なのでキャラが違うかもしれません。
っというわけで、二人部屋に無理矢理、更識楯無が同居することになった。
「一夏く~ん。」
しかし人で遊ぶのが好きらしい楯無は、ちょっかいかけてきた。
まず朝起きてワイシャツに下着のみという危ない格好の楯無が、寝ていた一夏の上に乗っかってたり。
「箒ちゃ~ん。」
洗面所で自分の豊かなバストを気にしている箒の後ろから忍び寄り、その胸をブラジャーの上から掴んだりして悲鳴を上げさせ。
「…直訴しますよ?」
「やだぁん。そこまでしなくっても。」
一夏が怖い顔で楯無に言うが、楯無は全然反省してない様子だ。
箒は、涙目で先ほど掴まれた胸を両腕で覆って一夏の背中の後ろに隠れている。なお、この状況、箒の悲鳴を聞いて駆け込んだ一夏が楯無から箒を引っぺがして背中に隠したからだ。
「箒。緊急ボタンで織斑先生呼べ。」
「や~ん! ごめん、ごめんってば~!」
さすがにマジだと気づいたか、楯無がふざけながらも謝罪した。
「それにしても、一に箒ちゃん、二に筋肉って本当なんだね?」
「あぁん?」
「ゴメンナサイ、ワタシがワルカッタデス…。」
楯無は、残像が見えそうなほど素早い動きで土下座した。
一夏は、やがて表情を変え、はぁっとため息を吐いたのだった。
***
中間テスト。
テストに関しては言語圏に依存するため、必然的に日本人が中心になる。目のも鮮やかな金髪や明るい茶色、ラウラのような珍しい銀髪などがいない日本人特有の黒髪が中心の空間というのは少し違和感を感じてしまう。
昼食タイムになり、いつものように食堂に行こうとすると…。
「一夏く~ん、箒ちゃ~ん。」
「更識先輩…。」
「たまには教室で食べましょうよ。」
そう言って楯無は、五段もある重箱の弁当の包みを出した。
そして一夏達の他に教室で弁当を食べる組みに声をかけ、六人ほどが集まり、机と椅子を並べた。
楯無が喜々として重箱を開けた。
「うわ…、豪華…。」
生徒の一人が思わず口に出すほど、その重箱弁当はすごかった。
伊勢エビにホタテ…、もはや弁当と言える範疇じゃない。
「一夏く~ん、はい、あ~ん。」
「はっ? んぐっ!?」
「ちょっ…!?」
箒がギョッとしかけた瞬間には一夏の口にピーマンの肉詰めが入れられていた。
「なにして…。」
「はい、箒ちゃんも、あ~ん。」
「むぐっ!」
なにしてるんだ!っと叫びかけた口の中に、肉じゃがが入れられた。
「美味しい? ねえ、美味しい?」
「……………はい。」
「……ええ、とても良い味です。」
子供みたいに目をキラキラさせて聞いてくるので、思わず怒るのも忘れて感想を言っていた二人だった。
「よかった~。ほらほら、おむすびも色んなのあるんだよ。食べて食べて。」
「は、はあ…。」
楯無のお茶目さに一夏も箒も、そしてこの場に居合わせた生徒達も振り回せれたのだった。
***
「疲れた…。疲れたぞオオオオオオオオ!!」
「気持ちは分かる。」
放課後の特訓を終え、夕食前に一旦部屋に戻るなり箒はベットに倒れ込んでそう叫び、一夏はベットに腰掛けてそう返した。
「もうやだ…、あの人苦手だ、私。」
「分かる。」
「当分この状態が続くのか!?」
「おそらくはな…。なにせ別宇宙からの、見えないうえに、いつ来るかも分からない敵からの護衛って名目でいるんだから。」
「うぉおおおおおん…。」
箒はベットに顔を埋めて嘆いた。
「たっだいま~。あれ、二人ともどうしたのかな?」
二人の疲労の元凶現る。
一夏と箒の二人は、もう返事をする余裕もなく、視線だけ向けすぐに視線を外した。
「お疲れの二人に政府からの機密の朗報だよ!」
「…なんです?」
ぶっきらぼうに一夏が聞く。
「なんとなんとー! 一時閉鎖して調査対象になっていたウォーターワールドの天井付近から、別宇宙からの転移エネルギーの痕跡データが出たんだよ!」
「えっ!?」
「つ、つまり!」
一夏は俯いていた顔を上げ、箒は飛び起きた。
「やっと元気出た?」
そして楯無は、そこからおふざけ無しで政府の調査機関が見つけた、別宇宙からの攻撃の痕跡について話した。
ウォーターワールドで回収された謎の敵の物質については、まだ調査中であるが、銀の福音の装甲に残っていたエネルギーの痕跡と、ウォーターワールドの天井に残っていたエネルギーの痕跡データが一致。そして急ピッチでこのエネルギーの発生の前兆を感知するレーダーの開発を世界規模でしているそうだ。
そしてそのレーダーの試作機が明日にもIS学園に到着予定で、学園祭までには設置は完了する予定となっているとのことだった。
「上手くいけば今後IS学園に攻撃が来そうになっても感知して、備えられるよ。」
「レーダーの範囲は?」
「まったく別の宇宙からの転移だよ、それはすごいエネルギーの余波があるから、IS学園全体に及ぶんじゃないかな? たぶん隠せないはずだって。」
だからこそ転移してきた時のエネルギーの痕跡が強く残っていたのだ。
つまりこちら側に転移エネルギーの痕跡を消す何かしら対策を立てておかないと、転移を行うたびに巨大なエネルギーの波紋を発生させるため、どうやっても検知することは可能なのだとか。今回制作されているレーダーは、その巨大なエネルギーの波長が発生し始める、つまり転移が行われ始める段階を知り、その後対策手段を立てるためのものだ。なお、予防策も考えられたらしいが、向こう側(別の宇宙)にすでに、こちら側の宇宙に干渉できる強大な手段があるため、防ぐことは不可能だというのが実情らしい。
「つまり…、レーダーによる対策が成功すれば、こっち側ですぐ応戦して、被害を未然に防ぐしかないってことか。」
「そういうことだよ。」
「敵の本質が見えてないし、どこまで戦えるかか…。」
一夏は眉間を指で押さえ、あの不快な赤毛の男の存在を思い出した。
「ウォーターワールドで回収された敵の、何かは、まだ解析中なんですよね?」
「そうらしいわよ。」
「もし……人間の形をしたナニかだったら…?」
「一夏?」
「心当たりがあるの?」
「赤い色に…、金色が混じった髪の色…。中肉中背で、顔は分からない。」
「どこかで会ったのか!?」
「いや…あれが幻覚じゃなかったら、もしかしたらって思って。」
「まさか、夏休み中に倒れたときに?」
「……そのことは織斑先生に?」
「いや、言ってません。」
「…じゃあ、あとで私から聞いておくよ。」
「束博士も、あれから音沙汰無いしな…。」
「そうだ! あの人が勝手に最初に干渉を受けた銀の福音のコアとあの細胞を持って逃げたせいでこんなに時間がかかったんだ! 次会ったら殴る!」
「そんときゃ俺も参加するぜ。箒。」
そして一夏と箒は、ガッと腕を組み合った。
それを見ていた楯無は、アハハハ…っと乾いた笑い声と口元をひくつかせたのだった。
すでに向こう側の方が干渉するための技術が確立されているので、やられた側である一夏達が防ぐのは難しいということにしました。
たぶん、一夏から聞いた特徴を千冬が聞いたら、一夏に掴みかかるようにして問いただすと思う。自分も出会ってるから。
レーダーを設置するため……すでにフラグは立っている。