〜春・鎮守府〜
提督「くく…遂にこの地へ来たか…!」
俺はこの春からここに着任した提督。
ただ最初にお前達だけには俺の正体を教えてやる。
…俺は、
海の底から来た
提督「くくく…艦娘の技術…それさえあれば俺達も…」ニヤニヤ
…ところがもう一つ目的がある…
最近どうも深海の奴らがひっついてくる…
貞操の危機を感じる瞬間が少なく無いので一時的に避難する事にしたのだ
提督「…誰も居ないよな?」キョロキョロ
タ級「居ますが」
提督「おぉ!?」ビクッ
タ級「提督、本当に行くのですか?彼女達はとても野蛮です」
提督「あ、あぁ、だが安心しろ、この偵察が成功すれば我々もまた強くなる」
タ級「では、毎晩こちらの港へいらして下さい」
提督「いやダメだ、バレたら洒落にならん」
タ級「ですが…心配する者も…」
提督「ふ…お前達があんな野蛮な艦娘に攻撃され傷付く様は見たくないからな」なでなで
タ級「!!」
タ級「…分かりました//」
タ級「では提督、艦隊に伝えておきます」
タ級「武運長久を…」ビシ
提督「あぁ…」ビシ
…危ない…
何でわざわざ毎晩顔を合わせなきゃならんのだ…
さて…仕切り直して…艦隊勤務スタートだ…
…
…
〜月日は流れ〜
〜倉庫〜
提督「…」
ドタドタドタ!!
提督「」びく
「居た!?」 「居ないわ!」 「あぁもう!」
ドタドタドタ…
提督「ふ…」ガタガタ
提督(ふ…ふふ…お、俺とした事が艦娘相手に怯えるわけなかろう…)
提督(し、所詮は女子供よ…いざとなれば力づくで…)ぞくっ
提督「…?」チラ
提督(何者かの視線を感じたが…)じーっ
提督(おかしい…さっきまでこの隙間から外の様子が)
「みぃつけた」
提督「ひっ」
ガラガラ!ガシッ!
提督「は、離せぇ!」
「じっとして、ね?」
提督「…っ!」キッ
陸奥「あらあら、そんな怖い顔しないで?」
陸奥「あなた…♡」ぎゅうぅ
提督「や、やめろぉぉ!」
「あっ!こんな所に!」 「陸奥さん離して!?」 「ちくしょう!」
……
…
彼は油断していた…
深海棲艦に接するように艦娘と関われば過度な干渉を避け、情報収集に専念出来ると考えていたのだ…が、深海棲艦の殆どが彼に惚れている事に彼は気付いて居なかったのだ…
つまり…深海棲艦の氷のような心を溶かした彼の接し方に触れた艦娘が、彼に惚れるのは必然だったのだ…
皮肉にも、深海棲艦から逃れた地で同じ目に遭ってしまっているのだ
…
……
〜執務室〜
提督「くっ…!俺をこんなにしやがって…!」ギチ…
陸奥「あら…今の貴方とっても素敵よ…普段の姿からは考えられない程無防備で…♡」
提督「くそ…くそ…」
提督(まずい…もう限界だ…あいつらに助けを…?でもどうやって…)
提督(…あの暗号を使うか…?だがバレたら俺達は最悪全滅…)
陸奥「…ちょっと」
提督(…一か八か…だがあいつらにこんな艦娘に好かれてるとバレたら…!?)ぞわっ
陸奥「ねぇ!聞いてる?」
提督「!」
陸奥「もう、また上の空!」ぷんぷん
陸奥「ケッコン書類だって届いてるのに、皆んな気になって仕方ないんだから…も、もちろん私もよ…?」
提督「…」
陸奥「…はぁ、まただんまり?」
陸奥「そういういけずな所も嫌いじゃないのだけど…♡」ぴと
提督「は、離れろ!」ガタガタ!
ぐらっ
提督「あわぁ!?」
陸奥「きゃっ!?」
どさっ
……
…
〜一方その頃・深海〜
タ級「…遅い…話だとすぐに帰ってくる筈なのに…」
重巡ネ級「そうだね…ね、ねぇ、こっちから様子見に行かない…?」
タ級「そ、それはダメだ!提督との約束だから…」
雷巡チ級「…でも…いくらなんでも…待てない…」
チ級「フラッグシップ級になれる子が…どんどん増えてる…」
チ級「タ級…貴方だって…」
タ級「!」
ネ級「ね、ねぇ、一回だけ、一回だけ提督にあって、これにサインしてもらおうよ…」ペラ
コンインカッコカリ書類「」
ネ級「そうすれば皆んなの気も収まるかも…」
タ級「いや…だがしかし…」
戦艦ル級「タ級、モタモタしてたら奴らに盗られるわよ」
タ級「姉さん…」
ル級「大丈夫、奴らの鎮守府は出来たばかり…雑魚ばかりよ、見つかっても一隻残らず排除すれば良いだけ…」ニヤ
タ級「!」
ネ級「タ級さん、私も付いていきます…」
チ級「私も…一緒に…」
ル級「自慢の妹だけど…姉として心配だから私も行くわ?」
タ級「姉さん!皆んな!」
タ級「わかった…行きましょう!」キリ
タ級(やっと提督とコンイン出来る…やっと…//)にこにこ
ネ級・チ級・ル級(((こいつら出し抜いて私が最初にサインしてもらおう)))
……
…
〜鎮守府〜
陸奥(や、やだ…倒れたせいで顔すごく近くに…///)
提督「くっ…起こせ!でなけりゃさっさと縄をほどきやがれ!」
陸奥「もう、ムードが台無し、でもこのまま…」スッ
提督「やめろぉぉ…!」ぐぐ…!
ビーッビーッビーッビーッ!!!
陸奥「!!」バッ
提督「」ほっ
提督(って待てよ!?あいつらこっちに入って来てるのか!?)
陸奥「珍しいわね…いつもはこちらから探さなければ出てこないのに直接出向いてくるなんて…」
提督(そりゃ俺が見つからないように言いつけてあるからな)
提督「おい、待て、俺が指示出すまで艦娘は全員待機だ」
陸奥「何言ってるの!アラートが鳴ってるのよ!このままじゃ基地に上陸…壊滅させられちゃうわ!」
提督「俺の命令が聞けんのか!」カッ
陸奥「うぐ…」アセ
提督「とにかくお前達は待機!艤装もまだ装備するんじゃ…っ!?」
ギュウゥ!!
提督「あぐ…!?だ、誰…だ…!?」ギチギチ
神通「…」ギュウゥ…
提督「き、きさ…ま…」ガク
神通「ご安心ください…少し眠って頂くだけです…」
陸奥「神通ちゃん!」
神通「いくら提督と言えど従えない時も有ります」
神通「それに…夫の道を正すのは妻の役目ですから…」にこ
陸奥「」ピキ
陸奥「そ、そうね、でもまだケッコンしていないのだかr
神通「すぐにしますので、ご心配なく…」
陸奥「〜!」
陸奥「と、とにかく!もうすぐそこまで来てるはずよ!」
神通「…」
無線「」ジジ…
神通「全艦隊、聞こえますか」
神通「これより全指揮系統は秘書艦陸奥及び水雷戦隊旗艦神通へ移行」
陸奥「…!」
…
『総員第1種戦闘配置へ』
『繰り返します…総員第1種戦闘配置へ…』
鈴谷「えぇ〜面倒くさいじゃ〜ん、どうせ鯨かなんかじゃ無いの〜?」
扶桑「鈴谷ちゃん、支度よ?」
扶桑「勝って提督に良いところを見せるの、そうしたら提督と…提督と…//」
鈴谷「あぁはいはい、分かりましたよ〜」てくてく
鈴谷「それと!」くるっ
扶桑「?」
鈴谷「良いところ見せるのは鈴谷の役目だから!」ニッ
扶桑「まぁっ!」
……
…
〜海上〜
灯台「」ウーッ!ウーッ!ウーッ!
タ級「…やってしまった」
ル級「はぁ…バカな子…」
ネ級「タ級さん…」
チ級「何で…正面から…来ちゃったの…」
タ級「し、しょうがないじゃないかっ!」
タ級「あの人の事考えたらただ真っ直ぐ来ちゃって…」
ル級・ネ級・チ級(確かに…)
タ級「こうなったら…正面突破しかない…!」
〜
神通「鈴谷さん…索敵を続けて下さい…」
鈴谷「へへーん…あっちの方に…反応が…」ジジ…
鈴谷「居るねぇ!どぉりゃあぁー!」ドドォン!!
扶桑「鈴谷ちゃん!?」
神通「鈴谷さん…早すぎです…勝手な行動は困ります…」
陸奥「良いじゃない、艦隊決戦はこうじゃないとね?」
〜
ル級「チ級?」
チ級「もう…やってる…」
魚雷「」ドシュッドシュ…
ル級「流石〜♪」
タ級「…!」
タ級「撃って来た!単縦陣!艦隊戦よ!」
ル級「…」ニヤ
ドォン!!ドォン!!ドォン!!!
ネ級「観てきて」バシュ…
艦載機「」ブウゥゥゥン…
…艦載機、戻らず…
ネ級「だよねー…」
チ級「…いい…見えた…」
タ級「…腕ガ鳴ルワネ…!」ゴゴ…
ル級「ふフ…必ずシズメル…」ゴォ…
〜
扶桑「敵影捕捉、戦艦2、重巡1、雷巡1よ、航空はこっちが優勢よ」
神通「分かりました、扶桑さん、弾着観測をお願いします」
神通「陸奥さん、扶桑さんの瑞雲の目、リンク出来ますか?」
陸奥「もちろんよ」
鈴谷「あちゃー…鈴谷の瑞雲戻らなかったか〜…」
鈴谷「ま、そんな時の為の測距儀っしょ!」ジ〜っ
扶桑「!鈴谷ちゃん足元!」サッ
鈴谷「ん?」
魚雷「」スーッ…
鈴谷「んおぉぉぉ!?」さっ
ズドオン!
鈴谷「あ、ありゃ〜…」小破
神通「では皆さん…艦隊戦用意…」スッ…
〜一方その頃鎮守府〜
提督「…うぅ?」パチ
提督「ってて…神通の野郎…絶対沈めてやる…」
提督「ってそんな事気にしてる場合じゃねぇ!俺の深海娘達がピンチかもしれん!」
たたたっ…
〜正面海域〜
提督「くっ…やはり見えないか…」ジーっ
提督「…」キョロキョロ
提督(誰も居ないな…)
提督「…誰か居るか?」パシャパシャ
???「キュッ」バシャ
提督「おぉ、来たな」
イ級「キュッキュッ」スリスリ
提督「こらこら」なでなで
提督「イ級、警戒域に誰が入って来たか分かるか?」
イ級「キュッキュッ」
提督「なっ…」
提督「…はぁ…あのバカども…」
イ級「キュ…」
提督「そこまで行くか」
イ級「キュッ」
……
…
〜海上〜
陸奥「っくぅぅぅ!!」ガシィ!!
タ級「っぐっ…!!」ガシィ!!
タ級(何故こうなった…!?砲雷撃戦からの肉弾戦だと…!?)ぐぐぐ
陸奥「貴女達には…分からないかもしれないけど…っ譲れないものがあるのよぉぉぉ!!!」ゴォッ!!
タ級「!」
タ級「それは…私達とて同じ…貴様らの屍を乗り越えて…辿り着かなきゃナラなイんダァぁ!!!」ゴォッ!!
〜〜
〜
ル級「貴女…やるわね」ハァハァ
扶桑「っ…もう…ボロボロ…でも…」フゥ
扶桑「…」ガシャっ…バチャバチャ…
ル級「…?貴女バカなのかしら?装甲を捨てるなんて…死にたいのかしら」ガシャン
ドォン!!
扶桑「っ」シュバっ
ル級「!?」
扶桑「ふふ…扶桑型の装甲なんて…最初から無いのと同じ…」
扶桑「なら、捨てて身軽になればいい…」ジャキ
ル級「面白いわ…昔を思い出して…気ニ食わナいワね…!」ニタァ
〜〜
〜
ドォン!パァン!!
鈴谷「ちょっタンマタンマ!!」ボロっ
ネ級「あぁもう服ボロボロっ!」ボロっ
鈴谷「ん?」
ネ級「ん?」
鈴谷「あんたさぁ」ジロジロ
ネ級「…何、艦娘のくせに私の甲板ニーソジロジロ見て」
鈴谷「!!」
鈴谷「やっぱそれ甲板ニーソなの!?」
ネ級「当たり前じゃん?何、撃たれたいの」ジャキッ ドォン!
鈴谷「んにゃぁっ!?」ひゅっ
鈴谷「あーぁ…分かり合えると思ったのにやっぱダメかぁ〜」ジャコッ
ネ級「分かり会いたかったら…お前も沈メ…」シュウゥ…
〜〜
〜
チ級「っ」ゴシャァ
神通「…っ」ドシャッ
チ級「あと…一撃…っ」ガチャ…
神通「当てれば…」ガチャ…
チ級「」ボチャ
神通「」バチャ
神通(…沈むのでしょうか…沈んだら…もう…)
神通「提督に…会えないっ…」ギギギっ…
チ級(痛い…痛い…提督…)
チ級「また…撫でて…ほしい…っ」ギギっ…
提督「そこまでぇぇぇぇぇぇえええい!!!」
娘達「!?」
提督「貴様ら何をしているかぁ!!」カッ
陸奥&タ級「それはこっちのセリフ!!」
陸奥「え?」
タ級「提督!連絡もせず何をしていたのですか!」
提督「しょうがないだろ…暗号がバレたらどうする」
ル級「それもそうね…」
鈴谷「ち、ちょっとまって!!」
提督「何だよ」
鈴谷「え、あの、何で提督そいつらと喋ってんの…?」ワナワナ
提督「何でって…ハハッ…お前達にはまだ言って無かったなぁ…?」
扶桑「…?」
提督「俺は…海の底から来たんだよ…!!」フッフッフッ
鈴谷「いや答えになってないけど」
提督「あぁ?」
神通「あの…何でその…私達以外の女と親しげに話しているのですか?」ギロ
提督「へ?」
鈴谷「何?鈴谷イライラしてんだけど?」
提督「いやちょっと待てよ、俺、深海提督…」
提督「…なぁ?」
タ級「なぁ?ではありません、何故艦娘と話しているのですか?」ギロ
提督「い、いや…」
神通「っまたその女と…!」ギリィ!
提督「っ」
提督(な、何だこいつら…俺が深海野郎って事はどうでも良いのか!?)
提督(艦娘に囚われるくらいなら…えぇいしょうがない!)
提督「…帰る!!」ザブッ
ガシィ!!!
提督「んんっ!?」
陸奥「待ってよ」ぐいっ
ル級「ちょっと貴女!離しなさい!」ペシッ
ネ級「そうだよ!早く帰ってコンインカッコカリの手続きするんだからさぁ!?」
扶桑「はぁぁぁああ!?」
全員「」ビクゥッ!!
扶桑「あ、や、やだ…ごめんなさい…」
扶桑「あの、嘘はよく無いわ?」
チ級「嘘じゃ…無い…この人は…私達の夫…旦那…ダーリン…//」
タ級(達…?あれ?私のじゃ無いの?………ハッ!まさかこいつら…普段言うこと聞かないのに今日に限って着いてきたのって…)
タ級「て、提督っ!早く帰って“私と”コンインカッコカリするんですよね!?」
提督「い、いや…」
ネ級「子どもは何人?」
提督「いやだから…」
扶桑「ままま待ってください待ってください!」ぎゅうぅ
鈴谷「そうだよ提督!何言っちゃってんの鈴谷達とケッコンでしょ!?」
提督「離せ艦娘…!」ぐぐっ
鈴谷「あっ艦娘って言った!鈴谷は鈴谷なんですけど!」
ル級「ほらほら皆んな落ち着いて、艦娘の皆さん、私達は貴女達に危害を加えるつもりは無いのでここは大人しく提督を返して、この場を去らさせていただきたいのですが」
神通「提督はダメです、貴女達はご自由に帰ってください」
タ級「な、何を言っている!この人は元々我々の提督だぞ!?」
チ級「貴女達とは…相容れない…」
陸奥「あら、じゃあこの人の好きなキス…知ってるのかしら?」
深海「は?」
艦娘「は?」
陸奥(あ、あらあら…調子に乗って適当なこと言っちゃった…)
提督「してねぇだろ、適当言うな」
タ級「いや本当かもしれん、確かめねば」ずいっ
提督「お前…」
扶桑「わ、私が確かめますっ」
神通「い、良い加減にしてくださぁい!!」
一同「」ビクッ
神通「提督が…深海の者だと言う事は承知しました…」
神通「深海の皆さんと…提督との間に強い絆がある事も…」ギリ…
神通「ですが私達もこの人だけは譲る事は出来ません…」
神通「どうでしょう、ここは、提督自身にどちらか選んでいただくと言うのは…」
提督「おい、勝手に話を進めるn
タ級「いいだろう、貴様らには申し訳ないが過ごして来た時間が違う、即答だろうがな」フフン
提督「…」
タ級「さぁ提督、こいつらに現実を叩きつけてやってください」ワクワク
提督「…」
タ級「さ、さぁ!」
陸奥「あらあら…即答じゃ無かったのかしら?」ニヤニヤ
タ級「ど、どうしたんですか提督!我々と共に深海へ帰りましょうっ!」アセアセ
陸奥「こんな魅力的な艦娘に囲まれてたんだもの、貴女達のような生気のない女には飽きちゃったんじゃない?」
提督「俺は…」
ル級「…」
提督「もう提督辞m…んぐっ!? 鈴谷「なんか聞こえた気がしたけどちょっと待とうか!」ぐぐっ
ネ級「そっち押さえててそのままっ!」ぐぐっ
提督「離せ艦娘〜っ!ネ級もっ…!」バタバタ
神通「どうやら話しても分からなそうですね…困りました…」スゥ
タ級「提督…貴方には…教えてあげなければならない事があるようです…」メラ…
提督(ひぃ!?タ級の目が青く…!?)
神通「さぁ…」ガシ
タ級「行きましょう…」グイッ
「「提督」」
……
…
…果たして提督を掴み取ったのはどちらの陣営か…
運命は妖精さんのみが知っている事…
ただ…その後この海域周辺は…しばらく艦娘も深海も小さな子を育てている様子が見られたと言う…
〜感〜
タ級可愛い