ありがとうございます!
次回から花火大会です!
短いですが読んでいただければ幸いです。
Ep.05 どうぞ!
「君から電話を寄越すなんて珍しいね」
『昨日、娘たちが君のところでお世話になったみたいだからね』
「なに、気にしなくていいさ。まぁ、僕の息子を勝手に家庭教師にした事については深くは問わないよ。君には君の考えがあるだろうからね」
『それについては申し訳ないと思っているよ、透』
「はは、何も言わないのは昔から変わらないね、マルオ。そう言えば、勇也の息子さんも雇ったらしいじゃないか」
『まぁね。学年首席の上杉くんと次席の天宮くんの二人体制で娘たちの家庭教師をやってもらっている』
「磐石の備え、ってところかい?」
『娘たちには幸せになってほしいからね』
「そうだね。子を持つ親としてはそれ以上の願いはないよ。でもね、マルオ・・・・・・・・自分の考えや理想を、子供たちに押し付けるのだけはやめろ。今回の件もそうだ。お前が何の考えで家庭教師を勇也と俺の息子にやらせているのか知らないけど、自分の子供たちに会いに行ったりはしてるのか?」
『・・・・・・・・・・・』
「お前の事だ、適当な理由を付けてロクに会ってないんだろ。そういう所から改めるべきなんじゃないか?これは親友として、同じく子を持つ父親としての忠告だ、マルオ。お前のソレは、間違っている」
いつも温厚な透が、口調を変えるのは極めて珍しい。
『口調が変わっているよ、透』
「・・・・・・・・・」
『ーーーー忠告、痛み入る。そうだね、近々会いに行こうと思う』
「すまないね、少し熱くなりすぎたよ。君の家庭だ。他人がとやかく言う権利はないけど、どうか心に留めておいてほしいな」
『恩に着るよ、透。それでは、失礼するよ』
「ああ、それじゃ」
通話終了ボタンをタップし、軽く息を吐いた。
(俺とした事が、余計なお節介を・・・・・・・)
そうだ。彼とは確かに学生時代からの友人だ。だが、それだけ。いくら友人とはいえ、他人の家庭事情まで首を突っ込むのは御門違いもいいところ。悪い癖だ。
自責の念に駆られ、思わず苦虫を噛んだような顔になってしまう。
すると、自室のドアが開いた。
「親父、飯できてる」
「ああ、今行くよ」
自慢の息子が呼びに来たので、素直にそれに従う。
おもむろに頭に手を置い撫でた。
「・・・・・・?なんだよ、親父」
「いや、なんでもないよ。つい、撫でたくてね」
「気持ちわりぃな」
「はは。手厳しいね。今日も彼女たちのところに行くのかい?」
「まぁな。一応バイト料貰ってっからその分働かねぇと」
「そっか」
「昨日は悪かった。何も言わなくて」
「もう気にしてないよ。ちゃんと教えてあげなさい」
「おう」
「それはそうと、輝は彼女たちの誰が一番好きなんだい?」
「好き?何言ってんだ?あいつらは生徒だぞ」
「いや、僕が言っているのは・・・・・・」
「あのボケカスポンコツ共にペンを握らせんのも一苦労だっつーの。そんな奴らを好むやつなんざいねぇよ。人の言うこともロクに聞きやしねぇ」
(酷い言いようだね・・・・・・・・)
「輝はもう少しそっち方面にも気を配った方がいいね、これは」
「あ?わけわかんねぇことほざいてねぇでさっさと食えよ」
「はいはい」
(これは相当骨が折れるな・・・・・・・・頼んだよ、一花さん)
そう心の中で祈りながら、スープを啜った。
うん。ちべたい。冷めてら。
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家庭教師開始 二日目
「ふぁぁ・・・・・・・」
「だらしないぞ」
「うっせぇよガリ勉野郎。あー首が痛てぇ。日曜もカテキョーで潰れんのクソだな」
「全くだ。今日は一日中勉強出来ると思ったのに」
「クソ真面目かよ。気分転換に恋とかして来いよ」
「恋・・・・・・・?」
「おう」
何やら黒いオーラを出しながら風太郎は輝に詰め寄った。
「アレは学業から最もかけ離れた愚かな行為だしたいやつはすればいい・・・・だがそいつの人生のピークは学生時代となるだろういいかそもそも恋愛というのはだなーーーー」
「お前、相当性根が腐ってやがんな」
一人で呪詛のようにブツブツ喋る風太郎を他所に輝はスタスタと歩いていく。
目の前にタワーマンションを捉え、マンションの入口付近では案の定五姉妹がお出迎えをしてくれた。
「お前ら毎回毎回外に出てきて楽しいか?」
「だって上杉さんオートロック分からないんですもん」
「庶民の俺とはかけ離れた産物だからな」
「天宮!はい、昨日言った通り、お菓子作ったわよ」
「わりぃ、俺甘いモン苦手なんだよ」
「ふふんっ、安心しなさい。そんなこと、昨日の内に優ちゃんから聞いてるわ!だから食べてよね!味のしないクッキー!」
「睡眠剤とか入れてたら殺す」
「し、失礼ね!入れてないわよ!」
「あっそ・・・・・・・・サンキューな、二乃」
「はわっ・・・・・・・!」
(時間差でお礼と名前言うのやめなさいよ・・・・・・!このバカ・・・・・・・!)
心の中で慌てふためく二乃と対照的に輝はクッキーをもっきゅもっきゅ食べる。
「うま」
「ヒカル、ヒカル」
服の袖をクイクイ引っ張られ、目線だけを動かす。相変わらず何を考えているのかわからない三玖が立っていた。
「これ、飲んで」
(こ、こいつは・・・・・・・大量破壊兵器の『抹茶ソーダ』じゃねぇか・・・・・・・!こんなの飲んでんのかよコイツ。味覚ぶっ飛んでんのか・・・・・・?)
「私のオススメ。ヒカル、飲んで」
「あ、後で飲むから」
「・・・・・・・・・・」
「睨むんじゃねぇよ!」
「・・・・・・・ホント?」
「おう」
(ガリ勉野郎に飲ませるか。これくそ不味いんだよ)
心の中では失礼な事を言っても聞かれない事をいい事にそんな考えを浮かべる。
憂鬱な気持ちを抑え込み、今日もバイトに従事する。
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あぁ^~心がぴょんぴょんするんじゃぁ^~
風太郎の今の気持ちを表すのに、これ以上の言葉があるであろうか。
勉強はやはり素晴らしいと再確認する。
「輝、大丈夫か?なんか顔色悪そうだぞ?」
「別にどうって事ねぇよ。まぁ、ちと体はだりぃけど」
「何を軟弱な!」
一花がおもむろに立ち上がり、腕を組んで言い放った。
「私だって月一で重い日があるんだぞ?」
「知ったこっちゃねぇよ」
突拍子のない一花の発言に輝は真顔で返す。この長女には相当頭を悩ませられる。
「あれ?五月もそろそろじゃないっけ?」
「四葉!あなたは何を言っているんですか!男の子もいるんですよ!?」
「重い日ってなんだ?」
風太郎が正にデリカシーの『デ』の字も掠らない質問を投げつける。
「そりゃあ、生んぐっ!?」
「ヒカル、それ以上は止めておいた方がいいよ」
「そうよ、嫌われるのは上杉だけで充分なの」
「なぜ!?」
「フータローも、結婚すればわかる」
「その前に、彼女の一人ぐらいでも連れてきなさいよ。あんたにそんな度胸があるならね」
「舐め腐ってからに・・・・・・!」
「あっはは!輝くんに彼女出来たら、お姉さんビックリして死んじゃうよ」
「てめぇは俺の何なんだよ・・・・・・!」
一花の突拍子のボケに輝がすかさずツッコミを入れる光景は、最早恒例になりつつあった。五月は微笑ましく思うのと同時に、何かモヤモヤした言葉では言い表せない感情に襲われる。
(何でしょうか、これ・・・・・・)
考えても埒があかない事は知っているため、今はペンを握り机の上へ視線を戻した。
「天宮さん、ちょっといいですか?」
「あぁ?どした」
「ここの英文なんですけどーーーー」
(うんうん、コイツらも質問してくるようになって来たし、いい感じだな)
風太郎は心の中で頷きながら思った。輝も最初は嫌々やっていたが、今はさほど嫌でもないらしく、口が悪いのは相変わらずだがちゃんと五姉妹を導いていた。
「あ!天宮さん!私、二か国語喋れるんですよ!」
「へぇ。バカなお前が日本語以外に何を喋れんだよ」
「えっへん!見ててくださいよぉ!」
そう言って四葉は、手を胸の前で握り目を潤わせ、猫なで声で輝に言った。
「はぁうぅ・・・・・・・!ご主人様、ごめんなさいですぅ・・・・・・・!」
「国どころか次元超えてんぞ、それ」
「え!?ホントですか!?やったー!」
「褒めてるの?あれ」
「さぁ・・・・・・・」
無邪気に喜ぶ四葉を、二乃と五月は苦笑いを浮かべる。
すると、一花が小声で話しかけきた。
「ねぇ、輝くん」
「あ?」
「ちょっとお願いがあるんだけど」
「なんだよ」
「ちょっとお小遣い使いすぎちゃって・・・・・・・ごめん、お金貸してくれない?」
「はぁ?金の管理ぐらいしっかりしろよ、ボケ」
「たはは・・・・・・・」
「いくらだよ」
「あ、千円で大丈夫だよ!ごめんね、本当」
「ったく・・・・・・ほらよ。ちゃんと色つけて返せよ」
財布から千円札を取り出し、一花に渡した。
「うん!絶対返すから!色つけて!」
あ、これ絶対意味分かってない、と心のどこかで思ったがあえて教える必要もないと思いそのままにした。
それから風太郎の小言を聞かされながら続いた勉強会は順調に進み、今日も無事解散となった。
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次の日の放課後 中野家、リビング
「ねぇ、輝くん」
「あぁ?」
声がした方を振り向いた輝の顔が、一瞬にして真顔になった。
何故なら、胸の谷間に千円札を挟み前屈みで照れくさそうにこっちを見上げる一花がいたからだ。
「い、言われた通り色つけたよ・・・・・・・?」
「違う、そうじゃない」
予想の斜め上を行く彼女の思考に、輝は重いため息をついた。
次回予告
ついに待ちに待った花火大会
ガス抜きがてらに五姉妹と訪れた輝と風太郎の前に新たな壁が立ちはだかる!
一花を狙う、怪しいオヤジの正体は!?
次回
打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?でもやっぱり私はXperia
ご期待ください
駄文だらけですみません。誤字脱字あったら教えてもらえればうれしいです!
そんな私もXp(ry
感想も待っ(ry