね!」

 

提督「ありがとうっ!ありがとうっ!」ぐすぐす

 

提督「お前は本当にいい艦娘だっ…」フラフラ

 

鈴谷「照れるなー//」

 

提督「じゃあ…」

 

 

熊野「通しませんわ」ザッ…

 

提督「!?」ビク

 

熊野「鈴谷、話が違いましてよ」

 

鈴谷「ちょっ、良いじゃん熊野!クリアしたら何でもしてくれるみたいだしさぁ」

 

熊野「それは一度きりでしてよ」

 

鈴谷「!」

 

提督「あ、あの…」

 

熊野「クリアさえしなければ何度でも…何度も…」ぶつぶつ

 

鈴谷「うーん…」

 

提督「っ…」ざっ…ざっ…

 

 

鈴谷「あ、ちょっと待って」ガシ

 

提督「やめろっ…離せっ!」ぶんぶん

 

鈴谷「やっぱり予定変更!」

 

熊野「そう来なくっちゃですわ!」

 

鈴谷「今いい事思い付いたんだよね〜!」

 

熊野「?」

 

鈴谷「鈴谷達の部屋で提督飼おうよ!」

 

熊野「まぁ!」

 

提督「!?」

 

熊野「良い考えですわ!」

 

鈴谷「でしょ〜!」

 

キャッキャッ

 

提督「ま、待ってくれ!」

 

 

「ええ、待ってください」

 

提督「!?」

 

大淀「…」ツカツカ

 

提督「大淀…何でここに…」

 

大淀「独占はダメですよ」

 

鈴谷「えぇ〜」

 

熊野「…」

 

大淀「しょうがないじゃ無いですか?ルールが違いますよ鈴谷さん」

 

提督「…?」

 

提督(ルール…?)

 

大淀「独占はダメって皆んなで決めましたよね?」

 

提督「!」

 

提督「ま、待ってくれ!お前達一体何を…」

 

熊野「あら、気付いていなかったんですの?」

 

大淀「ふふっ…」

 

鈴谷「流石に嘘でしょ?知ってて楽しんでたんだよね?」

 

提督「…?」

 

 

大淀「提督、こんな任務始めからありませんよ」にこ

 

提督「!?」

 

鈴谷「うんうん」

 

大淀「おかしいと思わないんですか?何ですかこのふざけた任務は」ペラペラ

 

大淀「冗談で言ってみたらまさか食いついて来るとは思わなかったですよ」

 

提督「何で…」

 

大淀「そうですね…貴方を私達の物にする為…ですかねぇ?」

 

提督「!!」

 

 

大淀「知らないとでも思ってました?コソコソ辞表を書いてた事」

 

提督「!」

 

大淀「だからここから出す訳にはいかないんですよ」

 

大淀「ふふ…最初からクリアなんて無かったんです」

 

大淀「皆んなこの日まで貴方を犯す気で準備してたんですよ」にこ

 

提督「うそ…」

 

秋津洲「嘘じゃないかも、ぜーんぶ本当の事よ?」

 

提督「…」

 

イムヤ「そうよ、逃す気なんてゼロ」

 

イムヤ「買収されたフリよねぇ」

 

提督「じゃあ…俺は…最初から…」

 

明石「まさか買収しようとしてくるとは思いませんでしたねぇ」

 

明石「笑っちゃいましたよ本当に」

 

提督「っ…」

 

提督「俺はお前達のそういう所が…!」ワナワナ

 

提督「知ってるんだ…俺の私物や着替えが無くなるのもお前達の所為だって…!」

 

明石「へぇ…」ツカツカ

 

提督「」ビク

 

明石「気付いてたんだぁ」

 

提督「や、やめろっ」

 

明石「じゃあもう隠す必要なんて無いんですね」にこ

 

提督「ふ、ふざけるな!こんな所出て行ってやる!」

 

鈴谷「まぁまぁ、落ち着きなよ提督っ」ガシ

 

提督「離せっ!」

 

大淀「まだ分からないんですね?」

 

大淀「最初から逃す気なんてありませんよ」

 

提督「そうだっ、大本営に掛け合ってやる…!お前達がこんな事をしていると知ったら…」

 

大淀「私達を買収…した事も喋りますか?」

 

提督「えっ…」

 

大淀「提督、私達を買いましたね?過程、事情はどうあれ貴方は艦娘にお金を渡した」

 

大淀「私達は貴方と肉体関係を持った…」

 

提督「…」

 

大淀「…あれぇ?」にやぁ

 

大淀「これって買収って言うより売春ですよねぇ?」にたにた

 

提督「ち、ちが…」

 

大淀「何が違うんですか?」ずいっ

 

提督「あれは任務の為で…」

 

大淀「」ピク

 

大淀「嘘の物とはいえ任務達成の為には賄賂を渡すと…」メモメモ

 

提督「や、やめて…っ…」

 

大淀「最初は既成事実で脅そうとしたのですが…」

 

大淀「まさか提督の方から我々の有利に動いてくれるとは思いませんでしたよ」

 

大淀「この一連の事の全ては、貴方をここに囲う為の罠なんですよ」にこ

 

提督「嫌だ…俺は…」

 

イムヤ「いいじゃない司令官、何不自由させないわ」ぎゅっ

 

提督「っ…自由なんて…何処にも…」

 

大淀「ふふ…今更ですか?そうですよ」

 

大淀「これからも私達の為に頑張って下さいね?提督」

 

 

ー完ー




獲ったぜ

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