【艦これ】色んな鎮守府の日常【SS】   作:大キャバクラ

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4話・技術者提督の居る鎮守府(明石)

〜工廠〜

 

明石「提督、あれ取ってくれません?」カチカチ

 

提督「ほいよ」スッ

 

明石「ありがとうございます」パシッ

 

明石「それにしても提督も変わってますね〜。自らも艤装のメンテナンスをしたいなんて」

 

提督「そうか〜?機械いじりは男のロマンだと思うが…それに俺の大切な艦娘の命とも言える艤装だ、最高責任者が少し手を入れるくらい大丈夫だと思うぞ」カチャカチャ

 

明石「まぁ私も楽だから大歓迎ですけどね!」

 

提督「そりゃ良かった」

 

提督「ん?何だこりゃ、タービンが真っ黒じゃねぇか!」

 

明石「あ〜多分島風ちゃんですね〜、あの子目一杯タービン回すのでよく整備で預かるんですよ」

 

提督「成る程、でもこれじゃいざ回避するって時に焼き付いて動けませんってなったら大変だよな…後で言っとくか」

 

明石「それは怖いですね」

 

提督「こうして皆の癖も分かるんだ、やっぱり艤装を整備して損は無いよ、ん?スパナが合わんな…こりゃインチネジか」

 

明石「それアイオワさんの艤装ですね、トルクスとインチは2番の棚ですよ」

 

提督「そうか、我儘言うつもりは無いが規格はミリで合わせて欲しいもんだねぇ…」ゴソゴソ

 

日向「おや、やっているな提督」

 

提督「おぉ日向か、甲板の整備は終わってるぞ。」

 

日向「そうか、有難いな」

 

提督「お前艦載機飛ばしすぎじゃ無いか?カタパルトの磨耗が凄いぞ」

 

日向「そうか?瑞雲を放って突撃をするのが今我々の流行りだが…」

 

提督「あぁ〜成る程、弾着観測か、それじゃしょうがないな」

 

日向「いや?瑞雲を放って瑞雲を突撃させるんだ。これなら一航戦二航戦にも負けないぞ」

 

提督「おまっ、何つー使い方だよ!何か報告書のボーキ申請数多いなって思ってたんだが!」

 

日向「まぁ、そうなるな(笑)」

 

提督「程々にしてくれ…」

 

日向「最上の育成が終わったら検討しよう、じゃ」スタスタ

 

提督「思わぬ航空事情を知ってしまったな…」

 

明石「まぁまぁ、日向さんも最近戦果を上げ続けてますし、良いんじゃないですか?」ハハハ

 

提督「むぅ…日向もそれで高揚してるし良いか〜」

 

摩耶「よっ!提督!頼んでた物は出来たかー?」

 

提督「おぉ!出来てるぞ!ほれ、25mm三連装機銃だ」

 

摩耶「やったなぁ!これで集中配備できるぜ!サンキューな!」

 

提督「おーう!また何かあったら言えよー」

 

提督「お、もうこんな時間か!昼飯どうする?」

 

明石「食堂に行きましょう!今日はハヤシライスですって!」

 

提督「良いね〜、じゃあ行こっか」

阿賀野「あっ!提督!阿賀野とお昼、行こう?」

 

提督「いや、今日は…」チラッ

 

明石「私は大丈夫ですよ!大淀と行きますので!」

 

提督「そ、そうか、悪いな…」

 

阿賀野「阿賀野、提督と一緒で嬉しいわ!」ギュッ

 

提督「そ、そんなにくっつくな!」テクテク

 

 

 

 

明石「…」

 

明石「はぁ…提督とお昼行きたかったなぁ…でも私みたいな工作艦が独り占めして良い人じゃないよね…ただでさえ昼間は一緒に居られるし、それで充分よ、充分…」

大淀「何してるの?」ヒョコ

 

明石「わひゃあ!?大淀!急に話しかけないでよー!もー!」

 

大淀「ごめんなさいね、何か乙女の悩みが聞こえたから」

 

明石「ちょっ!?聞いてたの!?」

 

大淀「お昼行きたかったなぁ…からバッチリ聞いてたわ」

 

明石「無し無し!忘れてぇ!!」ワタワタ

 

大淀「いいえ、忘れられないわ、同じゼロから提督を支えてきた親友だもの!その気持ちは無しにしちゃダメ!」

 

明石「大淀…」

 

大淀「だからね明石、一緒に悩ませて?」

 

明石「大淀ー!!」ガバッ

 

大淀「うんうん(明石可愛いわぁ、提督にあげるのが勿体ない…)」

 

明石「でも私、ここの皆に比べて何も出来ないよ…海に出ればすぐ大破するし、敵に攻撃も当てられないし…」

 

大淀「はぁ…じゃあね、私達は装備改修も、泊地修理も出来ないわよ?それに酒保の管理だって出来るのは貴女しか居ないのよ?」

 

明石「でも私オイル臭いし…きっと提督も私の事…」

 

大淀「何とも思ってなかったら貴女は練度35で止まってると思うし、工廠に貴女とずっと篭ってると思えないけど?」

 

明石「うぅ…」(練度98)

 

明石「でも大淀は練度最大だし、艦隊には私より可愛い子も、女の子らしい子も…私は…」

 

大淀「じゃあ私が提督にケッコン申し込んでみようかしら?」

 

明石「それはダメぇ!」

 

大淀「あら、何でかしら〜?」

 

大淀「貴女も提督が好きなら気持ちを伝えるべきよ!(明石にここまで考えさせるなんて、恨みますよ提督…)」

 

明石「うぅ…」

 

提督「戻ったぞ明石!」ギギー

 

大淀「あら提督、整備も良いですけど書類も仕上げて下さいね♪それじゃ」スタスタ

 

提督「うっ…!」

 

明石「提督…あの…」

 

提督「お、明石!午後の演習、旗艦やってくれないか?缶と機銃積んでさ」

 

明石「うぇえ!?何で私が!?」

 

提督「頼む!護衛に金剛達と加賀をつけるからさ!な!?」

 

明石「うー…私何も出来ませんよ…?」

 

提督「大丈夫大丈夫!終わったら今度こそ一緒に間宮さん所行こう!奢るから!」

 

明石「それなら良いですけど…」

 

提督「よし!じゃあ港へ行こう!皆んなも待ってるはずだから」グイっ

 

明石「あっ…///」

 

〜港〜

 

提督「よし!皆んな揃ったな!では総員!抜錨せよ!」

 

明石達「!」ビシッ

 

提督「帽を振れー!って、俺だけか」バサバサ

 

明石達「」バサバサスイー

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

〜執務室〜

 

提督「うーん、終わりが見えん」カキカキ

 

大淀「提督、演習に出てた第1艦隊より入電です。S勝利しましたが明石が大破判定、同時に最高練度に達したとの報告です。(いよいよね、明石…)」

 

提督「!! そ、そうか!」ソワソワ

 

提督「…」ソワソワ

 

大淀「はぁ…港、行かないんですか?」

 

提督「書類が…」

 

大淀「少しなら手伝うので良いですよ」

 

提督「そうか!ありがとな!」ズダダダダ

 

大淀「ってもう居ないし…」

 

〜港〜

 

提督「」ソワソワウロウロ

 

提督「!」

 

提督「おーい!明石ー!」フリフリ

 

艦隊「ワタシモイルネー!!」フリフリ

 

〜〜〜〜〜〜〜〜

 

提督「いや〜しかしすごいペイントだな明石(苦笑)」

 

明石「本当ですよもー!私に缶積んでも限度がありますよ!」フキフキ

 

提督「すまんすまん、で、最高練度になったんだってな?」ソワソワ

 

明石「はい…そうですね…(あれ?もしかして…//)」

 

提督「いいか明石、これから言うことを聞いて欲しいんだ」ドキドキ

 

明石「は、はい//」

 

提督「あのな、あの、明石からしたら凄く迷惑な話かもしれないが、明石の事が好きなんだ!」

 

明石「はぃ…/////」

 

提督「何も無いこの鎮守府から電や大淀、そしてお前と過ごしてきて、今や前線を担う大規模な鎮守府にまで成長した、もちろん、俺1人じゃなく皆のおかげなんだが…」

 

提督「それでな、そうする中で気付いたらお前の事ばかり考えていた、その弾けるような笑顔、改修する時の真剣な顔、お前の全てに惹かれたんだ」

 

明石「///」

 

提督「そして俺は何か話すきっかけと思い、元々趣味だった機械いじりを足がかりに工廠へ通った…それからのお前と過ごした日々は本当に楽しかったよ…だからさ明石、これからも俺と一緒に鎮守府を…じゃなくて装備…あれ…?あぁもう!明石!ずっと前から好きです!俺とケッコンして下さい!!」バッ

 

明石「わ、私、長門さんみたいに強く無いですよ?」

 

提督「良いんだ」

 

明石「電ちゃんみたいに可愛らしく無いですよ」

 

提督「充分可愛いさ」

 

明石「私、あの…」ポロポロ

 

提督「お前より綺麗で、可愛らしくて、素晴らしい女性を俺は知らないよ」ダキッ

 

明石「私も大好きです!提督ぅ〜!!」ポロポロ

 

提督「嬉しいよ、明石…!」ポロポロ

 

〜工廠裏〜

 

大淀「ふぅ、長かったですね〜」

 

加賀「こんな所にいたら精神に悪いわ、見届けたなら早く去りましょう」

 

長門「ふっ…盗み聞きも悪趣味だしな…む?大人しいな金剛?」

 

金剛「提督が明石以外を見てないのは誰にでも分かりマース!提督と明石が幸せならそれでオッケーネ!」

 

大淀「鳳翔さん所行きません?今日は飲みましょうよ」

 

加賀「流石に気分が高揚します」

 

長門「なら武蔵も誘わんとな」

 

金剛「ワタシは妹達を連れてくるネー!」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

ある鎮守府には工作艦とケッコンした提督が居る。

その提督も工作艦同様艤装を整備でき、夫婦の鎮守府は後に大本営直属の開発廠となり、多くの新装備を開発し戦争に貢献したと言うが、それはまた今度の話………

 

ー完ー




先日、2年越しに初の明石が来てくれました。
椅子から転げ落ちて土下座して喜びました。

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