IS? そんなことより筋肉だ!   作:蜜柑ブタ

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特訓っていうか…、ほとんど痛めつけですね。


SS8 一夏の特訓(?)

 

 一夏と箒が仲違いしたという噂が広まり…、そしてその後、仲直りしたという噂がすぐに広まった。

 生徒達からしたら、なんやねん?って感じだ。

 噂の真相は、廊下を一緒に、仲良く手を繋いで歩いている一夏と箒を見ればすぐに分かる。

 箒がメッチャ鼻歌歌っている。

「箒。メッチャご機嫌だな。」

「当たり前だ! 私は改めて、一夏に恥じぬ妻になるべくだな…。」

 

 

 

 

「これが…三年も続くの?」

「もういや…。」

「ああもう……。」

 

 

 彼氏欲しい!!

 

 

 それは、年頃の女子達の切実な思いだった。

 

 そしたら、この幸せバカップルオーラを相殺できるのに…っと、涙ぐむのであった。

 

 関係ない話だが、三年生の卒業を控えている生徒達や、未婚の女性教師達による、結婚相談所への足運びや、出会い系サイトへのアクセスが急増したらしい。

 

 

 

 

 

***

 

 

 

 

 

「一夏~。」

 放課後、練習用に貸し出されたアリーナに、鈴が来た。

「どうした、鈴?」

「またお前か。」

「なによ、その反応は? あんた、ド素人でしょ? ISの動かし方教えてあげようかなって。」

「ああ、そのことなんだけど…。俺、それ必要ないわ。」

「ええっ!」

 さすがの鈴も驚いた。

「だって、邪魔なんだもん。」

「なによ、私は、親切で…。」

「そうじゃなくて、俺にとって、ISは拘束具みたいなもんなんだよ。筋肉の動きを邪魔して、マジで動きにくくてな。」

「そういえば…、動画で見たわよ。素手で倒したんでしょ?」

「わりぃな。せっかくの親切なのに。」

「けど、そしたらどうするの? どうやって特訓するわけ?」

「こうする。」

「行きますわ、一夏さん!」

「えっ?」

「おらあ、来いやぁぁぁあああ!!」

 筋肉を膨張させた一夏に向け、セシリアが、ブルー・ティアーズからミサイルを発射した。

 ドカーンボカーンっと、爆発が起こり、一夏が爆風に飲まれる。

「い、いいいい、一夏ーーーーーーーーーー!?」

「………………ふう…。」

 驚愕する鈴とは裏腹に、爆風が晴れると、ケロッとした一夏がいた。

「うっそぉ…。」

「すごいぞ、一夏!」

 愕然とする鈴とは反対に、目をキラキラさせて応援する箒。

「ふーむ…。やっと慣れてきたぜ…。」

「なれ…!?」

「では、お次はレーザー行きますわよ!」

「おう! 頼むぜ、セシリア!」

「ちょっ…。」

 鈴が止めるよりも早く、ブルー・ティアーズからレーザーが発射された。

 それを一夏は、ステップを踏みながらすべて避けていく。

 さらに散弾も避け、接近武器による攻撃も白羽取りで止めるなどの芸当を見せた。

「な、ななななな…。」

 一夏の特訓を見ていた鈴は、ただただ驚くしかなかった。

「ふう…。いい汗かいたぜ。ありがとな、セシリア。」

「お安いご用ですわ。」

 セシリアは、微笑みブルー・ティアーズを解除した。

 ぼう然と立ち尽くしている鈴の横を通り過ぎ、一夏は箒と共にアリーナから出て行った。

「どうしましたの?」

「……アレ…いつもやってんの?」

「ええ。クラス代表になってからですわ。」

「………………そう…。」

 鈴は、あの動画を思い出した。

 目の前にいるセシリアと戦っている映像。

 一夏は、邪魔だとISを解除して捨て、素手から放った巨大な拳の圧の一撃で専用機を倒しているのだ。

 

 どうしよう…っと、鈴は、だくっと汗をかいた。

 

 絶対に負ける気はないが、勝てるビジョンが薄れてきてしまった……。

 拳の圧と言えば、自分の専用機である、甲龍(シェンロン)の必殺武器である衝撃砲と被るところがある。

 空気圧でも、あっという間にブルー・ティアーズのシールドエネルギーを奪ったあの一撃の威力は、圧倒的に一夏の方が上なのは間違いない。あんなの喰らったら、IS無しだと確実に死ねる自信がある。

 ISのミサイルで無傷でいられる、あの強靱な筋力を誇る一夏の肉体に、どう対抗すればと…っと、鈴は思考の袋小路に入った。それは、アリーナの貸し出し時間が終わり、管理者から出て行くよう声をかけられるまで続いた。

 

 

 その後、別の練習用のアリーナで、鈴がクラスメイトを相手に、必死になって猛特訓している姿があったとか?

 

 

 

 




セシリアが協力。

鈴、勝てるビジョンが見えなくなる。


次回は、クラス対抗戦。
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