IS? そんなことより筋肉だ!   作:蜜柑ブタ

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セシリア、陥落?

というかキャラ崩壊? 注意。


SS6 一夏、協力者を得る

 

 セシリアは、保健室で目を覚ました。

「オルコットさん。」

「あ……。」

 目を覚ますと同時に、一夏の声が聞こえた。

「だいじょうぶか?」

「え、ええ…。わたくしは…。」

「オルコット。お前の負けだ。」

 千冬がそう告げた。

「わたくしは…、負けたのですね…。」

 セシリアは、両手で顔を覆った。

「…悪かったな。」

「なぜです?」

 謝罪を口する一夏に、セシリアが不思議そうに一夏を見て聞いた。

「俺…、筋肉のこととなるつい、カッとなっちまうんだ。だからその…、つい…。」

「いえ…、わたくしも言い過ぎましたわ。それにしても…驚きましたわ。まさか肉体ひとつでISの絶対防御を打ち砕くなんて…。」

「“絶対”ほど、信用できないものはないって思ってる。」

「お強いのですね…。」

「強くなったんだ。」

 そして一夏は拳を握り語る。

 

 この女尊男卑の世界において、男達の救済と変革をもたらすため、自分が男の強さの象徴となるために強くなろうと自分を鍛えに鍛え続けているのだと。

 

「すごい、目標ですわね。」

 セシリアは、どう反応したら良いか分からず、口元をひくつかせた。

 だが、なぜか嘲笑する気にはなれなかった。

 一夏ならばあるいは…っという確信めいたなものを感じたのだ。

「これで分かっただろう? ISを使えるからと言って強くなった気でいるのは、間違いなのだと。」

「はい。織斑先生。」

「…他の生徒達もそれが分かれば良いのだがな。」

 セシリアの返事を聞いてから、千冬は、少し遠い目をした。

 

 その後、セシリアは、千冬から、実は一夏のISがフォーマット処理中状態であったことを聞いて驚愕するのだった。

 

 そして、一夏の強さ、その努力に心打たれたセシリアは……、イギリス本国にある連絡をした。

 

 

 

 

 

***

 

 

 

 

 

 翌日。

 箒と共に教室に入った一夏は、クラス内にいる生徒達がスマートフォンを手に、ざわついているのを見た。

「どうしたんだ?」

「あ、織斑君…。」

 近場にいた女子生徒に聞こうと話しかけると、スマートフォンの画面を見せられた。

 

 そこには、動画サイトが開かれており。

 そこに映し出されている動画は……。

 

「これは…。」

「オルコットとの試合じゃないか!」

 それは、観客席から撮影されたと思われる一夏とセシリアの決闘の映像だった。

 そして動画の最後には……。

 

『驚愕! 筋肉は“絶対”を打ち砕く希望か!?』

 

 っという英文や、日本語をはじめとした様々な言語で翻訳された、その言葉で締めくくられていた。

 なお、動画の下の方にあるネット市場の商品は、すべて筋肉に関わる物ばかりで埋め尽くされていた。

「こ、こんな動画あげられたら…、オルコットが…。」

 

「それは、わたくしがあげるよう指示したのですわ!」

 すると、セシリアが堂々と腰にあてて胸を張って大声で言った。

「オルコットさんが!?」

「セシリアと呼んでください!」

「じゃ、じゃあセシリア…。どういうこと?」

「わたくし…、これまで男とは、軟弱で女にすがりつくしか能が無い生き物だと思っていましたが、そんなわたくしの軟弱な考えは、一夏さんの、あの強烈な一撃で破壊されましたわ! そしてわたくしは考えたのです! どうすれば、一夏さんの掲げる目標を実現できるかを! そしてわたくしは、自分のスポンサーや本国のIS協会に進言しましたわ! わたくしと一夏さんの、あの試合を動画サイトにアップさせることを!」

「け、けど、それじゃあ…。」

「もちろん……、IS協会は難色を示しましたし、わたくしの地位も危険でしたが、政府はこの戦闘記録を見て相当な衝撃を受けたようでして、これまでのIS開発の見直しをすると検討しているそうですわ。」

「そ、そうか…。」

「そして…! 今、イギリスでは、空前絶後の、マッスルブームが来てましてよ!!」

 コレを見よと、セシリアがどこから出したのか、英国新聞をばらまいた。

 そこには、イギリス全土で、前代未聞のマッスル流行になっていることが書かれていた。

 

 マッスルブーム!?

 

 一夏と箒とセシリア以外の女子生徒達が一斉に声を上げた。

「今、筋力トレーニングジムの会員枠が埋まりすぎて、プロテインが不足していて、てんやわんやみたいですわよ。」

 

 そこまで!?

 

 一夏と箒とセシリア以外の心がひとつとなった。

「そこで一夏さん!」

「ん?」

「実はわたくしの食品関係のスポンサーや新聞記者から、CMに使う映像撮影と、写真撮影などをしたいという依頼が来ていまして…。」

「おお! そうか! なら断る理由はないな!」

「受けてくださいますか!?」

「もちろんだ!」

「ありがとうございます!」

 では、早速とセシリアは、スマートフォンを手にして、連絡をしていた。

「やったな、一夏!」

「おお! やっぱ男の強さの象徴になるには、まずメディアからだな!」

 

 ヤベェ……。

 

 クラスの女子達は思った。

 これまで自分達が虐げてきた男達が、一夏のようになって反撃してきたら、勝てるビジョンが見えないことを……。

 

 この男(織斑一夏)は、マジでやる男だ…!

 

 そして一夏が、本当に世界の今のパワーバランスを変えるほどの大物になるという確信めいたなものを感じたのだった。

 

 

 

 

 

 一方その頃……。

 

「ここがIS学園ね……。」

 

 ツインテールに、髪を束ねる髪飾りがついた少女が、IS学園の校門に来ていた。

 

「待ってなさいよ。一夏!」

 

 

 それは、新たな旋風。

 

 少女の名は、凰鈴音(ファン・リンイン)。

 かつて一夏の二人目の幼なじみだった少女だ。

 

 

 




セシリアは、一夏のファンになる。
あくまで女性として好意を寄せるというより、一夏という男の強さの象徴への憧れからのファンですね。なお、一夏には、同志となる友人達がいるのでファン1号ではない。


そして、鈴登場。
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