アイドルの世界に転生したようです。   作:朝霞リョウマ

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別に何かの発売記念とかではない()


番外編77 良太郎「俺たちアイドルがゲームになるぞ!」

 

 

 

恭也「お前はいきなり何を言っているんだ」

 

なのは「ア、アイドルのゲームってこと?」

 

良太郎「そうそう。スマートフォン向けアプリとして開発されていたもののベータテスト版をプレイしてほしいと企業が依頼してきてな。内容を知らない人間にもちょっとプレイしてもらいたいんだよ」

 

恭也「ゲームは苦手だ」

 

良太郎「知ってる。だからなのはちゃんにお願いしたいんだよ」

 

なのは「えっと、それはいいんだけど、何個か言いたいことというかツッコミたいところというか……」

 

良太郎「遠慮せずどうぞ」

 

なのは「なんでこんな掲示板SSみたいなサブタイトルと導入と形式なの?」

 

恭也「いつもの番外編の冒頭もまだだしな」

 

良太郎「おっとそっち側から電波(メメタァ)発言が来るとは……」

 

 

 

 

 

 

 それは、あり得るかもしれない可能性の話。

 

 

 

 さていつもの冒頭も入ったことだし、本題に戻ろう。

 

 俺が翠屋ではなく直接高町家へとやって来たのは、なのはちゃんに『俺たちアイドルが実際に出演するアプリゲーム』をプレイしてもらうためだ。

 

「いわゆるクローズドベータテストってやつだね」

 

「そうそう。実際にプレイをしてもらって、その感想が知りたいらしい」

 

「うん、私でよければ……」

 

「物言いだ」

 

 なのはちゃんが快諾したにも関わらず、恭也が手を挙げて待ったをかけた。

 

「なんだ恭也。R指定は入ってないから安心しろ」

 

「そんなもの大前提だ。俺はそんなくだらないことを言いたいわけじゃない」

 

「というと?」

 

「そのゲーム出演に()()()()()()()()()()()()()ことを抗議したい」

 

「お兄ちゃん!?」

 

 おっとシスコン方面からのクレームだった……。

 

「ことと次第によっては今ここでお前を斬らねばならん」

 

「おい今取り出したそれは木刀だよな? 脇差の木刀だよな?」

 

 今にもスラッと白刃が抜かれそうな雰囲気に冷や汗が流れる。いや木刀だったとしても殴られれば痛いから勘弁してもらいたい。

 

「いくらアイドルのゲームだからって全員登場出来るわけないだろ。安心しろ、なのはちゃんたち310プロの子たちは後々追加してもらうから」

 

「ならばいい」

 

「もうお兄ちゃんってば……ん? 良太郎さん、今『追加()()()()()』って言った?」

 

 木刀をしまった兄に対してホッとする妹であったが、ふと俺の言葉で気になるところがあったらしい。

 

「うん、俺が開発プロデューサーにお願いして()()()()()

 

「良太郎さん!?」

 

「権力っていうのはこういうときに使うものなんだよ」

 

「そんなに良くはないけどあんまり悪いことでもない微妙な使い方!」

 

 先方もノリノリだったから無理矢理ではなかったのでオッケーオッケー。

 

 そんなわけで、早速クローズドベータ版をプレイしてもらうためにゲームがダウンロードされたタブレット端末をなのはちゃんに渡す。大きめのタブレットなので俺と恭也も楽に後ろから覗き込むことが出来る。

 

「えっとタイトルが……『アイドルマスター』?」

 

「何故かとてもしっくりくるタイトルだな」

 

「あぁ、きっと十五年以上続くようなそんな信頼感のあるタイトルだ」

 

 三人揃ってタイトルを賛美しつつ、なのはちゃんがアイコンをタップすることでゲームが起動した。

 

「そういえば良太郎さん、このゲームのジャンルってなに? やっぱりリズムゲーム?」

 

「いや、対戦型育成シミュレーション」

 

「対戦!? 育成シミュレーションはともかく、対戦!?」

 

「一体何と戦うというんだ……」

 

 ほら、アイドルのライバルはいつだってアイドルだから?

 

 二人揃ってゲームジャンルに首を傾げている間にもアプリは立ち上がる。ベータテスト版なのでゲストIDでログインされ、いざアイドルの世界へ。

 

 

 

「プレイヤーはプロデューサーとなってアイドルをスカウトするんだ。そしてスカウトしたアイドルを育てて、時に複数人のアイドルでユニットを組んで、他のプロデューサーのアイドルとバトルさせることでアイドルを極めし者『アイドルマスター』を目指すっていうゲームだ」

 

「よくあるゲーム内容ではあるし、実際のアイドルの業界とも大体あっているはずなのに、致命的な何かが間違っているような気がするのはなんでだろう……」

 

 まずプレイヤーは自分が所属する事務所を選択する。

 

「最初から選べる事務所は765と346と315の三つ。それぞれの事務所で三人のアイドルの内から一人を選んで最初の担当アイドルにするんだ」

 

 所属事務所は後々変更できるようになるし、選べる事務所もゲームを進めていくうちに増えていく設定だ。

 

「……なんだろう、どこかで聞いたことある流れ」

 

「三人のアイドルはそれぞれ『キュート』『クール』『パッション』の三つの属性があって、それぞれ三竦みの相性が……」

 

「すっごくどこかで聞いたことある流れ! 良太郎さんコレ本当に大丈夫!?」

 

「実はお前もこのゲームの開発に携わっているなんていうオチじゃないだろうな」

 

「この件に関して言えば企業側の暴走だから俺は無実だよ」

 

 深く触れてはいけない。随分とタイムリーなネタではあるが一切関係はないのである。

 

「というか男性アイドルもいるのに『キュート』属性なのか?」

 

「男性アイドルの場合はそれぞれ『フィジカル』『インテリ』『メンタル』にそれぞれ言い換えられてるよ。名前は違うけど扱いは同じ」

 

「既視感が強すぎるのにそこだけちゃんと作り変えてるんだ……」

 

 呆れた様子のなのはちゃんが最初に選んだのは、765プロだった。

 

「えっと、765プロの最初の三人は、キュート属性の『春日未来』さん、クール属性の『最上静香』さん、パッション属性の『伊吹翼』さん……ちょっとだけ意外。あっ、別に三人に文句があるわけじゃないよ!?」

 

「なのはちゃんがそんな毒を吐くわけないって知ってるから大丈夫だし、言いたいことも分かってるから」

 

 世間的にも765プロの三人と言えば『天海春香』『如月千早』『星井美希』の三人だろうが、流石に一番最初からその三人はちょっとばかり()()()()から。

 

「三竦みの相性はそれぞれキュートクールに強く、クールパッションに強く、パッションキュートに強いよ」

 

 なかなかどうして、実際のアイドルの相性とも似ているのが面白いところである。春香ちゃんたちで例えると、千早ちゃん春香ちゃんに甘いところがあるし、春香ちゃん美希ちゃんの押しに弱いし、美希ちゃん千早ちゃんを尊敬しているので素直に言うことを聞く。

 

「ウチのジュピターの場合だと、北斗さん翔太は割と素直だし、翔太冬馬をよく揶揄ってるし、冬馬北斗さんに頭が上がらない」

 

「「……ん?」」

 

「出来上がっちまったな、完璧な三竦みが」

 

「出来上がったのは完璧な序列だったような気がするんだけど!?」

 

「ただそれで納得してしまうのがなんともアレだな……」

 

 そういう立ち位置なんだから仕方がない。強く生きろ冬馬。

 

「そういえば、そういう区分で言えば良太郎さんは何になるの?」

 

「全部」

 

「全部!?」

 

 正確には全属性の『周藤良太郎』が登場することになっている。

 

「俺だけじゃなくて他のアイドルも()()()()V()e()r()()()()()V()e()r()で属性が変わることになってる。俺に関して言えば仕様だけど」

 

「きっとかの『女帝』も実装されたらそうなるんだろうな」

 

 アイツが実装される未来なんて永劫に来ねぇよ。

 

「……良太郎さん、今()()()()V()e()r()()()()()V()e()r()って言った……!?」

 

「………………」

 

「まだ聞いてなかったけど……このゲーム、『所属アイドルを増やす方法』ってまさか……!?」

 

 なのはちゃん……気付いて、しまわれたようですね……。

 

 このゲームでアイドルを増やす方法、それは……!

 

 

 

「『イベントランキング報酬』や『ガチャ』なのだよ……!」

 

 

 

「いっちばんやっちゃいけないやつなのおおおぉぉぉ!?」

 

 冒頭のスマートフォン向けアプリという説明で察しのいい人ならば気づいていただろうが、そうなのである、()()()()()()が存在するゲームである。

 

「だが安心してほしい! このゲームは全てのアイドルの低レアが存在する! 『周藤良太郎』だろうが『魔王エンジェル』だろうが、ありとあらゆるアイドルが同じ確率でポロポロ出てくるぞ!」

 

「それ逆に言えば()()()()()()()()()()()()()()()()()()っていう別の地獄じゃない!?」

 

 そうとも言う!

 

「まさかまさかとは思っていたけど、やっぱりそんな地雷が存在したなんて……」

 

「見えていたタイプの地雷だけどね」

 

「よく分からんが、このゲームに支払ったお金は全てゲーム会社に入るのか?」

 

「その点に関しては本当に安心してほしい。大半はチャリティーに回すように俺が圧かけといたから」

 

「今度こそ正しい権力の使い方!」

 

 いや俺も流石にコレはマズいって思ったのだ。その辺りに関しては経験者でもあるから。

 

 しかし課金の行く末が健全なものであったとしても、実際に重課金者の出費が軽くなるわけではない。『課金は家賃まで』とは凄い名言があるぐらいだしなぁ。

 

「実際にこの話が出たとき、りんやまゆちゃんの目が血走ってたから」

 

「目に浮かぶの」

 

「聞いた話だと美希ちゃんや凛ちゃんも……」

 

「目に浮かぶな」

 

 かくいう俺も『朝比奈りん』『三浦あずさ』『及川雫』で夢のド級艦隊ユニットを組むと心に誓っているので、実際に配信された暁には酷いことになると思う。

 

「物は試しだ。なのはちゃん、初回無料十連ガチャを回してみよう。本当は最初選んだ事務所のアイドルが出やすくなるんだけど、クローズドベータ版だから全部のアイドルが登場するよ」

 

「最初に事務所を選ぶ理由はそれだったんだ……」

 

 ゲームの進め方といったチュートリアルを終えたなのはちゃんは、そのままガチャ画面へと移行する。ある意味ではここが真のホーム画面である。

 

「えいっ! ……え?」

 

「むっ、虹色に光っている封筒があるぞ」

 

「SSRキタッ! ちなみに演出はフルボイスだぞ!」

 

 さぁなのはちゃんが一番最初に引いたSSRは……!?

 

 

 

 ――アタシの世界、全部見せてあげようじゃない!

 

 

 

「……は?」

 

 

 

 

 

 

 NEW 【大陸を統べる女帝】玲音 !!!

 

 

 

 

 

 

「………………」

 

「「………………」」

 

「ちょっとスタッフに電話してくるわ」

 

「「アッ、ハイ」」

 

 

 




・掲示板SSみたいなサブタイトルと導入と形式
苦労人事務所シリーズとだりやすかれんシリーズほんとすこ。

・『アイドルマスター』
現在17周年! 2月は合同ライブもあるよ!

・対戦型育成シミュレーション
・三人のアイドルの内から一人を選んで
・三竦みの相性
「そこに三人のアイドルがおるじゃろ?」

・イベントVerや期間限定Ver
さぁ戦争を始めよう。

・『課金は家賃まで』
これを声優さんが言ったという事実。

・【大陸を統べる女帝】玲音【COOL】
おっとここで良太郎君ブチギれたぁ!



 関係ないですけど、ポケモンって面白いですよね!

 ……え、コレ続くって!?
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