【艦これ】色んな鎮守府の日常【SS】   作:大キャバクラ

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ロ マ ン 砲



63話・ロマン提督の居る鎮守府(漢)

〜深夜・工廠〜

 

カーン…カーン…カーン…

 

提督「どうだ?明石」

 

明石「ええ、もう出来ていますよ」ニッ

 

対深海棲艦強襲用パワードスーツ「」

 

提督「!」

 

明石「流石に戦艦程のパワーは出ませんが…旋回性能と回避能力なら空母並みです…!」

 

明石「火力は重巡です、ただ…見てもわかるように巨大化してしまいましたがね…」ヒヒッ

 

明石「それともう一つ…このスーツは大食らいです、それこそ一回の出撃で大和型が3回運用出来る程に…」ニヤァ

 

提督「っ!!」

 

提督「…あぁ…充分じゃねぇか…!これぞ漢のロマンだろうが…!」

 

明石「ふふ…そう言うと思ってましたよ…」

 

提督「…よし、早速これを使って夜間警備に…俺が直々に奴等の元へ殴り込んでやるぜ…!」ぐっ

 

明石「…さっき火力は重巡並みと言いましたね?」

 

提督「あぁ、それがど

 

明石「それはこのスーツには現在…重巡以下の装備を積む事が出来ないからです」

 

提督「!」

 

提督「ま、まさか…!!」カタカタ

 

明石「えぇ…お好きな装備をお選びください…」ニヤァ

 

 

巨砲「」ズララーッ

 

 

明石「どれも私の自信作ですよ…!」

 

提督「…1番デカイのを頼む」

 

明石「!」

 

明石「ふふ…それも言うと思ってましたよ提督…」

 

明石「でしたらこの砲をどうぞ…」スッ…

 

提督「な、なんだよこれ…!砲身がスーツの三倍もあるじゃねぇかッ…!!!」

 

明石「…ただ威力は…ふふ…説明するより見て頂いた方がいいですねぇ…!?」スッ

 

提督「っ!」

 

 

 

 

明石「どぉん!どががーッ!」カチャカチャ

 

提督「ぐわっ…!正面海域が消し炭にっ!」

 

提督「これならばすぐにでも実践運用できる!」ガチャガチャ

 

提督「提督!出撃する!」

 

提督「シュボボボー!」

 

明石「あぁっ!そのスーツのエネルギーパックの最大稼働時間はっ…!」

 

提督「ギュウゥン…なに!もうエネルギーが…!?」

 

 

 

夕張「…2人してこんな夜中に何やってるんですか」

 

提督&明石「!」

 

提督「見てわからんのか、俺用のパワードスーツを試験していたんだよ」

 

明石「因みに私と作りました」

 

夕張「はぁ…いい歳してそんなプラモデルで遊んで楽しいです?」

 

提督「なっ!これはプラモじゃねぇ!れっきとした大人の…」

 

夕張「はいはい、もう寝てください?ここから光が漏れて寝れないのなんのって…」

 

明石「…夕張、嫉妬ね?」

 

夕張「!?」

 

明石「貴女もこれで遊びたいのでしょう」E:プラモデル

 

提督「ははぁん…そう言うことか」にやにや

 

夕張「そ、そんな訳ないじゃない!一緒にしないでよっ!」ふんっ

 

提督「ほら、お前用のスーツ、作って良いんだぞ?」

 

夕張「だ、だから…」

 

明石「動力は…そうね…太陽炉とか…どうかしら…?」にや

 

夕張「っ…」ごくり

 

 

 

 

 

〜1時間後〜

 

提督「すげぇ…セラミックツーローターの多脚駆動で…12000回転の200馬力…」カチャカチャ

 

 

夕張「乗りたいかぁ!提督ッ!」

 

提督「!!」

 

夕張「私用に改良したスーツです、ピーキー過ぎて貴方には無理ですよ」カチャカチャ

 

提督「…乗れるさ」

 

夕張「ブウゥン!ズドドド!バチッ!バチチッ!」ぶんどどー

 

提督「キイィン!ドドド!」ぶんどどー

 

明石「ゴゴォッ!遊んでんじゃねーぞ!提督ぅー!」ぶんどどー

 

キャッキャッ

 

……

 

〜次の日〜

 

〜工廠〜

 

明石「…」カンっ!カンっ!カンっ!

 

 

提督「おーい、明石ー!二式水戦の改修頼むわー…」

 

明石「!」

 

提督「な、なんじゃそりゃあっ!!」

 

 

本物のパワードスーツ「」

 

明石「えへへ…とうとうやってしまいました…」

 

提督「とうとうって…因みに資源資材は…?」

 

明石「鋼材をすこーしと…ネジもほんのちょっと…」びくびく

 

提督「…よし、大淀には黙っとく」

 

明石「あはは…」

 

提督「だがこんなもの作ったって誰が…お前達艤装あるだろ…?」

 

明石「…」

 

明石「…」ユビサシ

 

提督「お、俺か!?」

 

明石「だっていつもスーツ欲しいって…」

 

提督「確かに言ってたけどあれはあくまで…」

 

提督「…」

 

提督「いや…」

 

提督「これぞ男のロマンだよなぁ…!」

 

明石「!」

 

提督「漸く俺も海で戦えるんだな…!!」ぐっ…

 

明石「えぇ…これは貴方のスーツです…どう使うかは貴方次第ですよ、提督」にこ

 

提督「くくっ…滾るぜ…!」

 

提督「早速今日の作戦で使おう…場所は…」

 

 

提督「カレー洋リランカ沖だな…!」

 

………

……

 

 

〜作戦海域〜

 

比叡「えぇ〜っ!本当に司令も!?」

 

提督「おう」ガシャッ

 

榛名「あ、危ないですぅ!」

 

提督「大丈夫さ!察したらすぐ離脱するから!」

 

榛名「そう言う問題じゃなくてっ…」

 

提督「あ、明石!聞くの忘れたが俺は艦種的にどんな扱いになるんだ?」ピピッ

 

『そうですね…排水量で言うと巡洋艦クラスになりますね、火力もですが』

 

提督「だってさ、大丈夫大丈夫!足手まといにはならんよ!」

 

 

ー編成ー

 

比叡ー榛名ー提督ー摩耶ー翔鶴ー瑞鶴

 

 

提督「よし、作戦開始!」

 

比叡「って旗艦は私ですっ!」

 

〜〜〜

〜〜

 

 

提督「じゃあ、羅針盤回すぞ」

 

ジャララーッ…

 

ここ!

 

提督「選択だな、取り敢えずあっちに行くか」スイーっ

 

比叡「ひえぇー!そっちは…」

 

提督「?」

 

摩耶「あっ!バカ!動くな!」

 

 

潜水ソ級「…」ドシュッ

 

提督「うおぉっ!?」サッ

 

瑞鶴「っ!」サッ

 

ドゴッ…

 

翔鶴「きゃあっ!?」小破

 

摩耶「…クソが!」

 

榛名「提督!ここは潜水艦のエリアですっ!早めに抜けましょう!」

 

提督「いや、戦うぞ俺は!爆雷用意!」

 

摩耶「バカか!誰も持ってねぇから逃げんだよ!」ゴンッ

 

提督「いでっ!」

 

摩耶「早く逃げるぞ!」

 

比叡「翔鶴さん!私の近くへ!」

 

翔鶴「は、はいっ!」

 

瑞鶴「大丈夫かなぁ…」

 

……

 

提督「ふぅ、危ないところだったな」フゥ

 

比叡「誰のせいですかねぇ…」

 

瑞鶴「!」

 

瑞鶴「翔鶴姉ぇ!」サッ

 

翔鶴「えぇ!」

 

翔鶴「皆さん!対空戦闘用意ですっ!」

 

摩耶「よっしゃ!」

 

敵艦載機「」ブウゥゥン…

 

提督「げぇっ…なんだあの数は…」

 

摩耶「怖いならアタシの後ろに隠れてな!」ジャキッ

 

 

摩耶「ぶっ殺されてぇかぁっ!?」カットイーーン!!

 

バラララ!!!

 

敵艦載機「ンォォ…」ボボボ…

 

ボチャボチャ

 

摩耶「どうだ!」キラキラ

 

提督「すげぇ…俺も負けてらんねぇよなぁ!!」ガコン

 

魚雷「」スーー…

 

提督「!!!」

 

榛名「あっ!危ないっ!」バッ

 

ドガッ

 

榛名「くっ…!」hit! 9

 

提督「大丈夫か!?俺なんか庇わなくても良いんだぞ!?」

 

榛名「そうは言っても…」

 

瑞鶴「休んでる暇なんか無いわよっ!比叡さん!三式弾から徹甲弾へ!」

 

比叡「もうやってる!」

 

比叡「撃ちます!当たって!!」ドォン!!

 

 

タ級「うぐっ…!」メラメラ ー撃沈ー

 

 

ヲ級「ヲ…」ズイッ

 

提督「…っ」ビク

 

提督「お、俺も…!何か無いのか!」

 

謎のボタン「」

 

提督「!こ、これは!」ポチっ

 

 

第1砲塔「パンッ!」 →花

 

 

ヲ級「」ビクッ

 

提督「!!?!」

 

 

摩耶「オラァあぁぁぁっ!!」ぶんっ!!

 

バキッ!

 

ヲ級「っ!」ズシャッ…

 

 

摩耶「お前!何遊んでんだよ!」

 

提督「遊んでねぇよ!」

 

提督「ちょっと明石!どうなってやがる!」ピピッ

 

『す、すみません!面白いかなぁと思って…』

 

提督「めちゃくちゃゾッとしたぞ!」

 

『明石:ごめんなさぁいっ!』

 

『夕張:トリガーを引きながらレバーを手前に押してくださいっ!』

 

提督「夕張!」

 

『明石:ち、ちょっと!あれはまだ試験もしてなくて…』

 

『夕張:このままじゃ提督が死んじゃいます!どうせ死ぬならデータの一つでも…』

 

提督「おいおいおい!」

 

ヲ級「っ!」バシュッ!

 

ブウゥゥン…

 

ドゴォン!

 

 

提督「きゃあぁっ!!」中破

 

 

提督「こ、こんな姿になるなんて…//」半裸

 

 

提督「ってふざけてる場合じゃねぇ!まずいぞこれっ…!」チラ

 

ドォン!! バシャッ…! キャー!

 

提督(ダメか…!皆んな各個撃破で精一杯だ…!俺1人のせいで作戦失敗なんて…!)

 

提督「…トリガーを引きながら手前にレバーだな!」ガシャッ

 

『明石:ま、待って!それは本当に何のデータもっ…』

 

提督「こんな状況だ…!何でも試すんだよっ!」ガションッ!

 

 

ガチャガチャガチャ!!

 

ゴッ…!

 

提督「!!」

 

提督「こ、これは…!!」

 

軍艦型になったスーツ「」ゴゴゴ…

 

提督「す、すげぇ!まるでネルソンタッチじゃねぇか!!」

 

『明石:あぁ…やってしまいましたか…』

 

『夕張:おおぉ!最高ですね提督ぅ!』

 

提督「で、これはどうやって操作するんだ!」

 

『夕張:操作方法は変わりません!思う存分やっちゃって下さい!』

 

提督「お、おう!」ガシャッ!

 

提督「よく狙って…!」ジジ…

 

提督「撃ち方、始めィッ!!」ドパァンッ!!

 

 

 

第1砲塔「」粉々

 

提督「ん?」

 

『明石:あぁ…やっぱり…』

 

『夕張:うーん…やっぱり砲塔の位置がズレると弾薬庫との隙間が出来て誘爆するんですね?わっかりましたー!新たな改修箇所発見です!』

 

提督「ゆ、誘爆…?」カタカタ

 

提督「と、取り敢えず元に戻そう、うん」ガショッ

 

スーツ「」シーン…

 

提督「あ、あれ…」ガショっ、がしょっ

 

スーツ「」シーン

 

『夕張:あ、一度軍艦モードになったらこっちで分解しないと戻れないので』

 

提督「嘘だろ…、じゃあこれから砲撃の度に…」

 

『明石:えぇ…どうかっ…ご無事で…ぐすっ…』

 

提督「ええぇぇっ!!」

 

………

……

 

〜戦闘終了〜

 

比叡「ふぅ…いたた…っ、被害状況は…?」中破

 

榛名「はい…榛名は大丈夫なのですが…」小破

 

翔鶴「うぅ…ごめんなさい…」大破

 

瑞鶴「翔鶴姉…」カスダメ

 

摩耶「…クソがっ…っ…」大破寸前

 

 

提督「…」ほぼ全裸

 

比叡「ひえぇっ!変態がこんなところにっ!」

 

提督「うぅ…直してくだち…」ぐすっ

 

榛名「て、提督っ!お身体に傷は有りませんかっ!?」さわさわベタベタ

 

提督「あっ、ちょっと!」びくっ

 

摩耶「…ま、ここは撤退だなぁ…」

 

比叡「そうね…」

 

……

 

〜母港〜

 

〜入渠ドック〜

 

提督「ふいーっ!!戦闘の後の風呂は生き返るなぁ!」

 

摩耶「は、離れろよバカっ!」

 

榛名「提督っ!榛名の活躍、見て頂けましたか!?」キラキラ

 

提督「確かに見てたけどさぁ…俺のスーツが…」

 

瑞鶴「何がスーツよ、主砲から花が咲いたと思ったら艤装がネルソンさんっぽくなっただけじゃない」

 

翔鶴「瑞鶴、あまり言い過ぎてはダメよ?」

 

提督「いやいや、良いよ…確かにその通りだもんなぁ…」

 

比叡「本当ですよっ!気付いたら全裸になっててびっくりしたんですからねっ!」

 

提督「いやぁすまんすまん!」

 

榛名「ところで、提督のあの艤装はどうなさるのですか?」

 

摩耶「確かになぁ?あれじゃもう使い物にならねぇだろ?」

 

提督「そうだなぁ…今回の事でやっぱり俺は陸で指示出す方が性に合ってるとわかったしなぁ…」

 

翔鶴「そうですっ、司令官が戦地に赴いて死んでしまったらどうするんですか」

 

提督「それもそうだな…あのスーツは解体して資源にするか…」

 

瑞鶴「一体あの艤装にどれだけ資源使ったのよ?」

 

提督「」ギクッ

 

提督「…オール30」にこっ

 

榛名「嘘ですねっ」にこっ

 

比叡「ひえぇっ!まさかネジなんて…」

 

提督「使ってない」にこ

 

 

カラカラ!

 

 

夕張「提督っ!言われた通り改装設計図使えば提督スーツ改…が…」

 

提督「…」

 

翔鶴「…ひ、酷いっ!次の設計図で私を改二にしてくれるって…!」ジワ…

 

瑞鶴「翔鶴姉っ!」

 

瑞鶴「提督さんっ!」キッ

 

提督「ち、違うからな!こら夕張!誰が勝手に使って良いと言ったか!」

 

夕張「は、はぁ」

 

摩耶「とんだクソ提督だなぁ?」

 

榛名「…」にこにこ

 

提督「は、榛名?どうした…?」

 

榛名「いえ、金剛お姉様が丙になるのを楽しみにしていたので!」

 

提督「なんだと…!?」

 

比叡「!!」

 

榛名「もちろん、お優しい提督はお姉様の願いを叶えてくれますよね??」

 

提督「ま、また来月に…」

 

比叡「このっ!お姉様が一番でしょうっ!?」グイィッ!

 

提督「ま、待てっ!今の状況でヘッドロックは…あぁっ//」

 

榛名「!!!」

 

摩耶「な、何してんだてめぇぇっ!!///」

 

比叡「…?」ぎゅうぎゅう

 

提督「ふへ…♡」

 

比叡「ひ、ひえぇぇ!?この変態っ!?」バチィン!!

 

提督「えふっ!!」バシャァ

 

榛名「あぁっ!提督っ!」

 

ギャーギャー

 

………

……

 

〜後日・工廠〜

 

提督「やっぱ俺達はこうやっておもちゃで妄想して遊んでる方が気楽でいいよなぁ?」

 

明石「まぁそうですねぇ…資材もバカにならないですし」カチャカチャ

 

提督「あ、後で翔鶴の改装頼むよ」

 

明石「了解です〜」

 

 

夕張「提督〜!言われた通り新春任務達成したらやっぱり勲章がいくつか出ましたけど…」

 

提督「よし!溶かして設計図に変えろ!金剛にはバレないy

 

 

金剛「ワーオ!遂に丙になれるネー!」グッ!

 

提督「」

 

比叡「やりましたねお姉様!」

 

榛名「感激です!」

 

金剛「提督ぅ!サンキューネ!」にこっ

 

提督「あ、あぁ…」にこ

 

 

夕張「はぁ…懲りないですねぇ?」

 

明石「ま、それが漢のロマンってやつなんじゃない?」

 

夕張「ふぅん?こんなに女の子に囲まれてる事も充分なロマンだと思うんだけどなぁ…」

 

明石「ふふ…」

 

 

提督(…諦めねぇ…いつか俺用の艤装を…)

 

ー間ー




いょっ!!

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