SEED編は完結と言ったな?
あれは嘘だ
次回予告
Onogoro Island East Bay Coast Base
05°32’17”N 152°16’02”E 1109hrs.
Nov 23, C.E.73ーーー。
レッドアラート!
その時、私は空中にいた。
戦闘機特有のエンジンが唸る音が響き、地鳴りのような揺れが私の体を揺さぶり続けている。
メビウスライダー隊への取材。
宇宙へ旅立った彼らを待つ間、私もずいぶんとこの軍隊とは顔馴染みになったものだ。行きつけのバーが被った編隊長が、新人の演習の様子を自機の後席からカメラに収めないかと提案され、私はその座席に今座っている。
前席が地上に向けて吠えた。
「無茶言うなよ!新米の面倒見てんだぜ?こっちは!」
そう言う歴戦の猛者である編隊長が、無茶振りをしてくるオーブの司令室へ怒鳴り返したが、聞く限り、向こう側もかなり混乱状態にあるようだ。
《通信司令室よりウォードッグ。不明編隊のコース―サガミ岬を基点に、278から302。フラガ二佐。貴方の隊しか間に合わない。こちらからコールは続ける。現地へ急行し、不明編隊へのコンタクトと、アプローチをーー》
「ーーはぁ、わかったよ。オルガ、クロト。新人への授業は一旦終わりだ。後ろに付け!教官のみで侵犯機を出迎える!」
そう言うなり、編隊長の動きは先ほどとは比べられないほど機敏になり、水平線の彼方に向かって機体を傾けて加速していく。
私の見ていた世界がひっくりかえりーー胃が裏返った。
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「すまねぇな」
そんな場合でも無いだろうに、隊長は私に謝った。
目的地とは大きく外れたオノゴロ島南東部のモルゲンレーテ本社所有の滑走路に着陸した私たちは、大きく動き出そうとしていた歴史の邂逅に立ち会うことになった。
正体不明の編隊。
彼らがザフト軍であったこと。
彼らの船が極秘裏に製造された最新鋭の船であるのと。
そして、その船にこの国の重鎮であるカガリ・ユラ・アスハが乗っていたこと。
その全てに対して、今やオーブの政治界隈も、軍上層部も混乱状態にあった。なにせ彼らは、地球軍に追われていたのだから。
逃げようとするザフト軍を挟撃しようと上がってきた地球軍の前に、訓練生たちが居たのはある種の不幸であった。
「しかし、あの訓練生の機体。あの機体の反撃は見事でした」
混乱の空の中で、見事に地球軍の機体を撃破した訓練生の機体。その機体を、隊長は横目で見ながら呟く。
「あんな危なっかしい飛び方…見てられないねぇ」
そして隊長は振り向くと、機体から降りてきたその訓練生に向かって声を発した。
「ルナマリア!そんな飛び方してたら死ぬぞ!」
そう声を上げる隊長に、ヘルメットを脱いだ彼女は興味なさげに空を見上げていた。
////
ユニウスセブン落下事件。
C.E.73年10月3日に、その事件は起こった。
100年単位で安定軌道にあると言われていたユニウスセブンが唐突に安定軌道を外れ、地球に向かって動き出したのだ。
現在のプラント評議会に不満を持ち戦争継続を訴えるザフト脱走兵が、地球に住むナチュラルを殲滅するために行った作戦であった。
これに気付いたプラントは、地球各国に対して警告を通達。
宇宙方面の地球連合軍艦隊にも救援要請を行い、落下軌道に入ったユニウスセブンを破砕するため、ザフトのジュール隊とミネルバ。オーブ軍のメビウスライダー隊。地球軍の第八艦隊所属のケストレルとブラックスワン隊による合同破砕作戦が行われる。
しかし破砕を阻止するためにユニウスセブンに潜んでいたテロリスト達の妨害を受け、ユニウスセブンの破砕、軌道の変更には成功したものの破片の落下までは防ぎ切れず、大西洋北部地域などで大きな被害を出す事となった。
国際緊急事態管理機構は非常事態宣言を行い、同時に地球連合軍及び各国の全軍に、災害出動命令を発令した。
後日、大西洋連邦により現地での映像が公表され、プラントもこれを大筋で事実と認めたことから、地球の反コーディネイター感情が再発。さらにコーディネイターによる無差別テロが多発し、世界は混迷の中にあった。
そして暗躍する、ザフト、地球軍の謎の部隊、組織ーー。
オーブへ寄港したミネルバを追っていたのも、地球軍と言っていた。
私は、船から降りてくる面々の顔を見ることができたが、彼らから感じたのは言いようのない焦燥。
時代はまた、大きく動き始めようとしていたーーー。
機動戦士ガンダムSEED Destiny
白き流星の双子(ジェミニ)
近日、執筆開始。
更新はのんびりやります。
シンくんが主人公だよ!!!!!(迫真
キャラデザイン
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他キャラも見たい
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キャラは脳内イメージするので不要