ガンダムSEED 白き流星の軌跡   作:紅乃 晴@小説アカ

127 / 213
第123話 闇の胎動

 

 

 

「見ればわかるでしょ!!担架を早く持ってきて!!」

 

急遽出航し、翌日の朝に戻ってきたユーラシア連邦で構成された救援隊は、被弾したザフト艦や損傷したモビルスーツ、そして負傷したザフト兵を向かった人数の倍乗せて、オーブへと帰還を果たしていた。

 

「重症者はタグをつけてある!このリスト順に運び出してくれ!」

 

「医療班が来るぞ!さっさと退くんだよ!!」

 

入港した空母スプレッドからは、ノーマルスーツ姿の者や、艦内で応急手当てを受けたザフト兵が、重症ランク順に運び出されていく。

 

そんな中でも、やはり一刻を争う状態の負傷者もおり、その横では負傷兵の血で汚れた地球軍兵士が力強く、相手の手を握り励ましながら治療に当たっていた。

 

「大丈夫だ!この程度なら死にはしない!お袋さんに顔を見せるんだろ!!気張れ!」

 

そんな喧騒に包まれるドックの中で、地球軍兵士は、救助されたザフト兵からパナマ基地であった出来事を聞いて、苦虫を噛み潰したように顔をしかめる。

 

「くそぉ……!!ザフトも、地球軍も無茶苦茶しやがる!!」

 

「どうなってるんだよ……この戦争は……」

 

誰もがそんな不安に苛まれていた。

 

パナマの惨状を目の当たりにしたスプレッド艦長からの報告を聞き終えたハインズは、疲れたようにこめかみに手を添える。

 

写真から見てもわかるように、パナマ基地には最早基地と呼べる機能は残っていない。それどころか、地形がわずかに変わってしまうほどの爆発だったのだ。

 

残っていた地球軍兵士も、それを虐殺していたザフト兵たちも、指揮していた者たちも、モルガンの炎で焼かれてこの世を去っているのだろう。

 

生き残っていたPJと予想外すぎる再会を果たしたハインズは、彼の証言から、パナマがこの世の地獄と化していた様相を想像した。

 

ただ、その想像を絶する狂気は味わった者にしかわからない。想像はできても、それを共感することは不可能だ。しかし、少なくとも、PJを含めた生還者の皆が、心身ともに相当のダメージを負っていたのは一目でわかった。

 

とにかく、今は彼らの精神面と肉体面の休息が必要だ。そうハインズが考えていると、部屋にノックが鳴り響く。一声で答えると、先ほど連絡を取った人物が姿を現した。

 

「ウズミ様」

 

立ち上がって敬礼をするが、ウズミはやんわりと手で制した。ハインズが与えられた臨時執務室はドッグ近くの部屋で、そこからは運び出されていくザフト兵の姿もはっきりと見える。

 

「辛いものですな…こういう事は」

 

「すいません、我々の無茶を聞いていただいた上に、負傷者の搬入まで許可していただけるとは」

 

事実、オーブは自分たちの行動を後押ししてくれていたのも確かだ。オーブ領海線に帰還してからはすぐ救急艇がやってきて、危険な状態であったザフト兵たちの治療を開始してくれたし、ドックの搬入もすぐに対応してくれた。

 

出航時、もし地球軍、またはザフトに捕捉され砲撃されても、こちらは手助けはできないと言われた時は、戻るまでが自分たちの使命だと思っていたが、ここまで手を貸してくれるとはハインズは考えてもなかった。

 

「私は、オーブの理念と在り方に従ったまでですよ。それに、貴方方の行動、私は誇りに思います」

 

「そう言って頂きありがたいです」

 

柔らかく微笑むウズミに一礼すると、彼はザフト兵に肩を貸す地球軍兵士の姿を見て、感慨深くため息を漏らしてから、呟いた。

 

「貴方方は、この戦争の先にーー何を見ますか?」

 

果たして、パナマの出来事が戦争と言えるのだろうか……いや、この戦争自体が、そう言った方向に転がり落ちて行っているようにハインズには思えた。

 

だが、自分たちは地球軍の制服を脱げていない。これを脱ぐことに、抵抗を感じている自分がいるのも事実だった。

 

「まだ……わかりません。ただ、ひとつだけ言えることはあります」

 

ウズミはこちらに目を向ける。その目に臆さず、ハインズは真っ直ぐと言葉を紡いだ。

 

「ーーこの戦争の行き着く先は、深い闇だと言うことです。人の業が生み出した、底知れぬ闇へ……と」

 

 

 

////

 

 

 

「これから、どうするんですか?イザーク」

 

ボロボロになったデュエルの下で、疲れた体をコンテナに預けていると、水を持ってきたニコルが不意にそんなことを言い出した。

 

「どうするって?」

 

「このままオーブに居ても、しょうがないじゃないですか…」

 

確かに、自分たちは地球軍でもオーブ兵でもない、ザフトの人間だ。

 

パナマ出撃前に、ビクトリア宇宙港付近で地球軍の不穏な動きをキャッチしているという情報を聞いてはいたが、肝心の指揮系統は完全に寸断され、各部隊は身動きを取れないでいる。

 

こんな状態で戻るというなら、カーペンタリアくらいしか思いつかないが。

 

「で?ザフトに戻って虐殺の手伝いをしてこいって?」

 

そう皮肉そうに言うディアッカに、ニコルは困ったように視線を外した。

 

「そ、そうじゃありませんけど……」

 

「狂ってるんだよ。どっちもがな」

 

イザークはそう言って立ち上がってから、地球軍のドックに屈むデュエルを見上げながら、ギュッと手に力を込めた。

 

「何が青き清浄なる世界だ。何が下等なナチュラルを滅ぼして、真のコーディネーターの世界を作るだ。戦場で命をかけて戦う、兵士たちの覚悟を踏みにじりやがって!!」

 

イザークはその有様を見てきた。自分の目で。

 

ザフトは憎しみに身を任せて、無防備なパイロットや基地の兵士すら虐殺し、地球軍は敵が集中しているのを良い事に、まだ兵士たちがいるにも関わらずモルガンを使用し、多大な犠牲を払ってザフトの侵攻部隊を一掃した。

 

結局のところ、互いの憎しみと相容れない考えが蔓延していてーーー今までイザークが考えていた戦争らしい思考など、そこには存在していない。

 

あるのは、ただ互いを滅ぼしたい憎しみと、怒りだけだ。

 

そんなもの、合理性の欠けた戦いなど戦争ではない。決して、戦争なんかじゃあないのだ。

 

「でも、どうするよ?クーデターでもしちゃう?アスランのお父様とやらに」

 

「ええ!?」

 

そういうディアッカに、ニコルは驚いた声を上げる。たしかに、今の状況はプラント最高評議会から出された命令に背いている状況だ。

 

ザフトから離れてしまった自分たちが、この戦争が間違っていると言うならば、それは紛れもない離反。ディアッカの言う通り、プラント最高評議会の議長に反旗をひるがえす事と、なんら変わりはない。

 

イザークは、この行動が今後の自分の在り方にどう影響してくるのか、そんな事がわずかに思考をかすめていく。いっそ自分の母のように、ナチュラルを徹底的に見下せればと思いもするがーーー助けに来てくれたユーラシア連邦の地球軍兵士を見てしまっては、そんな気など起きやしなかった。

 

「とにかく、今は怪我人の救助が先だ。相手があのオーブってのが気に入らんが……今は頼るしかあるまい」

 

ため息をついてから、とにかく物資の運び出しとモビルスーツをどうするかの指示を仰いでくると言って、イザークは立ち上がり艦橋へと歩いていく。

 

そんなイザークの背中を見ながら、ニコルとディアッカはひそひそと小声で話し出した。

 

「ツンデレ……ですかね?」

 

「救援に来た地球軍の兵士に、真っ先に礼を述べてたのにな」

 

「聞こえてるぞ!ムダ話をするくらいなら手を動かせ!!」

 

そう振り返って不満そうに言うイザークに、二人は「はいはい」とやる気のない返事をして。

 

 

場所も在り方も変わりつつあると言うのに、この三人のやり取りは変わらないなと思って、三人は小さく笑うのだった。

 

 

////

 

 

「いやぁ、しかし、ほんとに作っちゃうなんてさ」

 

ストライクを含むG兵器の修理が行われた第六工廠で、アストレイのテストパイロットであるアサギ・コードウェルは、完成した「特殊仕様」のアストレイを見上げながら呟いた。

 

「アストレイ、タイプR……か。流星から取ったのか、それともパイロットから取ったのやら…」

 

マユラ・ラバッツも、カタログスペックの資料を眺めながら、脚部と旋回性能を底上げしたアストレイを見つめる。

 

この機体は、アストレイのOS改修の際、地球軍のラリー・レイレナードが出したデータを元に、強化改修されたモビルスーツだ。

 

「けど、性能は折り紙つきよ?」

 

そう答えたジュリ・ウー・ニェンは、端末から三人の前にそびえる強化型アストレイのデータを説明していく。

 

重点的に強化した脚部を中心に、強化型電磁回路を利用したアクチュエータを2基ずつ、レスポンスを上げるためにスラスターも増築、おまけにモニターも手を加えてあるという機体だ。

 

基本武装は変わらないが、その反応速度と加速性能は、他の標準型のアストレイは比べ物にならないほどだ。

 

「けどぉ、扱いきれないわよ。こんなモンスターマシン」

 

「当のテストパイロットの出したデータより三割ほどデチューンしてるんだから、文句は言わない」

 

ラリー・レイレナードが操ったと言う初期型のRタイプのデータを流用してテストをしたが、パイロットがついていけずに移動させることすらままならなかったという。

 

本当に、これを操縦したラリーという人間はナチュラルなのだろうか?そんな疑問が三人の中に浮かんでいる中。

 

「ふざけんじゃないわよ!!!」

 

第六工廠の奥から、そんな怒声が響き渡ってきた。

 

 

////

 

 

三人が奥にやってくると、そこには人だかりができていて、オーブ側ではエリカ・シモンズを含めた技術士たち、それにカガリもやってきている。

 

彼女らが見つめる先には、スパナを持って今にも暴れ出しそうなハリーを止めるフレイとキラとマードック、そして当のRタイプを監修したラリーが居た。

 

「ハ、ハリーさん!!抑えて!!抑えて!!」

 

「どうしたんですか?!」

 

ほぼ羽交い締めにされるハリーに、なぜそんなに怒っているのかとキラが問いかける。

 

「ホワイトグリント……」

 

「え?」

 

「ホワイトグリントよ!!何よこれ!信じらんない!!作ったやつ頭おかしいんじゃないの!?」

 

うがーーっ!!と言わんばかりに言うハリー。その先には、一回り大きいメビウス・インターセプターに翼を付けたような機体、ホワイトグリントが鎮座していた。

 

マードックや技師たちが、ハリーが見ていた端末を覗き込む。

 

「えー、なになに?……ホワイトグリント……外装……パージ不可!?」

 

彼らからの驚きの声を聞くと、ハリーは暴れ出しそうな気持ちを沈めて、自分が調べた内容を整理し始めた。

 

「パイロットからの承認がなければ、パージは出来ない上に、その仕様も内容もパスワードがかかってて見れないのよ。もう!!頭に来るわ!!」

 

硬い安全靴のつま先で地面を蹴りながら、ハリーは苛立つ心をなんとか抑え込む。

 

「つまり、この……モビルアーマー?」

 

「モビルスーツよ、これでもね」

 

「ええ!?」

 

これで!?と言わんばかりにマードックがホワイトグリントを指差す。ハリーも最初は驚いたが、どうやらこのメビウス・インターセプターのような外見は、高機動ユニットの役割を果たす「外装」らしい。

 

高機動ユニットはパイロットの任意でパージはできるが、このパーツには機密保持のための爆弾が仕掛けられているため、パージさせたら元に戻せないのだ。

 

「つまり、このデカ物は外装で、中にモビルスーツがいるってことですかい?」

 

「そう。カタログスペックではね。けど、にわかには信じ難いわ。なにせこの機体のレスポンス、既存のどのモビルスーツの3倍以上の出力を出してるもの」

 

「3…!?」

 

驚愕するマードックたちに、それでも呆れているのか、困っているのか、ハリーはガシガシと束ねた髪を掻き回して、ウンザリしたように呟く。

 

「動力源は従来と変わらないけど、パワーエクステンダーとか増強処置まで施されてるのに、データを抜き取る事は疎か、この外装が外れた姿すらロックを掛けられてるなんてねぇ。私じゃあ手の施しようがないわ。ちょっと、トールのスカイグラスパーの点検してくる」

 

「あ、ハリーさん。手伝います」

 

そう言って、補修されているスカイグラスパーの方へ向かったハリーは、それについて行ったフレイと共に工廠の奥へ姿を消していく。

 

「おいおい、ラリー。お前こんな機体振り回してんのかよ」

 

ムウが驚いた顔でそう言ったが、ラリーもラリーで困った様子で言葉を紡ぐ。

 

「まぁ……けど、ほかのシミュレーションじゃ遅く感じて……モビルスーツならモビルスーツの動かし方を覚えとかないと」

 

「え?これ、モビルスーツなんだろ?操縦系統は?」

 

「操縦系統は戦闘機寄りのモビルアーマーに近くて。メビウス・インターセプターと感覚が似てるというか」

 

そして、操縦を重ねていくたびにクルーゼの顔が浮かんでくるような気がした。あいつ、流星のこと好き過ぎだろ……なんで操縦パラメータが、自分の設定と大差ないくらいに作り込まれているのか……。

 

「まさに、対流星用に作りこんだら、流星の機体に近づいたって感じか。コイツァ骨が折れるぞ」

 

マードックが言ったことはおおよそ当たりだった。もともと、フリーダムとジャスティス用のフレームとして作られたこの機体は、稼働試験時はザフトが回収した流星のデータから再現されたパラメータが入っていたのだが、クルーゼが「これでは足りん」とパラメータをさらにカリカリに仕上げていたのだ。

 

まさに、対流星用に作られたザフトのモビルスーツと言える。

 

だが、既存のモビルスーツよりも反応速度や加速性能を大きく上回っているホワイトグリントの操縦訓練をするには、既存機のデータを使ったシミュレーターでは満足な訓練ができないのだ。

 

困ったものだとラリーが悩んでいると。

 

「お困りのご様子で?」

 

オーブの技師たちの前に出てきたエリカ・シモンズが、得意げな表情をしながら悩んでいるラリーの元へとやってきた。

 

「ちょうど今からアストレイのタイプRのテストをしようと思ってたんだけどーー」

 

と、エリカが視線を違う方向に向ける。釣られて見ると、そこにはアサギたちアストレイのテストパイロットの姿があった。

 

エリカは親指で彼女らを指して、にこやかに微笑む。

 

「ちょっとこの子達を揉んでくれないかしら?」

 

「ええ!?」

 

「エリカさん!死ねって言ってるんですか!?」

 

アサギ、マユラ、ジュリの抗議をやんわりと受け流しながら、エリカは楽観的な口調で答える。

 

「大丈夫、手加減はしてくれるはずよ……たぶん」

 

「目を見て話をしてくださぁい!!」

 

「タイプRは貴方とハリー技師が集めたデータで構成されてるわ。カリカリのセッティングをすれば、きっと気にいるわよ」

 

「それはいい訓練になりそうですね」

 

「ちょ、ちょっとぉ!!話を聞いてくださいぃいいー!!!」

 

そんな三人を気にしないで、アストレイが置かれている訓練エリアに向かっていくエリカとラリー。それを見届けたキラたちは、心の中で合掌をする。

 

その後、第六工廠からは三人の若い娘の叫び声が響き渡るのだった。

 

 

 

 

////

 

 

 

地球軍、プトレマイオス基地。

 

地球連合軍の月面基地の1つでプトレマイオス・クレーターに建設された軍事拠点であり、最大規模の連合宇宙軍基地。複数の艦隊が駐屯している。地球連合宇宙軍の総司令部であるため、月本部とも呼ばれる。

 

「何たる様だこれは!ジョシュアが成功しても、パナマを落とされては何の意味も無いではないか!」

 

その基地内の会議室では、月本部の上層部とパナマから上がってきた地上の上層部との会議が行われていたが、事態は深刻だった。

 

「パナマポートの補給路が断たれれば、月基地は早々に干上がる。それでは反攻作戦どころではないぞ!」

 

「ビクトリア奪還作戦の立案を急がせてはおるが…無傷でマスドライバーを取り戻すとなると、やはり容易にはいかぬ」

 

アラスカ基地とパナマ基地が「ザフトの攻撃」により壊滅した今、宇宙で展開する拠点は窮地に立たされている。

 

補給路が寸断されれば、武器、弾薬、人員だけではない。水も食料も、更には空気すらも枯渇していく。

 

「オーブは…オーブはどうなっている!」

 

そういった彼らには、もはや体裁はなかった。一刻も早く、この危機的状況を打開しなければならない。

 

「再三徴用要請はしておるが、頑固者のウズミ・ナラ・アスハめ!どうあっても首を縦に振らん」

 

そう苛立ったようにいう上層部の人間を見ていたウィリアム・サザーランドは、その重たい口をゆっくりと開く。

 

「それは中立だからか?いかんな、それは。皆命を懸けて戦っているというのに。人類の敵と」

 

「サザーランド大佐。そういう言い方はやめてもらえんかね。我々はブルーコスモスではない」

 

そう言う月の指揮官に、サザーランドはわずかに眉間に力を込めてから、穏やかな表情の仮面をかぶる。

 

「これは失礼致した。だがーーこの期におよんでそんな理屈を振り回しているような国を、優しく認めてやる必要があるのか?もう中立だのなんだのと、言ってる場合じゃない」

 

「オーブとて、歴とした主権国家の一つです。仕方あるまい」

 

「地球の一国家であるのなら、オーブだって連合に協力すべきだ!違うか!」

 

ダンっと拳を落として、サザーランドは力説する。宇宙からの脅威に対抗するには、地球の連合諸国が協力し合わなければならないと。

 

「今はともかくマスドライバーが必要だ。早急に。どちらかが、或いは両方か」

 

「それはそうだが…」

 

「皆様にはビクトリアの作戦がある。ならば分担した方が効率いいーーーそれに」

 

 

 

 

 

 

「私の用意した、「黄色部隊」。あのお披露目には打ってつけだろう」

 

 

 

 

 

 

キャラデザイン

  • 他キャラも見たい
  • キャラは脳内イメージするので不要

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。