それは、あり得るかもしれない可能性の話。
『IDOL WORLD SUPRE FESTIVAL DAY1 -YAKUDOU-』
追加CAST決定!
123production『天ヶ瀬 冬馬』
1054production『三条 ともみ』
その1
「あ、奈緒ちゃんと美嘉ちゃんだ。やっほー」
「ともみさん!」
「今回はよろしくお願いします!」
「うん、よろしくねー」
「一日目はともみさんが参加するんですね」
「うん、消去法で決まった」
「しょ、消去法って……」
「まずコンセプト的に三日目は麗華で確定でしょ?」
「そうですね、各事務所を代表するセンターが揃ってますし」
「でもともみさんの歌、りんさんにも負けてないと思うんですけど……それでも消去法なんですか?」
「いやそういう意味じゃなくて。想像してみてよ」
「「?」」
「りんが普段以上に激しく踊ったら……どうなると思う?」
「「……あー」」
「正解は『良太郎が大喜びする』でした」
「そっち!?」
「いや確かに良太郎さんならするんでしょうけど!?」
「二人とも、本番は期待してるよ」
「「この流れでそれ言わないで貰えますか!?」」
その2
「あっ! 冬馬さん! 今日は冬馬さんもレッスンだったんですね!」
「……おう」
「へっへー! やりぃ! よろしくお願いしますね!」
「お、おう。……なぁ菊地、なんでオメェそんなにテンション高いんだ?」
「そうですか? 寧ろ冬馬さんのテンションが低いんじゃないですか?」
「そんなこたぁ……あるかもしれん」
「え、あるんですか?」
「……その、なんだ、昔は色々と悪かったな」
「え?」
「結局直接謝れてなかったから……」
「あ、961のときの……え!? 今更そんなこと気にしてるんですか!?」
「……まぁ」
「もう何年前のことだと思ってるんですか……ぶっちゃけ今の765プロにそんなこと覚えてる人いないですよ?」
「いやそこは流石に忘れるなよ」
「もし謝罪したいって言うのであれば……その分、ステージの上で全力見せてください。僕たちへの謝罪は、それで十分ですから」
「……はっ、言ったな? その言葉を後悔するぐらいの全力、見せてやるよ」
「へへっ、そうこなくっちゃ!」
「……あふぅ、お話終わった?」
「あ、美希」
「みき、天ヶ瀬さんに言いたいことがあるの」
「いやいい、言わなくていい」
「なんでりょーたろーさんじゃないの!?」
「だから言わなくていいっつってんだよ!」
その3
「ダメぇ?」
「ダメ」
「むー」
「おぉー! 翼のおねだりに一切屈しない! 流石ともみさん!」
「ウチにはもっと強力な甘え上手がいるからね。これぐらいじゃまだまだだね」
「ぐぬぬ~……!」
「甘え上手……え、もしかしてりんさん?」
「麗華の可能性が一ミリでもあると思う?」
「の、ノーコメント……」
「最近は落ち着いてきたけど、昔は本当に凄かったんだから。当初『魔王エンジェル』の小悪魔的な売り方は、りんがいたから始まったと言っても過言ではない」
「むぅ、なんか納得がいかない! ともみさん! 私にりんさんの甘え方教えて!」
「何言ってんの!?」
「よしきた」
「ともみさん!?」
「任せて。歩も一緒に最高の甘え上手にしてあげる」
「どーゆーこと!?」
「がんばろーね! 歩さん!」
「ま、マイガー!?」
その4
「あっ! 冬馬見つけたぞテメー!」
「うわ見つかった……」
「勝負だ勝負! 今度こそ完璧にぶっ潰してやる!」
「一回だけだっつったろ」
「オレ様が納得してねぇっつってんだよ! テメーが完璧に負けを認めるまで、何回でもやるからな!」
「勘弁しろよ……」
「あー! れん、ダメだって言っただろー!」
「あぁん!?」
「昨日だって散々ししょーに『余所様に無理は言わない』って言われてたじゃんかー」
「小学生に言われるってお前……」
「うっせー! テメーが大人しく負けを認めりゃいーんだよ!」
「いや寧ろ負けを認めるべきはお前の方だろ」
「んだとぉ!?」
「こらー!」
「はぁ……分かった分かった。つっても、こんなところでチマチマやんなくっても絶好の大舞台が待ってるじゃねぇか」
「あ?」
「俺たち三人でヤる『RAY OF LIGHT』。自分のユニットの曲だからって舐めてると……お前なんて簡単に喰っちまうぜ?」
「……はあああぁぁぁ!? じょぉぉぉとぉぉぉじゃねぇか!? 123プロだかジュピターだか知らねぇが、ステージの上でぶっ潰してやるよ!」
「お前もだぞ、
「えっ」
「ビッグなスターになるんだろ? 今お前がどの程度なのか、しっかりと見てやるよ」
「っ~! あぁ! 勿論だ! しっかりと見せつけてやるぜ!」
(……なんとなく、後輩の面倒をよく見てる良太郎の気持ちが分かった気がするぜ)
その5
「ははは初めまして! 初星学園一年、
「うん、私は1054プロの三条ともみ。今回はよろしくね」
「こ、こちらこそよろしくお願いします!」
「お久しぶりです、ともみさん」
「や、
「えっ!? 会長、ともみさんと知り合いなの!?」
「えぇ、昔ちょっと」
「わたしの家は一般家庭なんだけど、昔から麗華と一緒に行動してたからね。邦夫の爺様は元気?」
「ええ、相変わらずです」
「す、すご~……! なんというかこう、住む世界が違うオーラが見える……!」
「多分そのオーラは気のせいだと思うよ。星南はともかく、わたしから出てない」
「いえ、この場においてはともみさんの方が間違いなく格上の存在ですよ」
「あたしからしてみればどっこいどっこいですよ~……!」
「そうだ、二人ともレッスン後に時間ある? 初星学園のアイドル科ってどんなことしてるのか聞きたい」
「えぇ、喜んで」
「え!? あ、あたしもですか!?」
「勿論。話を聞かせてもらうお礼に、レッスンでいっぱいダメ出ししてあげる」
「ありがとうございます。勉強させていただきます」
「よ、よろしくお願いします!」
その6
「美琴先輩、そこのステップは……」
「あ、こうだね。ありがとう、冬馬」
「いえ」
「ん? 美琴さんの方が先輩なんすか? 冬馬さんの方が長くアイドルとして活動してるんじゃないんすか?」
「あー、この先輩っていうのはそっちの意味じゃなくてだな……」
「うん、あさひちゃんの言う通りだね。冬馬の方が長くアイドルとして活動してるんだから……寧ろ私の方が『冬馬先輩』って呼ぶべきかな」
「いやいや……いくら俺の方が早くアイドルとして活動していたとしても、美琴先輩には961の頃に散々お世話になったんすから」
「私なんて何もしてないよ。ただレッスン室に引きこもってた私なんかより、早くから黒井社長の目に留まった冬馬の方が……」
「それは……」
「もういっそのこと、お互いに先輩って呼び合うっていうのはどうっすか?」
「なにがどうすればそんな結論に至るんだよ」
「ふふっ、それもいいかもね」
「え!?」
「『お互いに先輩って呼ぶ』んじゃなくて『お互いに先輩って呼ばない』ってこと。私のレベルじゃまだこんなこと言うのはおこがましいかもしれないけど……今の私と冬馬は、二人とも同じアイドルとしてステージに立つんだから」
「………………」
「ダメ、かな?」
「……先輩呼びの件に関しては、分かりました」
「それじゃあ」
「ただ……すんません、せめて『美琴さん』で許してください」
「……ふふっ、いいよ、冬馬」
「あれ、もしかして冬馬君、照れてるんすか?」
「照れてねーよ! っつーか、今どさくさに紛れてお前なんつった!?」
「この流れなら私も『冬馬君』でいいかなって」
「いーわけねーだろ!」
「ふふっ」
その7
「やぁ、ともみ。こんなところに腰を下ろして、休憩中かい?」
「玲音。うん、ここでみんなの様子を見てる」
「何か面白いものでも?」
「推しに会えて発狂してる宇宙ちゃん」
「……それは大分面白いね」
「後でわたしも後ろから『わっ』てしてあげようかなって思ってる」
「いいね、そのときは私も参加するよ。よいしょっと」
「………………」
「………………」
「……今更だけどさ」
「うん」
「わたしたちって別に仲良しではないよね?」
「そうだね、こうして肩を並べて座るのだって初めてだね」
「なんだったらここで『今回のライブはよろしくね』って挨拶するぐらい」
「確かに。今回はよろしく」
「こちらこそ」
「………………」
「………………」
「ところでともみ、ちょっとダーリンのことで聞きたいことがあるんだけど」
「ゴメン、一応わたしはりんの味方だからさ」
「別に私はダーリンを盗ろうとかそういうことは考えてないんだけどなぁ」
「じゃあどんなこと考えてるの?」
「そりゃあもう……」
「その手の形やめろっていうツッコミをわたしにさせないでほしい」
その8
「うわああああああ!?!?!? 本物の冬馬くんだあああぁぁぁ!!!」
「うっさ!?」
「初めまして! 私876プロのライバーアイドル
「お、おう、知ってると思うが天ヶ瀬冬馬だ」
「勿論です! お会いできて光栄です! こうしてライブにご一緒出来て同じステージに立てるという事実に感無量です! 辞世の句は出来ています!」
「出来れば辞世の句ぐらいは普通の音量で頼む」
「あ、す、すみません、テンションが上がってしまってつい……」
「ったく、『口を開けば工事現場』ってか? 考えた奴天才だな」
「ヒゥ」
「今どっから声出た?」
「に……!」
「に?」
「認知されてるうううぅぅぅ!?!?!?」
「だからうっせぇつってんだろ!」
「ありがとうございます!」
・その1 奈緒&美嘉withともみ
魔王エンジェルを三日間で分割するとこうなるかなって思った。
・その2 真&美希with冬馬
123のダンス属性って言えば多分翔太だとは思ったけど、作者都合。すまぬ。
・その3 翼&歩withともみ
なお現在は小悪魔よりも色ボケ系。
・その4 漣&志狼with冬馬
若干狂犬誇張中。この世界だと冬馬の方が三つほど年上なので若干落ち着きがある。
・その5 星南&清夏withともみ
時系列とかは気にしてはいけない。
・その6 美琴&あさひwith冬馬
先輩と後輩に挟まれてやりづらい冬馬であった。
・その7 玲音&ともみ
実は今後本編でも絡むことが無いであろう二人。
・その8 宇宙&冬馬
オチ担当。ちなみにアイ転世界のヴイアラ組は明音先生の四コマっぽいキャラに。
将来円盤化されることがほぼ絶望的なIWSFとかいう神の三日間の思い出を残しておくための番外編と言っても過言ではない。マジで何かしらで観れるようにしてほしい。