流石に半年近くも空けば前回の話の内容や登場人物なんてすぐ忘れてしまいますので簡単ですがわかりやすい前回のあらすじと登場人物を分かりやすくまとめてみました。
それではEp.15どうぞ!
読んですぐ分かり尚且つ分かりやすい前回のあらすじ
林間学校が始まり、肝試しの助っ人として呼ばれた四葉。ひょんな事から四葉と一緒になってしまった輝に思いがけない誘いが来るのと同時に地球を滅ぼす程のエネルギーを持ったパンドラボックスがついに開かれた!その力を操る地球外生命体エボルトの前に仮面ライダーが立ち塞がる!
(ピロロロロロロ………アイガッタビリー)
登場人物
中野 一花
『この女・・・・・・スケベ過ぎる!』を体現した中野姉妹の長女。実は策士。寝る時は基本裸らしい。何かと『姉』と称して世話を焼きたがる。姉を名乗る不審者とは彼女の事かもしれない。闇一花に変身することが出来る。
中野 二乃
『おめーの居場所ねーからwwwwww』の如く初手睡眠薬をかましてくる中野姉妹の次女。テンプレのようなツンデレだが、実は恋に恋する歳相応の乙女である。恋の暴走機関車になるのはまだ先の話。
中野 三玖
根暗のように見えるが、開けてみればなんとやら。ラブコメの王道を行くまさに正ヒロイン力を発揮する中野姉妹の三女。料理の腕は壊☆滅なのだが、そこはご愛嬌。可愛いは正義の如く許される。歴史大好きっ子の歴女である。
中野 四葉
一言で言えばアホの子。アホだけど憎めない。過去の出来事からイキリボンと密かに言われている。語呂がいい。猪突猛進の如く元気一杯の中野姉妹の四女。うさぎ調のリボンがトレードマーク。滅私奉公気味。どこぞの赤毛の少年のようにならないといいな。リボンが本体。
中野 五月
『肉まんに親でも殺されたんか』と言わんばかりに肉まんを食い漁る、ドメスティックバイオレンス肉まんおばけその人。ごじょじょの愛称で親しまれている中野姉妹の五女、末っ子である。何かと難しい言葉を使いたがるが意味はわからない。
五人の体重は合計250なのだが、つい先日251だったらしい。
曰く、『四人から疑いの目を向けられるのは極めて遺憾。起訴も辞さない(でも意味はわからない)』と言っているらしい。
*◇*◆*◇*◆*◇*◆*◇*◆*◇*◆*
「私と・・・・・・踊ってくれませんか?」
月下に照らされた四葉と目が合う。いつもと違う真剣な顔に、彼女が何を思って自分を誘っているのか分からなかった。
「・・・・・・・・」
「あ、あの、黙りされると照れると言いますか・・・・・・・・」
「お、おお。悪ぃ・・・・・・」
四葉の言葉に意識を戻され、その顔を見た。こちらの返答を待っているのかこちらをじっと見つめている四葉にプレッシャーを感じたのか輝は葛藤する。
(予想外だ・・・・・コイツがあんな事を言うなんて・・・・・・そもそもなんで俺なんだ?口は悪ぃし(自覚あり)、気の利いた事なんて言えねぇのに・・・・・この顔は本気で言ってやがんのか・・・・・・?俺に?正気か?・・・・・・・正気か?(2回目))
だが、そんな考えとは裏腹にせっかくの誘いを断るのも何か悪い気がしてしまい、
「お、俺でいいならいいぞ」
「ホントですか!?」
結局承諾してしまった。
その返事を待っていたかのように聞くやいなや四葉の顔はパァーっと明るくなる。
「これでまた一つ楽しみが増えましたっ!」
「そいつは何よりだな・・・・・」
笑顔が眩しいんじゃ。
『守りたいこの笑顔』とよく聞くが何となくわかった気がする。
「あ、天宮さん見てください!」
「お?ありゃ一花と三玖じゃねぇか。準備すんぞ!」
「Hey!Siri!」
「あ!?おま・・・・・!何してんだよ・・・・・・!」
突如四葉がスマホの電源を付けた。
「いやー、思い切り脅かす方法を調べようかと」
「今!?」
「YouTube開いて!」
「動画!?動画を観んの!?」
「私、文字だけじゃ覚えれないんで見て覚えようかと!」
「いい心がけだ。感動的だな、だが無意味だ」
( ^ U ^ )
すったもんだをしている四葉と輝を見ながら一花と三玖は頭を傾げた。
「何してるんだろう、あの二人。お化け役なのにガッツリスマホのライト見えてるよ」
「きっと四葉が何かやり出したんだと思う」
三玖の答えに一花は苦笑いを零した。
「あ、ああ天宮さん!この広告、スキップ出来ません!」
「頼むからスマホを消せ!じゃなきゃ音量下げろ!」
『社会人一年目のKENTYでーす!』
「うるせぇバカ!」
スマホ片手にあたふたする四葉。パチモンVtuberに向かって怒る輝。それを見ている一花と三玖。
「何してるの?二人共」
「「あ」」
一花の問いに二人は固まる。しばしの沈黙は四葉が切り裂いた。
「しゃ、社会人一年目のYOTSUTYですよ!がおー!」
「もう遅ぇよ」
社会人一年目あたりのやつは突っ込まないでおく。
*◇*◆*◇*◆*◇*◆*◇*◆*◇*◆*
「こんの、ポンコツリボンが!お前がスマホの電源さえ切ってればバレずに済んだのに!」
四葉のリボンを掴みブンブン揺する。『あうあう』と何か言っているが気にしない。
「落ち着きなよ、ヒカルくん。四葉が可哀想だよ」
「ヒカル、めっ」
「犬か、俺は」
三玖が頬を膨らましながら人差し指を前に出す。
三玖推しのニキ達にはたまらん顔だろう。
「四葉をいじめちゃダメ。だから、めっ」
前に出した人差し指で輝の頬をつつき、それを見ていた一花も頬をつつき出した。
「ヒカルくん、頬っぺ柔らかいね!」
「めっ。めっ、だよ。ヒカル」
ツンツンを止めない二人にされるがまま数十分。
「じゃあ、頑張ってね〜!」
「てめぇら何しにきたんだよ!おい!待ちやがれ!」
満足した顔で二人はその場を後にした。その背中を睨みながら見送っていると、後ろからの視線が突き刺さる。
「・・・・・・なんで不貞腐れてんだよ、お前」
こっちもこっちで頬を膨らませていた。心無しか、リボンも四葉の不機嫌を現しているかのようにひん曲がっているように見える。
「私は今おこです!怒ってるんです!」
「うん、なんで?」
「怒ってるんです!なぜか分かりますか?天宮さん!」
「いや、わかんねぇから聞いてんだよ」
「なら仕方ありませんね!教えてあげません!」
「だから何でだって聞いてんだよォ!」
会話のキャッチボールが出来ていない。もはやドッチボールと言ってもいい。
その後は八つ当たりの如く他の生徒達を脅かしまくった。幽霊が苦手らしかった五月は阿鼻叫喚。置いて行かれた二乃はてんてこ舞い。それを眺める輝は愉悦の一言。天宮輝の功績によって肝試しは概ね成功といえよう。
「いやー!脅かした脅かした!」
「凄かったです!天宮さん!」
肝試しも無事に終わり、帰り道を四葉と並んで歩く。コテージに戻ったらこれから実行委員会はキャンプファイヤーの準備に取り掛からねばない。
「んじゃ、キャンプファイヤーでな」
「あれ?スキーはしないんですか?」
「委員会の別の仕事あるからな」
「私も何かお手伝いしますよ!」
「いい。折角の林間学校だろ。お前は楽しみな」
「えっ!天宮さん、今日は優しいですね!頭打ったんですか!?」
「はっはっは。この顔から笑顔が消えた瞬間死ぬと思え」
「ヒェ・・・・・・いつも通りでした・・・・・・」
怖がった顔の四葉の頭に手を置き、わしゃわしゃと撫でる。
「んっ」
「冗談に決まってんだろ」
「むぅ、私で遊んでませんか!?子供じゃないですよ!」
「はいはい。お子様はさっさと寝な〜」
ヒラヒラと手を振りながら歩いていく輝に四葉はさらに頬を膨らませる。
「バカ・・・・・・」
ぽそりと呟いた言葉は届くこと無く虚空へ消えるだけだった。
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「あーまーみーやーー!!」
「やべっ、ターボ二乃だ・・・・・!」
外でキャンプファイヤーに使う木材を出している輝の元へ、華麗な横滑りでやって来た二乃に思わず引き気味になる。
「さぁ!私と踊るって言いなさい!」
「なんでそんなに必死なんだよ!」
「必死にもなるでしょ!あっ!逃げるんじゃないわよ!」
「いい!来なくていいから!あっち行け!」
「嫌よ!アンタが頷くまで離れない!付きまとってやる!」
「正気の沙汰じゃねぇよ!止まれ!止まれって!と、止まんねぇ!?」
ガッチリ体を二乃に掴まれ、必死になっているため気づいていないのか腹の辺りに柔らかいものを押し付けているため輝も下手に引き剥がせない状態になってしまった。
「やっと捕まえたわよ!」
「暑苦しいわ!離れろ!」
「やだ!離さないんだから!」
「こんなとこ誰かに見られてみろ!?俺とお前の学生生活が・・・・・・」
視線に気づき、そちらを見れば実行委員の委員長佐藤がこちらを見ていた。
まるで背景に宇宙が見えるような顔で。
スペース佐藤の出来上がりである。
「見せびらかすなァァァァ!」
「ほれ見ろ!一番めんどくせぇヤツに見られた!」
「いつからよ!」
「あ!?」
「いつからそんな関係だったの!」
「あれは確か雪が降る寒い日の事よ・・・・・・」
佐藤の言葉に抱きつく二乃が何やら懐かしむ様な顔で語り始めた。
あることない事を話し始めそうな二乃の口を強引に手で押さえつける。
もうやだこの次女。
「さ、佐藤!こいつは助っ人だ!ほら、人手が足んねぇって言ってただろ!?」
「えぇ〜、ホントにござるかぁ〜?」
「助っ人だっつってんだろ。文句あんのか?(一転攻勢)」
「いえ、全くありません。すみませんでした」
ニヤニヤ顔だった佐藤の顔が瞬時に真顔に変わる。
「と、とにかく!イチャイチャはご禁制だからね!ちきしょーめ!」
捨て台詞を吐いて走っていく佐藤を見送りながら大きくため息を吐き、二乃を見る。
「着いて来てもいいけどよ、その分手伝ってもらうからな」
「分かってるわよ。半分そのつもりだったし」
「そうか。んじゃ、ちょっと来てくれ」
二乃を連れてしばらく坂道を歩く。この先に木材を置いてある倉庫があるのだ。
倉庫に着くと輝は手に持っていたクリップボードを渡した。
「このチェックシートにマーク付けてくれよ」
「え?そんなのでいいの?」
「手汚れんの嫌だろ?それに折角の服も汚れたらたまったもんじゃねぇからな」
懐中電灯の明かりを付けながらせっせとキャンプファイヤーに使う資材を出していく。
それをぼーっと見ていた二乃の視線に気づいたのか手を止めて振り向いた。
「どした?」
「えっ!?あ、ああいや、なんでも・・・・・・」
「悪ぃ、寒いよな」
『ほれ』と言いながら着ていた体操着の上着を二乃渡した。
「今はそれで我慢してくれ。もう少しで終わるからよ」
「あ、ありがと・・・・・・」
「へっ、気にすんな。ヘックシ!・・・・・冷えてきたな」
『うおー、さぶさぶ』と言いながらまた作業に戻る。それを見ていた二乃は思わず吹き出した。
「んぁ?なに笑ってんだ?」
「いや、アンタが面白いから・・・・・!てか、なんで半袖なのよ・・・・・!」
「はぁ・・・・・?動くと暑くなると思って」
「なにそれ!ははは!・・・・・・ふぅ。全く、世話の焼ける教師ね」
「世話かかんのはお前らの方だっつーの」
輝の隣にしゃがみ込む二乃に頭を傾げた。
暫く沈黙が続くと徐ろに二乃が口を開く。
「・・・・・・・・ねぇ」
「んー?」
「楽しいわね、こういう下らない話で笑えるのって」
「なんだよ、急に。熱でもあんのか?」
「別に。ただそう思っただけ。アンタはそう思わないの?」
「・・・・・・そうだな。案外、楽しいかもな」
「んふふ」
隣を見るとそこには顔を覗き込むような形で微笑む二乃がいた。
「今日はえらくご機嫌だな」
「そうね。今は気分がいいわ」
「そいつは良かったな」
「なんでか分かる?」
「さぁ?分かんねぇ」
すると二乃は顔を輝の耳元に近づけそっと呟いた。
「教えない」
「ほぁ!?て、てめぇ!いきなり耳元で喋んな!背筋がゾワゾワすんだろ!」
耳元を押えこちらを睨む輝を見てまた笑ってしまった。
やはり今日はえらく気分がいい。
「ふざけやがって・・・・・!ヘックシ!あぁ!寒い!」
「寒いなら戻ればいいじゃない」
「出したもんは片付けなきゃなんねぇだろ」
すると、ふと何かを思い出したかのように輝は二乃を見た。
「なに?」
「上着、やっぱ返してーーーー」
「やだ」
「だよなぁ」
「林間学校終わるまで返してあげない」
「それは普通に困る。コテージ戻ったら返してくれよ」
「えー」
「渋るな渋るな。即答で『わかった』って言えよ」
いつにも増してご機嫌の二乃に戸惑いを感じつつ、やっとの事で片付けも終わり二乃からボードを受け取った。
「よし。んじゃ、帰るか」
「あ、待って!」
「なんだ?」
「あそこ、物音がしたんだけど・・・・・・」
倉庫の出口で二乃が指さした場所を照らすがそこには何も無かった。
「なんもねぇぞ」
「嘘よ!ホントに音がしたんだから!」
「・・・・・じょ、冗談も程々にしとけよ」
「あ、あら?もしかして怖いの?」
「は、はぁ?怖くねぇよ!お前は逃げてもいいんだぞ?」
「アンタこそ、か弱い女の子を置いて逃げないでよね」
「聞き間違いか?か弱い女の子はどこにもおりませんが」
「アンタ張り倒すわよ」
言い合う二人を鎮めるかのように今度は確かに何が動く音が聞こえた。
「いやぁ!私もう無理!先帰るーーッ!」
「えっ!?あっ、ちょ!」
まさに電光石火の如く速さで逃げる二乃に取り残された輝は呆然と立ち尽くした。
「あんの野郎・・・・・・!」
倉庫の中を恐る恐る懐中電灯で照らす。
「だ、誰かいんのか・・・・・?」
「俺だ」
突如、輝の真横から真顔の男が姿を現した。もちろんよく見れば風太郎なのだが、今の彼にはそんな事は関係なく、思い切り握り拳を振り抜いた。
「だァァァァァ!!??こっち来んなァァァ!!」
「ちょ・・・・!待て、俺だ!ひかーーーー」
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〈 To Be Continued...|
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