元サッカー部です。しばらくぐらんぶるwith比企谷八幡を優先させていたので時間が空いてしまいました。申し訳ありませんでした。
それでは五話目になります。
お楽しみください。
side出水
相澤「おい、出水。雄英からの入試結果の通知だ。」
「ありがとうございます。それで、結果は?」
相澤「自分の目で確認しろ。」
面倒くさくて結果だけ聞こうとしたけど思い切り睨まれたので断念する。
「さてさて、結果のほどはっと『私が投影された!』うわぁっ!?」
オールマイト『驚いたかい?出水少年。私がNo.1ヒーローのオールマイトだ。今年から雄英の教師を勤めることになった。ところで入試の結果の事だがね。』
っ!ついにか!
オールマイト『筆記、実技共に問題なしで合格だ!特に実技では浮遊する爆弾ヴィランに対して真っ先に正しい行動を取れていた!その場にいた試験官以外に別のところで君たちを見ていた試験官もいるが、彼ら曰く他会場の中でも君が最初に動いたらしい。古今東西、様々なヒーローが存在するが、今は戦闘に特化しすぎているヒーローも多く存在している。』
ありがたいお言葉が続くが、気になる事も出てくる。万事に対応できてこそのヒーローじゃないのか?と。Dr.シャルルのように、医療やその他の方面で役に立つヒーローならまだしも、対ヴィランの戦闘をメインに考えるのはいかがなものかと思う。ヒーローなら、ヒーローであるがこそ、ヴィランに対しての抑制にならなければならない。戦闘は抑制に成り得ないがために起きるものだ。
オールマイト『それゆえに、すぐに機転を利かす事のできる君は最高のヒーローに成りうる素質を持ち合わせていると思う。さあ出水少年。おいでよ!ここからが君のヒーローへの物語だ!』
相澤「終わったか。結果は見ての通り、合格だ。おめでとう。」
ほとんど気持ちのこもっていないおめでとうを言い渡される。
レプリカ「合格か。出水、よくやったな。」
「まぁ、これくらいは余裕ですよ。」
実際ほとんど問題なかった。強いて言えばラービットの装甲が思ったよりも固く、一人では削りきることが出来なかったことぐらいだろう。あれを一人で倒せる太刀川さんや二宮さんは本当におかしい。
相澤「とりあえず、入学式まではゆっくりしてくれ。前に行っておくとお前はA組で俺のクラスだ。」
「相澤さんのクラスなんすね。これからは家でも相澤先生って呼びましょうか?」
相澤「好きにしろ。」
「ならこれからは相澤先生って呼ぶことにします。学校内外で呼び方を変えるの面倒ですし。」
相澤「構わん。ヒーロー活動の時はイレイザーヘッドで通してさえくれればな。」
「了解です。ところで話は変わるんですけど良いですか?」
相澤「構わん。」
「個性を伸ばす特訓がしたいんですけど、街中でヒーロー以外が個性を使うのはダメなんすよね?どうしたら良いですか?」
相澤「ふむ、それなら一足早いが先に雄英に来れば良い。そっちなら個性の使用も許可されている。」
「いいんすか?まだ入学前なのに。」
相澤「構わん。気にするな。雄英も既に春休みだ。中にいる生徒の数もたかが知れる。問題視されまい。」
「ならお世話になります。」
相澤「明日からでいいか?」
「はい、お願いします。」
相澤「ではそのように手配しておく。」
レプリカ「個性の特訓というが、具体的にはどうするつもりなんだ、出水よ。」
「今考えてんのはシールド出せるようにとか他のトリガー使えないかな~とかだな。最後に俺がセットしたトリガーしか使えないのか、それとも他のトリガーは今はまだ使えないだけなのか、ハッキリさせたいしな。色々試してみるつもりだ。」
レプリカ「なるほど。もし他のトリガーの使用が可能なのであれば近距離戦闘も出来るようになるからな。」
そうなのだ。この間の実技試験で露出した俺の弱点、中距離に特化し過ぎることで近距離戦闘に全く向いていないこと。対ヴィラン戦闘でこの弱点は致命的と言えよう。トリオン兵ならば数回戦えば奴等はプログラミングされた機械同様の動きをするものが多い事もあり、慣れればあとは簡単だ。しかしヴィランの動きは相手によって当然変わる。
弱点は弱点のまま置いておく訳にはいかない。
次の日、朝から雄英高校に来ている。
相澤「トレーニングの台所ランド、略してTDL。ここでお前の個性を伸ばす特訓を行う。」
台所ランドっていうネーミングセンスの無さよ。
相澤「それを踏まえて、特別講師を呼んでいる。」
「相澤先生だけじゃないんですか?」
他の先生も巻き込むとは思ってもみなかった。
相澤「ああ。エクトプラズムとセメントスだ。もちろん二人とも雄英の教師だ。」
「その二人は何処へ?」
相澤「先に入って準備をしてくれている。」
「なら早くいきましょうか!」
そう言って二人をおいて先にTDLの中に入っていく。
セメントス「おや、来ましたか。」
エクトプラズム「オマエガイレイザーヘッドガ言ッテイタ出水トヤラカ。」
「はい!この春から雄英に通うことになりました、出水公平です。今日はよろしくお願いします。」
セメントス「よろしく頼むよ。」
エクトプラズム「改メて君ノ個性ヲ見セテクレ。」
「はい。バイパー!」
軽く返事をし、バイパーを分割して出す。
セメントス「その玉を出す分については入試でやっていた通りだね。まずはその攻撃力アップをするかい?」
「いえ、できれば近接攻撃に対応できるようになりたいので、それは後からでいいかなと思っています。」
エクトプラズム「ナルホド、ダカラセメントスダケデナク私モ呼バレタノカ。」
そう言い終わるとエクトプラズムは周囲に分身を生み出した。
エクトプラズム「私ノ個性ハ分身ダ。カラオケノ後ダト三十体ホド出スコトガデキル。私ノ分身ガ相手ヲシヨウ。」
「お願いします!」
エクトプラズム「デハイクゾ!マズハ一体カラダ!」
そう言い正面から分身を飛ばしてくる。
「っ!」
エクトプラズム「ドウシタ?反撃シナイノカ?」
そう言ってくるが反撃できない。今までボーダーで戦っていた時も近距離のことをほとんど考えていなかったこともあり、反撃のビジョンが全く浮かばない。
(くそっ!せめて攻撃手用トリガーがあればっ!……え?)
無いものねだりだ、そう思っていると急に右手が光りだす。エクトプラズム先生も急な光にいったん身を引く。
光が落ち着く直前、右手に違和感を感じる。何かを握っているような。光が消え、右手には弧月が握られていた。
…………はぁ!?
レプリカ「やはり他のトリガーも使えたのか。」
相澤「あれで近距離にも一応対応はできるわけか。」
レプリカ「どうだろうな。」
相澤「どうかしたのか?」
レプリカ「今まで出水は攻撃手用トリガーを使ったことがないだろう。そのようなものが攻撃手用トリガーを使ったところで武器に振り回されるだけだろう。」
「そりゃそうだけど!言い方ってもんがあるでしょう!レプリカ先生!」
エクトプラズム「ヨソ見トハ余裕ダナ。戦闘ハマダ続イテイルゾ?」
「くっ!」
距離を詰めてきたエクトプラズムの攻撃を弧月を使って何とかしのいでいく。
考えろ!太刀川さんならこの状況をどう凌ぐ!?
エクトプラズム「守ルダケデハ勝テナイゾ新シイ武器ハ見掛ケ倒シカ?」
「このやろっ!」
挑発に乗り横一線に大振りをするが軽くかわされ懐に入られる。
エクトプラズム「武器ハイカニジブンノリーチデ戦エルカガカギダ。挑発ニ乗ッテハイケナイナ。」
「かはっ!」
腹に一撃をいれられる。手加減はしてくれているのだろう、あまり痛みを感じない。
「ならっ!」
バックステップで距離をとる。できるかはわからないけど、出来てくれ!
「旋空孤月!」
エクトプラズム「!?」
エクトプラズムの分身はかわすことができず、消えていった。
エクトプラズム「見事ダナ。」
「よっしゃー!」
エクトプラズム「デハ次ハモウ少シ本気デ相手ヲシヨウ。」
「おし!何でも来やがれ!」
昼までエクトプラズムとの戦闘は続いた。
相澤「もう昼だ。一度休みにしよう。」
「疲れたー!」
エクトプラズム「ナカナカ鍛エガイノアル生徒ダナ。最後ハ武器ノ扱イモ悪クナカッタゾ。」
「ありがとうございます。」
太刀川さんの戦い方を思い浮かべながら戦ってみたが最後はどうにか形にすることができた。午後からはシューターとしての訓練が待っている。でもその前に、
「腹へったー!」
三時間ほど動きっぱなしで腹が減るしのども渇く。
相澤「なら動け。」
「はーい。」
正直言って力が入らないけど、何かを食べたいという執念で動く。
昼休憩をはさみ再びTDLに戻ってくる。
セメントス「今からは玉を使った方の訓練をするんだけど、今までその玉はどうやって使ってきたの?」
「?どうやってって、そりゃ攻撃に使ってますけど……」
セメントス「では攻撃以外への活用を考えてみようか。」
攻撃以外?トリガーはオプショントリガーを除けば基本的に攻撃用なんだが、ほかに使い道があるのか?
セメントス「よくわかっていないようだから説明をするとね、君の玉は当たった際に衝撃が発生することで敵にダメージを与えるタイプで、一定の距離をすぎると消えてなくなってしまう。ならそれを逆手に取ればいい。例えば救助現場に居合わせたと考えてみよう。君のバイパーを上手く使うことができれば大きな瓦礫等を簡単に運ぶことができるだろう。」
「なるほど、そういうことですか。」
内容的には置き玉の活用版だな。それならさほど難しくないのかもしれない。
セメントス「さっそく始めてみようか。」
そう言うとセメントスは地面に両手をつく。すると地面が形を変えていく。
セメントス「僕の個性はセメント。セメントを操ることができる個性さ。セメントで地形を変えることも出来るからここTDLで生徒一人一人が訓練の邪魔にならないように場所を区切って訓練スペースを作ったりもしている。今日はそこまで大掛かりなことはしないけどね。」
「ならどうするんですか?」
セメントス「とりあえず、あのセメントの壁に思いっきり攻撃をしてみて。壊すつもりでいいよ。」
「わかりました。アステロイド!」
アステロイドで攻撃するとセメントの壁は大小の瓦礫と化していた。
セメントス「うん、上出来上出来。じゃあ次はバイパーでその瓦礫を動かそうか。」
「はい、バイパー!」
置き玉の要領で考えていたが全く違った。威力を最低限にしているにも関わらずバイパーは瓦礫に当たると同時にはじけ飛ぶ。何度やっても結果は同じ、はじけ飛ぶばかりだった。感覚派はこういう時本当に厄介だ。感覚がわかるまで何度も試行錯誤を繰り返す。二宮さんよく俺を師匠にもったよ、ホントに。今あったら間違いなく頭を下げるだろう。
セメントス「うーんやっぱり難しいか。出来ればそれだけで役立つんだけどね。これはおいおい練習してみようか。」
「あのっ!最後までやらしてください!お願いします!」
そういい俺は頭を下げる。こればっかりは出来ないですましたくない。
セメントス「構わないけど、他にできることを探さなくていいのかい?」
やはり周りからはそちらのほうがよく見えるのだろう。当然だ。俺も立場が違えばそう言うだろう。けど、ヒーロー候補生として一皮むけるためには、出来なければいけない。そう思った、思ってしまったからにはやり遂げて先に進みたい。自分の我が儘だというのは理解してる。それでも譲れない。
「はい!お願いします!」
相澤「セメントス、俺からも頼む。」
相澤先生!
セメントス「イレイザーヘッドにまでそういわれてはこちらが折れなければいけませんね。その代わり、しっかり仕上げてもらいますよ、いいですか?」
「はい!もちろんです!」
セメントス「なら再開しようか。」
「はい!」
時間ギリギリまでかかってなんとか感覚を掴むことができた。あとは反復練習あるのみ!
入学式まで他の入学生まで一足早く雄英に通い続けバイパーによる物体の移動をマスターすることができた。災害現場でも同じように使えるかと聞かれれば危ういが集中すればできないこともないと思う。
そんなこんなで時間は過ぎ入学式の日を迎えた。
ありがとうございました。
感想・改善点・誤字報告・番外編案待ってます。