アイドルの世界に転生したようです。   作:朝霞リョウマ

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トークバトル(トーク99%)


Episode50 Like a dream 3

 

 

 

「全く! 本当にりあむさんはりあむさんデスね!?」

 

「やめろよぉ!? 流石のぼくものび太君扱いは辛いよぉ!?」

 

「将来的にちゃんとした成長をするのび太君に失礼デスよ!」

 

「もうそろそろ勘弁してくれないと泣くよ!? それはもうエグい泣き方するよ!? 目や鼻や口から汁という汁を撒き散らすよ!?」

 

「わー今日はTLが流れるの早いなぁ……んご!?」

 

「大体デスねぇ!」

 

「あきらちゃん! りあむさん! そんなことしてる場合じゃないよ!?」

 

「あかりちゃんまで『そんなこと』扱いするの!?」

 

「123プロの公式チャンネルで、音声オンリーで生放送してる!」

 

「「……な、ナンダッテー!?」」

 

 

 

 

 

 

『さて、トークバトルを始めていくにあたって三人に提案がある』

 

『なんだよ』

 

『降伏勧告は聞き入れないわ。私にはアンタと刺し違えてでも息の根を止める覚悟がある』

 

『冬馬と麗華の目が据わっている……』

 

『え、えっと、それでリョータローさん、提案ってなんですか?』

 

『そんな難しいもんじゃないよ。NGワードとか罰ゲームとか色々あるけど、とりあえずその辺は横に置いておこうぜ。それを気にしすぎて全員口数が減っちまったら、ファンのみんなが楽しくないからな』

 

『……まぁ、それもそうね』

 

『ライブが盛り上がらなかったら意味ねーからな』

 

『アタシも賛成です!』

 

『とはいえ、あっという間に終わっても面白くないからみんな気を付けること』

 

『はーい!』

 

『……りょーかい』

 

『まぁ、そこだけは協力してあげるわ』

 

『よし。……ところで冬馬と麗華、「やかましいわ!」って言ってみない?』

 

『『誰が言うか!』』

 

『えーNGワードじゃないから大丈夫だよー』

 

『可能性がありすぎて怖ぇんだよ!』

 

『やっぱり集中的にアンタの息の根を止めることに専念して方がいいようね……』

 

『わーわー! 三人とも、トーク! 楽しいトークしましょ』

 

『『ちっ』』

 

『よし、それじゃあスタッフさーん、まず一つ目のトークテーマくださーい』

 

 

 

 ――なぜアイドルになったのか。

 

 

 

『なんかいきなり王道なのがきたわね』

 

『王道というか哲学的というか』

 

『えっと、この場合、一番後輩であるアタシから話した方がいいんですかね?』

 

『まぁオチという名のトリは冬馬に任せるとして』

 

『どう考えてもトリはオメーだよ』

 

『確かアンタはオーディションじゃなくてスカウトされた口だったわね?』

 

『はい。お休みの日に街を歩いてたらウチの社長とリョータローさんにスカウトされたんです』

 

 

 

 おおおぉぉぉ!

 

 

 

『街を歩いてたら「周藤良太郎」と「周藤幸太郎」に声をかけられてアイドルデビューか』

 

『ここだけ聞くと、トンデモないサクセスストーリーよね』

 

『俺が言うのもアレだけど、ここまで強烈な「アイドルになった理由」は他にないと思う』

 

『えへへー』

 

『そのときすぐにアイドルになろうって思ったわけ?』

 

『あーいや、そのときはまだ全然アイドルになりたいとか、そーいうのなかったんです』

 

『あのときの返事はとりあえず保留だったよね』

 

『はい。それで家に帰って、両親に「周藤良太郎からアイドルにならないかってスカウトされた」って話したんですけど……』

 

『俺が親だったらまずは娘の正気を疑うな』

 

『妄言扱いされるんですね!?』

 

『まぁ一般人目線なら「街中で周藤良太郎と出会うわけない」って考えるのが普通よね』

 

『ところがドッコイ、意外とどこにでもいるんだなぁコレが』

 

 

 

 えええぇぇぇ!?

 

 

 

『これが冗談じゃないんだよ』

 

『コイツ、免許持ってるくせに結構な頻度で歩いて移動するからな』

 

『あっ、だからって街中で偶然「周藤良太郎」に出会えることは期待しない方がいいよー』

 

『王者の変装はいつだって完璧だから、絶対にバレない自信がある。もしダメだったら埋めてもらっても構わないよ!』

 

『次のコマでババーンと木の下に埋まってるやつ』

 

『そーいえば、冬馬さんはどうしてアイドルになろうと思ったんですか?』

 

『……あー……俺は、そう、だな……』

 

『私知ってるわよ、アンタも良太郎がキッカケ組でしょ』

 

 

 

 えええぇぇぇ!?

 

 

 

『えっ、そうだったんですか!?』

 

『……まぁ、別に隠してたわけじゃねぇよ。一応数は多くねぇけど公表はしてるし』

 

『あれ、お前も「覇王翔吼拳(ビギンズナイト)」にいたんだっけ?』

 

『今なんか……まぁいい。いや、直接現場にはいなかった。ネットに上がってた動画見た』

 

『それでリョータローさんみたいになりたいって思ったんですか?』

 

『冗談じゃねぇ! 誰がコイツみたいに――』

 

 

 

 おおおぉぉぉ!?

 

 

 

『な、なんだ!?』

 

『ちっ、惜しかったな……』

 

『それっぽかったのに……』

 

『あっぶねっ! やっぱりそういう感じのNGワードかよ!?』

 

『今のはナイスアシストだったよ恵美ちゃん』

 

『そういう感じでバンバンこいつを怒らせなさい』

 

『所ぉ!』

 

『今のアタシ悪くないですよー!?』

 

『はいはい、後輩イジメないイジメない』

 

『結局アンタがアイドル目指したのは、コイツへの対抗心みたいなものってことでいいのね?』

 

『……まぁ、要するにそんなようなもんだよ』

 

『麗華さんは、それより前にアイドルを目指してたんですよね?』

 

『えぇ。私とりんとともみは幼馴染で……まぁ、女の子の嗜みとしてアイドルが好きだったから』

 

『前身の「幸福エンジェル」を結成したのは中学の文化祭だったか?』

 

『三人で初めてステージに立ったのが文化祭であって、「幸福エンジェル」はその後で正式にアイドルを目指し始めてからよ』

 

『そーだったんですね』

 

『だからアイドルになったきっかけがあるとすれば、その三人で立った初めてのステージがとても楽しかったから……かしらね』

 

『ほー、俺はてっきり有名なあの「良太郎とのエピソード」絡みかと思ったぜ。かなり影響されてんだろ?』

 

『……ふっ、甘いわね天ヶ瀬冬馬。私がそんな挑発に乗るとでも?』

 

『麗華、なんか胸元が寂しいけど大事なものを落としたんじゃないか?』

 

『アンタの命という大事なもんを落としてやろうかあああぁぁぁ!?』

 

『れ、麗華さん落ち着いて!?』

 

『挑発っていうのはこうやるんだぞ、冬馬』

 

『オメーのは挑発じゃなくて単純に怒らせてるだけだろ。やりすぎてNGワードどころじゃねぇじゃねーか』

 

『むっ、確かにそれもそうだな』

 

『顔色一つ変えずに淡々と反省会しないでください!』

 

『ふしゃあああぁぁぁ!』

 

『麗華さん! マイクは、マイクは鈍器じゃないですから! あっ! そ、そうだ! 実は私もいたんですよ、あの夜のあの公園に!』

 

『『『……え!?』』』

 

 

 

 えええぇぇぇ!?

 

 

 

『あ、あれ? 冬馬さんや麗華さんやファンのみんなはともかく、リョータローさんまで……え、言ってませんでしたっけ』

 

『ちょー初耳なんだけど。え、そうなの?』

 

『はい。正確にあの場所にいたわけじゃないんですけど、たまたま車で近くを通りがかって、そのときリョータローさんの曲を聞いてるんです』

 

『それは純粋に驚いたわ……ということは、アンタのユニットメンバーともそのときにニアミスしてたかもしれないってことね』

 

『そーなりますね』

 

 ――恵美ちゃあああぁぁぁんっ!

 

『わっ!?』

 

『おっと天からまゆちゃんの声が』

 

 ――それ私も聞いてないですよぉ!?

 

『えっ!? アタシ、まゆにこれ話してなかったっけ!?』

 

 ――話してないですよぉ!

 

『まゆちゃんにすら話してないなら俺だって知らないよ』

 

『あー……これ思い出したのって、ユニット組む前だったんだよねー……とっくに話したもんだと思ってたよー……』

 

 ――酷いですよおおおぉぉぉ!

 

『まゆちゃん、気持ちは分かるけどその話はまた後でお願いするよ』

 

 ――あとで覚えててくださいね……!

 

『まゆーゴメンってー!』

 

『その話に関連することなんだが……こんだけ集まってんだから、その夜に居合わせたファンもここにいるんじゃねーか?』

 

 

 

 おおおぉぉぉ!

 

 

 

『あー確かに』

 

『五万人も集まってんだから、何人かいてもおかしくなさそうね』

 

『それじゃあ聞くよー? この中で、あの日あの夜に自分もいたよーって人ー!?』

 

 

 

 はあああぁぁぁい!

 

 

 

『ふーん、結構いるわね……いや、多すぎでしょ!?』

 

『嘘つけ絶対こんなにいなかったゾ』

 

『明らかにあの公園のキャパ超えてんだろ!?』

 

『半分近く手を挙げてるよー……』

 

『まぁいいや、こんだけいるなら本当にいた奴も混ざってるだろ。やっほー久しぶりー! もしかしてあの夜からずっとファンでいてくれたか? それだったら、本当にありがとうなー』

 

 

 

 わあああぁぁぁ!

 

 

 

『おー泣いてる奴いるぞ』

 

『ホント、あれから色々あったわね……一応私も当事者だから、感慨深いわ』

 

『この辺りはまたじっくり話す場所を設けたいな』

 

『そうね……私たち「魔王エンジェル」の周年記念ライブでゲストに呼んであげるから、そこはどうかしら?』

 

 

 

 おおおぉぉぉ!?

 

 

 

『おっ、いいな。ちゃんと呼べよ? 約束だぞ?』

 

『いいわよ。ほら、指切り』

 

『ゆーびきーりげーんま……あだだだっ!? 人体の指はそっちに曲がらねぇよ!?』

 

『おほほほトップアイドル様なら大丈夫でしょー?』

 

『麗華さん! ステージ上でいつものノリはマズくないですかー!?』

 

『イイゾモットヤレー』

 

『ほら麗華!? 俺の「なぜアイドルになったのか」まだ話してないぞ!?』

 

『アンタの理由は散々色んなメディアで話してるんだから、ここにいるファンが知らないわけないでしょ』

 

『『それは確かに……』』

 

『俺がトリって言ったじゃーん!? ウソツキー!』

 

 

 

 

 

 

「お、音声だけだけど超カオスなんデスけど……」

 

「トップアイドルはトークも一味違うんだね……あれ、りあむさん?」

 

「……尊み秀吉」

 

「そろそろ面倒くさくなってきましたから、放置しましょう」

 

「そうだね」

 

「あかりちゃんまで辛辣になってる……やむ……」

 

 

 




・のび太君扱い
実は「バカ」とか「マヌケ」とかいう蔑称を使わないために「のび太のくせに」というセリフになったって話を聞いた(ソースはない)

・「周藤良太郎」と「周藤幸太郎」に声をかけられてアイドルデビュー
安室何某氏と小室何某氏に声をかけられたぐらいな感じ。

・次のコマでババーンと木の下に埋まってるやつ
きるみーべいべー

覇王翔吼拳(ビギンズナイト)
久々にこの呼び方二つ使った気がする。

・「幸福エンジェル」結成前のおはなし
この辺りはLesson103参照。

・ビギンズナイトin恵美
こっちはLesson107参照。
※Lesson133で冬馬が恵美がビギンズナイトを知っている描写をしたことをすっかり忘れていました……が、外伝ということでここは一つ……それほど重要なことでもないので……。



 トークバトルということで(?)ほぼ会話文のみでお送りしました。決して手抜きじゃナイデスヨー。

 次回もトークバトル続いていきます。

 ……あ、メリークリスマス。

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