【艦これ】色んな鎮守府の日常【SS】   作:大キャバクラ

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レモンかち割りじゃいっ!



59話・主計科提督の居る鎮守府 ☆

〜鎮守府・食堂厨房〜

 

提督「…」トントントン…

 

間宮「あら、おはようございます」にこ

 

提督「おはようございます」

 

間宮「今日もお早いのですね、提督」

 

提督「えぇ、癖みたいなものですから…」ザッ…グツグツ

 

間宮「任務の方は大丈夫なのですか…?」

 

提督「はは…どうなんでしょう…」

 

間宮「なんですかそれ」くすっ

 

提督「…僕はこっちの方が向いていますので…」コトコト…

 

間宮「私達はとても助かりますけど…」

 

 

僕は元々軍の主計科所属でした…

あ、主計科って言うのは料理もそうですけど、その他にも洗濯とかお金の管理とか…まぁ雑務と言ったら雑務ですが…

…立場的に辛い事もありましたけど、皆んなが頼りにしてくれるのって凄くありがたい事なんです。

だから司令官になれと言われた時は…ちょっと怖かったと言うか…今までより仕事の責任感が何倍にも大きくなって…

…でも日本が大変な時に、僕だけわがままを言うって事は出来ないですよね…

与えられた仕事はキッチリこなさないと…

 

 

〜干し場〜

 

提督「ふぅ…今日はいい天気ですね…」パンッ!

 

提督「あっ、ここ破けてる…」チマチマ

 

提督「取り敢えず干してから縫おうかな…」

 

提督「…」 つパンツ

 

 

満潮「ちょっとぉ!」

 

提督「へ?」

 

満潮「何持ってるのよ変態!」

 

提督「ご、ごめんなさいっ!」ペコペコ

 

満潮「そ、そんなに謝らなくても…」

 

提督「僕とした事がデリカシーに欠けて…なにぶん男所帯の中で働いていたものですから…」

 

満潮「それは分かってるけど…」

 

満潮「…私もいっしょに干すから、あんたはこっちの制服の方を干しなさい?」

 

提督「そうですね、では…」

 

 

赤城「あっ!提督!やっと見つけましたよ!」

 

満潮「」チッ

 

提督「赤城さん、どうしたのですか?」

 

赤城「またあれ作って下さいよぉ!ふかし芋にバターを乗っけた…」ほわぁ

 

提督「ふふ…いいですよ、おやつはそれにしましょうか」にこ

 

赤城「」ドキッ

 

赤城「は、はいっ!」キラキラ

 

満潮「…」

 

赤城「それでは、出撃しますねっ!」ビシ

 

提督「えぇ、お気をつけて」帽子フリフリ

 

赤城「〜♪」タッタッタッ

 

 

提督「ふぅ…仕事が増えたので急ぎますか…」

 

満潮「あんた、甘やかしすぎよ」ツーン

 

提督「?」

 

満潮「いつもいつも他の子のお願いばかり聞いて…」ブツブツ

 

提督「…皆んなの喜ぶ顔が一番の報酬ですから」

 

提督「もちろん、満潮さんもですよ?」にこっ

 

満潮「…!//」

 

満潮「よ、よくそんな事恥ずかしげもなく言えるわねっ!?」

 

提督「…?」

 

満潮「まったく…」ブツブツ

 

提督「…」にこにこ

 

………

……

 

〜執務室〜

 

提督「はぁ…どうにもこう言った事は苦手だなぁ…」カリカリ…

 

長門「…まぁ無理もないだろう、ただ私も手伝っているのだ…すぐに終わるさ」ぎゅ…

 

提督「…長門さん、手を握る必要は…」

 

長門「あ、あぁ済まないっ、ちょうど近くにあったもので…」

 

提督「ふふ…僕の手で良かったらいくらでも貸しますよ?」

 

長門「…ふむ、ならば遠慮無く」スッ…

 

ガチャ

 

陸奥「はぁい提督、私も手伝いに来たわよ?」にこ

 

提督「おぉ!それは助かります!」

 

長門「…」ムスッ

 

陸奥「あら、どうしたの長門?」にや

 

長門「…何でもない」

 

提督「あ、あの、喧嘩はやめて下さいね…?」

 

長門「け、喧嘩などするわけないではないかっ!」

 

陸奥「そ、そうよ!」

 

提督「よかった…」ほっ

 

長門「…」チラ

 

陸奥「…」チラ

 

長陸奥「…」ゴゴゴ…

 

提督「…?」ぞくっ

 

 

〜午後・厨房〜

 

提督「〜♪」カチャカチャ

 

カラカラっ!

 

赤城「提督っ!蒸かし芋は出来ましたかぁ!?」中破

 

提督「えぇ…もうすぐ…って、大丈夫ですか赤城さん!?」

 

赤城「私は大丈夫です!早く芋を…」

 

提督「と、取り敢えず入渠してからで…」

 

赤城「そんな事してたら明日になってしまいます!」バン!

 

提督「」ビクッ

 

赤城「入渠はおやつの後で…」ダラダラ

 

提督「わ、分かりました…でも痛い時はすぐに入渠して下さいよ…?」

 

赤城「はいっ!」

 

 

提督「…では、これですね」コト

 

赤城「まぁ!」パアァ

 

提督「最後に切れ目を入れて…」

 

提督「はい、こちらのバターを乗せて完成ですね」そっ…

 

赤城「ありがとうございますっ!」キラキラ

 

赤城「それでは早速…」あーっ…

 

赤城「…!!」チラ

 

提督「…?」フキフキ

 

赤城「な、何を…!?」

 

提督「いえ、バターが付いてしまったので指を拭いているのですが…」

 

赤城「も、勿体ないっ!」ガシッ

 

提督「うぇっ!?」ビク

 

赤城「それくらいだったらせめて舐めてから拭きましょうよ!」ペロペロ

 

提督「あっ!ちょっ…赤城さんっ!?」ぞわ

 

赤城「…」ちゅぱ…ちゅぱ

 

赤城「…」はむはむ

 

提督「も、もう良いですよね…?」

 

赤城「…」じーっ

 

提督「…?」

 

 

赤城「」ガバッ

 

提督「!?」ドサ

 

提督「あ、赤城さん…?」びくびく

 

赤城「提督…」ぽーっ

 

提督「!」ドキッ

 

提督「ちょっ…赤城さん降りて下さっ…んぅ…!?」

 

赤城「…」ちゅっ…

 

赤城「提督…いつも美味しいお料理…ありがとうございます…」しゅるしゅる…

 

赤城「でもたまには…私からもご馳走させて下さい…」ふにゅ…

 

提督「っ//」フイッ

 

赤城「いつものお礼に…今日は私をお召し上がり下さい…」ぱさ…

 

提督「!?」

 

提督「だ、ダメですよこんな事…っ!//」ぐぐっ

 

赤城「ふふ…据え膳は大人しく食べるのが殿方の務めですよ…」さわ

 

提督「や、やめ…」

 

 

 

ゴッ…

 

 

赤城「」ドサ

 

提督「…へ?」

 

 

満潮「はぁ…はぁ…!」ブルブル

 

提督「満潮さん…?」

 

満潮「あんたって本当…!それでも軍人なわけ!?」

 

満潮「簡単に組み伏せられて!バカなのかしら!」プンプン

 

提督「こ、これは…あはは…すみません…」しゅん

 

満潮「…はぁ、もう、二度とこんな事されるんじゃないわよ」

 

 

ドタドタ

 

長門「なんだなんだ!」

 

陸奥「満潮ちゃん!緊急入電なんて一体…」

 

 

赤城「」しーん…

 

長門「なっ!こ、これは!」

 

満潮「そこにはしたない格好で倒れてる空母がこいつに襲い掛かってたのよ」

 

陸奥「〜っ!」ワナワナ

 

提督「い、いや!これは僕も悪いと言うか…」

 

提督「赤城さんを怒らせるような事したのが原因で…」

 

満潮「そんな訳ないでしょ!?」

 

陸奥「…何したの?」

 

提督「指についたバターを拭き取ろうとしたら勿体ないから舐めるって…はは…僕も意識が足りなかったよ…この戦時中無駄なものなんて一つも…」

 

提督「…?」

 

長門「」ブルブル

 

提督「長門さん…?」

 

長門「…ま、まさか…その指…舐めさせたのか…!?」

 

提督「う、うん…」

 

陸奥「…」ギリっ…

 

満潮「この置物空母…!」

 

長門「ず、狡いぞ!私にも…あがっ!」ぐいっ

 

陸奥「提督!消毒しないとっ!わ、私が舐めて…っ」

 

長門「ど、どけっ…陸奥ぅぅっ…!」ぐいぐい

 

陸奥「んん〜っ…!」ぐぐぐっ

 

提督「ど、どうしたんですか二人と…っ!?」

 

満潮「ほんっとにだらしないんだから!何で私が綺麗にしなきゃいけないわけ!?」ぐいっ

 

提督「い、いえっ、頼んでませ…」

 

満潮「ほら早く寄越しなさい…!」ぐぐっ

 

提督「満潮さん…!?」

 

ギャーギャー…

 

 

間宮「ふぅ…夕飯の準備を…」カラカラ

 

間宮「!?」

 

間宮「ちょ、ちょっと!こんな所で何をしてるんですかぁっ!?」

 

伊良湖「えぇっ!?提督さん大丈夫ですかっ!?」

 

提督「あ、あは、ちょっと変な事になっちゃって…」

 

長門「何が変な事か!提督のためではないか!!」ギラギラ

 

提督「ちょ…迫力が…」ヒキッ

 

赤城「」むくっ

 

提督「ひっ…」

 

「提督!」 「司令官っ!!」 「提督ーっ!!」 ギャーギャー…

 

 

間宮「…」プルプル

 

伊良湖「ま、間宮さん…?」

 

 

間宮「い、いい加減にしなさ〜いっ!!」カッ

 

提督「っ!」ビクッ

 

艦娘達「…!」シーン…

 

間宮「もう!ここは食堂ですっ!それに提督は貴女達のおもちゃじゃないんですよっ!」プンプン

 

艦娘達「…」しゅん…

 

提督「ぼ、僕の事は良いですから…だからそんなに…」

 

間宮「良くないですっ!提督も提督で、あんまり優しくするとつけあがられますよっ!」ビシッ

 

提督「は、はい…」

 

間宮「いいですか?そもそもわたし達は…」くどくど…

 

提督(間宮さんって…)

 

艦娘達(怒らせない方が良い人だったのか…)

 

………

……

 

〜後日〜

 

〜食堂〜

 

提督「あ、あの…そんなに寄らなくても…」トントン

 

間宮「いいえっ、こうしておかないといつまたあの子達が好き放題するかわかりませんよっ?」スリスリ

 

提督「そ、それは流石に無いと思うのですが…」チラ

 

 

物陰の赤城「…」じーっ

 

提督「あはは…」

 

提督(あるかもなぁ…)

 

サク…

 

提督「っ?」ズキ

 

提督「あっ…久々にやっちゃったなぁ…」

 

間宮「まぁっ!大変!」ガシ

 

間宮「直ぐに血を止めないと…」ちゅうぅ

 

提督「!?」

 

提督「い、いやっ!こんなのほっとけばすぐに…」

 

間宮「…」ちゅうちゅう

 

提督「あの、…もう流石に…」

 

間宮「…」ちゅーっ

 

提督「ふぁ…」ぞくっ

 

赤城「こらっ!」ガラガラ!

 

間宮「!?」

 

赤城「何してるんですか間宮さん!」

 

間宮「…」

 

赤城「自分であんな事言っておきながら…」

 

間宮「…今度からここの料理は自分で盛り付けるのではなく私が盛り付けようかなぁ…」ボソ

 

赤城「!!」

 

提督「…?」

 

赤城「…許してください」ペコ

 

間宮「…」にこ

 

提督(うわぁ…主計科に嫌われるとこうなるんだよなぁ…)ヒキッ

 

間宮「さ、提督、お料理の続きをしましょう?♪」にこ

 

提督「は、はい」

 

赤城「…」ぐぬぬ

 

間宮「ふふ…こうしてると…なんだか新婚みたいですね…//」スリスリ

 

提督「ま、間宮さんっ!?//」

 

赤城「うぐぅぅぅ!」バタッ

 

提督「あぁっ!赤城さんっ!?」

 

間宮「あら」

 

提督「ちょっと赤城さん!大丈夫でs

 

 

赤城「」ガシッ

 

提督「へぇっ!?」

 

間宮「あっ!こらっ!」

 

赤城「ず、ずるいですずるいですっ!」ブンブン

 

 

赤城「わ、私だって提督と何かいろいろ!何かいろいろしたいんですぅっ!!」ギャーギャー

 

間宮「うわぁ…」ヒキッ

 

提督「そ、そんなぁ…困りますよぉ…」

 

間宮「もう…ちょっと付き合ってあげて下さい…?」にこ

 

赤城「」ギャーギャー

 

提督「はぁ…そうですね…」くすっ

 

 

提督になれと言われた時は不安だったけど…

艦娘に支えられたりして…意外と何とかやっていけるんだなぁ…

 

提督「あっ!赤城さんちょっと!ズボンはマズイですって…っ!」ぐぐぐ

 

赤城「ふ、ふへっ…ふへひっ…」ぐいぐい

 

提督「ちょ…だ、誰かっ…」

 

赤城「ご馳走はもうすぐ…」ハァハァ

 

赤城「」ゾクッ

 

 

間宮「…」にこにこ

 

提督「間宮さぁん…」うるうる

 

赤城「…」に、にこっ

 

間宮「…」にこっ

 

ー艦ー




ぬん!!!

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