私事ですが、ネットで曲を探していたら偶然、橋本みゆきさんのPrincess Primp!を見つけ聴いてみたら、何故かこの「五等分の花嫁」にぴったり?な気がしてずっと聴いてます。サビの部分で妄想ですが五人姉妹といやいや顔の輝が踊っている場面が頭から離れませぬ。興味がある方はぜひ聴いてみてください。
ではEp.03 どうぞ!
家庭教師開始から、早一日目
「ちょいと出かけてくらぁ」
「お兄、どこ行くの?今日休日だよ?」
「野暮用だ、詮索すんな」
「まさか・・・・・・・・・」
「あん?」
すると優が大きな声で叫んだ。
「お母さぁぁぁぁん!お兄に彼女が出来たぁぁぁぁぁ!」
「あ、あああああんた!い、一体なんて言ったの!?その子に!まさか、刃物とか突き付けて・・・・・・・!」
「実の息子を通り魔みたくすんじゃねぇよ」
「姉のあたしを差し置いてなにか!?一人で大人の階段登ろうとしてんの!?あたしだってまだシンデレラなのに・・・・・・!!」
「知らねぇよ。つか服着ろよ、デブ」
「まあまあ、落ち着きなよ三人共。輝、後でその子を家に連れておいで」
「あ?なんでだよ」
「僕の可愛い息子に色目を使った小娘の顔を拝む為だよ」
「「「「・・・・・・・・・・」」」」
父の言葉に一同は呆然とした。
顔は笑っているが、目が笑っていない。
そう、父はーーーー極度の親バカである。
「あ、あなた?ちょっと落ち着いて・・・・・・」
「僕は至って平常心だよ」
「いや、握り拳に血管浮いてんですけどそれは」
「お、お兄。取り敢えず、早く行って」
「お、おう」
逃げるように家を飛び出した。
輝に彼女が出来ないのは、まあ、ガラが悪く見え、近づいてこないのと、あの父のせいでもある。それは輝だけでなく、凛、優にも言えたことではあるが。
時間はまだある。寄り道しても大丈夫だろう。
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「遅い!アイツは何してんのよ!」
「二乃、うるさい」
「大丈夫だよ、そのうち来るって!」
すると前方から歩いてくる人影が見えた。
「あっ!来た来た!・・・・・・って、何か背負ってない?」
四葉が目を凝らして見ると、
「あっ!天宮さん、お婆ちゃんをおんぶしてる!」
「はぁ!?」
「ごめんなさいねぇ〜」
「気ぃつけて帰れよ」
十字路で老人を下ろし、目的のタワーマンションへ向かう。もう眼と鼻の先だが、そこで待っていたのはあの五人姉妹のうちの三人だった。
「あぁ?お前らこんなとこで何突っ立ってんだよ」
「あんたを待ってたのよ!」
「おっはようございます!天宮さん!」
「おう。昨日ガリ勉野郎から貰った英語の課題やったか?」
「分からないところがあったので、手をつけてません!」
「随分なドヤ顔で言うじゃねぇか。教えてやっから一緒にやんぞ」
「了解です!」
「あー・・・・・・・・・・」
輝は四葉の次に、ヘッドフォンの美少女を向いたが名前が思い出せない。
「顔が似すぎなんだよ。お前誰だ」
「むー・・・・・・・・」
プイッとそっぽ向き、建物の中に入っていった。
「あ!おい!待てや!」
「三玖が拗ねちゃったじゃない!」
「うっせぇな!仕方ねぇだろ!」
「まあまあ!早く行きましょう!」
こんな感じで手探り状態で家庭教師をやっている。
(コイツら全員、なんか特徴がねぇのかよ。せいぜい覚えれたのが、このウサギ頭の四葉ぐらいだぞ。あー、あと、星頭の五月か)
エレベーターの中でそんな事を考えてると、四葉が顔を覗き込んできた。
「天宮さん、顔怖いですよ?」
「あぁ!?怖くねぇよ!」
「あは!いつもの天宮さんだ!」
「・・・・・・・・ったく」
エレベーターの電光表示板が「30」と数字を示し、ドアが開く。
そう、このボンボンバカタレ五人姉妹はタワーマンションの最上階に住んでいる。
「おい、ツインテール」
「ツインテール?・・・・・・私のこと!?」
「てめぇ以外に誰がいんだよ」
「昨日も名前教えたでしょ!?二乃よ!にぃのぉ!」
「やかましいわ」
「どこがよッ!?」
「二乃と天宮さんって漫才師みたいだね」
無駄話はここまで。
早速中に入ると、ただただ広いリビングに五月がポツンと一人だけ座っていた。
「あ、天宮さん」
「よう・・・・・・・・・おい、あのアバズレはどこ行った」
「アバ・・・・・?あ、一花ですか?」
五月の目線が階段を上がった先にある部屋の一つに止まる。
「あんのボケナス女がぁ・・・・・・・!」
輝は猛スピードで階段駆け上がり、ボケナス女こと一花の部屋を乱暴に開けた。
「さっさと起きやがれ!ポンコツが!」
しかし、輝の顔が信じられないものを見る目に変わる。
「んぅ・・・・・・・・あれ、天宮くん?おはよ〜」
「どうなってやがる・・・・・・・・昨日てめぇの部屋一時間かけて掃除して綺麗にしたのに、なんでまた汚部屋に戻ってんだよ!」
「いや〜、褒めても何もでないよ?」
「褒めてるように聞こえてんなら、てめぇの耳はもうお終いだっての」
「え!?褒めてないの!?」
「頭湧いてんのか?お前。とっとと起きやがれ。汚部屋の掃除は後ですんぞ」
グイッと纏っている毛布を引き剥がそうとしたが、
「あーダメダメ。服着てないから照れる」
「てめぇも露出教の教徒かよ!」
「教徒?じゃないけどほら、私って寝る時基本
「いや知らねぇよ」
「あ!ショーツ履いてるから安心して」
「ならいいわ。おら、行くぞ」
「え!?よ、良くないよ!」
「あれ?天宮さんって裸みても照れないんですか?」
「こちとら毎朝拝んでんだよ」
毎朝拝んでる
「ちょ、ちょっと待って!?それってどういう意味!?」
「あぁ?そのまんまだろうが」
そのまんまの意味
「えっちなのは良くないと思うよ!」
「私もそう思います!」
「はぁ?ワケわかんねぇこと言ってねぇでとっとと降りて来いよ」
そう言って一花の部屋を出る。ドア越しから二乃と輝の声が突き通るように響く。
『ちょっと!三玖の機嫌直しに行ってきなさいよ!』
『はぁ!?まだ拗ねてんのかよ!いい加減にしろよ!』
『あんたが悪いんでしょうがッ!』
『いてッ!?脛蹴んじゃねぇよ!その髪にソースぶっかけんぞ!』
「ねぇねぇ一花。天宮さんって、案外プレイボーイなのかな・・・・・・・」
「ど、どうなんだろうね・・・・・・」
二人して顔を真っ赤にしている間、輝というと・・・・・・・
「おら!開けろ!おい!聞こえてんのか!?いんのは分かってんだよッ!」
闇金の取り立て顔負けの言い方で格闘すること数十分。俵を担ぐようにして三玖を確保し、やっと愚姉妹五人の勉強会がスタートした。この部屋に着いてから実に小一時間が経った。
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「ライスは『L』じゃなくて『R』だっつってんだろ!お前はシラミを食うのか!?食わねぇだろ!」
「あわわわ」
(こんなクソ簡単な単語すら間違うレベルかよ・・・・・・救いようがあんのか・・・・・・・?)
「えへへ、教えてくれてありがとうございますっ」
「ーーーーーーおう、もう間違うんじゃねぇぞ。こんなケアレスミスで減点なんざ勿体ねぇだろ?」
(やる気は十分なんだけどなぁ・・・・・・)
やる気で勉強が出来るようになれば、誰も苦労なんかしない。
だからこうやって教えてる訳だが、輝とて同じ学生、プロではない。教え方をまた考える必要があるようだ。
「ちょっと、天宮!四葉ばっかりずるいじゃない!私のも見なさいよ」
「わーったわーった。ちょっと待てよ」
四葉の隣から二乃の隣へ行き、数学のプリントを見る。
「この『1』はどっから出てきた」
「普通に計算したんだけど」
「お前、普通の計算って足し算引き算だけと思ってねぇよな」
「・・・・・・お、思ってないわよ」
「明日からガリ勉野郎とマンツーマンで教えてもらえ。数学の基礎からな」
「はぁ!?あんな奴とマンツーマンなんて死んでもイヤよ!ねぇぇぇえ!やだぁぁぁぁぁ!」
「けっ」
「ねぇねぇ、天宮くん」
一花に呼ばれ、今度は一花の隣へ移動する。すると突然顎クイされ、輝は目を丸くした。
「ねぇ・・・・・・私に因数分解されてみたくない・・・・・・・・?」
「はっ倒すぞボケが」
軽く一蹴してやった。こんな尻軽にはこのくらいが十分だと言わんばかりに睨みつけ、また軽く見て回る。
それをしばらくしているうちに時刻はもう五時を回っていた。
「はぁぁぁぁぁ、疲れたぁぁぁぁ」
「頭、パンクしそう・・・・・・・」
「四葉ァ、お前は基本的に全教科クソ何だから学校でも復習と予習しとけよー。サボったら殺す」
「い、イェス・マァム・・・・・・」
「あと五月」
「は、はい」
「お前、俺と同じクラスだったよな?」
「そ、そうですけど・・・・・・」
「真面目に授業受けてるみてぇだけど、なんでこんな点数がクソ
「そ、それは・・・・・・・・」
すると、輝の携帯から着信音が鳴る。
「あ?誰からだ?・・・・・・・・・・いッ!?」
(お、親父・・・・・!)
さぁ、問題はここからだ。
通話ボタンをタップし、魔王(父)と対話を図る。
「も、もしもし・・・・・・・・」
『やぁ、お取り込み中悪いね』
「い、いや。大丈夫ってか、そんな取り込んでねぇよ。それでなんか用、ですかね・・・・・・」
(え、あの天宮さんが敬語を!?)
『いやね、輝がいつ帰ってくるか知りたくてね。いつ、帰ってくるんだい?』
「そ、そろそろ帰る・・・・・・」
『本当かい?それじゃあ、彼女さんも連れてくるといいよ。丁度晩ご飯も出来たから、食べてもらって行こう。楽しみにしているよ、輝』
「オ、オー。オレモ、タノシミダナー」
そう言って、通話終了ボタンをタップし、携帯をポケットにしまう。
「お、おい。相談があるんだけどよ・・・・・・」
「天宮くん、大丈夫?凄い汗だよ?」
「あんた、風邪でもひいたの?」
「ち、違ぇよ。親父からだ・・・・・・お前ら、俺ん家に行くぞ。め、飯を食いに・・・・・」
「え!?良いんですか!?行きます行きます!」
「あ、安心しろよ!お前らの命は守ってやるからよ・・・!」
「「「「「え?」」」」」
「そ、そうと決まれば善は急げだな!い、行くぞおら」
後半声が裏返っていたが、何とか誤魔化せたハズだ。一抹の不安を抱え、六人は魔王の城(自宅)へと向かうのだった。
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「・・・・・・・・」
「ね、ねぇ天宮くん。本当に大丈夫?凄い震えてるよ?」
「し、心配すんな・・・・・・・なんなんだよあの親父の威圧感は・・・・・・!衝動的に連れて来ちまったけど大丈夫だよな・・・・・!?こえぇ、こえぇよ・・・・・!震えんじぇねぇ!この足が!」
バシバシ自分の足を叩き、何とか気合を入れる。そして、玄関のドアの取っ手に手をかけ思い切り開けた。
「た、ただいま帰りやがりました・・・・・」
帰りやがりました
「おかえり、輝」
「ひぇ・・・・・・・・・・・・」
「僕の勘違いかな?同じ女の子が五人もいるね。まぁ、それはこれからじっくり聞くとして外で話すのもなんだ、どうぞ中に入って」
「「「「「お、お邪魔します」」」」」
ただなら雰囲気を感じ取ったのか、五人の顔が緊張の色に染まり上がっている。
輝と五人姉妹は無事、魔王の城を攻略して生きて帰れるのか!?
次回へぇ続く