IS? そんなことより筋肉だ!   作:蜜柑ブタ

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キャノンボール・ファストと、また乱入者。


一夏と箒が喧嘩とは言わなくても、ちょっと離れてます。


SS45  キャノンボール・ファストと…乱入者

 

 部屋に帰ってきても、一夏がシャワーを浴びて戻ってきても、箒はずっと紅椿のデータが映されたディスプレイと睨めっこしていた。

「箒。飯食いに行こうぜ。」

「私はいい。」

「おいおい。食わないと体がもたないぞ?」

「冷蔵庫にある作り置きを適当に食べる。」

「…そうか。」

 これは何を言っても無駄だろうと判断した一夏は、それ以上は言わず、服を着て食堂に向かった。

 食堂について、夕食に日替わり定食を頼んでいると、ラウラが来た。

「一夏。箒は?」

「紅椿のデータと睨めっこだ。」

「…展開装甲の構造上、そこまで出力調整はしなくてもいいのだがな。」

 っと言って、ラウラは一夏と共に席に着いた。

「アイツは、自分が紅椿にふさわしくないと思い込んでいる。恐らくそれが使いこなせていない原因だろう。」

「望んで手に入れたわけじゃないんだ。仕方ねぇんじゃね?」

「しかしだ。運も実力のうちと言うではないか。」

「……嫌いな相手から無理矢理渡されて、素直に喜べって方が無理だろ。」

「ともかく、その意識を改善しない限り、箒は紅椿を使いこなせんだろう。」

「そうか…。」

「一夏。お前からも言うべきだ。」

「俺は…。」

「そうやって甘やかすから、箒は強くなれんのだ。」

「お前…。」

「あいつ自身、お前の隣に並び立てる存在でありたいと願っているのだ。そのためには強くならなければならない。そのために必要なのは甘やかすことじゃない。」

 ラウラは、軍人としての顔で一夏に言う。

「今回のキャノンボール・ファストだが…、箒は優勝する気でいる。だから…、お前も加減はするな。」

「……分かった。」

「箒の特訓は、私とデュノアでする。お前は介入するな。いいな?」

「分かってるって。」

「うむ。それならいい。」

 ラウラは、そう言って頷くと、食事を食べ始めた。

 一夏も、食事を摂り、部屋に帰ると、疲れて眠ったのかディスプレイをそのままの状態で寝ている箒を見つけた。

 一夏は、箒の体の上に布団をかけてやり、自分のベットに入って寝た。

 

 そうして、クラスメイトや他の生徒達が箒と一夏が離れていることに動揺しつつ、キャノンボール・ファストの日を迎えることとなる。

 

 

 

 

 

***

 

 

 

 

 

 キャノンボール・ファスト当日。

 秋晴れの空に、パンポンっと花火が飛ぶ。

 そして会場は満員だ。とあるアイドルグループが満員に出来なかったと言われる会場が満員だ。

 キャノンボール・ファストのプログラムは……。

 まず、二年生。

 次に一年生の専用機持ちのよるレース。

 そしてそれが終われば一年生の訓練機組のレース。

 そして最後に三年生のエキシビジョン・レースとなっている。

「よう、箒。」

 一夏が箒に声をかけるが、箒は答えない。

「篠ノ之さん。呼んでるよ。」

「…ん? あ、ああ。一夏か…。」

 シャルロットに肩を叩かれてハッと我に返った箒が一夏を見た。

「…調子はどうだ?」

「……そっちこそ。」

「負けないからな。」

「っ、…望むところだ!」

 箒は、キッと一夏を睨むように見て叫んだ。

 端から見ていたシャルロットは、心配そうに二人を見ていた。

 やがて、準備をしろと千冬が来て呼ばれ、二人はそれぞれ別れて準備をした。

 二年生のレースは、抜きつ抜かれつのデッドヒートで、会場は凄まじい歓声に包まれていた。

 二年生には、セシリアと同じイギリスの代表候補生がおり、専用機こそないが、セシリアの先輩であり、彼女から操縦技術を習ったのだとセシリアが語った。

 やがて、二年生のレースが終わり、一年生の専用機持ちによるレースの開始の準備となった。

 一夏と箒の他、セシリア、鈴、シャルロット、ラウラが並ぶ。

 一夏がチラリと見たが、目に見えて箒に余裕が無いように見えた。

 スタート開始と同時に大こけしなければいいが…っと心配だったが、声をかけたらいけない気がして声をかけられなかった。

 やがて、スタート位置に付く。そして各自スラスターを点火して、独特の音が鳴る。

 そしてアナウンスが一年生の専用機持ちのレース開催の言葉をマイクから放ち、スタートを開始するランプが点灯を始める。

 

 3・2・1……

 

 GO!

 

 っというスタートと共に全員が発進。

 箒はこけず、無事に発進した。

 まず先頭に出たのはセシリアだった。

「お先に!」

「やらせないわよ!」

 次に前に出たのは鈴だった。

 横向きになった衝撃砲を放ち、セシリアは、ローリングしながら回避し、その隙を突いてラウラが前に出る。

 そして大型リボルバーキャノンが発射され、被弾しなかったものの、鈴は回避のため大きくコースラインをずらすこととなった。

 そこへシャルロットが加速して追いつく。

「はっ!」

 そこへ箒が追いつき、刃から放つレーザーを乱発する。

「来い! 箒!」

 一夏は、それを回避し、箒を見る。

「負けん!」

 一夏と箒が並ぶこととなって格闘になる。

 振り下ろされた刀を裏拳で弾き、弾かれた刃をそのままに、箒が刀の柄で一夏の頭を打つ。

 コースラインに戻ったセシリアと鈴も復帰し、混戦となりそうになった時だった。

 

 突如、空から飛来してきたISの攻撃がトップを進んでいたラウラとシャルロットに向かって放たれた。

 その攻撃によりラウラとシャルロットは、壁へと弾かれ、激突した。

 

「やっぱりこうなるかーーーーーーー!」

 やっぱりトラブルが起こってイベントがそれどころじゃなくなることに、一夏は絶叫を上げたのだった。

 

 




箒は、ただ一夏に守られてばかりじゃなく、自分も一夏を守りたいと頑張ってるだけです。
そして、恒例となったトラブルに、一夏絶叫。


次回は、サイレント・ゼフィルス戦。
アイツが…出るかはまだ未定。
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